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2011年10月7日金曜日

東京の放射性セシウム汚染マップ

① 産経新聞(zakzak)の記事「東京・多摩地区で高濃度セシウム!“チェルノブイリ基準”上回る」 (10/7)は、福島原発事故による東京ほかの高濃度セシウム汚染について、次のように報じている。(全文掲載させていただく)
・福島第1原発事故を受け、文部科学省が県単位で公表を続ける土壌に蓄積された放射性セシウムの汚染マップ。国内で人口トップ2の東京都、神奈川県分が6日、初めて発表された。都内は葛飾区柴又などで高い数値が出たほか、多摩地区ではチェルノブイリ原発事故で「汚染地域」とされる基準を上回るなど、深刻な事態が浮き彫りとなった。
・調査によると、セシウム134137の合計蓄積量は、東京都の大半は土壌1平方メートルあたり1万ベクレル以下だった。しかし、
  奥多摩町など多摩地区で10万~30万ベクレル
  23区内では葛飾区柴又、東金町、水元公園や江戸川区北小岩の一部で3万~6万ベクレルと、周囲より高い地域があった。
  神奈川県でもほとんどの地域は1万ベクレル以下ながら、山北町など県西部の一部で6万~10万ベクレルが検出された。
汚染マップ上には2本の帯がみてとれる福島から栃木、群馬に流れたものと、茨城から千葉北西部を経て都内に至る2本だ。文科省は、風の影響で原発から北西方向に広がった放射性物質が、福島市西部の山間部で南西に方向を変え、群馬県西部まで汚染が広がったと分析。原発の南方では茨城県北部で風がいったん海側に向きを変えた後、再び陸地側に方向を変え、葛飾区まで到達したとみている。
・セシウムは体内に入ると筋肉などにたまり、がんなどの原因になる。
・半減期は、セシウム134が2年、137が30年。チェルノブイリ原発事故では影響が長期間にわたる137について、3万7000ベクレル以上が「汚染地域」とされた。
・今回の調査で137は葛飾区周辺では1万~3万ベクレルだったものの、奥多摩町北部の山間部では6万~10万ベクレルと、(チェルノブイリの)「汚染地域」基準を上回っている。ただ、強制避難の基準となる55万ベクレルは大幅に下回った。
・結果を受け、都は奥多摩町などの農水産物に関する緊急調査をする。奥多摩の森林は大都市の水源となる“緑のダム”。都は「水道水への影響はない」と説明するが、心配は尽きない。

② ホームページ「子どもを守ろう savechild」は、汚染マップを蓄積掲示している。
(資料:文部科学省による東京都及び神奈川県の航空機モニタリングの測定結果について


(資料:追記)
上記ニュースは、土壌1平方メートルあたりのベクレル値である。一方、飲食物の摂取制限について、Kgあたりの放射性セシウムに特化してベクレル値を、原子力安全委員会「原子力施設等の防災対策について(平成22 年8月改訂版)より転記する。

(3) 飲食物の摂取制限に関する指標
飲食物摂取制限に関する放射性元素として、放射性プルームに起因するヨウ素、ウラン及びプルトニウムを選定するとともに、旧ソ連チェルノブイル事故時の経験を踏まえてセシウムを選定した。そして、これらの核種による被ばくを低減するとの観点から実測による放射性物質の濃度として表3のとおり飲食物摂取制限に関する指標を提案する。
なお、この指標は災害対策本部等が飲食物の摂取制限措置を講ずることが適切であるか否かの検討を開始するめやすを示すものである。
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表3 飲食物摂取制限に関する指標
<対象> 放射性セシウム
飲料水、牛乳・乳製品 200ベクレル/kg 以上
野菜類、穀類、肉・卵・魚・その他: 500ベクレル/kg 以上
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