きょうは二十四節気の「白露(はくろ)」。用語としては、秋が深まり大気が冷え始めて露が出るころ。実際、早朝に朝露を公園で目撃することはあるが、一面露で輝いて白色になるほどまででない。
(本ブログ関連:”白露”)
気象庁の気象区分では、秋は今月から始まった(9月~11月)。昼間は夏並みの暑さが残っいるが、朝夕の水道水の冷たさに秋を実感する。やっぱり秋なんだ。
きょうの野鳥観察(探鳥会)では、集合場所となる草原(くさはら)の一本の大樹のもとへ、朝露にきらめく草を漕ぎ分けていく必要がある。こんなとき、ズボンの裾が濡れるのをいとわない。頭の中で、露が飛び跳ねているのを想像するだけで楽しいじゃないですか。
ところで、白露をさらに三つに分ける「七十二候」で見ると次の通り。
・初候: 草露白(くさのつゆ しろし)
ー 草に降りた露が白く光って見える
・次候: 鶺鴒鳴(せきれい なく)
ー 鶺鴒(セキレイ)が鳴き始める(ただし、年中鳴いている)
・末候: 玄鳥去(げんちょう さる)
ー 玄鳥(燕:ツバメ)が南へ帰り始める(3月上旬頃来て、9~10月頃に南へ渡る)
(付)萩桔梗
このところ(8/29、8/30、9/3 、9/6 と続いて)、お月様の話しを巡っている。秋の露とからめて、こんなのはどうだろう。待てど暮らせど恋文の返しを、泣いて待つ身のつらさ切なさ・・・こひ(恋)はこうした ものかいな。
「江戸端唄集」(倉田喜弘集。岩波文庫)
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二九 萩桔梗
萩桔梗(はぎ・ききょう) なかに玉章(たまずさ)しのばせて 月は野末に 草の露 君を松虫(まつむし) 夜毎にすだく 更けゆくかねに 雁の声 こひはこうした 物かいな
〇 萩桔梗 ~ 萩や桔梗は、咲き乱れた枝葉の間に玉草(手紙のこと)を忍ばせているようだ。 〇 月は野末 ~ 雁の声 月の光は、野末の草の葉に置く露までも照らしている。ところが私は、あなたを待って松虫のように夜ごと鳴いているのに、何の音沙汰もない。耳に聞こえるのは、夜更けの鐘の音と雁の声ばかりである。
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(本ブログ関連:”端唄”)
■ Youtubeに「萩桔梗お稽古参考用3」がある。(「花崎玉女地唄舞教室」より)
https://www.youtube.com/watch?v=ZJkju1wuqds&t=8s (登録者:jiutamaibito)