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2025年3月5日水曜日

啓蟄 2025

昨夜来の「氷雨」は、早朝には落ち着いたようだ。黒く濡れた通りに雨はないものの、家々の雨樋(あまとい)を伝わって水の滴る音がする。見上げると、屋根に雪が残っているのが見える。どうやら(天気予報の通り)、夜中に雪が積もったらしい。

先週の暖かさが嘘のようだ。寒暖の繰り返しが当分続くのだろうか。少々気が休まらない。

きょうは、二十四節気の「啓蟄(けいちつ)」。冬に土中にこもっていた虫が、穴から出てくるころ。啓蟄について、江戸時代の「暦便覧」*(著者 太玄斎、出版者 蔦屋重三郎[ほか1名]、出版年 天明7年)に、「陽気地中にうごき、ちぢまる虫、あな(穴)をひらき出ればなり」と記されている。
(*)国立国会図書館デジタルコレクション
    ー https://dl.ndl.go.jp/pid/2536637/1/7

(本ブログ関連:”啓蟄”)

きょうの天気に、地中の虫たちは出番をあぐねていることだろう。それを押し出すのが、この時期(啓蟄)の雷(初雷)で、「虫出しの雷」というそうだ。たしかに、落雷は樹の幹を吹き飛ばしたり、地面を這うように広がり危険。地中の虫たちたまったものじゃないだろう。

七十二候
二十四節気の「啓蟄」の間を、三つに分けた「七十二候」は次の通り。
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・初候: 蟄虫啓戸(ちっちゅう とを ひらく) 冬籠りの虫が姿を現しだす。
・次候: 桃始笑(もも はじめて わらう) 桃の花が咲き始める。
・末候: 菜虫化蝶(なむし ちょうと けす) 青虫**が蛹(さなぎ)となり、羽化して蝶に生まれ変わる
 (**)青虫:アブラナ科の野菜につく昆虫(害虫)を指す。
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(付記)
① 生成AI「Gemini」
啓蟄の頃に活動を始める主な昆虫を問うてみたところ、(土中に棲むものとしては)クロアリアミメアリダンゴムシなどをあげた。

② ウェザーニュース
七十二候の「蟄虫啓戸」にある「虫」は、昆虫に限らず冬ごもりから目覚めたいろいろな生命をあらわすという。
「二十四節気『啓蟄』 虫も山も笑顔になる時季!?」(2022/03/05)
    ー https://weathernews.jp/s/topics/202202/280125/
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啓蟄の「啓」は「開く」の意で、「蟄」は「冬の間、地中に閉じこもっている虫」のことです。この場合の「虫」は昆虫に限らずヘビカゲカエルなども含みます。つまり「啓蟄」は「冬ごもりをしていた昆虫などが地上に這い出ること」を意味します。
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