昼過ぎ、夏のような強い陽ざしをうけ、小金井市役所前の連雀通りを新小金井街道との交差点方向に進むと、多摩科学技術高校と道路をはさんだ(進行方向)左手先に滄浪泉園(そうろうせんえん)緑地がある。初めて訪ねる。
多摩川が南下して段丘あとに残った崖(国分寺崖線)に水が湧くところがあり、その斜面をハケとよぶ。この景観を利用して、明治以降財豪たちが作った庭園あとが、現在管理のいきとどいた小公園となっている。国分寺駅そばにある殿ヶ谷戸庭園も、その一つであり数度訪れたことがある。
空間を広くとり手入れのいきとどいた殿ヶ谷戸庭園に比べると、この滄浪泉園緑地は、池を囲むほぼ全園が木立に埋もれている。木々の葉ずれの音がカーテンとなって外界を遮断する。それが、かえって静謐を覚ます。盛夏には、避暑も兼ねて静けさを求めるに最適な場所といえそうだ。
木陰にひっそりたたずむおだんご地蔵に、孫たちの健康と無事の成長を、その家族に安寧をお願いした。