1797年以来、ロンドン監獄から流刑された者たちの終の棲家であった、乾いたオーストラリアの大地を舞台に、駅馬車のテレビドラマシリーズがあった。「唯一の法は拳銃、唯一の逃げ場は野の茂み(wildbush)」という厳しい1860年代の人間模様を描いていた。
子どもの頃に見た番組で、題名*は忘れていたが、主題曲のはじめに鞭を意味する「Whiplash」を繰り返していたのを覚えている。フィップラッシュの言葉が、駅馬車の馬を鞭うつ音に聞こえた。
シリーズの中で、子ども向け?番組にもかかわらず、シリアスな内容のものがあったことを記憶している。
あるとき犯罪者を捕らえて見ると、彼は牧師だったのだ。いや、元牧師だったといえる。宗教的な志に導かれてオーストラリアの地に来た彼は、生活の厳しさだけでなく、他の人々から忘れられていく孤独に次第に絶望したというのだ。その展開は、ちょっとした衝撃だったが。
(Wikipediaのあらすじ紹介に、その点は触れられていない・・・記憶違いでないと思うが)
*題名:ブログ「アメリカ テレビ映画・テレビドラマ ふぉーえばー」に、「ムチと拳銃」(1962年)と紹介されていて、Youtubeへのリンクもある。