▼▼ 青字下線付語句のリンク先は、マウス右クリック+<新しいタブ>で進んでください。(本ブログ関連)の最下段に「次の投稿ホーム」があるとき次ページがあります。▼▼

2016年11月30日水曜日

113番元素「ニホニウム」に正式決定

今年6月に新聞などに発表された、113番元素の正式名称が決定したと、NHK News Webの記事、「113番元素 『ニホニウム』 に正式決定 日本が初の命名」(11/30、17:04)は、次のように報じている。(抜粋)

(本ブログ関連:”新元素”)

これから、化学の教科書の裏表紙には必ずある 「周期表」の113番目の欄に元素記号「Nh」と「ニホニウム」の名称が載るのが待ち遠しい。一般的な化学知識としては、せいぜい第6周期(86番元素)ぐらいまでだろうから、113番元素にいたることは稀である。とはいえ、化学の教科書で周期表を見るたび、元素記号の「Nh」があることに、化学を勉強する学生たちに勇気を与えるに違いない。

--------------------------------------------
・物質の基になる元素のうち、日本の理化学研究所の(九州大学森田浩介教授ら)グループが発見した「113番元素」について、化学に関する国際機関(IUPAC:国際純正・応用化学連合)は、日本という言葉を取り入れた「ニホニウム」という名前に正式に決定しました。元素に、日本が命名した名前が付けられるのはこれが初めてで、アジアでも初めてのことになります。

・理化学研究所のグループは、名前と元素記号の案をことし3月に国際機関に提出し、国際機関がふさわしいものかどうか審査を行ってきました。

・国際機関は「113番元素」の名前を、日本の提案どおり、日本という言葉を取り入れた「ニホニウム」(nihonium)に正式に決定し、日本時間の30日午後5時に、ホームページ上で発表しました。

・「ニホニウム」という名前と、「Nh」という元素記号は早速、化学に関する国際機関「国際純正・応用化学連合」のホームページにある周期表に書き加えられています。
--------------------------------------------

(追記) 周期表、周期律表
記憶にあるのは「周期律表」で、「周期表」だと何だか刃こぼれしたようで物足りなさを感じる。もちろん学術的には、周期表が正統で、周期律表は現在使われていない。専門家にとって当たり前のことも、かつて一般に馴染んだ名を捨てきれないものだが、この機会に我が脳内を是正?することにしよう。
(参考)「“周期律表(しゅうきりつひょう)”という言葉について」(岡山理科大学 理学部 化学科 坂根弦太氏)に感謝。

KBS WORLD「国楽の世界へ」 西道地域の歌

KBS WORLD「国楽の世界へ」は、先週水曜日(11/23)に文化的なキーワードに基づく韓国文化シリーズとして、<平安道と黄海道を合わせた西道(ソド)地域>に関連した3曲を紹介した。

始めに、朝鮮時代の平安道地域差別として、農民反乱 「洪景来(홍경래)の乱」(1811年)について次のように紹介された。
・人は、自然や周辺情勢の影響で、地域特有の文化や行動を育てた。戦いを好むとか芸術を好む地域など類別された。それは地域の結束になったし、誤解や差別・対立の原因にもなった。朝鮮時代に、現在の半島北部にある平安道地域の人々は、王朝から差別を受けた。その理由の正確な記録はないが、暗黙に、その地域の人が朝廷の要職に就くのを嫌った。両斑階層は、その地域との婚姻もなかった。当時、洪景来を中心にした大規模な農民の反乱「洪景来の乱」があった。日頃の不満が積もった結果だった。一般の民は、ただ歌で恨みをなだめた。
・北部、平安道と黄海道の「西道地域」では、若干鼻声を交えて歌う。愛と別れの歌にも、深い悲しみや喜びが感じられる。

▼ 悲しみで満ちた歌の意の「愁心歌(수심가)」を聴く。哀調を帯びた長いトーンで訴えるように歌う。大陸風か。

次に、「風具풍구)」と呼ぶ、風を起す道具<鞴(ふいご)>について次のように紹介された。
・「風具」と呼ぶ、鞴(ふいご)は、扇風機のような形状で風を起こし、鍛冶屋で火を焚くときに使ったり、収穫の後、穀物を選別するときも使った。プングで風を起こし、穀物をゆっくり注ぐと、ほこりは飛ばされて、穀類だけが残る。また、かまどで火を焚くときも使った。
・北部の街、平壌は、中国へ向かう途中に位置し、人や物資も豊かな風光明媚な場所だった。当地で官職に就くのが、最高の安楽とされた。

▼ <平壌地域の豊かな環境が浮かぶ>風具の歌、「風具歌(풍구소리)」を聴く。洗練されて今様に歌う。

最後に、豊漁を願う漁民の船歌「延坪島難逢歌(연평도난봉가)」について次のように紹介された。
・黄海道は、イシモチが有名で、イシモチが集まりだすと、その鳴き声で眠れないほどだったという。船乗りには、どんなに興が沸いたことか。また、船を待つ家族もなんと幸せだったかうかがわれる。
・仁川の延坪島で歌われる西道地域の民謡舟歌に「延坪島難逢歌」がある。曲名は、「難逢」という者の名から付けられたというが、今の歌詞は彼の名と関係ないという。<カニのこうらに乗って釣りをしに行く> などという歌詞が大変面白い。

▼ 延坪島がある西道地域の民謡舟歌の「延坪島難逢歌」を聴く。軽やかな歌声。ちょっと楽天的に洗練して歌う。