先日、鉱物採集に向かったとき、清里高原をのぼるにつれて木々の紅葉の変化に驚き、目的地川上村では山肌が一斉に橙色に染まっているのを見てその美しさに感嘆した。
日本の紅葉は北から南へと南進すると同時に、山頂から麓へと広がる。紅葉のイメージといえば、色づいた山々の光景が浮かんでくるわけだ。ところでカナダのような大平地の場合、紅葉はいかにといえば、大地をおおう森林を北から横一列にまるで波が押し寄せくるようにして秋の色に染めるという。
全山橙色の川上村の景色を見て、朱色のアクセントも欲しいという感想があった。他方、京都の紅葉はモミジが朱に染まり、かえって朱が強調され過ぎるという話を聞いたこともある。紅葉の美しさゆえに、みなわがままになる。