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2016年3月3日木曜日

桃の節句

今日は「(桃の)節句」で、「雛祭り」の日である。節句の、3月3日は女の子の日、5月5日は男の子の日、そして7月7日は主に子どもが星に願う日だった。子どもたちの健康と平安を祈る日でもある。

雛祭りに、桃の花は欠かせない。室内で飾る桃は、桜よりも薄紅がまさって愛でたさも増し、幼い女の子によく似合うようだ。その桃の花が一面に咲いているのを、甲州の盆地に眺めたことがある。まさに、「桃源郷」を想わせるものだった。明るい陽射しに照らされた桃の花弁は、白く照り輝きもあって、ひな壇に飾られたものとはちがう趣があった、圧巻だった。

(本ブログ関連:”雛祭り”、”桃源郷”)

先日、招き猫像の並ぶ豪徳寺に行った。この寺が、彦根藩主の井伊家菩提寺であったことから思い出した。その昔、桃の節句、雛祭りの日に、江戸城へ登城する井伊直弼の一行が襲撃された。安政7年3月3日(旧暦)のことだ。このとき、牡丹雪が降っていたことは、映画などでもよく知られる光景だ。考えてみれば、雪景色の真っ白な江戸城下と、雛壇の赤い毛氈が対比する桃の節句であった。

桜田門外の変は、西暦では1860年3月24日になる。(今日から)20日近く後に降雪したことになる。ところで、桜については、今年の開花時期は、3月25日ころと予想されている(ウェザーマップ「桜開花予想」)。

こんなめでたい時期に発生した、桜田門外の変は、歴史の裏話で語られるように、その惨劇は凄まじいものだったという。