息子夫婦の休みに合わせて、風呂遊びのビニール絵本をみやげに孫に会いに行く。寝起きの孫は、目の前に現れた私を見て、いったいお前は誰なんだいと怪訝そうに見つめる。
母親に抱かれるやニコニコ笑顔になり、わたしが両手を振ってみせると笑みを返してくれる。ところが、いったん母親が台所にたって、その姿が見えなくなると、孫は途端に泣き出す。それをなだめることができるのは父親だ。
それでも、しばらくして孫がわたしの胡坐に載って穏やかにしてくれたとき、孫のからだの重さや暖かさを感じて、この夏の日の午後、何とも心地よい満足を覚えた。
(付記)今晩、花火大会があるのか遠くから破裂音が聞こえる。