▼▼ 青字下線付語句のリンク先は、マウス右クリック+<新しいタブ>で進んでください。(本ブログ関連)の最下段に「次の投稿ホーム」があるとき次ページがあります。▼▼

2010年6月18日金曜日

1980年代の韓国バラード

韓国における1945年から2000年までの大衆歌謡史を鳥瞰した記事「<第20号>韓国人の人生を変えたもの⑧ -大衆歌謡」が、「Weekly共感(공감)」(ハン・キホン(한기홍)記者、2005年7月1日)に掲載されている。1945年以降の韓国大衆歌謡の流れを理解するのに大変有意義な解説である。その中から、イ・ソンヒのバラードに関わる背景や位置づけについて見ると、次のような内容で叙述されている。

・1979年にユン・シネ(윤시내)は、歌謡祭スタイルの曲「熱愛(열애)」で大ヒットを記録した。この曲の核心は、彼女の’血走る歌唱力’とストリングを主に使うポップス・オーケストラのアレンジによる広大なスケールであり、1980年代初頭の主流の成人歌謡に最も大きな影響を及ぼした、・・・としている。

・例えば、1980年代初期の大ヒット曲である、チョー・ヨンピルの「窓の外の女(창밖의 여자)」、イ・ヨンの「忘れられた季節(잊혀진 계절)」、チェ・ジンヒ(최진희)の「愛の迷路(사랑의 미로)」、イ・ソンヒのバック・サウンドやスタイルは、全て「熱愛」を土台にしたものであった、・・・と述べている。

・1980年代の韓国歌謡史は、チョー・ヨンピルで始まる。彼は、1980年の「窓の外の女」、「蝋燭(촛불)」などを通じて韓国成人バラードを‘チョー・ヨンピル式’に変えた。彼は、この年すべての歌謡祭の大賞をさらい、「窓の外の女」は最高人気を得た最高歌謡になった。

・彼はストリング中心のオーケストラ演奏の代わりに、ピアノとシンセサイザーを使って1970年代末のスタイルを維持しながらも1980年代の新しいサウンドの道を切り開いておいた。以後、イ・ヨンの「忘れられた季節」とイム・ビョンス(임병수)の「約束(약속)」、そしてイ・ソンヒの成功でバラードは若者たちが最も好む歌謡ジャンルになった、・・・と述べている。

以上から、韓国歌謡バラードの成立にとってのメルクマールに、ユン・シネとチョー・ヨンピルの存在と影響の大きさを知る。

(Youtubeに登録のorienkorean、mongtec、31CarpeDiem、www0433、ProfessorHiginsに感謝)