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2014年2月4日火曜日

KBS WORLD「国楽の世界へ」 旧正月

KBS WORLD「国楽の世界へ」は、先週水曜日(1/29)に文化的なキーワードに基づく韓国文化シリーズの第41回として、「旧正月元旦(ソルラル、설날)」にまつわる話を紹介した。

まず、ある晦日、貧しさに溜息つく妻へ玄琴(コムンゴ)の音で慰めたという逸話を次のよう紹介された。
・新羅時代、慶州の狼山の麓、貧しくて繕(つくろ)った服を着た男がいた。村人は「百結(ペッキョル、백결)先生」*と呼んだ。家は貧しくとも、昔を慕い、常に玄琴を弾き、人生の喜怒哀楽を表現した。

    (*)百結: KBS WORLD「韓国偉人伝-百結」参照

・大晦日に、近所から穀物を搗(つ)く「パンア(搗き、방아)ソリ(音、소리)」が聞こえて、ため息をつく妻に、百結先生は「人の生死はその命に関わるものであり、貧富は天の決断である。これに対してあがくことはできないのに、婦人はどうして心を痛めているのか?」と言い、玄琴で臼をひく音を再現して慰めた。この音楽が世に知られ、「碓樂(テアク、대악)」、または、「パンア打令(방아타령)」と呼ばれた。

▼ 霊山会想から玄琴演奏「下弦還入(하현도드리)」を聴く。ゆたりと風流に響く・・・そんな部分か。

次に、さまざまな旧正月の料理の品々を次のよう解説された。
・旧正月、家庭は名節料理の準備で慌しい。次のような元旦の詩がある。「牛肉を煮てのせ、白い餅も積み重ねる/年の暮れの豊かさだ/元旦に膏粱(こうりょう)珍味を腹いっぱい食べれば/一年中、空腹を感じることはない」。
・食物が十分でない時代、元旦に先祖を祭る大切な目的があり、料理を盛りつけて分かち合い、一年が豊かで実りあるよう祈願した。
・元旦の客に出すお節料理に「歲饌(세찬)膳(상)」がある。トックク(雑煮)に餃子などを準備し、「シッケ(식혜、甘酒)」や「スジョンクァ(수정과)」の飲み物に、果物や「ナバッキムチ(スープ状キムチ)」を添えた。本格的に宴には、さらに、もち米に栗やなつめなどを加えた飯である「ヤクシク」や、「トッポッキ」、肉を煮た料理の「ピョンユク(片肉)」、小麦粉に甘く味をつけ揚げた「ヤックァ」などの菓子類、さらにゆでた栗やしょうが、なつめなどで作った「スックァ(熟果)」などを並べた。

ビナリ「祝願徳談(축원덕담)」を聴く。歌と打楽器で賑やかな・・・ともに祝いあう空気が伝わる。

・元旦の朝に飲む「屠蘇酒(トソジュ)」は、様々な薬草を入れて作り、冷たくして飲むと、悪い気運が去ると信じられた。屠蘇酒は一番若い人から、新しく一年を得るため先に飲み、年長者が歳月を失っていくため最後に飲むという。

▼ 「報念(보렴)」を聴く。祈り、地の香りして・・・今年もよい年でありますように。