KBS WORLD放送の「国楽の世界へ」は、先週水曜日(10/19)に、弾き語りの音楽である「並唱〔竝唱〕(병창)」が紹介された。
はじめに、演奏スタイルについて次の通り説明があった。
・並唱〔竝唱〕(병창): パンソリの演奏の前に発声練習を兼ねて歌う短い歌(단가)、また各地方の民謡を歌うときなどに、このスタイルがとられる。また、弦楽器の伽耶琴(가야금)とコムンゴ(거문고)を使って歌と演奏をする場合、それぞれ、カヤグムビョンチャン(伽椰琴並唱)、コムンゴビョンチャン(コムンゴ並唱)と呼ぶ。
・併奏(병주): 二つの楽器による演奏スタイルで、例えば、笙に似た笙簧(생황)」と、短い縦笛の短簫(단소)が代表で、楽器名を合わせて「笙簫併奏(생소병주)」と呼ぶ。
<カヤグムビョンチャン>
▼パク・グィヒ(박귀희)による「タンカ(カヤグムビョンチャン)」を聴く。あれっ、以前・・・そう、チュンモリチャンダンの紹介のとき聞いたお声だ(8/1)。のりがよいというか、おもわず聞き入ってしまう。とても健康的な感じがする。
・他の伝統音楽の分野に比べ、多少、低く見られがちだったが、近年、様々な演奏家が発展に努力を重ね、これらの活躍により、1968年、散調と共に重要無形文化財第23号に指定されている、とのこと。
(参考)「伽倻琴竝唱」:韓国伝統ソリ文化より
・最近では、洗練され、楽器についても伝統的な伽倻琴よりも、改良された「25弦伽倻琴」で並唱を行うことも多くなってきている、とのこと。
▼チャン・ソユンによる「蘭、私の姿(난초 내 모습)」(25弦伽倻琴並唱)」を聴く。詩人の号から取った歌だろうか。25弦伽倻琴の現代風演奏と、素朴な語り・・・なるほど、演奏家の子ども時代のものなんですね。
(参考)「ホナンソラン(허난설헌:許蘭雪軒)」:ko-Wikipediaより
<コムンゴビョンチャン>
▼シン・クェドンによる「セタリョン(コムンゴビョンチャン)」を聴く。このお声も、以前(5/4)、コムンゴの紹介のときに聞いている。音に飾りがなく透明感がある。伝承者が少ないのが現状だそうだが、継承されんことを・・・。