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2016年10月6日木曜日

イ・ソンヒファンの必修曲

連日、PCが怪しい。今日も、だましだまし使っている。とはいえブログ更新できるのは、ちゃんと動いているわけで・・・。この動き、本当に正常なのか分からない。
実は気になることがある。セキュリティ・ソフトが自動更新されて、突然一部操作手順が変わった。それ以来、トラブっていない。

気分転換!

イ・ソンヒのどんな曲を聞くべきか考えてみた。現在のところ世界共通なら、次の3曲が必須だろう。
  「Jへ(J에게)」
  「因縁(인연、縁、絆)」
  「その中であなたと出会って(그 중에 그대를 만나)」
韓国的感性なら、更に次の2曲が加わることになるかもしれない。
  「あ!昔よ(아! 옛날이여)」
  「美しい江山(아름다운 강산)」

ところで、イ・ソンヒのコンサートで歌われた曲目は、そもそも必須なものばかりだろう。もちろんその中には、コンサート時期に合わせてリリースされたアルバム曲もあるけれど。

(本ブログ関連:”・資料:이선희 Concert”)

今年9月4日の、イ・ソンヒのコンサート「The Great Concert」で歌われた曲目を並べると次のようになる。特に、「*」印の曲は、彼女の音楽史のマイルストーンだ。
Youtubeで、彼女の名前「이선희」と、ハングル曲名を並べて検索すると聞くことができる。

(例) ” 이선희  인연 ”

*「因縁(인연、縁、絆)」
-「炎のように蝶のように(불꽃처럼 나비처럼)」(同名映画主題曲)
*「少女の祈り(소녀의 기도)」
*「私はいつもあなたを(나 항상 그대를)」
-「今になって(이제야)」
*「冬哀傷(겨울애상)」
*「狐の嫁入り(여우비、天気雨)」(「僕の彼女は九尾狐(내 여자친구는 9미호)」テーマ曲)
-「街の眺め(거리구경)」
*「あなたが私を愛されるなら(그대가 나를 사랑하신다면)」
*「その中であなたと出会って(그 중에 그대를 만나)」
*「分かりたいです(알고싶어요)」
*「ケンチャナ(괜찮아)」
*「ひとしきり笑いに(한바탕 웃음으로)」
*「炎のように(불꽃처럼)」
*「葛藤(갈등)」
*「美しい江山(아름다운 강산)」
*「Jへ(J에게)」

2016年10月5日水曜日

(PCトラブル) インターネット接続が怪しくなった

PCトラブルのため? インターネット接続が怪しくなった・・・接続が確立できたり・できなかったりする。

ここ数日の内に、ブログの登録が突然できなくなるかもしれない。

(本ブログ関連:”(雑談) キャッシュが溜まって、溜まって”)

KBS WORLD「国楽の世界へ」 神仙、仙女

KBS WORLD「国楽の世界へ」は、先週水曜日(9/28)に文化的なキーワードに基づく韓国文化シリーズとして、<神仙(신선)>、<仙女(선녀)>に関連する3曲を紹介した。

(本ブログ関連:”神仙”)

始めに、「神仙」の「神人」と「真人」、その体現者「崔致遠(최치원)」と「玉寶高(옥보고)」について次のように紹介された。
・東洋では、人に生まれながら不老不死の神通力がある「神仙」の存在を信じた。荘子は、神仙を、神と人の「神人」と、真(まこと)と人の「真人」に区分した。神人は、初めから神仙となる素質を持って生まれた人であり、真人は、修行を通じて神仙となった人だ。神仙は、水中にいても死ぬことなく、燃える火中でも熱さを感じない。統一新羅時代の学者「崔致遠」や、弦楽器コムンゴの名人「玉寶高」などが神仙になったと伝わる。神仙は、細かなことに干渉せず、自然の中で囲碁や楽器演奏など風流を楽しんだ。

▼ 朝鮮時代のソンビが楽しんだ伴奏曲を管楽器(タンソセンファン)用にした「水龍吟(수룡음)」を聴く。青秋に相応しく響く。

次に、神仙の絵に登場する「仙童(선동)」、定型詩「時調(시조)」の「辞説頭学(사설지름)時調」にある「鶴に乗って、笛を吹いて(학타고 저불고)」について次のように紹介された。
・ソンビの作品に、神仙を描いた絵があり、楽器を演奏する姿も少なくない。ソンビの楽器といわれるコムンゴもあり、(横笛)ゾッテやセンファンを奏する神仙が多く見られる。また、神仙を世話する子どもの「仙童」がよく登場する。子供らしい顔に髪を両側に結び、桃を持つことが多い。定型詩「時調」に、「辞説頭学時調」があり、「鶴に乗って、笛を吹いて」は、そんな神仙の生活を表現した曲だ。神仙中、最高の女神「西王母」が開く宴に、誰が参加するか尋ねる歌詞に、神仙を世話する仙童が仙女の名を挙げる。そんな宴に行ってみたい、ソンビの思いがこもった歌のようだ。

▼ 辞説頭学時調の「鶴に乗って、笛を吹いて」を聴く。悠悠と空を浮かぶよう、何だか楽しいタイトルだ。

最後に、時調に登場する「仙女」、ソンビ「仙君(선군)」と仙女「淑英(숙영)」の愛を描いたパンソリ「淑英娘子伝(숙영낭자전)」について次のように紹介された。
・時調は、一定の文字数と並べ方をする定型詩だ。変形した形ができると、元の形式を「平時調(평시조)」と呼ぶ。先の辞説頭学時調から、辞説時調は、平時調より文字数が多いものを指し、頭学時調は、歌の前半を高く歌うという意だ。仙女は、昔話に神仙より頻繁に登場する。神仙は年寄りが多いが、仙女は若くて美しい女性として登場する。また、朝鮮時代、ソンビの「仙君」と、仙女「淑英」の愛を描いたパンソリ「淑英娘子伝」があった。この作品は、長い間歌われなかったが、朴松熙(박송희、1927年~)が復元(再創作)したという。「淑英娘子伝」は、男女の愛を描いた説話を基盤にしたもの。

▼ 「仙君と仙女が出会う場面(선군과 선녀 만나는 대목)」の歌を聴く。

2016年10月4日火曜日

(雑談) キャッシュが溜まって、溜まって

「キャッシュ」がたまって大変だ。といって、現金のキャッシュではない。Google chrome(ブラウザ)に、インターネット一時ファイル(キャッシュ)が溜まり過ぎて、インターネットと接続できなくなってしまったのだ。

(カレンダー)フリーソフトをアンインストールしたり、プロセスを停止・復元したり、ルーターを確認したけれど。結局、お掃除ツールで<インターネット一時ファイル>を削除して問題解決。ことの無きを得たわけだが、キャッシュが現金のキャッシュだったら、どんなによかったろうに・・・。

(参考) キャッシュサイズを 1GBに設定。(”Tipsfound”に感謝)
            [  ~\Application\chrome.exe " --disk-cache-size=1073741824 ]

私の頭にも、いろいろなキャッシュが溜まっていて、外界との風通しが悪くなっている。これを、昨日のノーベル賞で話題になった「オートファジー」でリサイクルできたら、記憶の整理がつくかもしれない。

それでも、PCの様子がちょっと変で気掛かりだ。

2016年10月3日月曜日

「ノーベル医学生理学賞」単独受賞、大隅良典・東京工業大栄誉教授

帰宅してテレビを見ると、大隅良典・東京工業大栄誉教授が<ノーベル医学生理学賞>を受賞されたというめでたいニュースが流れていた。解説者は、今回の受賞が単独受賞であり、通常同時受賞が最大3人であることを考えれば、いかに突出した業績であるか力説していた。

(本ブログ関連:”ノーベル賞”)

大隅氏のゆったりした語りくち、ニュース番組の解説図で、何となく一歩理解できたような気がしてくるから不思議。「オートファジー(autophagy、自食作用)」という、細胞内の器官をリサイクルするメカニズムを初めて知った。素人にとって、細胞内はまだまだドラマチックでダイナミックな動きをしていると思う。

ノーベル賞は、子どものころに偉人伝で知ったわけで、この言葉に対して、一も二もなく崇高さと尊敬の念を素直に感じたものだ。今回の医学生理賞受賞は、昨年の大村智・北里大学特別栄誉教授に続き、何だかうれしくなるのも事実だ。

”オートファジー”の<メカニズム>、およびその<遺伝子>、医療への応用などについて、科学雑誌「Newton」が直ぐに分かりやすく図解してくれるだろうから、それを楽しみに待つことにしよう。

(NHK Eテレ「サイエンス ZERO」 2015年9月13日放送)

(Youtubeに登録のJP_11に感謝)

今年も残り 4分の1

毎度ながら、一年の大きな時間経過を確認するのに、リンゴの実の食べ具合に例えてしまう。10月に入ったので、つまり9月まで消化したので、今年の4分の3を食ってしまったことになる。リンゴの芯を中心にして縦に4等分に切ると、残すところ4分の1しかない。それが、どれだけちっぽけなことか。

どうりで、パソコン横の小型<日めくりカレンダー>が軽くなってゆらゆら揺れている。壁掛けの大型<月別カレンダー>も心もとない。何だかみんな薄っぺらくなってしまった。

今日から、今年後半の教室が始まる。夜は「雨」という、午前の天気予報と違って、夕方の予報では「曇り」に変わっていた。通い方を考えていただけに、少し安心というところか。

8月、9月を自学自習に没頭しようと妄想したが、やっぱりも妄想のままに終わった。センスがないのだから、コツコツやっていくしかないのに。逆に考えよう、コツコツやれるのも、続ける楽しみでないかとね。

2016年10月2日日曜日

イ・ソンヒのカバー「愛しか私はわからない」

イ・ソンヒは、2004年に世宗文化会館で開いたデビュー20周年コンサートステージで、シム・スボン(심수봉、1950年~)が歌った(作詞・作曲)の「愛しか私はわからない(사랑밖엔 난 몰라)」(1987年)を、独特な味わいでカバーした。イ・ソンヒのカバーは、シム・スボンをして、「後輩歌手たちが歌った(自分の)『愛しか私はわからない』の中で、イ・ソンヒの歌が最も印象に残る」と言わしめたほどの完成度だった。

(本ブログ関連:”愛しか私はわからない”、”シム・スボン”)


あなたが 私のそばに 立ったとき
その眼差しが とても良くて
昨日は 泣いたけれど
今日は あなたのせいで
明日は 幸せになるわ

顔ばせでも みせかけでもない
やさしい 愛だけが必要でした

過ぎ去った 歳月すべて 忘れるように
あなたのいない 今は 何も出来なくて
愛しか 私は分からない
        _ _ _

なんとなく捨てられた 私のために
泣いてくれた ただひとり
とても 大きな肩に
もたれたい夢を あなたは 壊さないで

この日を いつも待ちました
つらい歳月と同じだけ抱いてください

懐かしい 風のように 消えそうで
愛して 別れたら また
会いたくて あなたがとても 良くて


(Youtubeに登録の모모 선희5119に感謝)

2016年10月1日土曜日

(参考) Hi-net自動処理震源マップ

私たちには、地震や津波の自然災害(天災)に対する警戒や対処について、次の言葉が知られている。
・「天災は忘れた頃にやってくる」(明治・大正期の物理学者 寺田の言葉)
・「津波んでんこ」(東北の古い表現ながら、'90に新しい標語として確立)

寺田彦の言葉は、今では当り前過ぎて、ニュースなどでわざわざ話題に採りあげられることは少ない。日常感覚に完全に刷り込まれているからだ。だからこそ、防災や避難に目を向け、「津波てんでんこ」の言葉は真に迫ってくる。

最近、気になることがある。日本海側に地震発生が発生していることだ。防災科学技術研究所の「Hi-net自動処理震源マップ」で、8/31~9/30の間の震源図を見ると、そんな傾向を感じる。

(参考) Hi-net自動処理震源マップ(最新30日間: 8/31-9/30)

国立研究開発法人 防災科学技術研究所<地震津波火山ネットワークセンター>の「高感度地震観測管理室」が作成。
「気象庁一元化震源要素(2日前以前)および,Hi-net地震観測システムによる 自動処理結果(前日・当日)の震源要素を使用して作成しています」とのこと。

この1ヶ月間(8/31-9/30)については、琉球諸島を北上し、九州地方熊本県を通り、中国地方鳥取県・兵庫県、北陸地方の新潟県(佐渡)、そして北海道へ抜ける、日本海側に(震源の浅い)地震が発生している。

日本海側の地震に対応するように、韓国の慶州でも地震が発生した。素人判断では、主として太平洋側のプレート境界を意識するが、日本海東縁変動帯の歪みも活発化しているのだろうか・・・以前と比べる知恵もないけれど気になるところだ。

(追記)
朝鮮日報は、慶州地震の活断層について、「南北方向だけでなく東西方向にも活断層が存在する」というインタビュー記事、「慶州地震:東大名誉教授 『今後の本震が起きる可能性も』」(9/28、ソン・ホチョル記者)を掲載している。(抜粋)

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 日本を代表する地震専門家の笠原順三・東京大学名誉教授(74)は「今後3-4カ月くらいに慶州地震の震源地の東方で今回の地震よりも強い地震が来る可能性がある」と警告した。半月前に慶尚北道慶州市で発生したマグニチュード(M)5.8の地震は、さらに強い本震の前震だという見方だ。

 笠原氏は26日、ソウル・太平路の朝鮮日報本社で行われたインタビューで、「この1カ月間の韓半島(朝鮮半島)における地震を集中的に研究したところ、韓国はもはや地震安全国ではないという結論に至った」として、上のように発言した。そして、「韓国は今後また大きな地震が来た時に備えて対策を講じるべきだ」と述べた。この見解は韓国気象庁の発表とは正反対だ。気象庁は22日、「今後の本震(慶州で発生したM5.8の地震)よりも大規模な地震が起こる確率は低い」と発表している。
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 第一の根拠は、韓半島には南北方向だけでなく東西方向にも活断層が存在するということだ。・・・。韓国の専門家たちは、慶州付近で南北に走る梁山断層を今回の地震の原因と見ている。だが、笠原氏は「この地域における震源の過去1カ月間(8月24日-9月23日)の分布を見ると、南北ではなく東西に長く走っている。この付近で最近、相次いで大小の地震が発生しており、強い本震もこの線上で発生する可能性がある」と語った。

 第二の根拠は、9月12日の慶州地震に先立つ7月5日にも蔚山地域でM5の地震が発生していることだ。これまで地震がほとんどなかった蔚山と慶州で2カ月間にM5以上の地震が相次いで発生したことも、強い本震の前兆だと解釈すべきだという。・・・
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 第三の根拠は、5年前に発生した東日本大震災(M9)の影響だ。・・・例えば、韓半島で強い地震が2回(1643年・蔚山M7、1681年・襄陽M7.5)発生した時、日本では1707年に宝永地震(M8.5)が発生したという。

 笠原氏の主張は、日本の東に位置する太平洋プレートの北上を根拠にしている。太平洋プレートは年に平均10センチメートルずつ北西方向にずれ、日本列島と韓半島が載っているユーラシアプレートにぶつかるため、地下に巨大なエネルギーが蓄積されているというのだ。このエネルギーが広範囲で大地震を引き起こすと説明している。

 その上で、「韓半島の地震の特徴は、日本の地震より震源が浅いことだ。同じ規模の地震なら、被害は韓国の方が大きくなる可能性がある」と言った。事実、日本の震源の深さは、通常80-100キロメートルだが、韓国は5-15キロメートルしかない。

 同氏は「地震予測は非常に難しく、特に発生時期は誰にも当てられない」と言いながらも、「発生時期の予想は違っても、『どの地域にどれくらいの強さの地震が発生する可能性が高いか』という分析は可能だ。私の予測が外れればいいのだが、外れなかったとしても、被害を最小限に食い止めるのにこの警告を役立ててほしい」と言った。
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2016年9月30日金曜日

巾着田の曼珠沙華

近くの小学校の垣根に、曼珠沙華が真っ赤な花弁を黄緑の茎だけで支えるように咲いてた。その姿の艶やかさと危うい連想から、小学校の垣根にそぐわないのではと気に掛かる。ちょっと目を離したすきに、そんな曼珠沙華の花が萎れて黒ずみ始めていた。

(本ブログ関連:”曼珠沙華”)

今日、曼珠沙華の群生で知られる、埼玉県日高市の西武秩父線「高麗駅」近くにある、「巾着田」へ行く。どんよりした天気のせいか、心弾む感に乏しい。今期見落としのないよう、今の内にと駆けつけた次第。

(本ブログ関連:”巾着田”)

高麗川が大きく蛇行してできた巾着田を囲むように、「巾着田曼珠沙華公園」がある。その上流エリアの入り口で入場料を払い入園した。辺りに群生する曼珠沙華は、茎を残して既に花弁を枯らしていた。遅過ぎたことを後悔する。

入り口受付で、「一番奥まで行ってください」との言葉にしたがい、曼珠沙華の小道を巡り歩いた。ようやくたどり着いた下流エリアには、多分遅咲きだろう、曼珠沙華がある程度だが咲いていた。写真の光景は、そんなわけでラスト・チャンスかもしれない。

以前、この公園を曼珠沙華の真っ赤な冠が覆っていたのを知っていただけに後悔した。それに、巾着田の中央にある、コスモス畑が台風のせいで見る影もないのが残念だ。もっと早めに来ていたら、どんなに素晴らしかっただろう。

2016年9月29日木曜日

イ・ソンヒの詩 「片思い」

イ・ソンヒの自作詩朗唱集「去る者だけが愛を夢見ることができる(떠나는 자만이 사랑을 꿈꿀 수 있다)」(1990年)に所収の「片思い(짝사랑)」がYoutubeに登録されています。どうです、この可愛らしさは、イ・ソンヒでなければつとまりません。そして、それをカセットテープで聴いていた女高生たちがいたなんて、セピア色したドラマの一場面を髣髴させます。

(本ブログ関連:”イ・ソンヒの「去る者だけが愛を夢見ることができる」”)


私に あなたがどんな意味なのか
あなたは お分かりにならないでしょう

けれど あなたが分からないといって
悲しがったり しないつもりです

ただ あなたが居るところに 私の
暖かい 祈りが届くように願うだけです

ひとりおぼつかないときは
もっと多くの勇気を振るうつもりです
もっと多くの愛で 立っているつもりです

初めてかなわぬ困難が
私の心にいっぱいだけれど

その心は全てあなたに向かっています

ひとり 愛が折れそうにさまよいます


(Toutubeに登録の이원호に感謝)

2016年9月28日水曜日

金木犀

この時期、街を歩くと金木犀(キンモクセイ)の香りがする。地味な常緑樹に、隠れるようにオレンジ色の花を咲かす。このときだけは存在を思いっきり示すよう、辺りに香りを漂わす。地元公園にある野外博物館の前には、二つの大きな金木犀が立っている。こちらは、威容を誇る立派なものだ。

(本ブログ関連:”キンモクセイ”)

金木犀の香りは、若い頃にはちょっと苦手だった。甘くて重い、正直年増な感がしたものだ。今は、それに合わせた歳になったというより、自然の芳香として素直に受け入れる余裕ができたようだ。

金木犀の別名(中国名)に「桂花」の名がある。以前書いたことだが、新宿の「桂花ラーメン」を思い出す。ただし、このラーメンと金木犀の香りは全く別である。先日、新宿の大型書店近くの桂花ラーメン店に寄った。懐かしい味だ。

今日の午後、曇り空の下、体操教室の帰り道に金木犀の香りがした。姿がすぐに見つからない。そうなると見たいもの、どこかの庭木にあるはずと探しながら歩いた。香りが再びして、金木犀の花を見つけた。安堵した。

KBS WORLD「国楽の世界へ」 手紙

KBS WORLD「国楽の世界へ」は、先週水曜日(9/21)に文化的なキーワードに基づく韓国文化シリーズとして、<手紙>に関連する3曲を紹介した。

始めに、【柳致環(유치환、1908年~1967年)の詩と】手紙では満足しない女性の詩について次のように紹介された。
・高く澄み渡った秋空に、涼しい風まで吹くと心がそわそわする。【愛することは、愛を受けるより幸せという、柳致環の「幸せ(행복)」の詩が浮かぶ。】 誰かに手筆の文を書きたくなる季節。手紙や葉書を受け取ってくれる人がいるのも、幸せなことだろう。
・ところで歴史に、手紙でなく直接訪ねて来てと、詩に書いた女性がいる。手紙だけでは、その心が分からないという内容だ。

▼ 上記女性詩を歌った「手紙-他者に手紙を任せないで(편지-남하여 편지 전치말고)」を聴く。女性的で柔らかく今風に。

・今は、会いたい人がいれば海外でも制約がない。テレビ電話もある。昔は、手紙しかなく、どんなに遠くても誰かが直接届けた。手紙も嬉しいが、やはり直接来てくれた方が嬉しかったはず。そんな気持ちと寂しさが入り交じって、詩を作ったのだろう。

次に、パンソリ「春香歌(춘향가)」で、春香が李夢龍(이몽룡)への手紙を使いに託す話について次のように紹介された。
・行きたくても行けない人の心は、どんなに切なかったろうか。パンソリ、「春香歌」にも、そんな内容がある。獄中の春香は、李夢龍が来るのを待ち望みながら手紙を書く。それを使いに渡すと、使いは漢陽(現ソウル)に向かう。途中、官職(御史)についた李夢龍とばったり会うが、彼に気付かない。李夢龍がみすぼらしい姿をしていたからだ。春香が心配な李夢龍に対し、使いは無駄な冗談ばかり言い、李夢龍はどんなに気を苛立たせたろうか。

▼ パンソリ「春香歌」から、「御史(李夢龍)が春香の手紙を読む場面(어사또 방자 만나 춘향이 편지 읽는 대목)」を聴く。

最後に、パンソリ「沈清歌(심청가)」で、皇后になった沈淸が父を想う場面について次のように紹介された。
・パンソリ、「沈清歌」にも、手紙にまつわる悲しい場面がある。秋の月明かりが庭に満ちる「秋月満庭(추월만정)」の場だ。親孝行な娘沈清は、父の目を治すために印塘水(인당수)の海に身を投じる。彼女は生き返り皇后となったものの、故郷の父が、娘は死んだものと思い、どんなに心を痛めていることだろと心配で仕方ない。また、目が不自由で食事も心配だ。皇室にいても気が楽でない。月が明るい秋の夜、一人庭にいると渡り鳥の群れが見えた。沈清は鳥に手ぶりをして、自分の手紙を父に渡してくれと言う。でも、涙が溢れ、手紙を書き終えることができず嘆く場面だ。

▼ パンソリ「沈清歌」から「皇后の沈淸が父を想う場面(심황후 부친생각 대목)」を聴く。

・この場面は「沈清歌」中、最も悲しい場面とされる。手紙を書き終えて窓を開けると、渡り鳥は既に去っていた。そんな切ない場面が浮かぶ。

2016年9月27日火曜日

曼珠沙華

今日も陽射しが強い。残暑というには遠に過ぎているのに、日中、頭上から太陽は襲いかかるように熱射を浴びせる。クラクラする。秋を忘れる日がまだ続くようだ。

先日、小学校の隅に見た、一群の「曼珠沙華(ヒガンバナ)」は、今はずらりと咲き並んで垣根を飾っている。年々増えているように思える。もしかしたら、垣根を覆うかもしれない。

(本ブログ関連:”曼珠沙華”)

そういえば、曼珠沙華で知られる埼玉県日高市にある巾着田へ行こうと考えながら、ここ数年足が遠のいている。其処ほどに、曼珠沙華が地元小学校の垣根に咲き広がったら圧巻だろう。とはいえ、この花のいわれから、それが正解なのか気にもなるが。

Youtubeに、巾着田に曼珠沙華が咲く映像を探した。今年はぜひとも行って見たい。それから、紅に染まった曼珠沙華の光景を見ると、仏教的な静謐より、なぜか石川小百合が歌う妖艶な「天城越え」を思い出す。


(Youtubeに登録のAQUA Geo Graphicに感謝)

2016年9月26日月曜日

イ・ソンヒのCFメーキング映像

昨日といい、今日といい、そして明日も<真夏日>並みの高温だそうだ。さんざん長雨といってきたのに、秋の空は解しかねる。今日も本当に暑かった。

今月初め(9/4)、イ・ソンヒのコンサートの終わりに、会場出口の玄関近くにおばさん(アジュンマ)たちの長蛇の列ができていて、彼女がCFに登場した中高年女性向けの健康食品サンプルを配布していた。そこには、コンサート鑑賞のときと違った熱気が俄然漂っていた。アジュンマパワーだ。

(本ブログ関連:”イ・ソンヒ 22年振りにTVコマーシャル出演”)

「健康食品専門企業のチョンホ(泉湖、천호)食品の女性健康機能食品である 『ウーマン・ソリューション』 の単独モデルとしてTV広告を撮影して、このTV広告は(8月)17日から放映されている。」(8/17、聯合ニュース)

たまたま、Youtubeを見ていたら、同商品発売元のチョンホ食品が登録したらしい、TVCFのメーキング映像と巡りあった。映像は、彼女のファン御用達かもしれないが、つい見てしまう。(ファンでない人にすれば、そこまで見たい?と、あっけにとられるやも)

※ このYoutube映像を「イ・ソンヒ 彼女に出会う(이선희 그녀를 만나다)」としているが、彼女のヒット曲、「その中であなたに出会って(그 중에 그대를 만나)」のタイトルを、少~しだけ意識したのかもしれない。

コンサートへ行った土産に、この「ウーマン・ソリューション」でも思ったが、中高年女性を意識したものであり、それをおじさんが面と向かって説明したら・・・どう思われるやも知れず、少々ひるんでしまい断念した。


(Youtubeに登録のchunhofoodに感謝)

2016年9月25日日曜日

超辛い焼きソバ 日韓交流おまつり 2016

昨日と打って変わって、今日は朝から陽射しがある。久し振りの晴れ空、思いっきり換気する。乾いた空気が屋内を駆けると気分がいい。そんな昼前、日比谷公園で開かれている「日韓交流おまつり2016 in Tokyo」に出かけた。思いのほか暑い。

(本ブログ関連:”日韓交流おまつり ”)

天気がいいと、連日と違って歩行がスムーズ。鬱陶しさもない。こんな風に歩くのを忘れていたみたい。地下鉄霞ヶ関駅から地上に出ると賑やかな物音がした。祭りの音かと思いきや、日比谷野外音楽堂のコンサート準備のようだった。

先日のドイツビール祭りの「オクトーバーフェスト」と同じ公園の一角に、ちょっと広くした「日韓交流おまつり」が開かれていた。客も上々の賑わい、ロックバンド演奏が祭りらしさを盛りたてていたが・・・おじさんの耳には少々響く。さっそく会場入口で食事用クーポン券を購入。

広場を囲む複数の売店を巡り、昼食代わりに(辛味の)焼きソバを購入。これが恐ろしく辛い、あわててトウモロコシ茶を飲むが、食べ終わるのに時間がかかってしまった。会場隣りの芝生の広場では、観光案内や韓国語書籍売り場、紙工芸体験コーナーなどが開かれていた。例によって、韓国全図の観光ガイドマップをいただく(マップは何かにつけ役立つ)。

長居することなく、雰囲気だけ充分感じて会場を離れた。なにしろ、ジャケットに汗が滲んでくるほど暑かった。

2016年9月24日土曜日

東京国際ブックフェア 2016

朝から小雨がぱらつく。それでも昼過ぎ、東京ビッグサイトの「国際展示場」でも催されている「東京国際ブックフェア 2016」に出かけた。JR東京駅から東京ビッグサイトまでバスに乗る。例年と違う道順で、初めての試みだ。でも考えてみれば、昔の通勤路とダブっているだけ。

(本ブログ関連:”東京国際ブックフェア  20092010201120132015”)

バスは本降りの中を進んだ。そんな天気にもかかわらず、ブックフェア会場は人々で溢れていた。本の何が欲しいと決めているわけではない、ひょんな出会いを楽しみに来ただけ。子ども向け絵本や図書、会場が充実していたのに驚き。本離れを防ぐには、まず子どもから本に親しめよう。

会場に入ってすぐ、小さなスペースで著者によるトークが行なわれていた。ふと立ち寄って聴いてみれば、先日ブックオフで入手した見開き2ページ程度の言語学談話集ともいえる「ポケットに外国語を」(ちくま文庫)の著者、黒田龍之助氏だった。以前にも何冊か図書館で同氏の書籍を読ませていただいている。今日のトークは、新著「寝るまえ5分の外国語 語学書書評集」(白水社)をもとに、語学学習のポイントを紹介された。同書は語学書の書評というスタイルで、おもしろネタ満載だ。語学マニアにはたまらない本だろう。また、著者が著した一般向けの書名は、どれもウイットに富んでいる。

例によって、地学関連の本も入手した。① ヴィクトリア時代風の手書き鉱物図鑑に描かれた鉱物標本図をずらり並べた小冊子「美しいアンティーク 鉱物画の本」(山田英春編、創元社)、② 1991年の火砕流で多大な被害をもたらした長崎雲仙普賢岳を含む島原半島のジオパークを紹介した「長崎漩学7 - 島原半島ジオパークをひと筆書きで一周する」(寺井邦久編著、長崎文献社)。

ところで、今回も洋書(英語中心、一部に独仏あり)と、音楽CD(主としてクラシック)の売り場が賑わっていた。CDは以前の驚くような超廉価販売に戻っていた。ここのCDに、若いときに出会っていたら、きっと購入しただろう。これまで、レコード屋で入手したLPやCDの総額と比べたら・・・なんて、ため息ついて考えずにおられない。(クラシック音楽雑誌にのめり込んでない程度にファンだったら、つまり能書きしないノーマルなファンだったら、ここで充分だろう)

帰宅する頃も、相変わらず雨は降り止まず。本当に長雨だ。

2016年9月23日金曜日

(参考)地震と原発 : 中央日報の社説

本日(9/23)付け中央日報(日本語版)の社説、「原発密集地域の(韓国)東南圏の地震不安解消が必要」は、先日慶州で発生した地震に関連して、付近の原子力発電所への影響について次のような懸念を記しているので抜粋する。(韓国紙: 9/22

韓国では、日本の「震度」と違う尺度である「メルカリ震度階級」を使っているが、ニュース記事であまり目にしない。もっぱらマグニチュードを使用している。震度は、その地域の地質と関連する<体感>で、その土地なりの振動の強さを示すもので、防災の目安にもなるように思う。そして、断層があれば、その存在を示すことの方が、「活断層」かどうかの論議より(或いは同じく)、住民に警戒を促す契機ともなり有意かもしれない。

(本ブログ関連:”韓国の地震 ”)
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・慶州周辺で1週間の間にマグニチュード5.8の歴代最大地震とマグニチュード4.5の余震が発生し、国民は不安を抱えている。慶州を含む東南圏が韓国最大の原子力発電所密集地域だからだ。 ・・・

・今回地震が発生した梁山断層の他に近隣の日光断層月城断層も地震発生の可能性がある「活性断層」という政府報告書が作成されたという一部の報道はそうした点で大変な関心を集めている。韓国地質資源研究院が2009年から3年間研究した内容を基に2012年に消防防災庁に報告した内容だという。

・韓半島(朝鮮半島)の地図に原子力発電所の配置図と「活性断層」を重ねてみると驚くべき結果があらわれる。原発8基が集中していて2基が追加建設予定の古里原子力発電所日光断層から直線距離でわずか5キロメートル離れたところにある6基が集中する月城原子力発電所蔚山断層から遠くない。地質学的に安心しがたい地域に原子力発電所が密集していることは国民を驚かせるのに充分だ。

・活性断層の存在も問題だがその後の措置は「人災」水準だ。韓国地質資源研究院は2012年に政府用役研究を遂行した際に梁山断層が活性化したという結論を下したがこれを公開しなかった。 ・・・ 政府が近隣に新しい原子力発電所を建設するたびに梁山断層が活性化していないと主張してきたのだから尚更だ。

梁山断層が活性断層という主張は1983年にソウル大学のイ・ギファ名誉教授が初めて提起した。 ・・・ それでも政府は安全性を確認できる追加的な精密断層調査もせずにこの一帯に原発を14基も建て、今も新古里原子力発電所5・6号機を追加建設中だ。    ・・・

・当然地震が発生した梁山断層を始め日光断層月城断層など東南圏地域に対する精密な地質調査を迅速に実施しなければならない。 ・・・ これと共に耐震関連施設の補強も急ぐべきで、災難対処マニュアルも再点検しなければならないだろう。韓半島地震時代という新しい状況に合わせて原子力発電所安全システムを新しく設定する時だ。
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2016年9月22日木曜日

秋分の日 2016

今日は秋分の日であり彼岸の中日だ。昼夜が中分で、彼岸も折り返しになる中庸の日、なんて言葉つなぎしてしまう。やっぱり仏心とはほど遠い。お天道様は雲に隠れて、その下で秋の長雨は続くし・・・。

(本ブログ関連:”秋分の日”)

長雨は屋内に湿気をもたらす。最近の家は窓辺が小さい。施工に防湿が施され、除湿はエアコンをフル稼動させているのだろう。昔は、自然の風通しをよくするため家中開け放っていた。湿気を通り抜けさせるようなもので、家全体を壁で覆うという発想はなかった。今は、耐震のためだろうか、小さな窓が目立つ。よほど高級な家でない限り、縁側のある造りにお目にかからない。

秋雨を秋霖というと、遠くにある林が小雨に煙ってるようで、モヤモヤ感がして長雨らしさが増す。電燈のない昔、秋霖の時期でも家に明かりを取り入れて、気分が滅入ることのないよう工夫したことだろう。考えてみれば、何もかもある今と違って、物は最小限だったはず。どの家も物持ちだったこともない。

長雨は鬱々とさせる。気分転換してみたいもの。そんなとき、さらりと言ってのける詞がいい。イ・ソンヒの12集に所収の「I Have To Say Goodbye」(2001年、作詞:イ・タギョン、作曲:チョン・シロ、編曲:ユ・ヨンソク、パク・ヨンス)は旋律と詞が間逆。ほんの気紛れだったなんてねえ。あっ、これも鬱々しそう。

(本ブログ関連:”イ・ソンヒの「I Have To Say Goodbye」”)


あなたを愛したんじゃないわ、ただ酔ったのかしら
すれ違いはいやだったの、初めは本当にそうだった
電話を待ったりもしたわ、こっそり隠したときめき
あなたのその眼差しの中で、道に迷ってたわ
*
だけど、私には久しく一緒だった
人がいるって、知ってるじゃないの
私が全てである、彼をどうするの
しばらく(あなたと)一緒だった、時間を忘れて

now I have to say goodbye

互いを消さねばならなくて
うろたえさせないで
私の久しい彼を捨てられない

あなたを忘れたいの

(*以下繰り返し)


(Youtubeに登録のlys2187に感謝)

2016年9月21日水曜日

KBS WORLD「国楽の世界へ」 秋夕

KBS WORLD「国楽の世界へ」は、先週水曜日(9/14)に文化的なキーワードに基づく韓国文化シリーズとして、秋に夕という漢字を組み合わせた節句<秋夕(추석)>に関連する3曲を紹介した。

始めに、「秋夕」に食べる餅(松餅、송편)作りや、コムンゴ名人百結(백결)と彼の妻の伝説について次のように紹介された。
・昔、節句の「秋夕」を控えて、最も忙しい所は精米所だった。秋夕に食べる「松餅」作りのため、水にひたした米を平らな容器に入れて精米所へ向かい、精米の列を待った。きめ細かく粉状にした米を背負い戻って、家族みなで松餅を作る。手間どる作業だが、貧しい人々には、それも羨ましかった。コムンゴ名人の「百結」の妻は、節句を控えて米を買う金がなく、近所で穀物をつく音を羨ましがったという。人々は、餅を作る米があるだけでも先祖に感謝した。最近、餅は作るより買う方が多い。でも、家族が集って話しながら馳走を準備するのは、それだけでも大きな意味がある。

▼ 穀物をつく臼(방아)の歌、「搗米打令(방아타령)」の歌を聴く。随分せわしく軽快、農作業の場面を知りたい。

次に、秋夕の先祖に捧げる儀式における、感謝と祈りについて次のように紹介された。
・今年の農作は、大きな被害を受けず済みそう。天と地、曇と風、適切な気温と天気のおかげだ。人々は、これを先祖のおかげとして、節句の「秋夕」に、先祖に捧げる素朴で心が込もった儀式をする。今年の初収穫物を先祖に捧げ、感謝の心を表す。本格的な収穫までは時間がかかる。一時も安心できないのが農作業で、残りも台風など被害のないことを祈る。

▼ ソウル近辺の江華島の稲刈り歌、「江華稲刈り歌(강화 벼 베는 소리)」を聴く。素朴な農作業の歌がいい。

最後に、秋は海も収穫の時期でもあり、漁の作業に歌が歌われることについて次のように紹介された。
・秋の収穫は陸だけでない。海も海流が変わり、魚の量や種類も変わってくる。漁師にとっても忙しい時期だ。共に歌を楽しむのは幸せなことだ。舟歌は、作業ごと、段階ごとに色々な種類の歌がある。海で使う綱をないながら歌うもの。櫓を漕いで海に出て行き、網を張る歌。適当な量の魚がかかると、今度は網を引く。ここにも歌がある。歌を歌うのは呼吸を合わせること。すなわち、同じ舟に乗って生死を共にすることだ。そして舟に魚がいっぱいになると、家に戻るとき歌を歌う。

▼ 大漁に楽器を騒がしく大きな音で演奏し歌う、北方の西道地域の「舟歌打令(술비타령)」」を聴く。洗練されている。

2016年9月20日火曜日

イ・ソンヒの「愛してます 母さん」

誰もが母から生まれる。そのことは母の自信であり、子の安心である。母と子の絆は、変わることがない、永遠で絶対的なものである。母の愛は、存在の証明であり、世界の肯定につながる。宗教的な心情を裏打ちする根源ともなる。

ところで、男は母に対してマザコンであるが、それを隠して女性を求める。女性は男のマザコンを嫌いながら、息子のそれをよろこぶ・・・。

イ・ソンヒのキャロルアルバム「私たちの物語(우리들의 이야기)」(1991年)に所収の、「愛してます 母さん(사랑해요 엄마)」(作詞キム・ミンジョン、作曲ソン・シヒョン、編曲ピョン・ソンリョン/ユ・チヨン)は、慈愛に満ちた母の眼差しと、それを受けて安堵する子の思いを聞かせてくれる。

(本ブログ関連:”愛してます 母さん”、”母の日2015”)


愛してます 母さん、母さんのその微笑を
愛してます 母さん、母さんのそのすべてを
*
隠れたその笑顔の裏に 麗しい皺(しわ)の刻まれたその顔
私にくださった その愛で世界を愛します

愛してます 愛してます
母さんの顔だけ思い浮かべれば 私の心は平和です

(* 以下繰り返し)


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2016年9月19日月曜日

(参考) 韓国原発密集地域の地震

祝日の「敬老の日」の今日、先週土曜日から数えると実質3連休のようなもの。しかし、近傍の休日の「秋分の日」は、明々後日(9/22)となるため、連休が続かない。ハッピーマンデー制度を活用した「敬老の日」だが、「秋分の日」の休みと隔たり、今年の「シルバーウィーク」は少々残念のよう。一日中、小雨止まず。

ところでお話し変わって、先日(9/12)の韓国慶州市付近で発生した地震による、同地域沿岸に密集する原子力発電所への影響について、ハンギョレ新聞(日本語版)の記事、「韓国の原発は密集度世界1位、古里原発の周辺人口は福島の22倍」(9/19、ファン・ボヨン記者 / 韓国語版、9/13)は、東日本大震災の福島原発の破損と対比しつつ、次のように解説している。(抜粋、一部改行)

(本ブログ関連:”韓国の地震 ”、”原子力発電所”、”3.11東北地方太平洋沖地震 (東日本大震災)”)

(追記) 本日(9/19)午後8時33分58秒:  慶州市付近で M4.5 の<余震>発生
           - 聨合ニュース、「韓国・慶州付近でM4.5の余震 ソウルなど全国で揺れ」(9/19

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古里原発8基「世界最多」にもかかわらず/政府は2基追加建設を承認 
半径30キロ圏内に380万人が居住 
月城原発、ハンウル(旧蔚珍)原発、ハンビッ(旧霊光)原発も10位以内 

25基のうち19基が集中している東南部一帯に/60あまりの活断層が分布 
「強震に襲われれば大災害」警告

(図) 原発密集地帯周辺の地震(規模5.0以上)現況と世界上位10位の密集原発団地

        慈仁断層(자인단층)
        密陽断層(밀양단층)
     ★梁山断層(양산단층)
     ★牟梁断層(모량단층)
        延日構造線(연일구조선)
        東莱断層(동래단층)
        日光断層(일광단층)
        蔚山断層(울산단층)
        大韓海峽断層(대한해협단층)   ← 大韓海峽=対馬海峡の韓国側名称

・12日夜に発生した観測史上最大規模の地震は、韓国の原子力発電所(原発)の密集度が世界で最も高いということが重なり一層不安を高めている。韓国は原発の国土面積当たりの設備容量はもちろん、(原発)団地別の密集度、半径30キロメートル以内の人口などすべて世界1位だ。・・・

・世界で原発は30カ国189団地448基が運営されている。13日、原子力安全委員会が2014年に国会に提出した資料「原発密集度国際比較」によると、
韓国は国土面積9万9720平方キロメートルに、8万721メガワットの発電容量の原発を稼動しており、密集度が0.207だった原発を10基以上保有している国の中で最も高い
- 2位の日本は0.112で韓国の半分の水準だ。
- 原発100基を運営し、最も多くの原発を保有する米国も密集度は0.01であり、韓国の20分の1に過ぎない。
この比較を進めていた当時、韓国は原発23基を運営中だったが、現在は25基に増え、密集度は0.282(今年6月基準。エネルギー正義⇒定義行動分析)となり、より高くなった。

・原発団地別に見た密集度はさらに深刻だ。環境団体グリーンピース・ソウル事務所は「8基ある古里原発はすでにカナダのブルース原発とともに世界最多の原子炉密集団地というタイトルを持つ」と明らかにした。特に設備容量を基準にした場合、古里原発は8260メガワットであり、ブルース原発(6700メガワット)を凌駕する。古里原発は半径30キロメートル以内の人口も380万人にのぼる。「全世界で原発が6基以上集まっている団地の中で、周辺に人間が最も多く住んでいるところ」とグリーンピース側は説明した。古里だけでなく、月城ハンウル(旧蔚珍)ハンビッ(旧霊光)など、韓国の全ての原発団地が世界最多の原子炉密集団地のうち10位以内に入る

・・・・韓国は日本より地震発生率が低い方だが、一度事故が起こればそれによる危険性が数十倍大きくなり得るという話だ。何よりも古里原発の半径30キロメートル以内に住む住民が多いという点に専門家たちは注目している。福島原発(約17万人)に比べると22倍も多い。

・このような事情にもかかわらず、政府は6月に新古里5、6号機の建設許可を承認した。古里の近隣地域にはすでに8基あるが、10基に増えることになる。グリーンピースは「釜山、蔚山、慶州が位置する朝鮮半島東南部地域には、およそ60の活断層がある。地震を引き起こす恐れのある活断層が韓国で最も多く分布しているところに原発を新しく建設するのは危険な決定」と警告する。・・・
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2016年9月18日日曜日

ぶらり散歩、オクトーバーフェストほか

この一週間、晴れ空はたった5、6時間しかなく、そのほとんどを昨日が占めたという。今日から<秋の長雨>に戻る。

昼過ぎまで曇りとのことで、多少の小雨を気にせず、日比谷公園で開かれている「オクトーバーフェスト」(9/9~9/19)に出かける。ドイツのビール祭りにちなんだもので、日比谷公園の一角をビール銘柄の売店が囲んでいた。客は、ビールを飲み、ソーセージや肉料理を食うことに専念する。小雨がつづくため、ひとびとは大型の傘やテントに避難して黙々と飲食していた。

(本ブログ関連:”ドイツ”)

せっかく訪れたというに、おじさんは興が乗らず、そのまま会場を後にしてJR有楽町駅まで歩いた。この頃には小雨も止んだ。

おもしろい映画でもないかと有楽町マリオンに寄ったが、関心をそそるものがなかった。そこで交通会館の三省堂に寄ってテキストを購入。今日はそれだけ。歩くのに疲れた。正直、何ともしまらない一日だった。

2016年9月17日土曜日

イ・ソンヒの童謡「星を見ながら月を見ながら」

イ・ソンヒが歌う童謡、「星を見ながら月を見ながら(별보며 달보며)」(ユ・ソンユン作詞、ユ・ビョンム作曲)は、子どもらしい夢見る思いを、美しくとても幻想的な旋律で運ぶ。

(本ブログ関連:”星を見ながら月を見ながら”)

もしかしたら、夜空を見上げる子どもの瞳をのぞきながら、歌って聞かせる大人の思いかもしれない。子どもの瞳がツルリと澄んで見えるのは、大人のように血管が発達して表面がひずんでないからだそうだ。

誰がどう見たっておじさんだけど、月見のこの時期に少し子どもに戻って、お星様やお月様を見あげてみようかな・・・。


遠くできらめく お星様といっしょに
なかよく親しみ 遊んでみたら
高くて青い天の国 お星様の国
そちらに私も行って 住んでみたら

いつも笑ってる お月様といっしょに
笑えばひそひそと 分かちあってみたら
永遠の笑みの国 お月様の国
そちらに私も行って 笑ってみたら


(Youtubeに登録のmaonsanに感謝)


(付記)
今夕、行ってみようかと思っていた、近くの公園で催される「お月見のつどい」に、少し早めだが昼過ぎ出かけた。その時間にもかかわらず、けっこうな人出だった。祭事が行なわれる広場には屋台が並び、すっかりお祭り気分。もちろん桜見のときとは賑わいが違うけど。

公園の原っぱに、大きな熱気球が駐機していて、5、6人ずつ希望者を乗せては、少しだけ浮かんで降りていた。もちろん、地上からロープで制御しているので、そのまま飛んでいくことはない。何より驚いたのは、ガスバーナー音だろうか、熱気球に熱気を送り込む時、ゴーッという轟音をたてる。その場から離れたところでも、恐竜の雄たけびのように聞こえてきた。

しばらくいたが、長居することなく戻ったけれど。

2016年9月16日金曜日

(資料) 慶州の地震と断層

先日、12日に慶州市で発生したM5.8の地震について記したが、震源地付近を縦断する断層について、朝鮮日報記事(日本版+韓国版)、「東日本大地震時に揺れた梁山断層 - 7.0の強震も起りうる」(9/1​​3 03:05 ⇒ 9/1​​3 09:24修正、パク・コンヒョン記者 , イ・ヨンワン科学専門記者)は、次のように紹介している。(抜粋)

(本ブログ関連: ”(資料)朝鮮半島の最大の地震”、”(参考) 韓国南東の蔚山沖でM5.0の地震発生”)

(参考)
地震、活断層と原発について、朝鮮日報のグラフィックニュース「原発、地震無風地帯ではない」は、「(韓国)国内原子力発電所 現況」を図示している。

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・12日午後、慶尚北道慶州市近くで発生した大型地震について、韓国国内の地震専門家らは「もう韓半島(朝鮮半島)も地震の安全地帯という固定観念を捨てなければならない」と口をそろえた。

・韓国地質資源研究院のイ・ユンス博士は「今回の地震は簡単に言えば韓半島西側にある地殻プレートであるインドプレートと東側の太平洋プレートがぶつかって起こったと言える」と語った。地球は液体状態のマントルの上で巨大な陸地である地殻プレートが接し合っている状態になっている。両側から地殻プレートが押し合うと、弱い所が上下にずれるしかなくなる。その場所こそ今回地震が発生した地域にある「牟梁断層(모량단층)」と「保寧断層 ⇒ 梁山断層(양산단층)」ということだ

(記事中図版) 慶州の大型地震 どのように起った  ← (付近の活断層を図示している)
     ★梁山断層(양산단층)
     ★牟梁断層(모량단층)
        東莱断層(동래단층)
        日光断層(일광단층)
        蔚山断層(울산단층)

・断層とは、外部の力を受けた陸地が二つに断裂してずれたもののことだ。今回の地震は東側の陸地が断層で西側の陸地の上に載って起こった。イ・ヨンス博士は「まず『牟梁断層』で地震が発生、続いて東側の『梁山断層』でも地震が起きたものとみられる」と言った。

・地質学界では「『韓半島は地震安全地帯だ』という固定観念を捨て、地震に関するシステムを全面的に再編すべきだ」という声が強い。今回の地震が発生した慶州一帯の「梁山断層」地域は過去にも地震が発生した記録がある。同研究院のソン・チャングク地震災害研究室長は「地震は、過去に地震発生の記録がある地域で再び発生するのが一般的だ。今回地震を起こした『梁山断層』はいつでも地震を引き起こす可能性がある活断層。これまでの分析では韓半島で起こり得る最も大きな地震はM6.5程度で、一部の学者はM7.0も発生の可能性があると考えてきた。ただ、いつ、どこで地震が発生するかについて予測するのは難しい状況だ」と語った。

・科学者らは「韓半島の地質分析や地震予測システムを全面的に再検討すべきだ」と口をそろえる。今回地震が発生した「梁山断層」は、その近くの原子力発電所建設などにより詳しい調査が何度も行われた場所だ。しかし、従来の方法では10キロメートルよりもっと深い地下で起こる地震の可能性を詳しく分析・予測するのが難しい

韓国では現代的な地震観測が始まって以降、最も強い地震9つのうち4つが最近2年間に集中して発生しているだけに、今後さらに大きな地震が起きる可能性は捨てきれないと言われている。韓国地質資源研究院のソン・チャングク室長は「韓国で地質調査が行われているのは一部地域だけだ。これを機に全国的な調査を急ぐべきだ」と提言した。
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2016年9月15日木曜日

十五夜 2016

今月は、旧暦と新暦がちょうど一ヶ月ずれている。9月15日の今日は、旧暦8月15日にあたる。今夜は、「中秋の名月」で十五夜だ。ただし<満月>は、明後日の17日(土)で、地元公園の催しである「お月見のつどい」は、9月17日(土)、18日(日)に開かれる。

(本ブログ関連:”十五夜”)

健康体操教室の先生が体操の合間に紹介された、地元公園近くにある中華料理店へ行ってみた。話題の通り、店の前に客が並んでいたし、店内も洒落ていて、どちらかといえば洋食屋風だ。おじさんが一人で食べるというより、仲間連れで来るといった雰囲気。とはいえ、おじさんは一人でランチを頼み美味しくいただいたけれど。

その帰り道、十五夜の今晩、お月見の祭りが始まるかもしれないと、地元公園に寄ってみた。まだテントの組み立てに取り掛かったばかりといった様子。そんなわけで、上記の「お月見のつどい」が、明後日以降開かれることを、後で知った次第。

台風16号の影響も受け、秋の長雨がつづくという。幸い、17日の土曜日は曇り空となり、この長雨の狭間で洗濯が可能な唯一の機会かもしれないと、テレビの天気予報で気象予報士が語っていた。だから、お月見の祭りも、17日の夜に公園に行くのがよいかもしれない。

2016年9月14日水曜日

KBS WORLD「国楽の世界へ」 秋の香り

KBS WORLD「国楽の世界へ」は、先週水曜日(9/7)に文化的なキーワードに基づく韓国文化シリーズとして、<秋の香り>する3曲を紹介した。

始めに、山でパンソリに励んだ宋蟋蟀송실솔)と、文臣の金尚容(김상용、1561~1637)について次のように紹介された。
・パンソリには滝下で励む姿が浮ぶ。滝の大音を突き抜けて、自身の声が聞こえるまで努めてこそ、力ある声が出るという。女性の歌い手もそう練習した。晴雨の日々を滝下で鍛錬し、一年が過ぎた頃、滝の音はなく声だけが聞こえたという。次に、山頂から広い世を見渡しながら、さらに一年を風と戦った。そうして見事な声を身に着けた歌い手が宋蟋蟀だ。彼女の声は、コムンゴやセンファン、トゥンソなど、どんな楽器とも調和した。ちなみに、彼女の名の「蟋蟀」はコウロギの意で、この虫のように清い声の持ち主だったのだろう。

▼ 朝鮮中期の文臣、ソンビの金尚容の定型詩(女唱チルム時調(여창지름시조))を歌にした、梧洞(오동、アオギリ)の木に雨が落ちる「梧洞へ(오동에)」を聴く。悩み深く憂いが続くよう。

続いて、金尚容の詩作で、梧洞(アオギリ)の葉にあたる雨音の持つイメージについて次のように紹介された。
・金尚容の詩作「梧洞へ」(甁窩歌曲集)は、梧洞(アオギリ)の木の歌だ。梧洞に雨粒が落ちる音を聞くと、もともと悩んでいたのが更に悩ましく思えるという内容。梧洞の葉は大きく、雨粒があたる音が大きく響いた。梧洞の葉の雨音も悩ましく聞こえたようだ。昔のソンビは、寝室近くに梧洞を植えない者もいた。

次に、小説の詩からできた歌「秋風感別曲(추풍감별곡)」について次のように紹介された。

▼ 小説の詩を歌にした、秋風を感じる「秋風感別曲(추풍감별곡)」を聴く。気持ちを言葉に、言葉を詩に、詩を歌に。

・「秋風感別曲」の生まれた小説に登場する女性「彩鳳(채봉)」は、「弼成(장필성)」と恋に落ちる。父が不在の間、母の勧めで二人は婚約をしたが、父が戻ると、二人は別れる羽目になる。父は彩鳳を金持ちの家に嫁がせた。紆余曲折の末、彩鳳は<妓生>になる。ある日の夜、彩鳳は張弼成を恋しく思い、「秋風感別曲」という詩を歌う。このように長い物語を歌にしたものを、「誦書(송서)」という。

最後に、演奏曲「水国に秋が来る(수국에 가을이 드니)」について次のように紹介された。

▼ 打楽器テグムとピアノ演奏による、「水国に秋が来る」を聴く。秋風に葉が舞うように、今様に。

・「水国に秋が来る」は、尹善道(윤선도、1587~1671)の漁師の歌、「漁父四時詞(어부사시사)」を基に作られたもので、春夏秋冬で構成された、その中から秋の漁村を表現している。

2016年9月13日火曜日

(雑談) 忘れもの騒ぎ

今日、ある市民講座に出かけた。講座の終わり、いつものようにアンケートへ記入するが、言葉を確認するため手持ちの電子辞書を使った。アンケートを書きあげ、講座資料をショルダーバッグに入れて帰り仕度する。会場出口で、アンケートを事務局に手渡す。無事に。

帰り道、駅前に軽食屋を見つけ、遅い昼食をとることにした。食後、何気なく電子辞書を探したところ見つからないのだ。どうしたことだろうと、バッグの中身を全部出したが無い。

急いで市民講座の開かれた会場へと戻ったものの、主催者は帰った後だった。会場管理の方に同行いただき、座った座席辺りを探したが見つからない。

結局、市民講座主催者へ電話したところ、幸運にも預かっているという返事だった。そこで、主催者のオフィスを訪れて、電子辞書を無事に手にした。すべては、私の迂闊さから、ひとりで大騒ぎしたことになる。

ところで、市民講座は何だったて? 「江戸文学の魅力」として、滝沢馬琴について地元の大学教授が語っていただいたのに、上記の忘れもの騒ぎで、貴重な話しがすっ飛んでしまった。恥ずかしいやら心配やら。

2016年9月12日月曜日

韓国・慶州で地震: M5.8の地震、観測史上最大規模

今晩、午後7時と8時に、韓国慶尚北道の慶州市で、M5.1と韓国観測史上最大のM5.8の地震が発生した。先の7月5日にも、蔚山沖でM5.0の地震が発生しており、これら地域には多数の原子力発電所が存在する。

(本ブログ関連:”(資料)朝鮮半島の最大の地震”、”(参考) 韓国南東の蔚山沖でM5.0の地震発生”)

聨合ニュースの記事、「韓国・慶州でM5.8の地震 韓国観測史上最大規模」(9/12、22:12現在)は、次のように伝えている。

(参考)
・ USGS【米地質調査所】: ”M5.4 - 8km S of Kyonju, South Korea
・ 韓国気象庁【KMA】: <Select>欄より該当日時の地震を選択 M5.8  ⇒ USGS: M5.4

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・韓国気象庁によると、12日午後8時32分、南東部の慶尚北道慶州市を震源とするマグニチュード(M)5.8の地震が発生した。M5.8は韓国で観測史上最大規模。

・これに先立ち、午後7時44分には同市を震源とするM5.1の地震が発生した。この2回の地震で、慶尚南道、慶尚北道、忠清南道、忠清北道、大田市、済州島、釜山市、蔚山市、江原道、ソウル市、世宗市など全国で揺れが観測された。

・午後9時現在、人命被害はないが、慶尚北道と蔚山市の一部地域で住宅に被害が出たもようだ。
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秋の景色

小学校の垣根の下側を、腰を曲げるようにして覗き、携帯電話のカメラで写真を撮っているおじさんがいた。何ごとかと見ると、おじさんの足元に真っ赤な花弁を冠した「曼珠沙華(ヒガンバナ)」が4、5本密集していた。この時期、もう曼珠沙華が咲いているのかと驚く。

秋にはいつも、行ってみようと思いながら果たせないことがある。秋らしい景色巡りだ。「高尾山」のケーブルカーの急傾斜の線路を囲むように続く紅葉(もみじ)は、いささか人工的ながらも豪華だ。また、西武線高麗駅そばにある「巾着田」に広がる曼珠沙華の花々は、一種宗教的であり、幻想的ですらある。

欧米の秋の景色に黄葉はあっても、日本の紅葉の独特な美しさはないという。緑に黄が色づいた木の葉に、紅色が加わると、躍動感が出て、きらびやかさが増すというもの。山の斜面を曲がりくねりながら、向かいの斜面の色づきの変化を楽しむのも秋ならではである。

毎年、巾着田で催される「曼珠沙華まつり」は、今年は9月17日(土)から10月2日(日)までとのこと。曼珠沙華の紅蓮の色に、女性の深い情念のようなものも感じることがある。しかしながら、女性からそんなものをいただいたことがないのが残念である。

2016年9月11日日曜日

イ・ソンヒの「秋の風」

秋も深まり、寒さが気になる。肘のあたりに冷えを感じる。昔はそうでもなかったのに、年々歳々敏感になる。といって、長袖服を着るのは暑苦しい。

風の音に秋の気配を感じるより、肘の冷えで秋を納得するとは自分らしい。寒さより、まだ暑さの方がましといって、春と秋を好んだが、秋について覚束なくなった。このまま冬に進んでしまうようで、秋を楽しむ知恵を取り戻さないと少々心配。

イ・ソンヒの2集に収録の、「秋の風(カルパラム、갈바람)」(1985年、作詞チョン・ウニ、作曲ナム・クギン)は、初期作品とは思えない風格を感じる。若さに力いっぱい叫ぶでもなく、秋をじっと見据えるように歌う。ところで、<四季>をテーマにした今回9月のコンサートで、この歌が歌われなかったのは不思議。

(本ブログ関連:”秋の風(カルパラム)”)


小さな胸にこんなに、しみじみ恋しさ残して
去ったあなたは 風、寂しさくれた 「カルパラム」

今も目元を巡る、あなたの暖かかったあのまなざし
こころ、何度も何度も、恋しい翼を広げさせるよ

ああ、あなたは 「カルパラム」、雲を作る 「カルパラム」
ああ、あなたは 「カルパラム」、こころ奪った 「カルパラム」

小さな胸にこんなに、しみじみ寂しさ残して
消えたあなたは 風、寂しさくれた 「カルパラム」
寂しさくれた 「カルパラム」


(Youtubeに登録の사사구통に感謝)

2016年9月10日土曜日

他所の町の秋祭り

最近、空を見上げると、低層雲と中高層雲が絶妙にバランスして、くすんだ雲の上に積乱雲が見えたりする。あるとき、薄浅葱色した低層雲の上に、純白の積乱雲が照り返して神々しく見えた。ヒマラヤの高峰を想像したりもした。行ったことはないけれど。

そんな空の気配に誘われて、自転車でちょいと遠出してみた。といって、電車駅を3駅ほどの距離。通りがかりに気付くことだが、途中、鉄道の操車場があり、跨線橋から眺めれば、しばらく子どもに戻ることができる。土曜日の午後のせいか、操車場はがらんと空いていた。

目的があって遠出したわけではない。ぶらり近在巡りしただけ。そんなとき、神社や町内会の祭りの賑わいと出会った。露店が連なった神社の境内は客であふれていたし、駅裏の商店街に特設のテントに大型と小型の御輿が2基あって、はっぴ姿のおじさんや子どもたちが群がっている。まさに出立直前のようだ。

さてわが地元、まだ祭りの気配がない。それとも気付かないのか、知らないだけか。他所の町で祭りに出会って、あわてて身近を探すのだから、しょうしょう粗忽。明日にでも、町を巡ってみようかな。

(資料) 韓国の高齢化 (2015年)

高齢化については、その予兆を先日(9/4)のイ・ソンヒのコンサート会場で微妙に感じた。(中高年ながら)メインの客層である、おばさんたちのパワーが全開していたからだ。他方、(私のように)おじさん一人で呑気にコンサートに来るような姿はほとんど見かけなかった ・・・ イ・ソンヒファンの奥さんに付き添うように来場しているおじさんばかり、高齢化社会での彼らの立ち位置が見えてくるようだった。

イ・ソンヒは、いよよ輝きつづけながらも歳月の歌手になったと思う。

(本ブログ関連:”イ・ソンヒ 22年振りにTVコマーシャル出演”)

中央日報の記事、「『高齢韓国』 ”中位数年齢”、初めて40代超」(9/7)は、韓国統計庁発表の「2015年人口住宅総調査」結果について、高齢化が一層深まりつつある状況を次のように紹介している。(改行、箇条書きなど改変を容赦)

ちなみに、韓国の高齢化は日本以上に加速している。

(本ブログ関連:”韓国の高齢化、少子化”)

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・「2015年人口住宅総調査」(韓国統計庁、5年周期で実施)結果を7日公表。
- 高齢社会がすぐそこまで来ている。
- 65歳以上の人口は657万人/全体人口の13.2%
- 中位数年齢は初めて40歳を越えた。


・中位数年齢(年齢順に並べた時、中間にいる人の年齢)
- 2005年 35.0歳、
- 2010年 38.2歳、
- 2015年 41.2歳

・65歳以上の高齢人口
- 2010年 536万人
- 2015年 657万人

・全体人口のうち、65歳を越える人が占める比率
- 2010年 11.0%
- 2015年 13.2%

・国連による分類 65歳(以上)人口比率
-「高齢化社会」:   7%以上 ⇒ (正確には”超え”)
-「高齢社会」:    14%超え
-「超高齢社会」: 20%以上 ⇒ (正確には”21%超え”)

・韓国は
- 2000年: 「高齢化社会」に突入
- 「高齢社会」が目前まで迫ってきている。
- 今の速度なら「超高齢社会」に入るのも時間の問題
    すでに全羅南道地域は、65歳人口の比重が21.1%の「超高齢社会」に入った。

・30年前と比較
- 0~14歳の幼少年人口: 518万人減少 (2010年に比べ97万人減少)
- 65歳以上の高齢人口:   482万人増加 (2010年に比べ121万人増加)

・年齢構造
- 40~50代の人口が最も多く、壷型人口ピラミッドを示す
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2016年9月9日金曜日

【大衆音楽家列伝】 イ・ソンヒ

釜山日報の連載の「大衆音楽家列伝(대중음악가 열전)」は、まさにイ・ソンヒのコンサート(9/2~4)直前の絶妙なタイミング(9/2)に、彼女の音楽活動を振り返る、「【大衆音楽家列伝】25.イ・ソンヒ」(チェ・ソンチョル、ペーパー・クリエイティブ代表)の記事を掲載した。

内容は、イ・ソンヒが歌謡界にデビュー以来、現在にいたる音楽活動の小史であり、正規アルバムをもとに彼女の代表的な曲目を網羅している。コンサート後になったが、次に載せさせていただく。感謝。

次の記載の曲目と、今回9月のコンサート曲目を合わせて聴けば、イ・ソンヒの全体像を素早く理解することができるでしょう!

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小さい体躯で爆発的歌唱力… 「Jへ」ただ一曲でスターダム

(写真:略) ▲ 私たち大衆音楽の「ガール・クラッシュ」の元祖、イ・ソンヒは歌を運命のように思って生きてきた(デビュー以来)32年、この時代の名歌手だ。

・最近、よく話題になる単語の中に、「ガール・クラッシュ」(Girl Crush)という言葉がある。少女(Girl)と、「惚れる」意のクラッシュ・オン(Crush On)を合成した言葉で、女性が同性に感じる、性的な感情を伴わない強い好感と定義する。かくのごとくクラッシュの魅力に陥ったせいだろうか。最近、音源チャートの上位圏、および長期ランク(イン)の女性歌手だけで何と100人余りに達する。私たちの大衆音楽のガール・クラッシュ(一目惚れした少女)の元祖は、イ・ソンヒだ。

■ 「姉さん(オンニ)部隊」、追いかけ回しクラッシュ

・仏教音楽「梵唄」の伝授者の父をもつイ・ソンヒは、幼い時から歌手の才質(才能と気質)を見せた。大学1年のとき、「4幕5場」という校内音楽サークルに入り、父が反対した歌を思う存分歌うことができるようになったし、<江辺歌謡祭>に出場する冒険も敢行する。1984年夏、MBC江辺歌謡祭に、パーマヘアーに角(つの)製の枠メガネをかけた少女が登場する。イム・ソンギュンと共に「4幕5場」という混成デュエットで参加した彼女は、小さい体躯に似合わない爆発的な歌唱力で大賞を射止める。受賞曲は、「Jへ」であった。その日を起点に、歌謡界は波打つ。 イム・ソンギュンの入隊で、ソロとして本格活動に乗り出したイ・ソンヒの人気は想像を超越した。

(本ブログ関連:”イ・ソンヒと仏教音楽”、”梵唄”)

江辺歌謡祭の大賞受けて、ソロ活動
大規模の「姉さん部隊」で、時代のアイコン
ゴールデン ディスク、5連覇の「珍記録」

ソン・シヒョンと出会って、4、5集で音楽的変化
香港俳優の張國榮(レスリー・チャン)とデュエット・コンサート
「その中であなたに出会って」、感性際立つ

・当時、或る放送会社でデビューした歌手は、別の放送会社に出演できないという慣例を破って、「Jへ」は、KBSの「歌謡トップ・テン」で5週連続1位を占めており、1984年の最高のヒット曲になった。年末、KBS歌謡大賞と、MBC「10代歌手歌謡祭」の新人賞、やはりイ・ソンヒが占めた。当時、歌謡界の厚いファン層である女子中高生の愛を一人占めした男性歌手全盛の時代に、ディーバ(歌姫)の出現は歌謡界はもちろん、女学校にも新鮮な風になった。

・イ・ソンヒは、数多くの女学生ファンを同行するガール・クラッシュのアイコンで、爆発的な人気を享受した。チョー・ヨンピルの「兄さん(オッパ)部隊」を威嚇した「姉さん(オンニ)部隊」、幼い女子中高生が公演会場で兄さん(オッパ)の代わりに姉さん(オンニ)を叫ぶようにさせた主人公、イ・ソンヒの事務所から金を払って人を動員したという流言飛語(デマ)まで飛び交うほど、当時の「姉さん部隊」の火力は途方もなかった。

(本ブログ関連:”姉さん部隊”)

■ ソン・シヒョンと共に変曲点、確かに

・「Jへ」ただ一曲で、1984年を自身の年にしてしまったイ・ソンヒの正規1集「イ・ソンヒ1集」(1985)は、(江辺歌謡祭の)翌年の1985年初め(1/25)に現れた。ここで、「あ! 昔よ」、「葛藤」、「少女の祈り」などが相次いでヒットし、彼女は自身の人気が「Jへ」の一回だけで終わらないことを立証した。その年が過ぎ行く前(11/25)に、再び出した2集「イ・ソンヒ Vol.2」(1985)では、「秋の風」、「ケンチャナ(大丈夫)」、「そう誤りは私にあります」などのヒット曲が引き続き出ており、1986年に出した3集「イ・ソンヒ3集」(1986)でも、「分かりたいです」、「暗闇は晴れて」、「ヤング」などが多く愛(=支持)を受けた。

・ゴールデン・ディスクの5連覇を始めとして、国内にある全部門の賞を全て受賞する珍記録をたてたりもする。以後、「イ・ソンヒ4集」(1988)は、イ・ソンヒのディスコグラフィーで非常に重要な位置を占める。彼女の音楽が意味ある変曲点を迎えたためだ。その変化の端緒を説明する(人物の)名は、ソン・シヒョン(송시현)だ。

(写真:略) イ・ソンヒの音楽世界で意味ある変曲点になったアルバム「イ・ソンヒ4集」

・1987年、「夢みるような世界」のヒットで名を告げたシンガー・ソングライターのソン・シヒョンは、この時からイ・ソンヒのアルバム作業に参加し始める。4集で、A面のタイトル曲「愛が散るこの場所で」と、B面タイトル曲「私はいつもあなたを」を含めて、全て4曲が彼の作品だ。二人の出会いは成功した。ソン・シヒョン特有の感受性と叙情性は、イ・ソンヒの声とよく交わったし、以後も彼はしばらくイ・ソンヒと共に行動することになる。翌年、「イ・ソンヒ5集」(1989)で、イ・ソンヒはアルバムのここかしこに社会性の濃厚な曲を配置した。「五月の陽差し」は1980年の光州民主化運動の犠牲者の英霊を慰める曲であったし、「ひとしきり笑いに」も、やはり時代的痛みが滲んだ曲だった。通常の民衆歌謡に劣らず、深くやさしいものだった。

(本ブログ関連:”ソン・シヒョン”)

・ソン・シヒョンは、5集でも中枢的な役割をした。アルバムの代表曲である「ひとしき笑いで」と、「冬哀傷」は彼が作った曲だ。同年、チョコレートCFで最高の人気を謳歌した香港の故張國榮(レスリー・チャン)が初めての来韓する。張國榮は、イ・ソンヒと「Jへ」をデュエットで熱唱して、デュエット・コンサートを開いた。

・その縁で、張國榮は、後日イ・ソンヒを香港に招待する格別な親交を誇示したりもする。この時期に、香港BMGレコードを通じて、「It's Original Songs」というアルバムに、「Jへ」を収録発表し、英語で自身のヒット曲を翻案して歌った「Where The Love Falls..」(1989)などのアルバムも発表する。

(本ブログ関連:”張國榮 (レスリー・チャン)”)

・1990年の6集「イ・ソンヒ Ⅵ」(1990)では、「思い出のページをめくれば」が愛(支持)を受けたし、「去る者だけが愛の夢を見ることができる」という自作詩朗唱集と、カナダのモントリオール室内楽団と世宗文化会館で共演後、その実況アルバム「Lee Sun Hee ; Montreal Chamber Orchestra」(1990)を発表する。7集の「思い出の中を歩くのね」(1991)、キム・ヨンドンの国楽的な要素をたっぷり入れた8集の「李仙姫 八」(1992)、「イ・ソンヒ愛唱童謡」(1993)、9集の「イ・ソンヒ 9」(1994)、そして、多くの曲を自ら作詞/作曲したアルバム10集「First Love」(1996)を着実にリリースして、以前とは違った成熟した歌をリリースし始める

■ あらゆる悪材料の中、挑戦は続く

・人気の下落と激しい浮上など、悪材料の中でも彼女の努力は続いた。11集以後、3年振りに発表した12集の「E Sunhee  My Life + Best」(2001)で、自作曲「離別小曲」と、パク・チニョンの「生きてみると」、ユ・ヨンソクの「この歌をかりて」、キム・ジョンソの「多分(アマ)」など、11曲の新曲とベスト16曲を入れて新しい活動の序幕を知らせた。2005年、<四十代に迎える春>の意を暗に盛り込まれている13集の「四春期」(2005)は、イ・ソンヒの自作曲である「因縁」をはじめとして、9曲の新曲と20周年ライブ コンサート実況の17曲を入れた。10集から始まったシンガー・ソングライターの面目が、円熟の段階に入り込んだことを意味する真の傑作と評価を受けた

・1990年代以後、7集から始まったやむ得ない大衆的反応の退潮にも、イ・ソンヒは堅忍主義的姿勢で、自身の音楽的内容を執拗に発展させる。2009年、デビュー25周年を迎えて、新しい音楽的感性の10曲をアップグレードした自作曲で満たした14集「愛よ…」(2009)を発表し、活動を再開した。

・5年後、正規15集アルバムであると同時に、デビュー30周年記念スペシャルのアルバムである、「セレンディピティ Serendipity」(2014)を通じて、「女王の帰還」を知らせた。  

・彼女の音楽的力量が最高に発揮された今回のアルバム(15集)、果たせるかな、11曲中9曲が自作曲だ。「その中であなたに出会って」など、より一層円熟した深みある音楽と、限りなく繊細で感性的なボーカルを披瀝し、専らイ・ソンヒだけが出すことのできる感性を表わした。偶然を通じて運命に出会うという<セレンディピティ>の意のように、音楽に出会って歌を運命のように感じて生きてきた32年目の私たちの時代の名歌手イ・ソンヒ、どんな音楽においても輝く彼女の声と表現は拒否できない永続の美学であろう。  
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2016年9月8日木曜日

<未聴取> KBS WORLD「国楽の世界へ」 伝統舞踏

KBS WORLD「国楽の世界へ」は、先週水曜日(8/31)に文化的なキーワードに基づく韓国文化シリーズとして、伝統舞踏に関連する3曲を紹介した。

<未聴取>のため、韓国語版記事より転載、一部追記。(舞踏成立の時期は意外と新しい)

僧舞(승무)の踊り、詩人趙芝薫(조지훈、1920年~1968年)の詩「僧舞」
・「僧舞」は、僧侶が舞う踊りの意だ。しかし、寺院で ​​仏教の儀式に僧侶が舞う踊りは、通常「作法」という。一般の僧舞は、民間で僧侶の服飾を取り揃えて舞う踊り(1936年公演~)をいう。長衫の長い袖をはためいて舞う踊りと、踊りの終わりに法鼓を打つ部分が印象的である。
・詩人の趙芝薫は、(京畿道)華城の龍珠寺で開かれた斎儀式で、作法を見た感動を込めて「僧舞」を書き、多くの人が愛唱する詩のひとつとなった。

サルプリ伴奏音楽(살풀이 반주음악)
・「煞(さい、살)」は、人をはじめ生物や物に危害を及ぼす悪い気運をいう。サルプリは、巫俗(シャーマニズム)で、その悪い煞の気運を解きほぐす(厄払いする)ことをいい、現在伝承されているサルプリの踊り(1903年公演~)は巫俗に起源を置いたものもあり、専門芸人たちが妓房で踊ったものを舞台化したこともある。白いチマチョゴリに手拭(てぬぐい)を持って踊る。

倡夫打令(창부타령)
・「倡夫打令」は、京畿道地方で広く歌われてきた民謡で、本来、倡夫祭儀(창부굿)で歌われた巫歌が広く伝わって変化したものである。倡夫は祭儀(굿)をするときに楽器演奏する人をいい、そのような人々を守護する「広大(カンデ:芸人)神」を意味することもある。
・「扇舞(부채춤)」は、代表的な伝統舞踊と指折り数えられるが、本来、1950年代に金白峰(김백봉、1927年~)が創作した踊りで、主に倡夫打令や漢江水打令のような京畿民謡の器楽曲を伴奏音楽として使用する。

2016年9月7日水曜日

白露 2016、それに雑談

今日は、二十四節気の「白露(はくろ)」。露(つゆ)が出て辺りが白めくというが、実際は残暑厳しく汗だくだった。ところで、白露って何だか酒の銘柄のよう ・・・ 日本酒に「白露(しらつゆ)」がある。

(本ブログ関連:”白露”)

イ・ソンヒのコンサートに合わせて、ちょっと街巡りをしたとき、強い陽射しに大汗をかいた。今年最大の汗っかきで、シャツがびしょ濡れになり始末に困った。

そんな街巡り以来、体が快調なのだ。年に一度、自然に大汗をかくのはいい。今日の健康体操教室で、いつも苦心する動作がスムーズになったし、一日中、大汗をかいている。

大汗には効用がある。とくに、おじさんは色々なものをため込む。腹にため込んで膨らみ、頭にため込んで悩む。汗は、そんなため込んで、発酵?したものをきちんと洗い流してくれるようだ。

2016年9月6日火曜日

ナット・キング・コールの「枯葉」

昔から秋の入り口は、青春に失ったものを気付かせるようです。夏の思い出、実に明解です。

窓辺に紅葉の散るのを見れば、失ったものの大きさが分かるというもの。それに、秋は冬につながり、後戻りできません。寒さを耐え忍ばねば、やがて春は来ないのです。でもその前に、クリスマスの頃、孤独をもう一度痛感することでしょう。そして、家族の暖かい暖炉に心休ませることでしょう。

その点、おじさんは遠の痛みを忘れて知らず、秋の紅葉を楽しみに待つだけです。ちょっと青春を思い出し、懐かしんでみるのもよいかもしれません。苦味のある料理を通好みするのも、大人ですから。

ここに、味わい深い歌い手がいます。ちびりちびり酒を飲みながら、ナット・キング・コール(Nat King Cole)の洒落た「枯葉(Autumn Leaves)」に酔ってみたいものです。

(本ブログ関連:”ナット・キング・コール”)

(Youtubeに登録のnick tsourmasに感謝)

2016年9月5日月曜日

イ・ソンヒのコンサート「The Great Concert」の翌日: 中古LP、CDを探す

イ・ソンヒのコンサート「The Great Concert」の翌日、彼女の中古LP、CDを探したのですが・・・。
その結果を、9/5帰宅してレポートしようと思ったのですが、9/6の午前0時04分に着きましたので、9/6に追記します。
⇒ ブログの日付(9/5付け)はいじった結果です!

■ コンサート以外の行動について(4日、5日まとめて)

といって、一泊二日のため、行動範囲は極端に狭い。

4日、チェックインすると、すぐそばにある教保文庫へ出かける。もちろん日本語訳でしか読んだことのない韓江の「菜食主義者(채식주의자)」を、お土産のつもりで原本購入。書店のいたるところに陳列されている。(ちなみに、韓国のニュースでは、この作品が「ブッカー賞」を受賞したと略して言うが、ブッカー賞の外国賞である)
なお、同書店のCD売り場は、極端に縮小して、当然ながらイ・ソンヒのCDも置いてない。

5日、地下鉄明洞駅から地上に出て、暑い陽射しの中を歩き、会賢地下商店街(회현지하상가)にある、複数の中古LPレコード商店を巡る。すでに入手したものばかり、目新しい?ものを見つけるのが難しい。ただし、一軒で、イ・ソンヒの8集LPを購入する。
イ・ソンヒのアルバムで、LPで発行したのは、この8集までで、以降はCDで発行になったという。

いくつか、イ・ソンヒ関連の書籍・雑誌リストを作っていたが、以前訪れて不発だった東大門近くの古書店街以外にあてもなく、中古LP店の主人に相談したところ、教保文庫へ行けばなどいう始末。

とにかく、心配した台風12号の影響は全くなかった。その分、猛烈な暑さで、街をテクテク歩くのは辛くて断念。あちらこちらにコーヒーショップがあるので、見つけてはそこで体を冷やした。


■ 余談

ところで、4日のコンサートの終了のこと、会場を出ようとしたら、ロビーにおばさんたちの長蛇の列ができていた。興味しんしん、何ごとかと思えば、イ・ソンヒがテレビCFに出た中高年女性向けの健康飲料サンプルを無償配布していたのだ。イ・ソンヒは、もしかしたらターゲットを絞ったのだろうか・・・。

2016年9月4日日曜日

イ・ソンヒのコンサート「The Great Concert」

今夕(9/4)のコンサート観覧から帰宅後、9/5に追記します。
⇒ しかし、9/5帰宅のつもりが、9/6の午前0時04分に着きましたので、9/6に追記します。

カメラをホテルに忘れた(もちろんスマホは持っていません)ので、会場の映像はありません。

(本ブログ関連:”●資料:이선희 Concert”)


開場1時間前、世宗文化会館大劇場のロビーはすでにひとびとであふれていた。前回、2014年のコンサートと比べて、若者客が若干少ないよう。イ・ソンヒが出演したCFではないが、歳月に合わせた客層主体になっていた。何となく感じたことに、そこかしこに彼女に似た髪型とメガネ姿の女性たちがいる。イ・ソンヒの持つ普通らしさと、まるで申し合わせたように。

(本ブログ関連:”The Great Concert”)

今回は、<四季>をテーマにしているという。まさに、秋に相応しい彩が舞台にあふれた。春夏秋冬そして秋、かもしれない。

イ・ソンヒを紹介するアナウンスにつづき、舞台袖でスポットライトがあたったのは、テレビドラマ「茶母(다모、邦題:”チェオクの剣”)」で、渋さと聡明さを演じたイ・ソジンだ。このドラマにインスピレーションを得て作られたのが、イ・ソンヒのヒット曲「因縁(인연)」である。

(以下、イ・ソンヒが歌った曲について記す)


イ・ソンヒのコンサート「The Great Concert」はこの「因縁」の歌から始まった。もうこのときから、会場はペンライトで揺れる。

東洋的な旋律の余韻に続くように、映画「炎のように蝶のように(불꽃처럼 나비처럼)」の同名主題曲を歌った。舞台は、東洋画一色に染まる。

その後、代表曲の「少女の祈り(소녀의 기도)」、「私はいつもあなたを(나 항상 그대를)」と続く。

しっとりした懐旧の歌、15集収録の「今になって(이제야)」をライブで聞くとは、胸に沁みます。

突然、舞台に雪が降る。何なのかと期待すれば、2013年に幼い少女たちを熱狂させた、あの雪の世界のアニメから・・・お分かりでしょう。

そして冬には、代表曲の「冬哀傷(겨울애상)」だ。冬なのに、彼女の歌声にはほっとする。

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アコーディオン(小型の「コンサーティーナ」のような)を中心に、ヴァイオリン、コントラバス、ピアノ編成の四人組による伴奏で、ときにタンゴ風に。(15集収録メンバーと同じ?)

まな弟子イ・スンギが主役の一人を演じた、テレビドラマ「僕の彼女は九尾狐(내 여자친구는 9미호)」のテーマ曲「狐の嫁入り(여우비、天気雨)」を歌った。

まるでヨーロッパの街を眺めるように、15集収録の「街の眺め(거리구경)」を歌う。

次に、「あなたが私を愛されるなら(그대가 나를 사랑하신다면)」をタンゴ風に軽快に、愛の確信を得たい心情を歌う。
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15集収録の、さまざまな人生を感動的に歌った、「その中であなたと出会って(그 중에 그대를 만나)」は、世界に感情の渦を巻き起こした。その名曲を会場で再び聞く事ができるとは。


【イ・ソンヒがしばらく退場する幕間】
・若い女性歌手(ソロ歌手とガールズ・グループ(LABOUM?)歌手)たちの歌。イ・ソンヒの昔の映像、詞など。


先輩歌手ソン・チャンシクが歌う彼の「私たちは(우리는)」(1986年)の投影が始まると、イ・ソンヒが登場して、画面に向かってデュエットを始める。以前、デュエット番組の紹介に、この二人による同じ構図のものがあった。感動的だった。

そのデュエット番組の本放送で歌った、名曲「分かりたいです(알고싶어요)」を、そのときのデュエット相手のイェジン嬢と共に歌う。番組とは違い、イ・ソンヒはプロの舞台を教えてくれたようだ。

「ケンチャナ(괜찮아)」を歌うと、この頃から観客は沸き、総立ちになる。熱狂は止まず終わりへと流れ込む。圧巻のまま、「ひとしきり笑いに(한바탕 웃음으로)」を歌う。

怒涛の勢いは続く。「炎のように(불꽃처럼)」、「葛藤(갈등)」。いよいよ終わりを迎えて、この国の人々を最大に熱狂させる曲、「美しい江山(아름다운 강산)」が歌われ、クライマックスを迎えた。

静かに暗転する舞台。会場のアンコールに応えて歌われたのは、まさにイ・ソンヒを示す、「Jへ(J에게)」だった。歌の始め、マイクを会場へむけると、観客は一斉に声をあげて歌いだした。そして、コンサートの本当の終わりを告げるように、彼女の歌声が会場に響いた。

2016年9月3日土曜日

ひと安心、台風12号の進路

イ・ソンヒのコンサート「The Great Concert」(9/2~4)の最終日の明日(9/4)出かける。4日の午前の空は、東京:曇り、ソウル:晴れ、帰りの5日の夜は、ソウル:晴れ、東京:雨。

気象庁:台風12号進路予想図
問題は、台風12号の進路だ。気象庁の台風12号進路予想(9/3、17:00)を見ると、4日午後に鹿児島県の薩摩半島の東沖から、5日午後には山口県の響灘の東沖を東北へ進むようだ。

台風12号の進む速度が意外に遅いので驚いた。9/1の予想と比べて、1日ずれてゆっくり移動している。この調子でいけば、航路が羽田⇔金浦間を直進のため、直接12号の影響を受けずに済みそうだ。

これまで複数の台風が災害をもたらしているのに、のんきなことを言っていいのかためらいながら・・・。ともあれ、ひと安心している。

2016年9月2日金曜日

イ・ソンヒの「Jへ」

イ・ソンヒの、歌謡界の出発点であり、歌姫として歌い続けるバックボーンの曲、それは「Jへ(J에게)」である。
1984年7月29日(日)、春川の南怡島(남이섬)で開かれた「江辺歌謡祭」に登場したイ・ソンヒは衝撃的だったし、その後次々と歌謡祭を制覇した。

彼女のコンサートに不可欠な、観客の青春を呼び覚まし熱くさせる歌、それが「Jへ」である。ステージで威風堂々歌う彼女の姿は素晴らしい。今回のコンサートで聴けるのを楽しみにしている。

(本ブログ関連:”Jへ”)


J 撫でる風に、J あなた想えば
今日も静かに、あなた 偲ぶわ

J きのうの夢に、J 出会った面影
わたしの胸に、染まっているのよ

J きれいな夏の日、遠く消えたとしても
J わたしの愛は、今も変わらない

J あなたを永久(とわ)に
J あなたを愛して
J ともに歩いた、J 思い出の道

わたしは今宵も、寂しく歩くのね
寂しく歩くのね

■ Youtube(登録: ustine kelly)
「lee sun hee's "j"」
    ー https://www.youtube.com/watch?v=Gie_dkj4ufc

2016年9月1日木曜日

台風12号とコンサート

心配なことになった。実は、ようやくチケットが入手できた、9月のイ・ソンヒ コンサート「The Great Concert」(9/2~4)の最終日(9/4)当日に出かけようとしていたのに、空模様が怪しくなってきたのだ。

(本ブログ関連:”The Great Concert”)

気象庁:台風12号進路予想図
気象庁の台風進路予想(9/1、18時現在)を見ると、台風12号は、9/4に対馬海峡の上空にある模様だ。その影響で、フライトが中止になったら、せっかくのチャンスを台風に吹き飛ばされることになる。

先の5/10に先生にお願いして、やっとコンサート観覧の機会を得たのに・・・それも、9/4当日の席しか予約できなかったというに。

おまけに、今日予定していた「砂金採集」も延期している。その上、フライト中止になんてことになったら、12号台風が恨めしいことだろう。何としてもコンサートには行きたいのだ。

といって、台風の進路が東にそれても、早く来ても日本にとってありがたいことではない。全く悩ましいことだ。

(雑談)今年も三分の二が過ぎた

今年もとうとう三分の二が過ぎた。リンゴを食うのに例えてみれば、残り三分の一しかない僅かさを知る。美味いと思ったわけでもないのに、あっというまに食っていた。

夏らしい陽射しが残って、まだ一年の半ばの気がするが、カレンダー(陽暦)では、6月を遠に過ぎ、すでに2ヶ月を経過した。ずっしり重かった、日めくりカレンダーがどうりで軽くなった訳だ。

気象庁の四季の区分では、春(3~5月)、夏(6~8月)、秋(9~11月)、冬(12~2月)となる。春を始まりとする感覚に沿う。ただし昔のように、春を旧暦1~3月にすると、四季の区分も違ってみえる。そのためか、季節用語と季節の実感が微妙にずれる。

あっというまに過ぎて余すところ3ヶ月だが、今年も久し振りにイ・ソンヒのコンサートに出かける。世宗文化会館でのコンサートに、2009年以来、4回目の観覧となる。私なりに、今年記憶に残るものになりそうだ。(これを言いたかったみたいかな)

2016年8月31日水曜日

二百十日 2016

今日は、二百十日、台風到来の時期である。今回の台風10号は、久し振りに台風の話題、騒ぎをもたらした。八丈島の東に発生した台風10号は、不思議なことに南下後にUターンする進路をとった。台風観測史上初めて、東北地方へ初上陸もした。おまけに、北海道にも影響して、秋口収穫の農産物に多大な被害を与えたようだ。

(本ブログ関連:”二百十日”、”台風10号”)

当初、台風10号は関東地方へ上陸の可能性があった。マスコミ報道もせわしかった。このことに、狼少年に例えるふしもあるが、自然は怖いし、用心に越したことはない。子どもの頃、台風が来るたび、雨戸を釘付けした親父の姿を思い出す。昔、台風は恐ろしかった。今でも、「伊勢湾台風」の衝撃を忘れられない。

ところで、この台風のせいでないが、鉱物採集のメンバーの都合もあって、明日予定していた<砂金採り>が中止になった。なんだか台風がうらめしい。

今となっては、イソップ童話のキツネのように、手の届かぬブドウを見て負け惜しみいうように、どうせ砂金採りに行っても、いいものは取れなかったろうとなぐさめている。

KBS WORLD「国楽の世界へ」 親孝行

KBS WORLD「国楽の世界へ」は、先週水曜日(8/24)に文化的なキーワードに基づく韓国文化シリーズとして、「親孝行」に関連した3曲を紹介した。

始めに、中国の親孝行の話(「二十四孝」)と、それをもとにした曲があることについて次のように紹介された。
・中国の王祥は、親孝行に定評ある人で、真冬に新鮮な魚を欲した継母のため、川の氷を溶かし、魚を釣ろうとした。その真心が通じたのか、鯉2匹が穴の中から飛び跳ねてきたという。また、孟宗は、同じく真冬に、タケノコが食べたい母のため探した。魚と違いタケノコは春のもの。畑で、しばらく泣いていたところ、タケノコが出てきたという。このように親孝行を物語を歌った曲がある。

▼ (19世紀後半に広く歌われた)短歌(단가)の親孝行歌「孝道歌(효도가)」を聴く。語って悟らせるよう聞こえてくる。

・この短歌「孝道歌」に登場する孝行者は、「二倫行実図(이륜행실도)」に登場する主人公で、礼節を強調し、倫理を語る本だ。大げさな表現もあるが、歴史に親孝行者が少なくなかったろう。

次に、「大笒(テグム、대금)散調(산조)」の創始者、朴鍾基(박종기、1879-1941)について次のように紹介された。
・朝鮮時代末期に活動した横笛の大笒奏者に、朴鍾基がいる。全羅南道珍島で代々巫堂の家系で、大笒散調の形式を初めて作った。病床の親の世話をするも、貧しくて食べ物がない。肉でも食べられればと、自分の太ももの肉を切り取っては粥を作った。だが、奇跡は起こらず、子どもの頃に両親は亡くなる。彼が大笒の名人になったのも、3年間、母の墓で練習をしたからという逸話がある。大げさかも知れぬが、親孝行は誰にも劣らなかったのだろう。

▼ 朴鍾基の子孫の朴桓永の演奏、大笒散調「クッコリ(국거리)」のリズムを聴く。鳥のさえずりのように軽快。

最後に、パンソリの親孝行ものから、「沈清歌(심청가)」について次のように紹介された。
・パンソリで、親孝行な人物といえば、やはり沈清を欠かせない。パンソリ「沈清歌」は、親孝行をテーマにしたもので、目の不自由な父が治る物語だ。死んだと思った娘に会い、父は自分の目が見えないのに嘆く。その瞬間、目が見えるようになる。その日、目の不自由な者の宴会が開かれていたが、その場にいた人はもちろん、先に帰った者、向かっている者、全ての目が開かれた。一人の真心が、大きな影響を及ぼす物語だ。

▼ 「沈清歌」から、「全ての目が不自由な者の目が開かれる場面(만좌맹인 눈 뜨는 대목)」を聴く。割と淡々と・・・。

・この物語には、沈清の父を除けものにして逃げた者がいる。みなの目が開いたとき、彼は片方の目だけ見えるようになった。風刺とユーモアに満ちている。

2016年8月30日火曜日

(お楽しみ)イディッシュ語の「挨拶と別れ」、「元気?」

イディッシュ語の雰囲気を知るのに、Youtubeを覗き見しただけでは、そろそろ限界で・・・きちんとした文法書、会話書を探さなければならないようだ。
とりあえず、”Yiddish Book Center”の教室映像は、ここまにさせていただくことにした。感謝。(誤解、誤記を容赦)

後はこつこつと・・・。

(本ブログ関連:”イディッシュ語”)


■ 挨拶と別れ
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גוט-שבת                               gut-shbs(ヘブライ語-shabes)       good Sunday(安息日)
גוט-יום-טובֿ                         gut-yum-duv                              well feast(祝祭)
!אַ גוטן שבת                         a gutn shabes                            a good Sunday(良い休日を)
.אַ גוטע נאַכט                       a gute nakht                               お休み
זיסע חלומות                         zise khaloymes                           sweet dream(甘い夢を)
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■ ?װאָס הערט זיך              vos hert zikh?                             What's up?      最近、何かあった?
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(独:Wie geht es?)                                                                    How is it going? 調子どうですか?
                                                                                                  = How are you? 元気ですか?

?װאָס הערט זיך נײַעס         vos hert zikh nayes?                  新しいニュースは何? (nayes=news)
.אַלץ איז אין אָרדענונג    alts iz in ordenung.                     全ていいよ、順調だよ
.גאָרנישט                           gornisht                                     何にも(ないよ)
?װאָס זאָל זיך הערן        vos zol zin hern?                        何を聞くべきですか?
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(Youtubeに登録のYiddish Book Centerに感謝)

2016年8月29日月曜日

(資料) フックエンターテインメントの沿革

ジョブコリアは、イ・ソンヒの所属事務所である「フックエンターテインメント(후크엔터테인먼트)」の企業紹介をしている。その中に同事務所の「企業沿革」が掲載されているので、以下に転載する。感謝。

(本ブログ関連:”フックエンターテインメント”)

フックエンターテインメントの母体は、2002年、イ・ソンヒが公演企画を目的に、大学路のライブ劇場を買収したことに始まる。そのとき、彼女は劇場の代表取締役となる。韓国初のことであるが、歌手が自身の歌を企画発表するため、場所が必要になり設けた会社である。後に同劇場で、まな弟子のイ・スンギを発見することになる。

(本ブログ関連:”イ・スンギと大学路のライブ劇場”)

2004年、イ・ソンヒは、同劇場の経営から撤退する。彼女の第二の人生の始まりがきっかけだったのかもしれない・・・あくまで推測だが。

下記の「企業沿革」にはないが、ニュースによれば、2012年、イ・ソンヒは、同事務所の理事に登載(登記)され、再び経営に関わっているようだ。


企業沿革
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2002年07月02日 公演企画業を目的とする、代表取締役イ・ソンヒによる
2002年07月02日 ソウル鍾路区東崇洞1-94 大学路ライブ劇場地下3階所在で設立(払込資本金50百万ウォン)
2004年06月22日 商号を「(株)フックエンターテイメント」に変更
2004年06月22日 代表取締役イ・ソンヒ辞任、クォン・ジンヨン就任
2004年06月22日 本店をソウル市江南区清潭洞(청담동)104-15所在に移転
2009年03月03日 「不動産賃貸業、音楽著作権管理業」を事業目的に追加
2015年11月10日 法人登記簿謄本上住所変更:ソウル市江南区島山大路(도산대로)81街49、3階(清潭洞、フックビル)
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2016年8月28日日曜日

1泊2日でイ・ソンヒのコンサートへ

今日、旅行会社から、イ・ソンヒのコンサートへ1泊2日で出かけるための、旅行の予約控えが届いた。そろそろ本気モードを出そうと思っている。

本気になっても正直なところ、イ・ソンヒのコンサート以外、特に計画はない。コンサート翌日、少し時間があるので、本屋やLPレコード・CDショップに寄ってみようか。何度も探し回ったけれど。

(本ブログ関連:”コンサート、2009年(4月、COEX)、2011年(5月、世宗文化会館)、2014年(4月、世宗文化会館)”)

今回、コンサート直前の8月に、新曲発表を期待したが叶わなかった。コンサートで新曲が聞けたらと妄想するが、如何だろうか。

ところで、彼女は2000年に入って、上記以外に、2002年11月、2004年8月、2006年6月に世宗文化会館でコンサートを開いている。今回(9月)のように、年の後半に開催するケースも珍しくない。

先日のニュース記事で、<四季>をテーマにしているとのこと・・・きっと、秋をイメージした曲を歌うことだろう。秋は、彼女の歌に相応しい、そういう歌が多い。

2016年8月27日土曜日

イ・ソンヒ 「美しい江山」

イ・ソンヒには、韓国民を熱狂させる曲がある。コンサートの終盤に必ず歌われ、老いも若きも、観客は立ち上がってペンライトを振り唱和する。会場の熱気と興奮に、このときばかりは異邦人の感覚にとらわれる(戻される)。

イ・ソンヒの第4集、「私はいつもあなたを」(1988年)に収録された、70年代初期作品をカバーした曲、「美しい江山(아름다운 강산)」がそれだ。

(本ブログ関連:"美しい江山")

原曲の抵抗の意を込めた賛美と表現から、退廃的表現(といわれる部分)を抜き取り、80年代の「健全歌謡」にしたのが、現在の「美しい江山」である。時代の流れと共に、この歌は微妙に変遷してきた。なお、原曲の作者は、韓国ロック界の精神的支柱といわれる。

(本ブログ関連:"シン・ジュンヒョン"、"キム・ジョンミ映像")


空は青く、雲は白く
そよ風も吹き来て 膨らむ 心

木の葉青く、川水も青く
美しいここに 私がいて 君がいるよ

手をとり合い行ってみよう 駆けてみよう、あの広野へ
我ら集いて語ってみよう、新たらしい 希望を

空は青く、雲は白く
そよ風も吹き来て 膨らむ 心
    ____

我らはこの地上に 我らは生まれて
美しいここに 誇らしいここに
生きよう

燦々(さんさん)と輝く 赤い太陽が照らし
白波あふれる あの海とともにあるよ

いかに良いか 我ら生きるここに
愛する君と
歌わん

(Yay Yay YayYaYay)

Pam Pam PaPam PaPaPam
PaPaPam Pam Pam PaPaPaPa PaPam
Pam Pam PaPam PaPaPam
PaPaPam Pam Pam PaPaPaPa PaPam
Oh Oh OhOh~

(Yay Yay YayYaYay)

今日も君に会いに行かなくては
語らなくては 遠い後日(のち)に
君と私 生きて 終(しま)う

永遠のここに 我らの 新しい夢を
作ってみたくて

春夏が過ぎれば 秋冬がくるよ
美しい江山

君の心は 私の心
私の心は 君の心
君と私は 一つの心
君と私

私たち、永遠に 永遠に
愛、永遠に 永遠に
我らみな 全てみな 全て
限りなく 親しくて


(Youtubeに登録のwallace6813に感謝)

2016年8月26日金曜日

(雑談) 台風10号

台風は、赤道寄りの南の海に発生して、北上し日本列島を横断、縦断、あるいはかすめたりすると思っていたが、今回の10号はちょっと違う。そもそも、発生場所が緯度の高い八丈島の東という。しかも、進路は南西に下がっていたのだから。

この台風10号が今度は反転して日本に向かっている。読売新聞の記事、「迷走の台風10号、30日にも本州上陸の可能性」(8/26)は、10号の進路を次のように紹介している。(抜粋)
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・気象庁によると、10号は19日に東京・八丈島の東で発生日本近海で台風が発生するのは珍しいという日本の南の海上を南西方向に進み、その後、ブーメランのように戻る珍しいルートをとる見込みとなった。26日午前9時現在、中心気圧は945ヘクト・パスカル、最大風速は毎秒45メートルで、最近立て続けに日本に上陸した台風9号や11号よりも勢力が強いという。
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奇異なブーメラン進路を持つ台風なんて、以前にあったかな。しかも、進路といい、日程といい、鉱物採集のスケジュールとバッティングしそう。ぎりぎりだが、様子を見ようということになっている。果たしてどうなることやら。


(参考1)
YAHOOニュース「過去に例のない珍しいコース取りの台風10号、週明け日本列島を直撃か」(8/25、ウェザーマップ気象解説者/気象予報士 杉江勇次)に、過去に「珍しい進路」を採った台風が紹介されている。
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これまでに発生した台風1711個(1951年以降)の進路を調べてみる限り、(台風10号のような)伊豆諸島付近から沖縄の南まで進み、その後また北上して日本列島へ進んでくるようなコースを取った台風は過去に例がありません
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(地球温暖化のせいで、台風発生場所が北上していると考えるのは早計か)

(参考2)
気象庁の「台風情報」では、早ければ、千葉県(8/29頃)に上陸し、佐渡島方向(8/30頃)に本州を通り抜けるようだ。

2016年8月25日木曜日

イ・ソンヒの「思い出のページをめくれば」

台風が過ぎ去った今日、まだ暑い夏が続く。季節は、しかし、あっという間に変わる。そうなるだろうという予報はあっても、木々の葉が落ちるのを見てようやく気付くものだ。

イ・ソンヒには、心の季節の変化を追想する、6集所収の「思い出のページをめくれば(추억의 책장을 넘기면)」(1990年、作詞・作曲ソン・シヒョン)がある。多くの歌手たちに歌い継がれている名曲だ。季節の変わり目に相応しい曲かもしれない。

(本ブログ関連:”思い出のページをめくれば”)

SBSの番組「ヒーリングキャンプ」(2014年4月7日)に出演したイ・ソンヒは、ステージとは違った場所で、この「思い出のページをめくれば」を歌い上げた。繊細で美しい歌唱に、後輩歌手たち(ペク・ジョン、イ・スンギ)は、唯々酔いしれ感動するばかり。


ゆらぐる、思い出のページをめくれば
ああ、遂に果たせなかった悔しさと侘しい贖罪が

むかしのことのように、ぼんやりとかすむ窓枠の塵(ちり)のように
ああ、胸に積もるよ、今は遠ざかったあなたの微笑みのように

雨風がなくても春は来て夏は行く
ああ、あなたよ・・・涙がなくても、花は咲き葉はやがて散る

ああ、あ~、わたしに残った懐かしい、歳月を浮かべて、眠りにつくよ、夢を見るよ

眠りにつくよ、夢を・・・見るよ・・・

(Youtubeに登録のSBSNOWに感謝)

2016年8月24日水曜日

KBS WORLD「国楽の世界へ」 花

KBS WORLD「国楽の世界へ」は、先週水曜日(8/17)に文化的なキーワードに基づく韓国文化シリーズとして、花に関連した3曲を紹介した。

始めに、新羅(神文王)時代、薛聡설총、658年~?)が王に語った「花王戒(화왕계)」について次のように紹介された。
・薛聡は、名僧元暁(원효)の息子で知られる一方、優れた学者でもあった。ある日、王から薛聡に、気分転換の話を求められて、「花王戒」(戒花王、계화왕)の話しをした。<或る日、花の王に、バラとオキナグサが、自分を臣下にして欲しいと訪れた。バラは妖艶で美しい姿を、オキナグサは浩然の気を掲げ、王を元気にして毒を除去すると主張したが、王の心は、既にバラへ傾いていた。オキナグサは、王は正直者を近くに置き、邪悪な者を遠避けなければならぬのに、そんな王は滅多にいないと嘆いた。それを聞き、王は心を正した。>と語った。薛聡は、王の本分を花の世界に例えて悟らせた。この物語りから思い浮かぶのに、牡丹の花の歌がある。

▼ 朝鮮後期の女唱歌曲(가곡)「牡丹の花は(모란은)」を聴く。色々な花をいろいろにたとえ、洗練して歌う。

・上記「牡丹の花は」は、様々な花を擬人化して歌う。<赤い色彩が目を引く牡丹の花は富を象徴して花の王という。また、太陽だけを見つめるヒマワリは忠誠な臣下。泥中で育つのに泥に染まらぬ蓮の花は君子。あんずの花は小人。菊の花は隠れて暮らす学者ソンビ。梅の花は意思の強いソンビ。ユウガオは老人。小さいセキチクは少年。タチアオイは巫女(巫堂)。ハマナスは遊女。梨の花は詩人。そして、桃の花は風流をたしなむ男。>を指す。

次に、夏を盛りに咲くヒマワリ(向日葵)について次のように紹介している。
・この時期のヒマワリは、一日中太陽を見つめ、見た目も太陽に似る。広い場所にぎっしりと咲く様は、実に美しい。

▼ ワールドミュージックグループ「共鳴」の曲、「ヒマワリ(해바라기)」を聴く。軽快に今様に奏でる。

最後に、江原道太白市の「九臥牛(구와우)村」で栽培される、ヒマワリやキキョウ(桔梗)について次のように紹介された。
・東部、江原道太白市の咸白山に、九匹の牛が横たわる意の九臥牛村がある。この地域では、毎年、太白ヒマワリ祭りが開催され、丘がヒマワリでいっぱいになる。その数、何と100万に至るという。まるで、ゴッホの絵の中にいるよう。ヒマワリは花よりも、種を作るため栽培する。種は健康食品として、またサラダオイルやアイスクリーム、菓子などに活用される。他に、美しい花を咲かす農作物、キキョウの花がある。おかずや薬になり、特に喉に良いとされる。

▼ ソウル近郊の京畿民謡「桔梗打令(도라지 타령)」をカヤグム演奏で聴く。ギター曲のように爽やかに今様に編曲して。

・「桔梗打令」は、国楽演奏の若手ミュージシャンもよく編曲して演奏する。キキョウは、紫や白の花を咲かせるが、本当にキキョウかと思うほど上品だ。この花は民謡によく登場する。

2016年8月23日火曜日

処暑 2016

台風9号が通り過ぎた翌日の今朝、ひんやりしたものを感じた。台風一過の清清しさに乏しく、空は陽を照らしたり、曇ったりしている。それに、午後にはまた降雨という。雨には少々飽きてきた。

公園のセミたちは、本当は命がけなのだろう、最後の力をふりしぼって鳴き続けている。夏もどうやら終わりのようだ。小学生のころ、夏休と分かれるのが本当に残念だった。そろそろ、待ち受ける現実の宿題にとりかかねばならない。

今日は、二十四節気の「処暑」。寒がりの私にとっても残念な曲がり角だ。それなら、しばらく秋らしい秋を楽しむことにしよう。

(本ブログ関連:”処暑 20132015”)

小学校の二学期は、9月1日に始まる。この時期に「砂金採り」を予定したが、考えてみれば、その前日が「二百十日」。台風だけは、まだ夏のままのようで油断できない。

2016年8月22日月曜日

トーキョーショー

ブラジル、リオデジャネイロのオリンピック閉会式(8/22)で行なわれた、「トーキョーショー」(プロデュース・椎名林檎、音楽・中田ヤスタカ、振付・MIKIKO)のYoutube映像を忘れないように残す。

2020年の東京オリンピックを期待させる、若者向けの仕上がりだろうか・・・私にすれば、「クールジャパン」もまだ鮮度がある。アニメやゲームなどのキャラクターがいっぱい登場する。知らないものがなかったので一安心。また、似たもの同士の文字遊び(2020とTokyo)や、言葉遊び(MarioRio de Janeiro、ありがとう:OBRIGADOARIGATO)などちりばめられている。

海外の反応も上々のようだ。2020年には、今以上の来日客は間違いないだろう。そのときの開会式は如何に、ぜひ見たいものだ。

(本ブログ関連:”リオ・オリンピック”、”オリンピックの思い出”)

(Youtubeに登録のNHKに感謝)

台風9号、てるてる坊主

一月前、来月初頭に「砂金採り」の計画を立てていたところ、トリプル台風(9、10、11号)が襲来した。とりあえず様子を見ようということになったが心配だ。昼過ぎ、千葉県館山市に上陸した台風9号は、11年振りの関東直撃という。11年前のことなのですっかり忘れている。

地元でも昼過ぎに、土砂災害が予想され、一部地域に避難情報が出た。この地に来て以来、初めてのこと、幸い3時間後には解除されたが。

ところで、大雨の後、山中にあるズリ斜面はいい按配に表面が剥がれて幸運があるという。残念ながら今までに、鉱物採集で幸運に巡りあったことはない。産地の惨状の例として、腰ほどの深さや、樹木の根元まで掘り込む環境破壊がある。まさに人為的、変化が大きい。大雨の効果は、ズリ斜面に積もった枯葉をせいぜい洗い流してくれるといったところだ。

川岸で採集(パンニング)する砂金採りの場合、大雨の後だからといって油断ならない。水かさが増して近寄れないことがある。昔、大勢で採集に行った川は、茶色の濁流となっていた。そこで、近くにある金山の資料館に立ち寄って、観光用の砂金採集をした。自然の川ではさっぱりの私でも、ここでは採れたけど・・・。

そんわけで、砂金採集の予定日まで、てるてる坊主を吊るしておこうかと思う。

2016年8月21日日曜日

イ・ソンヒの初期ファンの心理

イ・ソンヒがデビューしたとき、「姉さん(オンニ)*部隊」と呼ばれる、一説に歌謡界における初めての少女たちだけによるファングループが登場した。イ・ソンヒの持つボーイッシュな姿と健全さ、清新さが、少女たちの心理と合わせ鏡になったことは間違いないだろう。
(*) 姉さん(オンニ): 年下の女性が年上の女性を親しみこめていう

(本ブログ関連:”姉さん部隊”)

NAVER掲載のOSENの記事(「(コラムニスト)ユ・ジンモの酒酔閑語」)、「【Oh!SEN(強) 焦点】 ガール・クラッシュ*熱風、そのビューティフル スティックス**」(8/19)は、いわゆるガールズグループの変化、すなわちセクシーから中性化へ、マーケティング戦略の見直しについて、次のように論じている。(抜粋)
(*)クラッシュ: 女性の目から見た”憧れの女性像”(他の女性に感じる強い好感)
(**)スティックス: ギリシャ神話の”冥界の川”

その理由に、当然ながら受けて側である、10~20代や30~40代が直面する世相と彼らの立場を切り口に評論している。スプーン問題であり、就業の問題だ。現在を反映する少女たちのアバターとしての(明日知れぬ)ガールズグループの姿でもある・・・。

だからこそ、時代と歳月をとりいれた、イ・ソンヒの息の長さは驚異的だ。

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(略)

・1984年、イ・ソンヒがMBCの「江辺歌謡祭」で、「Jへ」で大賞を受けた後、一気に頂上に上がった背景には、女子学生たちの絶対的支持があったことを誰もが知っている。以前まで、チョー・ヨンピルとチョン・ヨンロクに歓呼した相当数の女子学生が、なぜイ・ソンヒに移ったのか注視する必要がある。

・当時までも、成人男女が公共場所で愛情表現をするというのは、想像もできない退廃行為であった。大学生の公開恋愛(공개연애)も、両親の顔色を見なければならないほどであったから、中高生が異性交際をするというのは無条件に不道徳であり、学生の本分を忘れた逸脱だった。社会は、そんなに中高生のロマンと青春を、一方的な物差しで規制していた。

・イ・ソンヒは、スカートを履かない女性歌手で有名だった。ヘアースタイルも男たちの代表的幻想である長い自然な(ストレート)髪でなく、ショートカットであった。8頭身のすらりとした体つきに、ボサボサの髪をして、華やかな化粧で官能美を誇るミスコリアとは正反対側に立っていた。そのような、中性的魅力が女子学生たちの代理満足への欲求を充足させたのだ。

(略)
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2016年8月20日土曜日

リオ、オリンピック 男子400mリレー ”銀”

昔、オリンピックの体操競技で、「吊り輪」と「鞍馬」だけは日本選手にとって欧米選手との得点差が大きかった。「吊り輪」と「鞍馬」に必要な強靭な筋力と、(もしかしたら)体型が違っていたのかもしれない。

まして陸上競技ともなれば、その差は歴然としていた。今回のリオデジャネイロ・オリンピック「男子400mリレー」で、日本チームが”銀メダル”を獲得したのに驚く。

このニュースを聞いたとき、最初、実感が湧かなかった。考えてみれば、北京大会(2008年)で、”銅”メダルを獲得しており、北京、ロンドン、リオデジャネイロと大会を経て達成したことになる。そうなると、”金”も夢ではないなと妄想が膨らむ。
(今は、トラック競技はアフリカ系が台頭し先導している・・・厳しさは増すばかり)

NHKニュースの記事、「陸上男子400mリレーで日本が銀メダル」(8/20)は、オリンピック陸上での日本のメダル史を次のように紹介している。(抜粋)

(ところで、今日現在、日本の金メダルで女子が獲得したのは、7/12である・・・女性はやっぱり強い)

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・リオデジャネイロオリンピック、陸上の男子400メートルリレーは19日、決勝が行われ、日本は37秒60のアジア新記録で2位となり、銀メダルを獲得しました。

(略)

陸上でのメダル獲得 前回までに23個

・陸上は日本が初めてオリンピックに参加した1912年のストックホルム大会で唯一、出場した競技です。

・1928年のアムステルダム大会では、三段跳びで織田幹雄さんが、すべての競技を通じて日本選手として最初の金メダルを獲得しました。以後、日本の陸上界は三段跳び走り幅跳び棒高跳びなどのフィールド種目を得意とし、1936年のベルリン大会までの間に13のメダルを取りました。その後、日本の陸上選手はしばらくメダルから遠ざかりましたが、1960年代以降はマラソンを中心としてメダルを増やし、前回、ロンドン大会までに合わせて23のメダルを獲得しています。しかし、男子のトラック種目は、これまでは北京大会の男子400メートルリレーの銅メダルが最高でした。

・今回の男子400メートルリレーの銀メダルは、1928年のアムステルダム大会女子800メートルで銀メダルを獲得した人見絹枝さん以来、実に88年ぶり2回目の快挙で、男子では初めてです。

(略)
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(Youtubeに登録のNHKに感謝)

2016年8月19日金曜日

イ・ソンヒ 22年振りにTVコマーシャル出演

イ・ソンヒは、以前に、 「龍角散」、「HERSHEYチョコレート(허쉬초콜릿)」、「七星サイダー(칠성사이다)」、コカコーラの「チェリー・コーク(체리 코크)」、ロッテの「ピビッコル(비비콜)」、Hwany MaxのASレンズ(AS렌즈)など、多数のTVコマーシャルに登場した。共通するイメージは、初々しさ、新鮮さ、はち切れる若さ、健康、透明感 ・・・ 彼女の持つ健全さに集約される。

(本ブログ関連:”イ・ソンヒのテレビCF”、”イ・ソンヒのテレビCF”、”七星サイダー”))

最近では、大手企業の催事に登場することはあっても、TVコマーシャル出演はなかったようだ。そんなところに、来月のコンサート間近もあってか、女性健康機能食品のCM(CF)に登場するという。

聯合ニュースの記事 「歌手イ・ソンヒ、22年振りにTVコマーシャル出演」(8/17、キム・キフン記者)によれば、22年振りの登場とのこと。次のように報じられている。

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・歌手イ・ソンヒが22年振りにTV広告に姿を見せた。

・最近、イ・ソンヒは、健康食品専門企業のチョンホ(泉湖、천호)食品の女性健康機能食品である 「ウーマン・ソリューション」 の単独モデルとしてTV広告を撮影して、このTV広告は17日から放映されている。

・この間、イ・ソンヒが広告放送用の歌(CMソング)を歌ったことはあるが、直接モデルで出たことは、1994年のLG生活健康(当時 ラッキー)の赤ん坊おむつ 「チェムジェミ(젬제미)」の製品広告以降22年振りだ

・チョンホ食品関係者は、「イ・ソンヒさんが持っている、若くて元気なエネルギーが製品のコンセプトとよく合って、モデルに抜てきすることになった」と明らかにした。

・かつて1984年に、「Jへ」で江歌謡祭の大賞を受賞してデビューしたイ・ソンヒは、現在までも変わりない人気を博している。

・特に最近、SBS音楽芸能(番組)の 「日曜日が良い - ファンタスティック・デュオ」 で韓国を代表するボーカリストとして、名不虚伝(名声や名誉は訳もなく伝わるものではない.)の歌唱力を誇って新たな全盛期を迎えている。
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(彼女の代表曲 「美しい江山(아름다운 강산)」を歌う、若き日のイ・ソンヒと、現在のイ・ソンヒ)

(Youtubeに登録のchunhofoodに感謝)


(付記)
ところで、女性健康機能食品の「ウーマンソ・リューション」について、「朝鮮Biz」(8/18)の記事に次のような紹介がある(抜粋)。彼女の年齢に即したコマーシャルになっている。彼女の正直さ、自然さが更に得点を上げそうだ。
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・(女性の)更年期現象などの改善に良い、機能性「ザクロ濃縮液(P-estroHL)」と、強化獅子足ヨモギトウキ(韓国アンゼリカ根)・(くず)など、女性に特化した原料で構成された複合抽出物を配合して作る。ここにイソフラボン ・ ラズベリー ・ クランベリー濃縮液を追加した。
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2016年8月18日木曜日

(お楽しみ)イディッシュ語の基礎語彙

イディッシュ語の<基礎語彙>を学ぶ”Yiddish Book Center”のYoutube教室映像がある。自分なりに、ぼちぼち歩を進めている。教室の板書は[筆記体]だが、Google入力ツールを使って、それを[活字体]*で記す。(イディッシュ文字は右から左へ、ラテン文字は左から右へ読む)

(*) イディッシュ語<ヘブライ文字>の活字体は、 ”chrome画面専用” で入力できる ⇒ Google入力ツール

(本ブログ関連:”イディッシュ語”)

(פֿראַגע(ס                        frage(s)       質問(複数 -s)
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בוך                                   bukh               本
טיש                        tish                 机
שטול                                shtul               椅子
מענטש                             mentsh           人間
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צום בײַשׁפּיל                   tsum bayshpil     例えば(for example)
?װאָס איז דאָס              vos iz dos?     これは何ですか?
.ד'ס איז אַ טיש             dos iz a tish.   これは机です。
?װאָס מײנט דאָס       vos meynt dos?  それはどんな意味ですか?
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מאַן                                  man               男性
פּרױ                                  froy                女性
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(Youtubeに登録のYiddish Book Centerに感謝)

2016年8月17日水曜日

KBS WORLD「国楽の世界へ」 山雲

KBS WORLD「国楽の世界へ」は、先週水曜日(8/10)に文化的なキーワードに基づく韓国文化シリーズとして、東屋や蝉に関連した3曲を紹介した。

始めに、学者ソンビが風流を楽しんだ、潭陽(담양)にある東屋「息影亭(식영정)」について次のように紹介された。
・暑い日が続く。そんな日に、景色の良い東屋で涼み、横笛のテグムの音色を楽しみたい。聴くうちに眠りに誘われれば最高だろう。南の全羅南道潭陽には、学者ソンビが風流を楽しんだ著名な東屋が多く、その中に雲が休んでいく東屋の意の「息影亭」がある。星山(성산)の麓に建つ小さな東屋だ。光州湖の向かいに見える無等山は絶景。その周りを囲む杉、竹林、夏には華やかに咲く百日紅の花も美しい。

▼ 息影亭の景色を描く 「山雲(산운)」(作曲 黄秉冀(황병기)、1936年~)を聴く。風に流れる雲を今様に描写する。

次に、上記の曲「山雲」の元になった、歌辞作品が「星山別曲(성산별곡)」について次のように紹介された。
・朝鮮中期のソンビ、金成遠(김성원)が建てた息影亭に、歌辞(가사)文学、詩歌の大家の正哲(정철)がよく訪ねて風流を楽しんだ。その景色を表した歌辞作品が「星山別曲」だ。<夜間に降った雨のおかげで蓮の花が咲くと、山中が香りで満たされた>という内容の詞から始まる。先に聞いた「山雲」は、この「星山別曲」の山の景色を表現した曲だ。息影亭を建てた金成遠は、亭の名を影に例えた。影は原形を追いかけるように、人も自然の法則に従う、だから喜ぶことも、悲しみ怒ることもない。世に拘束されぬソンビの自由な様子が垣間見られる。

▼ 蝉の方言を使った「メアミ(매아미)」という蝉の歌を聴く。蝉のざわめきが返って辛さを薄めるというのか?

・この「メアミ」の曲には、山菜や粗酒が登場する。富裕層が普段食べる油っこい食物や良酒ではなく、山菜と味の劣る酒だ。民と同じく、名の知れぬソンビの普通の生活だ。美味くないと不満を抱くこともなく、素朴でも食べられることへの感謝。この曲は、素朴な暮らしを称える歌であり、人生の辛さを歌うものでもある。

最後に、北方地域の蝉の方言を使った「サルム打令(싸름타령)」について次のように紹介された。
・北の地域の民謡 「サルム打令」にも蝉が登場する。上記の蝉の歌とは全く違って、自分を去っていった恋人を想う、ある悲しい女性の心が込められた愛しい歌だ。

▼ 北方地域の蝉の方言を使った「サルム打令」の歌を聴く。蝉の声、鳴き声が人に泣くことを誘うのだろうか?

2016年8月16日火曜日

イ・ソンヒ、世宗文化会館公演 ソールドアウトのTVニュース

先日(8/13)のブログで、9月2日~4日に「世宗文化会館大劇場」で開かれるイ・ソンヒのコンサート”The Great Concert”が、全日全席完売し、しかも同劇場での彼女の過去4回のコンサートと共に連続完売したと記した。同劇場の格式を考えると驚くことだ。

(本ブログ関連:”イ・ソンヒ、世宗文化会館公演(9/2~4) またソールドアウト”)

過去連続4回の完売について、聨合ニュースTVは、「歌手イ・ソンヒ、世宗文化会館公演 4回連続売り切れ」(8/15)として、次のように報じている。

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・歌手イ・ソンヒさんの世宗文化会館公演が、4回連続売り切れの記録を立てました。

・イ(・ソンヒ)さんは、来月2日から4日、世宗文化会館で開くコンサートが、2006年と2011年、2014年の公演に引き続き、全回売り切れたと明らかにしました。

・所属事務所(フックエンターテインメント)は、「イ(・ソンヒ)さんが、放送よりは音楽と公演活動に集中し、30周年アルバムのタイトル曲、『その中であなたに出会って』をヒットさせ、国民歌手の名声を再確認した結果」だと説明しました。
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(Youtubeに登録の聨合ニュースTVに感謝)

2016年8月15日月曜日

百日紅(サルスベリ)

近所をぐるり巡れば、さまざま木に咲く花を見ることができる。そのなかでも、百日紅ほど見慣れた感じのするものはない。姿が好みというより、異質の感の方が大きいのだが。百日紅の花ぶりは、いかにも古い中国風で、光の差し込んだ古美術店の奥でうっすらと輝いている一幅の絵、そんな気がする。

(本ブログ関連:”百日紅”)

ところが、この花ときたら、近所の大きな植木屋の庭一面に咲き、また民家の垣根越しに花の塊りを見せつける。こないだ咲いていたのにといった按配で、孤高の風情もない。少々近寄りすぎて見失うのかもしれない。

暑さと湿気を運ぶ南の風が強まるとともに、薄曇りの空は鈍色を増す。そのとき雨滴を感じた。乾いた路面は降った雨粒を吸い、独特の臭いをする。土の渇きを知るようだ。もし土砂降りにでもなったらと小走りするが、どうやらおさまった。

台風が接近している。百日紅は強い花だから、豪雨にあっても散ることはない。古風な佇まいは、意志の強さを表しているようだ。