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2015年6月11日木曜日

KBS WORLD「国楽の世界へ」 並唱

KBS WORLD「国楽の世界へ」は、先週水曜日(6/3)に文化的なキーワードに基づく韓国文化シリーズとして、弾き語りしながら歌う「並唱〔併唱〕(병창)」に関する3曲を紹介した。

始めに、撥弦楽器の伽耶琴(カヤグム、가야금)を演奏しながら歌う「伽耶琴並唱」について次のように紹介された。
・楽器を演奏しながら歌う「並唱」に、伽耶琴演奏して歌う伽耶琴並唱がある。並唱は、朝鮮後期に生まれた奏法で、パンソリ中よく知られた部分や短歌、民謡を歌う。パンソリで喉を痛め仕方なく歌うものと軽視されたが、日本統治の頃から、レベルの高い並唱がはじまり、人気のジャンルとなった。朴貴姫が重要無形文化財に指定されるに至り、今では伽耶琴と歌、両方できるジャンルとされる。パンソリと比べ歌のリズムは単純だが、歌と融合した伴奏に魅力がある。

▼ 伽耶琴並唱の「春香歌(춘향가)」から、「千字注解(천자뒷풀이)」を聴く。知ってるか? 知ってますとも・・・長々暗誦する。

・「春香伝(춘향전)」の李夢龍(이몽룡)は、春香との待ち合わせで、時間まで居ても立っても居られない。本を読んでも落ち着かす、仕方なく使いの房子(방자、地方官の役職)とおしゃべりをはじめた。それが「春香歌」の「千字注解」の場面だ。

次に、弦楽器の玄琴(コムンゴ、거문고)を演奏しながら歌う「玄琴並唱」について次のように紹介された。
・玄琴の並唱、玄琴並唱は伽耶琴並唱と比べ、曲の数も演奏する者も多くない。申快童が初めて玄琴並唱を歌い、今では弟子の金泳宰(김영재)だけが後を継いでいる。

▼ 玄琴並唱の、全国の景勝地を遊覧して風流を楽しむ、「八道遊覽歌(팔도유람가)」を聴く。浮き世を離れて・・・のんびりと。

最後に、「ピアノ並唱」というジャンルについて次のように紹介された。
・伽耶琴並唱と玄琴並唱以外に、最近はピアノの並唱もある。はじまりは、チェ・ジュンという体が不自由(自閉症のひとつで、人と目を合わせたり話すのが苦手で、口の筋肉や体が硬くなる症状)な青年である。偶然接したパンソリをきっかけに、もともと指が硬くなるのを防ぐためにピアノを習っていたので、歌とピアノを組み合わせて、音楽を通じて自分だけの世界を乗り越えた。

▼ チェ・ジュンのピアノ並唱、パンソリ「興甫歌(フンボカ、흥보가)」から「花草欌(화초장)」を聴く。花模様、今様に多彩。

・「興甫歌(朴多令)」は、兄ノルボ(놀보)と弟フンボ(흥보)の物語り。