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2016年6月15日水曜日

KBS WORLD「国楽の世界へ」 鳥にまつわるストーリー

KBS WORLD「国楽の世界へ」は、先週水曜日(6/8)に文化的なキーワードに基づく韓国文化シリーズとして、鳥にまつわるストーリーに関連した3曲を紹介した。

始めに、大笒(テグム、대금)の奏法「散調」の創始者、朴鍾基(박종기、1879-1941)について次のように紹介された。
・朴鍾基は、全羅南道(珍島)出身の大笒奏者だ。大笒の代表的な奏法「散調」を創始した。彼は、大変親孝行で、早くに母親を亡し、3年間一日も欠かさず墓参して大笒を吹いた。山鳥のさえずり、水の流れ、風のそよぎなど山から聞こえる全ての音を大笒で奏でた。大笒を吹くと鳥が飛来して彼の肩に留まった。その真心に感動した山神から、優れた竹林の場所を夢で教えられ、その竹で大笒を作って吹いたという。大笒の音色は、竹林に吹く風音に似て、その隙から鳥のさえずりが聴こえてくるよう。伝統音楽には、鳥をテーマにしたものが多くある。

▼ 朴鍾基流「大笒散調のクッコリ*」の演奏を聴く。舞う精霊の鳥にことづけるよう。

(*)クッコリ: 韓国の民間信仰で様々な占いやお払いなどを行うムーダン(巫堂:무당)という職業的宗教者が行う巫俗(フゾク:무속)儀式のことを指す。

次に、パンソリ「水宮歌」に登場した鳥たちが瑣末な争いをする場面について次のように紹介された。
・パンソリ「水宮歌」に、上座に座る争いをする鳥の話がある。水宮歌は、カメが竜王のためにウサギを捕らえようとする物語だ。カメは、ウサギを探しに海から上陸したところ、森の片隅で鳥が集い宴会をしていた。だが馳走を前に、オウム、カラス、ミミズク、鳳凰に至るまで、互いに自分が上座に座るべきと主張して、それらしい理由を挙げて口喧嘩をしているのだ。そんなことで偉そうに争う姿が、まるで人間の社会と変わらない。

▼ 「水宮歌」から「上座争い(상좌다툼)」の歌を聴く。激しくののしり争う響きはしないけど・・・。

最後に、パンソリ「赤壁歌」で、敗走した曹操が聞いたという、鳥の鳴き声を表現した「鳥打令」について次のように紹介された。
・パンソリ「赤壁歌」は、中国三国時代の政治家諸葛亮(孔明)や武将の曹操などが登場する、歴史小説「三国志演義」をパンソリで構成したもの。川辺で戦に備えていた曹操は、孔明などの攻撃に悲惨に敗れる。多くの兵士は命を落とし怪我をするが、曹操はやっとのことで助かる。森の中まで逃げるが、一息ついて考えると自分の欲で命を失った兵士に悪い気がした。その時、山の方から鳥のさえずりが聞こえてきた。それが、まるで亡くなった兵士の魂の恨みに聞こえたという。戦いに敗れた曹操の心情が深く表れる場面だ。

コムンゴ(거문고、「玄琴」表記あり)演奏と歌で<多様な鳥の鳴き声を切なく表現する>「鳥打令」を聴く。それでも淡々と・・・。