10連休(4/27~4/6)の最終日、世間はどう過ごしているだろう。ネジを撒き戻したり、タキシング・モードに入ったり、明日から始まる日常へ戻る準備をしていることだろう。わたしの場合、常に日常なので気持を入れ替える必要はないのだ。
月曜日に開催の市民講座「ユダヤの歴史を学ぶ」(これまで3回開講)は、長い連休の余波で 4/29の月曜日が休講になったが、(5/5の「こどもの日」が日曜日だったことによる)「振替休日」の今日は休講にならなかった。大部分を占める年配受講者にとって、休日・祝日が無縁だからと合点している。
(本ブログ関連:”ユダヤの歴史を学ぶ”)
4回目の今日、「アレクサンドロス大王からローマ帝国へ:イエス時代のユダヤ世界」について、1回目を担当されたユダヤ宗教史学者の市川裕氏(東京大学教授)に解説いただいた。ユダヤ教(Judism)の成立を、次の政治的大事件でたどった。
① ギリシャ(ヘレニズム、Hellenism)の影響:英雄アレクサンドロス大王と後継のセレコウス朝
a.アブラハムの移動経路(偶像の地のメソポタミアから)
・ウル -(北上)→ ハラン -(南下)→ カナン
b.モーセ出エジプト(奴隷からの脱出)
・エジプト -(紅海)→ ネボ山
c.上記a,bの中間に生まれた小国家は、ギリシャ文明の影響を受ける
② ローマ帝国の影響
a.ユダヤ人は、エルサレムを中心に領土を拡大するものの
・海側、内陸側に住むユダヤ人以外の民に「ユダヤ教」を強要(改宗規定)
b.ローマは、ヘロデ王死後にエルサレムを制服して「直接」支配する
・ローマと友好関係持ったヘロデ王は神殿などの土木建築をした
・ローマは、ユダヤよりシリアの方を重視した
c.ローマに対するユダヤの抵抗とキリスト教の誕生
・メシア待望論
・ユダヤ教からキリスト教の誕生(別の意味でのメシア待望)
歴史はダイナミックで、変化し・変化させられる。その動きを、視点を変えてみる楽しみもある。