KBS WORLD「国楽の世界へ」は、先週水曜日(7/24)に、文化的なキーワードに基づく韓国文化シリーズの第16回として、「煙草(담배)」について紹介された。
まず煙草の効用の紹介から始まった。
・朝鮮王朝22代目の王、正祖(정조)の詩文「弘齋全書」には、「暑さに対しては、これを和らげてくれる・・・。また寒さも和らげてくれる・・・。食事の後・・・寝付けないとき・・・詩を書いたり文章を書くとき、会話をするとき、正座をして心静めるときなど、どのようなときもとても有益」という煙草の効用について記載がある。
▼「煙草打令(담바귀타령)」を聴く。とても洗練(今様化)された歌い方・・・紫煙がゆらり漂うよう。
・次に煙草の伝来と普及について次のように解説された。
煙草は、朝鮮時代中頃(1600年前後)に日本から伝来して、当初は「南草」もしくは「南靈草」と呼ばれた。後に日本語の「タバコ」が変化して、「タムバゴ」や、「タムバグィ」と呼ばれるようになった。
煙草は薬と考えられ、例えば寄生虫で腹を壊したとき、歯が痛むときなどに喫煙すると苦痛が和らいだという。また虫に刺されたとき、煙草を吸った後の唾液を塗ったり、傷口を止血した。膿みができたときも煙草が利用された。特に老廃物除去の効用が長く信じられた。
このような理由から、煙草は老若男女問わず、幅広く愛用して親しまれた。
学問を教える師匠と弟子が、ともに向かい合って煙草を吸ったり、朝廷で煙草をくわえながら議論したため、王殿は煙草の煙でいっぱいだったという記録まで残っている。
▼童謡「唐辛子を食べてぐるぐる、煙草を吸ってぐるぐる」を聴く。童謡ですけど・・・煙草を吸ったの? それとも煙草の葉を食ったの?・・・解釈は諸説あるような?
最後に禁煙について次のように説明した。
・喫煙の習慣を憂慮する声も上がった。特に光海君(광해군)は煙草の煙を嫌い、その後目上の人前で喫煙を避ける習慣が広まった。許薰(허훈)は、子供の禁煙の詩「禁南草(금남초)」を作った。詩中、煙草のせいで、肺の中が真っ黒になり、顔は浅黒くなり、態度も傲慢となり、元気もなくなると、その害について淡々と綴り、煙草は百害無益と指摘した。現在でも当てはまる言葉だろう。
▼京畿民謡「沙鉢歌(사발가)」を聴く。・・・いろいろな歌詞があるようで、まさに煙草の煙りです。
2013年7月30日火曜日
旧いメディアは大丈夫かな?
その昔(あるいは今も?)、大きな会場のスクリーンに、リモコン操作でコマ送りできるスライド映写機が使われた。そのスライド写真は今も保管され参照できるのだろうか。
家族の思い出を楽しむツールに、家庭用8mm映像フィルム、VHSやβビデオカメラの録画テープなどがある。さらに、DVDやブルーレイ・ディスクはどうだろう。わずか一世代中に技術革新はすさまじく、次々新商品になって登場して、人々はそのたび付き合わされてきた。
後の世代は、残された様々な機器を操作できるのだろうか。陳腐化したメディアをどう扱えばよいだろうか。東京新聞の記事「開かずの電子資料 OS更新 図書館泣かせ」(7/28、中村陽子)は、PCのOSバージョンアップによる問題を次のように報じている。(抜粋)
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・融資の審査などに使う「第11次 業種別審査事典」CD-ROM版、江戸期に編さんされた名所案内「江戸名所図会」のデジタル解説書…。東京都立中央図書館で、CD-ROMの一枚をパソコンのドライブに入れると、目次までは表示されるが、その先はエラーメッセージが表示され、再生できない。
・電子情報の長期保存について研究している小林敏夫氏(神奈川大非常勤講師)は「超長期に情報を保存し、必要な時に再生できる仕組みを作らなければ、やがて大量にデータが消える。その中には人類にとって貴重な情報も含まれるだろう」と指摘する。情報を処理する技術は、この数十年で飛躍的に発達してきたが、保存にはあまり目が向けられてこなかった。「社会活動のほとんどが電子技術に依存する時代。デジタルデータの長期保管の問題は、図書館だけでなく、研究機関や企業も一緒に取り組むべき課題だ」と話している。
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これって、後先き考えない技術進歩の呪縛に気付く・・・工学は時代を超えられない。
ところでわが家は、VHSテープをいつか見るためと、プレーヤーとブラウン管テレビを残しているが、利用した記憶はない。一方、Windows3.1対応の、北方ルネッサンスの画家を紹介したCD「ファン・エイク」(新潮美術ROMシリーズ、1997年)は、Windows7でも以前同様に動作してくれる。運がいいのかな。
家族の思い出を楽しむツールに、家庭用8mm映像フィルム、VHSやβビデオカメラの録画テープなどがある。さらに、DVDやブルーレイ・ディスクはどうだろう。わずか一世代中に技術革新はすさまじく、次々新商品になって登場して、人々はそのたび付き合わされてきた。
後の世代は、残された様々な機器を操作できるのだろうか。陳腐化したメディアをどう扱えばよいだろうか。東京新聞の記事「開かずの電子資料 OS更新 図書館泣かせ」(7/28、中村陽子)は、PCのOSバージョンアップによる問題を次のように報じている。(抜粋)
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・融資の審査などに使う「第11次 業種別審査事典」CD-ROM版、江戸期に編さんされた名所案内「江戸名所図会」のデジタル解説書…。東京都立中央図書館で、CD-ROMの一枚をパソコンのドライブに入れると、目次までは表示されるが、その先はエラーメッセージが表示され、再生できない。
・電子情報の長期保存について研究している小林敏夫氏(神奈川大非常勤講師)は「超長期に情報を保存し、必要な時に再生できる仕組みを作らなければ、やがて大量にデータが消える。その中には人類にとって貴重な情報も含まれるだろう」と指摘する。情報を処理する技術は、この数十年で飛躍的に発達してきたが、保存にはあまり目が向けられてこなかった。「社会活動のほとんどが電子技術に依存する時代。デジタルデータの長期保管の問題は、図書館だけでなく、研究機関や企業も一緒に取り組むべき課題だ」と話している。
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これって、後先き考えない技術進歩の呪縛に気付く・・・工学は時代を超えられない。
ところでわが家は、VHSテープをいつか見るためと、プレーヤーとブラウン管テレビを残しているが、利用した記憶はない。一方、Windows3.1対応の、北方ルネッサンスの画家を紹介したCD「ファン・エイク」(新潮美術ROMシリーズ、1997年)は、Windows7でも以前同様に動作してくれる。運がいいのかな。
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