イ・ソンヒの父親が韓国(朝鮮)仏教の太古宗(태고종)に所属していたことを、このブログで何度か触れた。ただし、その確証となる記事はまだ得ていないが。
彼女の美しい声質が天性のものとしても、父親が関わったといわれる太古宗における仏教音楽の梵唄(범패)が、彼女の音楽環境の重要な要素だったと考えたい。彼女の清雅でエネルギッシュな伸びやかな高音と、宗教音楽の独特な長音に共通したものを感じる。
ちなみに太古宗の総本山である奉元寺(봉원사)で、梵唄などを含めた霊山斎(영산재)の年間定期公演が、毎年6月第1週に開始される。
しばしば太古宗は、韓国仏教の最大宗派の曹渓宗(조계종)と比丘(出家僧)について対比される。父親の宗教活動は、彼女の子ども時代に生命観、友人関係、および転居など生活に大きな影響を与えたようだ。
韓国語の教室で聞いたが、イ・ソンヒはしばらくして父親についてようやく話題にしたそうだが、いつ頃のことだろうか。
(参考)「韓国寺院の盂蘭盆斎」(野村伸一)
「一方、曹渓宗の僧侶たちは、音楽や歌舞、あるいは仏画の内容などには多くは無関心、冷淡で、そのようなことは仏教の本質とはかかわりのないことという反応がしばしばである。」
(本ブログ関連:"太古宗")
(本ブログ関連:"仏教") ← 表示後、画面右下の”前の投稿”で継続参照します。