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2019年4月8日月曜日

ユダヤの歴史を学ぶ-1

イディッシュ語の教室が、今年は休講になった。素人学習ゆえ、休止は即=揮発に通じる(忘れてしまう)。そこでユダヤの歴史や文化の理解とからめて、イディッシュ語への意欲を維持できればと願っている。

元々は、ユダヤ人の日常で育まれた庶民らしさに興味がある。作家の描く庶民像はあっても、庶民が口にする素朴な言葉を知る機会が少ないような気がする。あえていえば、少々刺激の強い「ユダヤジョーク」くらいで、そこから大衆らしさを感じたり、その諧謔さの源泉を想像するくらい。風習、因習を詰め込んだ濃縮な共同体について、それもロシア革命以前の古いシュテットルに遡って知れたらどんなに楽しいだろう。

今回、市民カルチャーセンター(生涯学習)の「かわさき市民アカデミー」で、「ユダヤ人、ユダヤ教、イスラエル」の連続講演が開かれるという。講演では、ユダヤとイスラム世界との関係まで含めて歴史をたどることができるようだ。しっかりしたものを知りたく参加した。

(本ブログ関連:”ユダヤ”)

講演会の第1回目は「序論 -『ユダヤ人』とは誰のことか - 」で、ユダヤ宗教史学者の市川裕氏(今年3月に東京大学宗教学研究室の教授を退官されたばかり)が語られた。ちょうど今年の1月22日に出された、岩波新書の「ユダヤ人とユダヤ教」が参考になる。

(本ブログ関連:”ユダヤの歴史を学ぶ”)

・ユダヤ人の規準   ユダヤ人は母親から生まれた者
・ユダヤ人らしさ   ユダヤ教は幼子にとって母の手
・ラビ(律法の解釈者)により律法(国境を超えてユダヤ人に共通する)が定まる
・ユダヤ人の移動の経路
   イスラエル → 地中海(スペイン)→ アルプス越え(西欧)→ 東欧 → 西欧/ロシア/アメリカ/イスラエル
           ‖                  ‖                                                     ‖
   ミズラヒーム    スファラディーム                                アシュケナジーム
 
ユダヤ人にとって、母と子の関係は密接で、言語もそうだ(⇒ マメ・ロシェン)。
(人間の先祖をアフリカまで遡れるのは、母親の卵子中のミトコンドリア遺伝子のおかげだ。父親はどこの馬の骨かも分からぬ。ユダヤ教の系統であるキリスト教でも、キリストの父親は役割が低い気がする。)


講演会場へ行く途中、小さな水路「二ヵ領用水」があって、その岸に桜が咲いていた。街の賑わいを横切る用水路で地味なため、その先がどうなっているのか・・・気になる。

今日は寒の戻りになってしまったが、春の遠出ができたのは幸い。しかし、知らないところの街歩きは、気持だけでなく足腰も疲れる。おかげで帰りの電車で、1/f の揺らぎにすっかり寝込んでしまった。

これから暖かさが増してくれば、元気に動き回ることだろう。