きのうの台風(7号)は、上空を渦巻いた雨雲の隙間に当地があったおかげか、大過なく済んだ。台風一過のきょう、空は深く青く澄み渡り、そこに白い雲がむくむくと湧いた。
昼間に街へ出かければ、熱射に襲われて、あわてて日蔭道をたどったほど。きのうのことは無かったことにしようと、お天道様はいわんばかり。
カルガモ
帰り道、ルーチンのように小公園の人工池を覗く。「カルガモ」が9羽いた。8羽は、木陰に涼んだコンクリート製の石畳の上に、列になって休んでいる。そして1羽が、池の中央に設けられた段差の仕切りに立って、じっと彼らを見守っている。そんな風に思うのは、少し前、母鳥に8羽のヒナが従っていた光景が頭の中に焼き付いて離れないせいか。なにより、この群れが、ヒナを1羽も失うことなく成鳥したとしたら、実に素晴らしい。
サルスベリ
小公園には、先日(8/11)記した通り、「サルスベリ」の花が咲いている。① ミツバチに食べられるための雄しべと、② 雌しべに受粉させるための雄しべがあって、前者は上向きに多数並び、後者はその周りに6本並ぶ(上に伸びて、首先を下向きに下げる)。じっくり観察した。それにしても暑い。
ジャカード装置
涼むつもりで、小公園の隣りにある大学博物館に寄った。いろいろな織機が展示される中に、「ジャカード*付き絹織機」があった。昭和14年製の国産機だが、独特な穴(500個/枚)が開いた長方形の厚紙「紋紙(もんがみ)」が装置に取り付けられていた。紋紙は、織機にパターン操作を指示するもので、数十枚を糸で連ねていた。
(*)ジャカード: 昔は「ジャガード」と濁音読みだったこともある。
紋紙(カード)は、いわば古いコンピュータで使われパンチカード(プログラムを表現したもの)に相当する。わたしらより前の電算世代の方から、「カードさばきを知っているか?」と自慢気に問われたものだ。