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2015年7月18日土曜日

「夏の思い出」

子どものころ、学校で習った「夏の思い出」(作詞:江間章子、作曲:中田喜直)は、唱歌と違って合唱コンクールに歌われるような、教科書的な上品さが気になった。それが、何年も何十年もたつうちに、この曲から、湿原の夏風と陽のまぶしさを、あたかも居合わせたかのように感じられるようになった。少なくとも、おじさんの心に自然に馴染んでいる。

この歌が世に出たのは、Wikipediaによれば、「1949年(昭和24年)6月13日にNHKのラジオ番組『ラジオ歌謡』にて石井好子の歌で放送され」たとのこと。新しい空気に時代を満たしたいという、そんな欲求があったのではないだろうか。

「唱歌・童謡ものがたり」(読売新聞社文化部)を見ると、作詞者の江間章子が、「私は疎開から戻ってきたばかり、内幸町のNHKに呼ばれて、『荒廃した国土に暮らす日本国民に夢と希望を与える歌を流したい』と協力をお願いされました」と語っている。作詞のヒントになったのが、彼女が終戦の前年、1944年に群馬県片品村で見た水芭蕉の花だったという。この本には、作曲者の中田喜直、「ラジオ歌謡」で歌った石井好子の思いで深い話しも載っている。

(本ブログ関連:”「唱歌・童謡ものがたり」”)

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