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2018年5月2日水曜日

八十八夜 2018

今日は、太陽に合わせたような雑節の「八十八夜」。「立春」(2/4)から数えて八十八夜。このところ、「夏日」(25℃以上30℃未満)の暑さが続いている。この時期、水の感蝕にたわむれて、ずぶ濡れになって遊ぶ子どもらがテレビのニュース報道される。濡れても気にしないのがうらやましい。

(本ブログ関連:”八十八夜”)

唱歌「茶摘み」の出だしに「夏も近づく八十八夜」がある。数日前のテレビで、ベテランの気象予報士が「もう春は終わりました」といった。近所の公園の緑陰も、日増しに影を濃くしている。

ところで、「春」を、気象庁は3月~5月と定義しているが、新潮社編(文庫)の新改訂版「俳諧歳時記」(平成2年)は2月~4月と前書きしている。

夜になると少し涼しい。ステテコ姿のおじさんは、何とストーブを持ち出して火をつけた。5分ともたない、あれほど恋しかった温もりが、いまではうるさくまとわりつく。そこで、冷蔵庫から冷えひえのサイダーを取り出して飲む。昭和はまだ続いている。

KBS WORLD「国楽の世界へ」 パンソリにある<争い>

KBS WORLD「国楽の世界へ」は、先週水曜日(4/25)に文化的なキーワードに基づく韓国文化シリーズとして、代表的パンソリから争いの場面についての話を紹介した。
(先々週(4/18)の回を聞き逃した・・・韓国の小学校で習うという管楽器「タンソ(短簫:단소)」を練習したことがある)

始めに、パンソリ「水宮歌(수궁가)」で、動物たちが上座争いする場面について次のようの紹介された。
・日常で、争いは避けたいものの簡単でない。初めは比較的理性的でも、次第に相手の話し方や態度を問題視したりする。韓国では、最後に、歳がいくつかで勝敗を決めようとする。争いの理由は、もはや重要でなくなる。また、大勢集まると、誰が年配かで席順を決める。パンソリ「水宮歌」に、王の病を治すため、カメがウサギの肝を探しに陸地に出ると、動物らが宴会に集まり、互いに自分が年上だと争う。シカ、タヌキ、ウサギたちは、自分が年上と主張して、結局、ウサギが言い張って上座に座ったところ、トラが現れると、動物たちは歳を問いただすことなく、トラに上座を譲る。ウサギがどんなに年上に見えても、トラの前ではエサにすぎない。

▼ パンソリ「水宮歌」から、「動物たちの上座争いの場面길짐승 상좌다툼 대목)」を聴く。難しい始まり。

次に、パンソリ「春香歌(춘향가)」で、「春香(춘향)」の高官へ口答えについて次のようの紹介された。
・「春香」と「李夢龍(이몽룡)」の愛の物語、パンソリ「春香歌(伝)」に、権力者というだけで、力のない民をいじめる高官が登場する。全羅北道の町、南原に新任した高官は、春香に自分へ仕えるよう命じるが、彼女は断る。激怒した高官は、春香をむち打ち刑に処したとき、彼女は高官に口答えした。男でも耐えられぬむち打ち刑でも、口答えする姿を見て、高官は呆れて、結局、彼女を獄に入れたという。

▼ パンソリ「春香歌」から、春香が高官に口答えする「十杖歌の場面(십장가 대목)」を聴く。太鼓の撥が鞭音に聞こえる。

最後に、パンソリ「赤壁歌(적벽가)」で、「曹操」の軍が敗北する場面について次のようの紹介された。
・赤壁の戦いで、「曹操」の軍に敵軍が迫ってくると、曹操は自分の命を救うため必死に逃げた。英雄と言われる曹操が、どんなに権力者としても、必死に逃げる様は同じ人間でしかない。昔の人は、歌で愚痴をこぼし、心の慰めにしたはず・・・とのこと。

▼ パンソリ「赤壁歌」から、「赤壁火箭の場面(적벽화전 대목)」を聴く。