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2022年12月31日土曜日

年の暮れ

きょうは、12月の終わりであり、令和四年(2022年)の終わりでもある「大晦日」だ。明日になれば、すべて去年のこととくくられる。そこで思い返してみることにしたが・・・。

年があらたまるたび歳をくう。体にひずみが出る。昨年来の膝の痛みに四苦八苦した。公園に自然(野鳥や植物)観察に出歩く以外、行動範囲が狭まっている。

夜、洗面所の明かりを灯けず鏡を見たとき、そこに親父とそっくりの顔があった。最近、渋谷の交差点で親父とすれ違う夢を見た。ヨォと言って、笑い顔していた。

そうそう、来年から仙人の境地で生きていこうと決めている。雲に乗れたら遠出できるのだが。

2022年12月30日金曜日

(資料)エノケンの「最後の伝令」に雪が降る

喜劇王エノケン(榎本健一、1904年~1970年)が出演した軽演劇「最後の伝令」について知りたくネット上を探した。

子どものころ、父親からエノケンといえば「最後の伝令」だと聞かされたことがある。その後、夜遅くにテレビ(もしかしたら4チャンネルの日本テレビだったか)で、偶然にも「最後の伝令」の芝居(スタジオ撮影版だったか?)と巡りあった。

芝居は米国の南北戦争下、若い男女の悲恋物語のはずが、役者や裏方の手違いが連続して舞台がハチャメチャになってしまう。まさに抱腹絶倒、腹がよじれて笑いが止まらなかったよう記憶している。「メリーさん、メリーさん」のセリフも、父から聞いた通り発せられたし、紙製の雪が降ったし・・・。

最近になって、ネットのYoutubeや「国立映画アーカイブ」サイトで、「最後の伝令」の動画情報がないか検索したがたどり着けなかった。そこで<映画>や<芝居>についての文字情報を検索したところ、次のような記事を見つけることができた。


<映画についての文字情報>

① 映画評があるブログ「幻想館」*
映画「極楽大一座 アチャラカ誕生」のストーリー紹介・・・より抜粋
・「最後の伝令」を劇中劇にした映画(1956年、東宝、白坂依志夫脚本、小田基義 監督)
・ストーリーを、詳細に記述している。雪降りの場面もしっかり描写されている。感謝。
(*)「幻想館」: http://www.ne.jp/asahi/gensou/kan/eigahyou59/gokurakudaiichizaatyarakatanjou.html
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・軍隊内で芝居を演じた戦友が、戦後も旅回り一座で役者を続けている。
・一座で脚本化志望の若者と、町の娘との恋物語り。
・演目にリアリズムが必須といわれ、米国の南北戦争を素材にする(・・・とは?)
・劇中劇「最後の伝令」は、エノケンの口上で始まる。
・雪の舞う舞台・・・舞台・裏舞台でドタバタが始まる。
・普段おんな方を演じる役者が、軍人姿となって「メリーさん、メリーさん、大変だ!」という所作の怪しさ。
・ラストに雪がどさっと落ちてくるなど・・・まだまだある。
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② 神保町シアターのフィルム情報
映画「極楽大一座  アチャラカ誕生」S31'56)/東宝/白黒/スタンダード/53分)・・・より抜粋
https://www.shogakukan.co.jp/jinbocho-theater/program/kigeki.html
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・ 映画制作・俳優陣の情報(略)
・エノケンの「メリーさん、メリーさん」で知られる、伝説のアチャラカ劇「最後の伝令」(菊谷栄 作、1902年~1937年)が観られるのはこの映画だけ! 
・柳家金語楼、古川ロッパ、トニー谷、三木のり平ら、日本の喜劇人たちが勢揃い。
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③ MOVIEWALKER PRESS
映画「極楽大一座 アチャラカ誕生」1956年6月1日公開、53分、コメディ)・・・より抜粋
https://moviewalker.jp/mv24688/
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昭和七年(1932年)、浅草玉木座**で公演して好評を博し、昨年秋に日劇、同年暮にも東京宝塚劇場で上演された同名喜劇の映画化である。
・芝居、南北戦争余話大悲劇(「最後の伝令」)の幕は切って落されたが、稽古不十分で舞台上のケンカが持ち上り、場内は爆笑の連続となった。だが観客の爆笑に気をよくした荒金興行主と古沢閣下は大喜び。かくて中久保と真知子の恋人同士も目出度く結ばれることになった。
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(**)昭和五年(1930年)浅草の玉木座・・・という記述もある。


<論文・レポート>

① 「演劇研究 : 演劇博物館紀要」(中野正昭、43, 99-122、2020年)
「エノケン喜劇『最後の伝令』(1931)とフランク・キャプラ映画『陽気な踊り子』(1928) -喜劇にみるアメリカ映画のアダプテーション(脚色)-」
https://waseda.repo.nii.ac.jp/?action=repository_uri&item_id=58090&file_id=162&file_no=1
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・「最後の伝令」の原案が、映画「陽気な踊り子(The Matinee Idol)」の劇中劇「アーロンに帰れ(Come Back to Aaron)」であることの分析。
ー (本来、旅芸人のヒロインとブロードウェイの一流コメディアンのメロドラマであるはずの)映画の劇中劇で演じられる、旅芸人一座の演目「アーロンに帰れ」のドタバタといい、映画全体を通じての男女のおさまり具合といい、「最後の伝令」はうまく吸収している。
・後半を「最後の伝令」と「アーロンに帰れ」の展開ごと、詳細に比較している。
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(参考)
映画「The Matinee Idol(陽気な踊り子)」(1928年)
■ Youtube (登録: Classic Film Library)
「The Matinee Idol (1928) | Comedy, Romance」(雪景色場面 55:33)
https://www.youtube.com/watch?v=wQxC_z6xwRc


② ニッポンヲシロウ
「時代と戦い、激動を生きた、ニッポンの喜劇人たち」
https://www.tv-asahi.co.jp/ss/137/japan/top.html


<新たな劇団の演劇ガイド-文字情報>

① 劇団回帰線
「最後の伝令」(2013.10.24-27、シアターZOO)、舞台化の演出・西脇秀之
http://kaikisen.info/saigono/denrei.html
・「最後の伝令」単独の劇なのか未確認
・芝居の解説より・・・抜粋。
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・「最後の伝令」(原案・榎本健一、脚色・菊谷栄)
・舞台は、アメリカ南北戦争。若い兵士とその帰りを待つ恋人の物語。しかし女のもとには悲しい知らせが届く。「メリーさん、メリーさん、大変だ…」嗚呼!悲涙血涙の大悲劇……のはずが、セリフはとちる、出もとちる。
・座員たちはその場しのぎの連続で、舞台の上も裏もひっちゃかめっちゃ! 徹頭徹尾のデタラメ、貫徹するドタバタに笑った口がふさがらない!
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② その他
・「最後の伝令」の作家菊谷栄に焦点をあてたものがある。

2022年12月29日木曜日

インフルエンザワクチン接種

今年末から来年にかけて、「新型コロナウィルス」と「インフルエンザウィルス」がダブル襲来するという新たな局面をニュースメディアは報じている。新型コロナウィルスで騒がれたここ数年間、インフルエンザウィルスは陰に隠れていたはずだが。

現在、インフルエンザの感染状況はよく分からないが、わが身安全のため、インフルエンザのワクチン接種をきょうしてきた。注射を観念して処置室に入る。腕に注射針がすっと刺さる・・・チクリとした。思わず「おっ」と声に出す。いつも、こんなんだったかな。

(本ブログ関連;”インフルエンザウィルス”)

ところで、新型コロナウィルスの方は変異体が次々に登場している。ワクチン接種を申し込んだところ申込者が多くて、年明けの予約(センター会場)が取れた。こちらも痛いんだな。

(本ブログ関連;”新型コロナウィルス”)

中国はゼロコロナの完全囲い込み対策から、開放方式に転換した。日本の各種業界は中国からの観光客の入国を期待しているように見える・・・かつてのインバウンドの味が忘れられないのかもしれない。しかし・・・どうやら慎重な対応になるようだが。

来年初は、初心に帰り極力外出も控えようかと思う。

2022年12月24日土曜日

クリスマス・イブ 2022

クリスマス・イブ」について正確な定義があるようだが、クリスチャンでない日本人にとって、きょう(12/24)がクリスマス・イブであり、明日はクリスマスということにしよう。日没を境目にして云々なんて、考えたこともなかったし知らなかった。

昔、親父世代には、クリスマス・イブを名目にサラリーマンの酔っ払いたちが街にあふれドンチャン騒ぎをした。それでも子どもたちに(私の経験では)、小さな木製の機関車と列車セットを枕元に届けてくれた。
やがて、宴会が苦手な世代が増えるごと、クリスマス・イブの街は静かになり、家庭行事に収斂した。クリスチャンでない日本人の大部分(99%)にとって実は、12/25のクリスマスは昔も今も無縁なのだ。

ところで、アメリカでは「メリー・クリスマス」という表現を公的に口にしない時代になったそうだ。それは宗教表現であり、今様の価値観では押し付けになるかららしい(宗教の中立性)。そのかわりに、「ハッピー・ホリデーズ」と交わすそうだが、日本人には「ハッピーな連休」といわれても・・・ピンとこない。さらに、ネット情報によれば、「禁酒法」を作ったアメリカのこと、クリスマスツリーもいずれ公共の場所から完全に消えるかもしれない。

(追記)
生クリームたっぷりのクリスマスケーキはこの歳にきつい。だから和菓子屋で、クリスマスと関係ない各種寅焼き(どら焼き風)のほかに、クリスマス菓子をイメージした饅頭を買った。和菓子サイズながら実に手の込んだもの、職人の心意気が感じられる。
・白い雪だるま
・緑色のクリスマスツリー
・赤い服と白いひげしたサンタクロース
・なにやら不明なトナカイ

(追記)
12/21夜、米連邦議会の両院を前にした、ウクライナのゼレンスキー大統領(1978年1月25日、ユダヤ系ウクライナ人として生まれた)の演説の最後は次のようなものだった。
NHK国際ニュースナビより
「【演説全文】ゼレンスキー大統領 アメリカ議会で語ったことは?」(2022年12月23日)
https://www3.nhk.or.jp/news/special/international_news_navi/articles/detail/2022/12/23/28186.html
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最後にひとつだけ、本当にありがとうございます。私たちの勇敢な軍隊と市民を、神が守ってくれますように。そしてアメリカに永遠に神の祝福がありますように。メリー・クリスマス、そして幸せで勝利に満ちた新年を。ウクライナに栄光あれ。
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野鳥観察(43)

月2回開催の野鳥観察(探鳥会)へ、今月前半の回(12/3)を欠席したため、後半の回のきょうは是非とも出席しようと家を出た。辺りはだいぶ明るく、公園を巡る観察が終わるころには、太陽が前回(出席 11/26)よりも高度が上がり、樹々の枝葉や草々をはっきり細密・高精度に照らして実に清々しい。

(本ブログ関連:”野鳥観察")

氷と霜柱
順路に砂利道があって小さな水溜りが点在している。日陰で冷えた場所のものに氷が薄く張っていた。前回出席以来一か月ほどたっているので、寒気の厳しいこの時期、珍しくもないかもしれない。また、道ばたに霜柱が並んでいて、それを踏みしめると愉しい思いがする。子どものころ住んだ九州では霜柱の経験がなかった。東京に来て初めて知って驚き、子どもが泥水に飛び込むように見つけては踏みしめたものだった。

法(のり)面緑化
朝陽に照らされた景色が印象深かったのに、もう一つ理由がある。それは、雑草を刈り取られた小川の斜面(法面)に、丈の短い芝草のようなものが敷き詰められて、実に青々と輝き繁っていたからだ。会長から次のような解説をいただいた。
・丈の高い雑草を刈り取ったあと、地面が露出すると風雨に浸食されやすくなるため、人工的に芝草(牧草)を吹き付け保護している。芝草には、早く芽を出す、長生きする、常緑であるなど特徴を持つ種子(3種ほど)がブレンドされるそうだ。
    ー 吹き付け=混合種子+水+のり+繊維質状のもの
    ー 混合種子=ケンタッキーブルーグラス、ウィーピングラブグラスなど輸入外来種子。
    ー 種子の寿命が長いもの(クローバーは寿命が短いが、岩盤面に対し窒素肥料になる)
・切通しなどの深い法面では、段差を設けたり、網をかぶせたりして緑化しやすくする。
・大型、公共工事では、進捗が分かるよう緑色に着色・吹き付け、工程管理したりする。
公園の景観保存のため、さまざまな工夫がされていることを改めて知った。

次に、今回の野鳥観察で自分なりの整理として、ベテランの方から解説いただいたこと、ちいさな小学生に感化されたこと、自分の目で見たり・双眼鏡で覗いたことを記す。(聞き間違いはご容赦)
・ヒヨドリ: よく聞けば鳴き方が微妙に違う、樹間をあちこち飛び舞う・・・本当に
・シメ: 上に伸びた枯れ枝に、朝陽を受けて1羽がとまるのを双眼鏡で確認
・アオゲラ: 大人が見落とした樹を突ついていると小学生が発見、間近に見て双眼鏡で確認
・シジュウカラ: 行く先々で軽快に飛び、木立に群がるのを目視する
   ----
・カルガモ: 小さなグループが分散して、次々と下流へ向かって移動する(32羽とのこと)
・アオサギ: 何と小川のそばの歩道にある街灯ポールの上に立ち、辺りを睥睨していた
・マガモ: いると聞こえたが確信ない、葦の間に一瞬見えたのはメスだったのだろうか?
・コガモ: 羽に傷がある個体・・・生きている、無事であって欲しい

参考情報
・ヒメハジロ: 多摩川に飛来と話題、ネット写真を見るとペンギン衣装を着たカモのよう?
・修景池: 飛行場北側の池、多摩川寄りの調布市にも「郷土の森公園 修景池」がある

2022年12月22日木曜日

冬至2022

きょうは、二十四節気の「冬至(とうじ)」。一年間で昼が最も短く・夜が最も長くなる日だ。むかし中学生のころ、仲間の家に集まったとき、冬至に食べる煮つけがふるまわれたことがあった。母親が北国出身の方のようで、カボチャと一緒にゆで小豆を盛り合わせていた。そんな組み合わせをそのとき初めて知った。

(本ブログ関連:”冬至”)

最近、寒さから外出がおっくうで家に籠っていると、日の出から日の入りまでの時間(可照時間)を直感しづらい。それでも日没時、窓越しの陰りに気づいてあわてて玄関の灯りをともすことがしばしばだ。
ところで、きょうの日の入り時刻は 16:32。実は、先月の11月28日から今月12月13日の間、もっと早めで 13:28だった(国立天文台)。

以前にも触れたが、東京の冬の暗さは冬至をもって気づき、寒さは年を越した翌1月の平均気温の低さ(5.2℃)で知ることになる。つまり、冬至は冬のすべてのピークでない。暗さと寒さがいっぺんに済まないのだ。冬は陰鬱がだらだら続く気がする、最も苦手な季節なのだ。

朝方から降った雨は昼に止んだが、この冷たい雨を「氷雨」とでもいえるだろうか(氷雨は冬の季語でもある)。演歌に佳山明生(かやま あきお)が歌う「氷雨」(作詞:とまりれん、作曲:竜崎孝路、1977年12月1日)がある。Wikipediaの「氷雨」の<脚注>に、今上天皇が学生時代にカラオケで十八番にしたのが「氷雨」だったそうだ。以前のテレビで、ヴィオラを演奏する姿を目にすることが多かったけれど。ちなみに、同じく皇太子時代にファンだったアイドルが柏原芳恵だったというのはよく知られている。

2022年12月20日火曜日

(資料)クリスマスソング作者にユダヤ系が多いこと、「Silver Bells」そしてレモン

もうすぐクリスマスがやって来る。

(本ブログ関連:”クリスマス”)

むかし、語学教室で米国のクリスマスソング作者にユダヤ系が多いという紹介があって、調べてみたことがある。ユダヤ教徒のユダヤ人がなぜ? と思ったりしたが、米国は移民の国であり、そこへ移住したユダヤ人音楽家の家系といえど同国の文化に適応したのは当然の帰結だろう。懐かしく耳馴染む名曲たちが、日本でもかなり普及定着している。


クリスマスソングの「Silver Bells」について

クリスマスソングの代表といえる「Silver Bells」(1950年)について、思い出と照らし合わせて、ネット上を次のように渉猟した。この曲は、ジェイ・リビングストン作曲、レイ・エヴァンス作詞でリリースされた。WWⅡ後の豊かな時代*を先駆ける米国らしいクリスマスの情景が浮かんでくる。
(*)豊かな時代: たとえばTV番組「パパは何でも知っている」のように。

リヴィングストンは、ペンシルベニア州マクドナルドでユダヤ人両親のもとに、エヴァンスは、ニューヨーク州サラマンカのユダヤ人家族に生まれた。

・1950年9月、最初のレコーディングは、ビング・クロスビーキャロル・リチャーズによっ歌われた。
(Youtubeに登録のThe78Profに感謝)

・1951年4月、コメディー映画「The Lemon Drop Kid」(下記の通り、Youtubeでフル視聴可能)の中で、ボブ・ホープマリリン・マクスウェルによって一般的に知られるバージョンで歌われた・・・。この映画で初めて演奏され、すぐにクリスマスの定番曲になった**。
(**)The American Film Institute Catalog of Motion Pictures (online database) ← Wikipedia掲載の資料
    

ところで、レモンについて

上記コメディー映画「The Lemon Drop Kid」と同じ名を持つ(主人公)詐欺師「レモン ドロップ キッド」*** 役を、ボブ・ホープが演じている。
(***)レモン ドロップ キッド: 米国の競走馬、種牡(オス)の名だそうだ。

レモンの名から思い浮かぶ、フォークソング「レモンツリー」は失恋した男の側の教訓(父から息子へ伝える)を、逆に同性の恋敵をカラッと言って見せる女の子の心情を歌ったオールディーズ「レモンのキッス」がある。それぞれYoutubeで視聴できる。

・「レモントゥリー」(ピーター・ポール&マリーのデビュー・シングル、1962年(昭和37年))
    https://www.youtube.com/watch?v=i6SmTqA-1RE
    甘いのに酸っぱい「レモン」は、女の子を指す。

・「レモンのキッス」(ザ・ピーナツ、1962年(昭和37年))
    https://www.youtube.com/watch?v=pJ0KmPYd7Q0

2022年12月15日木曜日

来年から仙人の境地になる(なりたい)こと

来年(2023年)から、仙人の境地で過ごしたいと思っている。年末、ウサギ年の年賀状を作成することなく、かわりに「年賀状じまい」の知らせをハガキにしたためて、親類・趣味仲間・知人の方々に送った。

(本ブログ関連:”年賀状 ”)

あ~っ、時が勝手に走っていく。泰然(否、呆然)とそれを見つめる。不動の(否、立ち尽くす)姿は、仙人のごとく見えるではないか・・・、多分間違っていないはず。(年賀状じまいのお知らせに、ネット上のイラストを次のように借用した)
このブログに、「仙人」に関連することを読んだり聞いたりしては書き連ねてきた・・・、じっくり研究書を読んだわけじゃない。だから、仙人になりたくて修練した亭主が女房の前で成果を見せようとした結果とか、仙人になりたいという気のよい男をだましてきつい仕事をさせ続けた結果とか、おかしく奇妙な結末になる話題を渉猟してきた。

(本ブログ関連:”仙人 ”)

わたしは、どのみち厳しい修行に耐えるこはできない。せめて人様に迷惑のかからぬよう、心の中だけでも仙人の境地でいようと考えた次第。

2022年12月12日月曜日

狐は冬の季語

キツネ(狐)」が、冬の季語という。寒い北国に生きるキツネたちの生態が浮かんでくる。北海道に棲息する「キタキツネ」の写真集(竹田津実氏が撮影したキタキツネの親子の情愛を撮った写真)が、以前、話題になったことがある。竹田津氏は、獣医師の仕事の傍ら、北の原野でキタキツネの行動を撮影した。ちなみに鳥でいえば、愛らしい目をしたまるで白い菓子姿のような、「エナガ」の北方系亜種「シマエナガ」の写真集(小原玲氏などによる撮影)だろうか。

(本ブログ関連:”キツネ”)

さっそく「合本 俳句歳時記」(第三版、角川書店)の「狐」の項を見ると、次のように記してある。
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・・・ 十二月下旬から一月ごろに交尾し、四月ごろ三-五頭の子を産む。北海道には北狐が生息する。「きつ」は狐の古名で「ね」は美称ともいわれる。
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(参考)「日本の文化における狐」Wikipedia

他方、狐の読みについて、「来つ寝(きつね)」を源にしているという語りがある。以前のブログにも記したことだが、「日本霊異記」上巻第二話に、狐を妻として子を産ませた・・・、次に再掲する。
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古代の欽明天皇の時代に、嫁探しに出かけた男が女と巡り合い結婚する。一男をもうけたが、実は女は狐の化身であり、飼い犬に気付かれその身をあらわにしたのを見て男は、「汝と我との中に子を相生めるが故に、我は忘れじ。毎(つね)に来りて相寝よ」という。ゆえに、また来て寝ることから、妻に「来つ寝(きつね)」の名がつく。
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(本ブログ関連:”来つ寝(きつね)”)

キツネと人との関係は、人をだましたり、農業神の使いとしての稲荷信仰だけでなく、異類婚姻譚といった男と(異類としての)女との関係まで幅広い。異類婚姻には断絶といった越えられぬ悲しみさえ感じる(上記の日本霊異記にはそれを越えるものがあるが、人目を忍ぶ二人だけの秘匿した契りかもしれない)。

このブログでは素人テーマであるが、狐について、歌手イ・ソンヒの歌「狐の嫁入り(여우비)」からキツネにまつわる奇譚とかキツネの家畜化まで広く話題を渉猟している。一点深く追求するには息がないため、あちらこちらへと関心が飛んでいく。

2022年12月7日水曜日

大雪 2022

きょうは、二十四節気の「大雪(たいせつ)」、いよいよ本格的な降雪が始まるころをいう。暦上ここまでに、冬になり(立冬)、雪が降り始め(小雪)、そして激しく雪が降る(大雪)ころになったわけだが、実際、雪とまだ会っていない。

(本ブログ関連:”大雪(たいせつ)”)

先日(11/22)のブログで二十四節気の「小雪(しょうせつ)」について触れたが、最近、初雪は初雪は1月に偏っている。ちなみに(昨晩の雨を除いて)、今月中旬は晴日が多いようで、雪と縁はなさそうだ。

雪の気配はないけれど、「雪」にちなんだ俳句と詩から二つ。

俳人「中村草田男」(1901年:明治34年~1983年:昭和58年)の句に、
    降る雪や 明治は遠く なりにけり
があって、てっきり老人が炬燵に入り、雪見障子と更に縁側の大きなガラス戸を通して、庭に降る雪を見ながら、しみじみと遠く過ぎた明治を懐旧する場面を想い浮かべた。けれど、この句は彼が30才ころ、1931年の作で、母校の小学校を訪れたとき、校門から出てくる児童の衣服が明治期のものとすっかり様変わりしていて、時代の移りを感じたのをいう*・・・ようだ。
(*)岡山・吉兆庵美術館「巨匠の和歌と俳句展」:  https://www.kitchoan.co.jp/column/2887/

歌人「三好達治」(1900年:明治33年~1964年:昭和39年)の詩「雪」(詩集「測量船」に所収、昭和5年)は静かだ。
    太郎を眠らせ、太郎の屋根に雪ふりつむ。
    次郎を眠らせ、次郎の屋根に雪ふりつむ。
には、雪降る音が、耳をすませば、子どもらの寝息も一緒に聞こえる気がする。

上記の二人は、まさに脂の乗り切った時代に大きな局面と対峙したわけで、その時の立ち居振る舞いが、作品とともに評論されることになる。若いころ、彼らに対する鋭利な批評に興味津々だったけれど、歳をとればそんなことはどうでもよいと気づく。いにしえの歌人(うたびと)に、そこまで激しく問い詰めたりしないではないかと。

(付記)
FIFAワールドカップ、「日本対クロアチア戦」(現地5日、日本時間6日)は、「1(前田選手)-1」による延長戦でも勝敗がつかず、PK戦にもつれ込んだ。結果、1-3で敗れたものの、今回は、強豪ドイツ、スペインに打ち勝ってのこと。日本チームは新しい歴史のページを進んだ・・・と、にわかは常に前向きである。

(本ブログ関連:”FIFAワールドカップ”)

2022年12月4日日曜日

マユミの実(種子)とスイセンの花

昼ころ、紅葉の公園へ行った。日曜日のせいか、バーベキュー広場もグラウンドも人出であふれていた。私は、昨日(土曜日)恒例の「野鳥観察会」(探鳥会)を欠席したため、自然と接するという辻褄合わせ?で出かけたわけだが。

例によって、公園付属の「自然観察園」を散策した。こちらは意外なほど人の気配がなかった。冬だから花も見当たらない。入口に配置の「12月の自然観察園の花だより」を片手に巡ることにした・・・。

マユミの実(種子)
観察園に配置の「樹木観察クイズ」には、30種の樹木の名前当てクイズが載っている。その一問に、冬の季節に相応しい「マユミ」の木が選ばれている。赤い実(種子)で飾られた枝は園内の通路を覆い、さらに柵を越えて園外にまで広がっていた。園の外側で、きゃしゃな枝々を丁字型の枝受けで支えていたほど。

(本ブログ関連:”マユミ”)

クイズの解答には次のよう記されている。「黄緑色の花。実は熟すと4つに裂け、赤色の種子が顔を出す。紅葉が美しい。よくしなるので昔はこの木で弓を作った。」(緑の愛護ボランティアの会:植物グループ樹木班作成)
また、「葉っぱで見わけ五感で楽しむ 樹木図鑑」(林将之 監修・写真、ナツメ社)では、「これ(果実・種子)は多くの野鳥の好物であり、秋冬の貴重な食糧だが、果実や種子を食べる機会の少ないメジロやコゲラが好むのが興味深い。」(写真解説:「種子を食べるコゲラ」)といった解説がある。野鳥の食性が知れてうれしい。



スイセンの花
園の西側、ヒガンバナ群生地(現在、緑色した艶やかな線形の葉を密集させている)のさらに奥に、少し狭ばめであるが「スイセン」が群生している場所がある。園の掲示板にスイセンの写真があって、「花だより」にも記されていたので観察順路図を頼って行ってみた。しかし、まだ早かったようだ。スイセンの株はいくつもあるが、しいて探せば一株だけ花びらを咲かせていた(写真:赤の丸印)。

(本ブログ関連:”スイセン”)

スイセンは「水仙」と書き。牧野富太郎の小冊子「植物知識」(講談社学術文庫)によれば、「仙は仙人の仙で、この草を俗を脱している仙人に擬(なぞら)えたものであろうか。」と推論されている。ちょうど私も、来年から仙人の境地で生きたいなどいって、「年賀状おさめ」の挨拶葉書を出したばかり。

2022年12月2日金曜日

アディショナルタイム (日本-スペイン戦)

きょう、とんでもないことが起こった。

早朝4時前からテレビ放送される、2022 FIFAワールドカップ「日本-スペイン」戦を見ようと眠らずに頑張っていた・・・寝床で横になりながらの観戦だったのだが。そしてハッと気づいたときには、試合は「アディショナルタイム」の7分間に入っていた。それ以前の試合経過が記憶にない・・・のだ。

(本ブログ関連:”FIFAワールドカップ”)

テレビの表示を見ると、日本チームが「2-1」で優勢らしい。目が覚めたばかりのボンヤリ頭には状況がつかめない。ドイツにつづいてスペイン戦まで、そんなことが起こるなんて。

次第に気分が冴えてきて、試合の前半に1点失うも、後半になって2点を返したことが分かった。2-1をキープしたまま、アディショナルタイムに突入していたのだと。長い緊張を感じた。にわかファンにも息苦しい。
ようやく試合終了のホイッスルが鳴ったとき、やっと勝利を確信した。そして試合のすべて見てきたように喜んだ。

結果、日本チームは「グループE」を首位通過し、決勝トーナメントに進出することになった。

後で知ったことだが、後半戦で次のような経過があったという。
・後半戦3分に、堂安律選手(24歳)の鋭いミドルシュートで「1-1」の同点になった。
・次の2点目は、(堂安選手のパスによる)ラインに奇跡的に重なったボールを、三笘薫選手(25歳)が折り返して、田中碧選手(24歳)がゴールに押し込んだ。
(追記)三笘選手と田中選手は、ともに川崎市の鷺沼小学校、有馬中学校の先輩後輩であり、川崎フロンターレのユースに所属した幼馴染みとのこと。

森保(もりやす)監督はインタビューで、ドイツ戦勝利のとき「一喜一憂」しないとか、スペイン戦のとき「新たな景色」を見せてくれたと語っていた。それに呼応するかのように、選手たちはインタビューの際にこの言葉を使っていた。

次は、6日の「クロアチア」戦だそうだ。にわかファンには予断も何もできないけど、今度こそ寝ぼけることなくしっかり観戦しよう。