何より普通がよい、肩に力を入れずに普通がいちばんだと思う。
近所のスーパーの2階にある書店で、「週刊西洋絵画の巨匠 ラファエロ」(小学館)の卷を購入した。このシリーズは廉価ながら、絵画(一部)の原寸印刷が付いているのが特徴で、この卷には「大公の聖母」(1504年、ピッティ美術館)が綴じられている。
むかし、ラファエロの聖母子像のくすんだカラー印刷物を教会が配っていた記憶がある。うまくいえないが、ラファエロの聖母の顔立ちは、フィレンツェ時代(1508年以前)のものがいかにもレオナルド・ダビンチの表現に似て清雅である。それ以降のものはラテンの、しかもどこかオリエンタルな香りがする。やはりフィレンツェ時代のものに心ひかれる。
ところでラファエロの絵画があれほど好かれるのに、なぜ評価を下げられるのだろうか。彼に対して平気で一家言を持たれるのはなぜだろうか。
作曲家グノーについても、誰もが聞きたい「アベマリア」があるのに同様の思いがする。むかし、LPレコードの「聖チェチリア荘厳ミサ曲」(ジャンクロード・アルトマン指揮:東芝音工)を聴いたとき、綺麗な旋律に驚いた。ところで、その後出されたジョルジュ・プレートル指揮のCD版(東芝EMI)にも、同じ日本語評論が付いており、「今日、われわれが聴いて、このミサ曲がバッハやベートーベンやモーツァルト等のそれと同列に並ぶほどの傑作であるかどうかは別としても」という説明がある。避け難く刻印されているのだ。
このミサ曲にしても、市民合唱団にしばしば採用されるほど好まれているのに、グノーに対して本心が語られないのはなぜだろうか。
※ LP盤(AA-9013)解説には歌詞が記載されていなかったので、学生時代に上野文化会館にある音楽資料室で、コーラス・スコア(確かEDITION PETERS版だった)から歌詞を書き写す真似事をしたことがある。その後、社会人になって安心して楽譜を購入した。
※ 実は国内盤CD(東芝EMI Angel:CC33-3834)の音質(録音)がいけない。同じ演奏でも輸入盤CD(EMI CLASSICS:CDC 7 47094 2)はクリアなのに。オーディオマニアではないが、それがはっきりわかるほどの違いだ。
(追記)
久し振りに強い地震があった。気象庁の発表によれば、「平成21年8月9日20時25分 気象庁発表/きょう09日19時56分ころ地震がありました。震源地は、東海道南方沖(北緯33.1度、東経138.5度)で、震源の深さは約340km、地震の規模(マグニチュード)は6.9と推定されます。」とのこと。関東では19時58分頃~20時01分頃に発生し、東京都多摩東部は震度3(東京都区内は震度4)と発表された。マグニチュード6.9は随分と大きい。また小金井の地震感度は3以上に思えた。
(参考)USGSの情報によれば、Magnitude7.1、Depth303.1 km 。