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2016年1月6日水曜日

小寒2016

二十四節気の「小寒」。寒さが一段と増すというに、暖冬のためか、厚着に迷い、ストーブの火加減に手間取る。冬であることをすっかり忘れそうだ。

(本ブログ関連:”小寒”)

テレビ各局のニュースで報じられているが、富士山の山肌の雪模様について、読売新聞の記事「暖冬の影響か…富士山の『農鳥』、早くも姿現す」(1/6)は、「毎年4月下旬から5月中旬に現れる」、「富士山の残雪が鳥の形に見える農鳥(のうとり)』が早くも、富士山の7~8合目付近(標高約3000メートル)に姿を現した。」という。

最高気温について、三月とか四月並みといわれる。今日を「寒の入り」とはますますいい難い気がする。天気予報では、今週末から本格的な寒さが増すとのこと。

KBS WORLD「国楽の世界へ」 厄払い

KBS WORLD「国楽の世界へ」は、先週水曜日(2015年12月30日)に文化的なキーワードに基づく韓国文化シリーズとして、「厄払い」に関連した3曲を紹介した。昨年末の放送である

始めに、古代中国伝承の鬼神「方相氏(방상시)」と、それを追い払う儀式(追儺)について次のように紹介された。
・「仮面を被る」という行動がある。仮面は、自分と違う存在に見せる役割をする。昔、仮面に優れた力があると見做し、悪鬼を追い払うのに、仮面を被って行うのも多かった。朝鮮時代の宮中で、年末に悪鬼を追い出す儀式をした。四つ目の仮面「方相氏」を被り踊った。また、「処容舞(처용무)」がある。一年最後の日に行う行事で、処容(처용)という者が歌い踊りながら鬼を追い払ったことに由来する。統一新羅時代から伝わり、処容の仮面を被り舞う。一年間の恨みや悩みなどの気運の象徴を追い払う。

▼ 新羅時代の「処容歌(처용가)」を新しく構成した「月よ月よ明るい月よ」を聴く。異国の香り漂う今様の編曲だ。

次に、厄払い「エクメギ(액맥이)」の、巫俗(무속)信仰や農楽隊「風物牌(プンムルペ、풍물패」について次のように紹介された。
・年末に悪鬼を追い払い、年初に厄払いの「エクメギ」をした。「エク(厄)」は人を害する悪気運の意だ。巫俗信仰で、ムーダン(巫堂、무당)を呼び儀式をしたり、占いをして厄払いした。正月に農楽隊の「風物牌(牌=集団)」が家々を回り厄払いするタリョン(打令)の「エクメギ・タリョン」を歌ったりした。東西南北で将軍が見守る内容だったり、季節ごとの厄払いを紹介することもあった。

▼ 「エクメギ」の曲を聴く。今様の新しいテンポに載せて軽快に歌い響く編曲だ。

最後に、様々な悪鬼を追い払う「罷経(파경)」を唱える「盲覡(パンス)~盲僧」について次のように紹介された。
・昔、正月に村中を回りながら厄払いした楽隊「風物牌」の他に、正月などの祭祀に経を唱えた盲覡の「罷経」という歌がある。盲覡に盲人が多いため、そのような人が幸福を唱える経ともいはれる。経が終わると、罷経は、最後に経を終える意で、悪鬼を追い出す内容で構成される。色々な悪鬼が登場するが、経の中で必ず食べることを勧める。悪鬼を追い出す儀式でも、満腹にさせてから追い出すのが人情だったようだ。一年間の悪い気運を洗い流し、新たな気持ちで新年を迎えようとした人々に、知恵が伺えるいろいろな伝統がある。

▼ 「罷経」の歌を聴く。色々な信仰が習合したとも・・・読経のようでもあり、民間信仰の様でもありおもしろい。

・最後に、キム・ボエさんの言葉で、「みなさんも、良いお年をお迎えください」とのこと。