高尾山薬王院の紅葉 |
京王線のガラリと空いた各駅停車で向かったため、人の混みように気付いたのは北野駅で乗り換えたときだった。車内の混雑は、そのまま終点の京王高尾山口駅を人々であふれさせた。それはすさまじいもので、登山口どころか、ずっと山頂まで続いたのだ。
想像できるだろうか、標高わずか599mの山とはいえ、まるで祭りの参道をゆるり歩くように山路をたどったのだから。山を登ることよりも、黙々と歩くひとの混み合いに疲れた。途中の高尾山薬王院は、隘路となり路がくねっているため、歩みが止まったりした。ただし、この場所は紅葉を楽しむに一番よい景観もあった。
さて、山頂広場での昼食は・・・期待どころでない。通り路以外、座り込んだ登山者の昼食場所になっていたのだ。登山口で買ったおにぎりを食うところがない・・・何とか売店の影で口にしたが。いわば立錐の余地もないといった観であった。早々に引き上げて下山する頃には、ようやく登山者も減り始めたためか、下山路にゆとりができ、気ぜわしさも減って下ることができた。
ミシュランの3つ星やテレビ局のこの時期の紹介はありがたいけれど、その分ひとびとに苦難を課したようだ。来年、紅葉を愛でに出かけるのは遠慮するだろう。でも、平日なら何とかなるかな・・・。