シン・ジュンヒョン(신중현)の作詞・作曲による「美しい江山(아름다운 강산)」には、キム・ジョンミ(김정미)のバージョン※と、イ・ソンヒのバージョンがある。(※:キム・ジョンミのYoutube映像と歌は一致しない)
ブログ「cinemarxの文職人(cinemarx의 글공장)」の「歌唱法の違いは政治的な違いを作る2」(7/2)によれば、二人の歌唱法には、結果として次のような違いがあるというのだ。
(本ブログ関連:2009年の11/17、2010年の2/10)
・(「美しい江山」の)<歌詞>だけ見れば余りにも露骨な国家礼賛だが、・・・キム・ジョンミが歌ったバージョンは、・・・「退廃的な<歌唱法>」と指摘を受けた彼女は、この曲でも退廃美を思う存分発散する。
・キム・ジョンミのバージョンの反語法を証明するのは(=際立たせるのは)、その正反対側にあるイ・ソンヒのバージョンだ。 きれいな声と突き出す<歌唱法>のイ・ソンヒは、直説的な<歌詞>を直説的な<歌唱法>で倍加させる。
(Youtubeに登録のPAPPT1、blacflag、pops8090に感謝)
敢えて申せば、時代に受け容れられる歌手は、その時代の聴衆と合わせ鏡の関係にある。歴史はその鏡の隙間を流れ、大衆はとても柔軟である。
(参考)シン・ジュンヒョンについて
・7/4の世宗大劇場におけるシン・ジュンヒョンの〔公演情報〕に、彼についての詳細な解説がある。
・「Jo!ns(中央日報)」(6/25)掲載の「newsen」の記事によれば、シン・ジュンヒョンはYTNの番組「ニュース&イッシュー」(6/25)に出演して、70年代の苦難の時代、その後の音楽環境の変化に対する戸惑いと適応について心境を語った。