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2013年7月30日火曜日

KBS WORLD「国楽の世界へ」 煙草

KBS WORLD「国楽の世界へ」は、先週水曜日(7/24)に、文化的なキーワードに基づく韓国文化シリーズの第16回として、「煙草(담배)」について紹介された。

まず煙草の効用の紹介から始まった。
・朝鮮王朝22代目の王、正祖(정조)の詩文「弘齋全書」には、「暑さに対しては、これを和らげてくれる・・・。また寒さも和らげてくれる・・・。食事の後・・・寝付けないとき・・・詩を書いたり文章を書くとき、会話をするとき、正座をして心静めるときなど、どのようなときもとても有益」という煙草の効用について記載がある。

▼「煙草打令(담바귀타령)」を聴く。とても洗練(今様化)された歌い方・・・紫煙がゆらり漂うよう。

・次に煙草の伝来と普及について次のように解説された。
煙草は、朝鮮時代中頃(1600年前後)に日本から伝来して、当初は「南草」もしくは「南靈草」と呼ばれた。後に日本語の「タバコ」が変化して、「タムバゴ」や、「タムバグィ」と呼ばれるようになった。
煙草は薬と考えられ、例えば寄生虫で腹を壊したとき、歯が痛むときなどに喫煙すると苦痛が和らいだという。また虫に刺されたとき、煙草を吸った後の唾液を塗ったり、傷口を止血した。膿みができたときも煙草が利用された。特に老廃物除去の効用が長く信じられた。
このような理由から、煙草は老若男女問わず、幅広く愛用して親しまれた。
学問を教える師匠と弟子が、ともに向かい合って煙草を吸ったり、朝廷で煙草をくわえながら議論したため、王殿は煙草の煙でいっぱいだったという記録まで残っている。

▼童謡「唐辛子を食べてぐるぐる、煙草を吸ってぐるぐる」を聴く。童謡ですけど・・・煙草を吸ったの? それとも煙草の葉を食ったの?・・・解釈は諸説あるような?

最後に禁煙について次のように説明した。
・喫煙の習慣を憂慮する声も上がった。特に光海君(광해군)は煙草の煙を嫌い、その後目上の人前で喫煙を避ける習慣が広まった。許薰(허훈)は、子供の禁煙の詩「禁南草(금남초)」を作った。詩中、煙草のせいで、肺の中が真っ黒になり、顔は浅黒くなり、態度も傲慢となり、元気もなくなると、その害について淡々と綴り、煙草は百害無益と指摘した。現在でも当てはまる言葉だろう。

▼京畿民謡「沙鉢歌(사발가)」を聴く。・・・いろいろな歌詞があるようで、まさに煙草の煙りです。