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2013年6月18日火曜日

土砂降り

よい天気で蒸し暑い。そんな中、隣り町、隣り駅にある駅ビルのレストランで昼食をとる。その後、のんびり駅前の図書館で時を過ごした。しばらくして外を眺めれば、路面に雨滴が跳ね返る土砂降りだ。ガラス窓越しなので、叩きつける雨音が聞こえてこない。時間を止めて眼をこらすと、図書館前の広場に雨がまるで円錐のガラスの造形のように現れては消える。不思議な光景に釘付けになる。

待つこと一時間ばかり。やがて雨脚は落ち着き、ようやく帰宅することができた。雨不足の空梅雨の話しもあったが、これから数日間雨がつづくという。

KBS WORLD「国楽の世界へ」 端午の日

KBS WORLD「国楽の世界へ」は、先週水曜日(6/12)に、文化的なキーワードに基づく韓国文化シリーズの第10回として、「端午(단오)の日」について紹介された。

まず、陰陽と端午の日について次の説明から始まった。
・東洋では(古代中国から)、万物が「陰陽」の気の調和で成立し、変化すると信じられた。陰は影、陽は光の意があり、女・男、臣下・王、偶数・奇数などの関係に当てる。
・特に、同じ奇数(陽)が並ぶ月日は意味を持ち(日本では節句)、(以下旧暦)1月1日を正月の「ソルラル(설날)」、3月3日を春の始まる「三巳日(サムジッナル、삼짇날)」、5月5日を夏の始まる端午の日の「戌衣日(スリッナル、수릿날)」という。
・スリッナルのスリには「神」と「高い」の意があり、偉大なる神の太陽神を意味する。燃える陽の夏がきて、農作物がすくすく育つ希望が込められる。今年の端午の日は、6月13日(旧暦5月5日)である。

▼東海岸巫俗(シャーマニズム)音楽の中から「プノリ(푸너리)」を聴く。同じリズムを繰り返して、次第に高揚感を高めていく・・・初源の響きがして。

端午の日の行事について次のような紹介があった。
・この時期、農家は田植えをある程度終え、端午の日に豊作を祈願して様々な行事で一日を過ごす。
・各地に固有の風習が伝承されていて、江原道江陵の「江陵端午祭(강릉단오제)」が最も有名だ。端午の一月ほど前から、神に奉げる神酒を醸し準備を始める。江陵の関門の大関嶺を司る山の神と、村の守護神の城隍神(성황신)に儒教式「祭祀(제사)」を奉げる。端午の日には次の行事も行われる。
- シャーマンの「巫堂(ムーダン、무당)」による、住民の安寧と豊穣を祈願する祭儀「クッ(굿)」が行われる。
- 普段手荒く扱われた役所の奴婢による官奴仮面劇が行われる。仮面劇(タルチュム、탈춤)は、江陵以外にも、殷栗タルチュム、鳳山タルチュム、康翎タルチュム、京畿道の山台劇(サンデノリ)などがある。仮面劇のほとんどは、両班を嘲笑、風刺する内容で、この日だけは両班も見て見ぬふりをしたという。

▼鳳山地域で端午の日に歌われた「トンドルナリ、ラリラドントルリピリ」を聴く。なんとも親和力のある旋律が繰り返され・・・誘われて、口ずさんでしまう。いいなあ。

・さらに、男はシルム(相撲に例えられる)や力自慢などで、女は川に下りて菖蒲湯で髪を洗ったり、村のブランコ(クネ、그네)で遊び楽しんだ。
パンソリの春香歌に、端午の日の様子があり、クネで遊ぶ春香を両班の息子李夢龍が見初めるシーンがある。

▼「春香歌」の中から「春香がブランコに乗る題目」を聴く。・・・初恋ねえ。

岸さんの締めの言葉、「端午の時期は、初々しい初恋の始まりにぴったりの、この上なくよい季節だといえるかもしれませんね」・・・なるほどなるほど。