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2018年5月2日水曜日

KBS WORLD「国楽の世界へ」 パンソリにある<争い>

KBS WORLD「国楽の世界へ」は、先週水曜日(4/25)に文化的なキーワードに基づく韓国文化シリーズとして、代表的パンソリから争いの場面についての話を紹介した。
(先々週(4/18)の回を聞き逃した・・・韓国の小学校で習うという管楽器「タンソ(短簫:단소)」を練習したことがある)

始めに、パンソリ「水宮歌(수궁가)」で、動物たちが上座争いする場面について次のようの紹介された。
・日常で、争いは避けたいものの簡単でない。初めは比較的理性的でも、次第に相手の話し方や態度を問題視したりする。韓国では、最後に、歳がいくつかで勝敗を決めようとする。争いの理由は、もはや重要でなくなる。また、大勢集まると、誰が年配かで席順を決める。パンソリ「水宮歌」に、王の病を治すため、カメがウサギの肝を探しに陸地に出ると、動物らが宴会に集まり、互いに自分が年上だと争う。シカ、タヌキ、ウサギたちは、自分が年上と主張して、結局、ウサギが言い張って上座に座ったところ、トラが現れると、動物たちは歳を問いただすことなく、トラに上座を譲る。ウサギがどんなに年上に見えても、トラの前ではエサにすぎない。

▼ パンソリ「水宮歌」から、「動物たちの上座争いの場面길짐승 상좌다툼 대목)」を聴く。難しい始まり。

次に、パンソリ「春香歌(춘향가)」で、「春香(춘향)」の高官へ口答えについて次のようの紹介された。
・「春香」と「李夢龍(이몽룡)」の愛の物語、パンソリ「春香歌(伝)」に、権力者というだけで、力のない民をいじめる高官が登場する。全羅北道の町、南原に新任した高官は、春香に自分へ仕えるよう命じるが、彼女は断る。激怒した高官は、春香をむち打ち刑に処したとき、彼女は高官に口答えした。男でも耐えられぬむち打ち刑でも、口答えする姿を見て、高官は呆れて、結局、彼女を獄に入れたという。

▼ パンソリ「春香歌」から、春香が高官に口答えする「十杖歌の場面(십장가 대목)」を聴く。太鼓の撥が鞭音に聞こえる。

最後に、パンソリ「赤壁歌(적벽가)」で、「曹操」の軍が敗北する場面について次のようの紹介された。
・赤壁の戦いで、「曹操」の軍に敵軍が迫ってくると、曹操は自分の命を救うため必死に逃げた。英雄と言われる曹操が、どんなに権力者としても、必死に逃げる様は同じ人間でしかない。昔の人は、歌で愚痴をこぼし、心の慰めにしたはず・・・とのこと。

▼ パンソリ「赤壁歌」から、「赤壁火箭の場面(적벽화전 대목)」を聴く。