夕方の西の空に浮かぶ雲のシルエットは、その背後に受けた夕陽で、輪郭を赤い光で輝かせていた。雲の上空にはまだ青い色が残っていた。ハッブル宇宙望遠鏡で覗いた7000光年の彼方にあるわし星雲の姿を思い出した。
NHKの番組「追跡A to Z」で、「はやぶさプロジェクト」における、さまざまな困難や危機をどのように切り抜けたかについて、当時の映像や資料を使い、プロジェクトリーダーと関係者たちにより回顧された。
「はやぶさ」は、小惑星「いとかわ」への不時着と土壌採取の失敗、機体の破損のため帰還が危うくなる。行方不明になった「はやぶさ」を呼びかけ、諦めることなく、いかにして救出したか、まるでドラマを見るようだった。そして、「飛不動」に無事帰還を願ったことを知った。
カプセルを回収するために、「はやぶさ」は最後に大気圏に消滅した。そのとき、「はやぶさ」は地球の姿を写真にとどめていた。プロジェクトメンバーが「はやぶさ」に母なる星を見させてやりたいという気持ちからだった。
「いとかわ」の砂の採取の可能性を期待したい。
(本ブログ関連:6/13)