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2023年4月13日木曜日

高尾山のスミレ

自然観察会は月に一度、定例フィールドとは別の地で観察する公開の催事がある。きょう、高尾山の日影沢で「スミレ」を中心に沢道を巡った。

朝方、家を出るとき意外に涼しく感じた。観察地の日影沢でも、その名の通り樹々の陰が覆う林道とせせらぎがあってか、暑さに苦労することはなかった。(現地、八王子方面の最高気温はここ3日連続減じている)

観察会に入会して3年たっているが、相変わらず初心者気分で楽しんでいる。フィールドに一人放り出されると何もできないこともあり、ベテランの方々の指導、解説をいつもありがたく感謝している。推奨いただいた「スミレ ハンドブック」(山田隆彦著、文一総合出版)やルーペなど準備して同行した。

冬から春にかけて見上げるウメやサクラの花と違って、スミレの花は沢道の日蔭にそっと咲く、腰をかがめて観察する小さな花だ。カメラにおさめるのに苦労する。なにより膝痛・腰痛持ちにはこたえる花だ。
写真に撮った36枚の野草のうち、スミレの花はたった3枚(?)しかなかった。
・ツボスミレ(写真左): ツボ=庭に咲く、「ニョイスミレ」の別名とされる
・マルバスミレ(写真中央): 花も葉もまるい(ケマルスミレもマルバスミレに統一
・タカオスミレ(写真右): 高尾山で最初に発見、花期に葉が緑色から薄茶色に変わる
結果、現場の記憶をたどり、図鑑と照合しつつ、解説いただいたことを思い出すのだが・・・。


スミレの花は横を向いている。花柄が、蜜のある「距」と花弁とを支点のように支えている気がする。カメラのマクロ機能を使って限りなく接近しないと、ハンドブックのような写真はむつかしい。ちなみに同書は、花の全体像と、花弁や葉の特徴を示す拡大画像で構成されている。神は細部に宿る・・・わけで。

3年たっても初心者のつもりでいたが、3年たてば足腰が確実に衰える。それで迷惑をかけてしまった。でも、これから仙人の境地して楽しみを続けたいと願っている。

(参考)
牧野富太郎の小冊子「植物知識」(講談社文庫)にスミレの項がる
ー 同項では「スミレ」と「ツボスミレ」の2種について解説がある。
- 巻末注釈(伊藤洋氏)によれば、ツボスミレを「タチツボスミレ」に撤回したとの由。
- 花の香りに日本人は冷淡だが、西洋人と中国人は尊重するといった面白い記述がある。

(雑談)
高尾山の日影沢の名から、「日蔭茶屋事件」なんて思い浮かんだりして。