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2017年6月13日火曜日

チョン・ドヨン

韓国の映画について教室で話題があり、私としては、女優チョン・ドヨン(전도연)主演の映画、邦題「シークレット・サンシャイン」(2007年、밀양《密陽》)をあげた。先生から邦題を確認されて、「密陽」と答え、英語名を「Secret Sunshine」といってしまったが、正しくは上記の通り。

チョン・ドヨンは、最も気になる韓国の映画俳優だ。この映画で「第60回カンヌ国際映画祭」(2007年)の主演女優賞を獲得している。VHS版の「我が心のオルガン(내 마음의 풍금)」(1999年)を見たのが最初だ。その同時期作品の、全く逆のイメージの映画にも出演していたと後で知って驚いた。

(本ブログ関連:”チョン・ドヨン”)

「密陽」のチョン・ドヨンは、最大の悲劇に翻弄され、その中で救いを求める母親を演じる。それも決して強くない、むしろ追い詰められる生身の女性を表現する。小柄で華奢な彼女が、どん底にいて、弱く繊細な立場からどう状況を変えていくか興味を持たせる。まさにうってつけだ。彼女は映画によって、善人であったり悪人にも変貌する演技者だ。

ところで、この映画は、プロテスタント(キリスト教)を素材にすることで、主人公の孤独を一層明らかにする。遠くソウルから密陽に訪れたばかりのよそ者であり、土着的な絆の弱い立場にある。その点を考え、もしプロテスタントでなく、癒しをシャーマンの「ムーダン(巫堂、무당)」に訪ねていたらどうだったろうか気になる。


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