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2025年1月10日金曜日

(資料)「禁酒法」の宗教的・道徳的意味合い

1960年代前半のテレビ番組に「アンタッチャブル」があった(テレ朝の前身、日本教育テレビ(NET)が放送)。アメリカの「禁酒法」時代(1920年1月16日~1933年12月5日の14年間)に、FBIがマフィアと闘う <犯罪ドラマ(crime drama)>である。
いってみれば、絶対悪のイタリア系マフィアを、正義のFBI捜査官(エリオット・ネス)が掃討するといった態で、同時代の <戦争ドラマ>「コンバット」における、米軍兵士がドイツ兵をなぎ倒すのと似ていた。その構図は、それ以前の映画で、騎兵隊がインディアンを殲滅(虐殺)する「インディアン戦争(Indian Wars)」と同じでもある。
(コンバットにおける敵としてのドイツ兵は、西部劇におけるインディアンの代替にしか見えなかった)

さて、アンタッチャブルのドラマを通して禁酒法を知ったわけだが、漠然とした時代背景以上には関心を持たずいた。ところで、現在のアメリカで、正義の信念のもとに熱狂する似た「運動」が蔓延しているのを見て、そういえばと禁酒法の時代を思い出し、少し調べてみた。

次の疑問を、Googleの生成AI Gemini に問うてみたところ、以下のようの回答を得たのそのまま載せる(一部省略)。
    Q-1.昔、アメリカで制定された「禁酒法」に、宗教的・道徳的な理由があったのでしょうか?
    Q-2.アメリカの「禁酒法」を成立させ、廃止させた政党は、共和党、民主党のどちらですか?
    Q-3.アメリカで「禁酒法」を制定した当時の与党は、共和党、民主党のどちらですか?


 Q-1.昔、アメリカで制定された「禁酒法」に、宗教的・道徳的な理由があったのでしょうか?
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A.はい、アメリカ禁酒法には、強い宗教的・道徳的な背景がありました。

禁酒法が制定された主な理由
・キリスト教道徳の重視: 当時のアメリカ社会は、プロテスタント系のキリスト教の影響が強く、聖書に基づいた道徳観が広く共有されていました。アルコールは、堕落や罪悪の象徴とされ、飲酒は道徳的に堕落する行為と見なされていました。
・家庭崩壊の防止: アルコール依存症による家庭崩壊や、飲酒運転による事故などが社会問題として深刻化しており、これを防ぐために禁酒法が提唱されました。
・移民への反発: 当時、多くのヨーロッパからの移民がアメリカに入国しており、彼らが持ち込んだ飲酒文化がアメリカ社会の伝統的な価値観を脅かすと考えられていました。
・第一次世界大戦の影響: 戦時中の物資不足や、労働力不足を解消するために、アルコールの製造を禁止し、生産性を高めようとする動きがありました。

禁酒運動を推進した勢力
・宗教団体: メソジスト派、長老派、バプテスト派などのプロテスタント系の宗教団体が中心となり、禁酒運動を推進しました。
・女性団体: 女性たちは、アルコールが家庭を崩壊させると考え、禁酒運動に積極的に参加しました。
・禁酒協会: 米国禁酒協会などの民間団体が、禁酒法の制定に向けてロビー活動を行いました。

禁酒法の課題
・法執行の困難さ: 密造酒の製造や密売が横行し、ギャングなどの犯罪組織が力をつけました。
・経済的な影響: 酒類産業が壊滅的な打撃を受け、政府の税収が減少しました。
・国民の反発: 禁酒法は、個人の自由を侵害すると批判され国民の支持を得られませんでした

まとめ
禁酒法は、宗教的な信念に基づいた道徳的な改革という側面を持つ一方で、社会問題の解決策として期待された側面もありました。しかし、法の執行が困難であり、経済的な損失も大きかったことから、わずか14年で廃止されることになりました。

禁酒法は、宗教と政治、道徳と法の複雑な関係を示す歴史的な事例として、現代においても重要な意味を持っています。
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 Q-2.アメリカの「禁酒法」を成立させ、廃止させた政党は、共和党、民主党のどちらですか?
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A.アメリカの禁酒法の成立と廃止は、共和党と民主党のどちらか一方が主導したという単純な図式ではありません

禁酒法成立への動き
禁酒党の登場: 禁酒法を唯一の政策として掲げる「禁酒党」が19世紀後半に結成されました。この党は、共和党や民主党の両党から禁酒を支持する議員を引きつけ禁酒法への世論を盛り上げる役割を果たしました
女性キリスト教禁酒同盟(WCTU)の活動: WCTUは、宗教的な熱意に基づき、禁酒運動を積極的に展開しました。彼らの活動は、社会の道徳性を高め禁酒法支持の世論を形成する上で大きな役割を果たしました。
反酒場連盟のロビー活動: 反酒場連盟は、酒場が社会悪の温床であると主張し、政治家への働きかけを強化しました。彼らのロビー活動は、禁酒法成立に大きな影響を与えました

禁酒法成立の背景
禁酒法成立の背景には、以下の要因が考えられます。
・宗教的な熱意: プロテスタントを中心とする宗教団体が、酒を悪とみなし、禁酒を道徳的な義務として訴えました。
・移民への反発: 移民が増加する中、彼らが集まる酒場を社会不安の原因とみなす声が高まりました。
・第一次世界大戦の影響: 戦時下において、食料の節約や労働力の確保のために禁酒が奨励されました。

禁酒法の成立と政党
禁酒法は、共和党と民主党の両党の支持を得て成立しました。しかし、どちらか一方の党が主導したわけではなくむしろ禁酒運動を支持する様々な勢力が結集して実現したものです。

禁酒法の廃止
禁酒法は、社会に多くの問題を引き起こし、最終的には廃止されました。廃止を推進したのは、主に都市部の中産階級や富裕層でした。彼らは、禁酒法が個人の自由を侵害し、犯罪を増加させたと主張しました。

禁酒法廃止と政党
禁酒法廃止の動きは、当初は両党から反対されましたが、次第に民主党が廃止を支持するようになりました。1932年の大統領選挙では、(民主党)フランクリン・D・ルーズベルト禁酒法の廃止を公約に掲げ、当選しました

まとめ
アメリカの禁酒法は、一つの政党ではなく、様々な社会勢力の複雑な絡み合いの中で成立し、廃止されました。禁酒法の歴史は、アメリカ社会における宗教、道徳、政治、経済の変遷を理解する上で重要な教訓となります。
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(参考)
アメリカの現存最高古の党に「禁酒党(Prohibition Party)」(成立 1869年)があり、一時盛大を誇ったが、1933年の「禁酒法」廃止後は急速に衰退したとのこと(Wikipedia)。


 Q-3.アメリカで「禁酒法」を制定した当時の与党は、共和党、民主党のどちらですか?
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A.アメリカの禁酒法を制定した当時与党は、共和党でした**。

禁酒法は、1920年に発効し、1933年に廃止されるまでの14年間、アメリカ社会に大きな影響を与えました。この法律が制定された背景には、宗教的な道徳観や、アルコールが引き起こす社会問題への懸念など、様々な要因が絡み合っていました。

共和党が禁酒法を支持した主な理由は、以下の通りです。
・道徳的な価値観: 共和党支持者の多くは、キリスト教プロテスタント系の保守的な価値観を持つ人々でした。彼らは、アルコールが道徳的な堕落を引き起こし、家庭を崩壊させると考えていました。
・禁酒運動との連携: 共和党は、禁酒運動を推進していたキリスト教団体女性団体などの支持を得ることで、保守層の票を集めようとしていました。
・移民への反発: 当時、多くのヨーロッパからの移民がアメリカに入国しており、彼らが持ち込んだ飲酒文化がアメリカ社会の伝統的な価値観を脅かすと考えられていました。

禁酒法の政治的な影響
禁酒法は、アメリカの政治にも大きな影響を与えました。
・党派間の対立: 禁酒法を巡って、共和党民主党は激しい対立を繰り広げました。民主党は、禁酒法に反対する都市部の移民や労働者の支持を多く得ていました。
・1928年大統領選挙: 1928年の大統領選挙では、禁酒法が大きな争点となり、共和党のハーバート・フーヴァーが民主党のアルフレッド・E・スミスを破って勝利しました。
・政党の再編: 禁酒法をめぐる対立は、アメリカの政党の再編を促し現代の二大政党体制の基礎を築くことになりました。

禁酒法は、アメリカ社会の多様性を反映し、宗教、道徳、政治、経済など、様々な側面から議論された歴史的な出来事です。

補足
・禁酒法の廃止: 1929年の大恐慌をきっかけに、禁酒法は経済的な負担が大きいことや、国民の支持を得られないことなどが明らかになり、1933年に廃止されました。
・禁酒法の影響: 禁酒法は、密造酒の製造や密売を横行させ、ギャングなどの犯罪組織を誕生させるなど、思わぬ結果をもたらしました。
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(**)禁酒法時代(1920年1月16日~1933年12月5日の14年間)のアメリカ大統領
・1913年3月4日- 1921年3月4日: トマス・ウィルソン(民主党)
・1921年3月4日- 1923年8月2日: ウォレン・ハーディング(共和党)
・1923年8月2日- 1929年3月4日: カルビン・クーリッジ(共和党)
・1929年3月4日- 1933年3月4日: ハーバート・フーヴァー(共和党)
・1933年3月4日- 1945年4月12日: フランクリン・ルーズヴェルト(民主党)・・・4期就任