・ペドロ&カプリシャスの曲「別れの朝」(1971年)は洒落ていて、ボーカル前野曜子のイメージが強く、その後の「ジョニィへの伝言」や「五番街のマリーへ」を彼女も歌ったような気がしていた。それは大間違いで、同バンドの2代目ボーカル高橋まり(高橋真梨子)のデビュー曲だった。曲調がつづいていたことと、それに前野曜子の歌を贔屓にしていたからだろうか。でも、記憶が曖昧にもほどがある。
・「別れの朝」の原曲「私があなたに伝えたいこと(Was ich dir sagen will)」(1967年)は、オーストリアの歌手ウド・ユルゲンスの歌だそうだ。原曲の歌詞を探してみれば、別れた女性に対して、ピアノなら、文字や言葉にできない想いを語れる、そんな感じだ。その歌詞が、シャンソンの訳詞家から転進した、なかにし礼が作詞することで、流されることのない(どこかに冷静なところのある)女性の視点で語られる都会的な別れが描かれることになる。
・ウド・ユルゲンスの名前から、クルト・ユルゲンスが思い浮かんだ。彼の重厚で恰幅よい姿はまるでドイツ貴族を思わせる。日本の俳優でいえば、山村聰のイメージが合うだろう。クルト・ユルゲンスは、映画「史上最大の作戦」にドイツ参謀長として出演していたが、実は出自から戦中強制収容所に送られるという大変な経験をしている。
以上は、Wikipediaの情報を参考にして曖昧な記憶を整理した。
(Youtubeに登録のHiroppy419、4everColonia11に感謝)