今年、韓国の「2012出版界のキーワード50」(「企画会議」、発行:韓国出版マーケティング研究所)の一つに「397世代」が選ばれたそうだ。いわゆる「397世代」とは、現在30歳代で、'90年代に大学入学して20代を過ごした70年代生まれ。810万人ほどでの同世代が、30代後半から40代前半の年齢に進入しつつあるといわれることから、マスコミの世代分析で余り触れられないが、40代の今後の特性を垣間見ることができるかもしれない。
397世代を定義したと言われる、LG経済研究院のレポート「文化と消費を主導する大韓民国30代の価値観とライフスタイル」 (2012年6月12日、pdf)には、次のようなサマリーが記載されている。
・最近、社会重鎮勢力に浮上している「386世代」の後に続いて、「397世代」が私たちの社会の変化を主導する世代として注目されていている。397世代という(のは)、現在30代でありながら、90年代の学籍番号を持ち、70年代に出生した世代を指し示す。消費市場で、30代は最も大きい顧客で市場を主導していて、映画、大衆音楽界などでも90年代入学年度の思い出と郷愁が新しい文化的コードに浮び上がっている。映画「建築学概論(건축학개론)」の興行もこのような文化的流れを反映している。
・本稿では、2010~2011年の統計庁で実施した社会調査を基づいて、消費と文化の主役になっている30代が持っている価値観について、また2011年に実施されたLG経済研究院のライフスタイル調査を通じて30代のライフスタイルを照らし出してみる。
・2010~2011年の統計庁社会調査分析を通じて導き出してみた、今日我が国30代の価値観を現わすキーワードは次の通り。
① 開放的な家族観(Flexible)
② 仕事と人生の均衡重視(Balance)
③ 社会共同の責任と人権に対する関心(Social)
④ 悲観的現実主義(Gloomy)
⑤ 社会全般に対する不安感(Anxiety) など
・2011年LG経済研究院ライフスタイル調査結果分析を通じて抽出した30代ライフスタイルのキーワードは次の通り。
① 格式よりは安らかさ(Comfy)
② 食道楽(Gourmet)
③ 家族との余暇(Family Leisure)
④ 所有よりは実用的居住(Dwelling)
⑤ 二重的消費パターン(Duality) など
・まず、ファッションでは格式よりは安らかで幼く見える服を好んで、食べることにお金と時間を使うに当たり、どの年齢層より寛大だった。また、家族との余暇を大切にして、家については所有の概念よりは実用的な居住の概念を持っていると見られる。消費では、二重性を現わした。計画消費指向が高い世代であり、衝動購買指向も高かった。デザインよりは機能を優先的に考慮するが、有名デザイナーの作品が反映された製品ならば購入すると答えた比率も20代の次に高かった。
・30代は、以前の世代とは違った価値観とライフスタイルの特徴を見せた。そして20代の価値観とライフスタイルに最も共感する世代だ。社会発展の中心軸であり消費市場の核心集団に浮上した30代の価値観とライフ スタイルに現れた特徴的な指向が、私たちの社会と企業にどんな影響で現れるのか関心を傾けなければならないだろう。
(本ブログ関連:"(資料)世代別投票分析:朝鮮日報"、"(資料)世代別投票分析:中央日報"、"(資料)397世代"、"(資料)486世代"、"(資料)40代の変化"、"(資料)40代の変化-2"、"(資料)ソウル市長選挙に見る世代別背景")