「現在,地球上にある鉱物は,わかっているだけで4400種類。」(「日経サイエンス」2010年6月号)だそうだが、日本でも日々新鉱物が発見されている。その中で、鉱物種類が乏しいといわれていた千葉県で新しい鉱物が発見された。
「ちばとぴ」の記事「天然ガス含む新鉱物『千葉石(ちばせき)』 アマチュア研究家ら発見 千葉県立中央博で公開」(2/16)に、次のように紹介している。
・新鉱物は、1998年にアマチュア研究家、本間千舟さん(63)=館山市=が南房総市荒川の約1800万年前の地層「保田層群」から採取した岩石がきっかけだった。
・分析の結果、一般的な「石英」だったが、結晶の形態がまったく異なり、2007年には同じ場所から変質していない透明な結晶を、研究仲間の西久保勝己さん(49)=市川市=が発見。
・「かご」状の結晶構造の内部にメタン、エタンなどの天然ガスを含むことを研究チーム(物質・材料研究機構、東北大や千葉県立中央博物館など)が特定し、県内で初めての新たな鉱物として認定された。
報道は、発見のきっかけを作った人たちを明記すべきだ。「ちばとぴ」(千葉日報)は、他紙と比して、それを忘れていない。
ここでアマチュアと呼ばれる方々は、プロでないだけで真摯さと業績において違いはない。かつて日本最高峰のアマチュアは、「アマチャ」と自称する余裕と力を持たれていた。
(参考)Nature Communication (Published 15 February 2011)
”New silica clathrate minerals that are isostructural with natural gas hydrates”
(追記1)「地質ニュース」の終刊:
「工業技術院地質調査所当時の1953年3月創刊号から58年という長い間、『地質ニュース:地質調査総合センター編』を発行して」きたが、「2011年3月号をもちまして発行を終了することに」なった。
なお、1953年から2006年発行の分のバックナンバー(PDF)版を見ることができる。
(追記2)若田光一宇宙飛行士ISSコマンダー(船長):
JAXAプレスリリース「若田光一宇宙飛行士の国際宇宙ステーション(ISS)長期滞在の決定について」(2/17)によれば、若田宇宙飛行士は、(ISSの)第38次/第39次長期滞在期間(2013年末から約6カ月間)において、日本人初のコマンダ―(船長)として第39次長期滞在の指揮をとるとのこと。