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2025年7月2日水曜日

「山怪 青」

山の人びとに伝わる、ある意味、民話の原初的な伝承を伝えるシリーズ「山怪(やまかい)」(山と渓谷社)がある。著者 田中康弘氏の誠実なフィールドワークによる聞き書き*を通して、山で生活した人びとの精神世界まで知ることのできる貴重なシリーズだ。
(*)民話の聞き書きの原則: 時期、採集地、話者(人名・語り口)を具体的に記す。

(本ブログ関連:”山怪”)

特に印象に残った、田中氏の伝承の誕生についての解説がある。以前、本ブログに記した「『雪国の民話の誕生』田中康弘氏の説明」(2024年12月19日)だ。再掲する。
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「冬山において 山怪はどのように育まれていったのか」、雪国の生活から民話がどのように誕生したかについて語られる。何度も足を運ばれた方だけに、とても説得力があり納得させていただいた。
・むかしの囲炉裏ばたは、作業場であり爺さんや婆さん、母や孫たちが囲む場所であった。(父親は出稼ぎに)
    ー めいめいが自分の時間と空間を持つ今の時代とは違って、
・話のタネが植えられて、それが何代も繰り返される。(おもに祖父母が語り手となって)
    ー 話は育てられ、ききやすい言い伝えや伝承などとなり民話が誕生する。
    ー 記憶は語られることにより残る。
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今回(7/1)、第五巻目の「山怪 青 山人が語る不思議な話」が出された・・・惜しむらく、著者はこれをシリーズ最終巻「ラスト山怪」と語られている。理由は、語れる人が老い、ご自身も体力的に採話が難しくなったようだ。

「山怪 青」の発刊にあたって、田中氏が関連の話をYoutubeで語られている。
    ー 願いを聞き入れる神と違い、原初には自然の驚異・恐れる神があったのではないか。

■ Youtube(登録: オカルトエンタメ大学)
①「『山怪』最新刊から初出し! 祟り神の怖い話を田中康弘先生が語ります。」
    ー https://www.youtube.com/watch?v=Jz12fdkmg20

②「最後の【山怪】授業!日本全国で相次ぐ妖狐の祟り・怖い話を田中康弘先生が語ります。」
    ー https://www.youtube.com/watch?v=pqR9xNBBrd8
    ※ 狐の話を聞かないのは四国。かわりに悪さをするのは狸。何にしろ、言い訳に使える身近な動物だからだろうという。
    ※ 同Youtube番組から、田中氏は最後の回になった・・・別の機会に聞かせていただきたい。

(本ブログ関連:”きつね”、””)

2025年7月1日火曜日

半夏生 2025

きょうは、二十四節気の「夏至」(6/21)から数えて11日目にあたる半夏生(はんげしょう)」の日だ。公園併設の「自然観察園」には、この時期に葉を白く化粧した「ハンゲショウ」が見られる・・・それは、まるで濃い白粉(おしろい)のようで艶めかしい。

(本ブログ関連:”半夏生”)

混同しがちだが、❶葉が白くなる「ハンゲショウ」と、❷ 夏至の期間を三つの候に分けた七十二候の末候「半夏生(はんげしょう)」に生える「カラスビシャク」がある。
 ❶ 葉が白くなる植物「ハンゲショウ」(ドクダミ科)
 ❷ 雑節「半夏生」の由来にもなった生薬「半夏」は「カラスビシャク」(サトイモ科)

(本ブログ関連:”カラスビシャク”)

上掲の「夏至から 11日目」について、現在次のように変更されている。(Wikipedia)
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七十二候の末候「半夏生」(はんげしょう)から作られた暦日で、かつては夏至から数えて11日目としていたが、現在では天球上の黄経100度の点を太陽が通過する日となっている。毎年7月2日ころにあたる。


該当日
2010年7月2日
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2022年
2023年
2024年7月1日
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(付記)虫刺され
10日ほど前、右手の肘(ひじ)の内側を虫に刺された。以来、痒みがとまらない。市販の <虫刺され薬> を塗布したがちっとも治らないので、地元の医院に行って塗り薬を処方してもらう。
「次回はいつ来ましょうか?」と問うたところ、「薬がなくなったら」という返答・・・それまでには治っているだろうということか。また、刺された痕を指して「これは何という虫のせいですか?」と聞いたが、「分かりませんね」とのこと・・・そりゃそうかもしれない。