今日は2月の最後の日、29日である。例年の2月末は28日までだが、今年は西暦年数が4で割り切れるため、1日余分に挟み込むことができる。この1日は、納期に追われる人にとって、得した気分になり、ありがたいのだ。作業に余裕が出る。
「閏年」の文字「閏」を「じゅん」と呼ぶ。電子漢和辞書「漢字源」によれば、「会意(文字構成)。『門』+『王』で、暦からはみ出た日には、王が門の中にとじこもって政務をとらないことをあらわす。定数からはみ出る。不正規なものの意を含む。」・・・とのこと。意外にだらしない文字のようでもある。また、「閏」の文字を使った熟語に、「閏賀(うるか)」とか「閏戸(うるいど)」などあるが、馴染みのない言葉だ。
この「閏」に<さんずい>を付けて「潤」にすると、「潤沢」のような熟語ができる。王が仕事を休むという消極的な意味合いよりも、「うるおい」とか「したたり」のような意が出て、積極的な風味がする。
そこで、閏年の2月29日は、出てきた日と考えて、「得した日」ということにしよう。
(付記)
雨上がりに、もやって桜の木がかすむ。そのとき、南西に高度を落とした太陽光が、桜のバックから差した込んだ。その瞬間、薄紅色の光がまぶしくて、なんだか桜花が一面に開いたように見えた。桜の春が待ち遠しい。