今年、韓国の「2012出版界のキーワード50」(「企画会議」、発行:韓国出版マーケティング研究所)の一つに「397世代」が選ばれたそうだ。いわゆる「397世代」とは、現在30歳代で、'90年代に大学入学して20代を過ごした70年代生まれ。810万人ほどでの同世代が、30代後半から40代前半の年齢に進入しつつあるといわれることから、マスコミの世代分析で余り触れられないが、40代の今後の特性を垣間見ることができるかもしれない。
397世代を定義したと言われる、LG経済研究院のレポート「文化と消費を主導する大韓民国30代の価値観とライフスタイル」 (2012年6月12日、pdf)には、次のようなサマリーが記載されている。
・最近、社会重鎮勢力に浮上している「386世代」の後に続いて、「397世代」が私たちの社会の変化を主導する世代として注目されていている。397世代という(のは)、現在30代でありながら、90年代の学籍番号を持ち、70年代に出生した世代を指し示す。消費市場で、30代は最も大きい顧客で市場を主導していて、映画、大衆音楽界などでも90年代入学年度の思い出と郷愁が新しい文化的コードに浮び上がっている。映画「建築学概論(건축학개론)」の興行もこのような文化的流れを反映している。
・本稿では、2010~2011年の統計庁で実施した社会調査を基づいて、消費と文化の主役になっている30代が持っている価値観について、また2011年に実施されたLG経済研究院のライフスタイル調査を通じて30代のライフスタイルを照らし出してみる。
・2010~2011年の統計庁社会調査分析を通じて導き出してみた、今日我が国30代の価値観を現わすキーワードは次の通り。
① 開放的な家族観(Flexible)
② 仕事と人生の均衡重視(Balance)
③ 社会共同の責任と人権に対する関心(Social)
④ 悲観的現実主義(Gloomy)
⑤ 社会全般に対する不安感(Anxiety) など
・2011年LG経済研究院ライフスタイル調査結果分析を通じて抽出した30代ライフスタイルのキーワードは次の通り。
① 格式よりは安らかさ(Comfy)
② 食道楽(Gourmet)
③ 家族との余暇(Family Leisure)
④ 所有よりは実用的居住(Dwelling)
⑤ 二重的消費パターン(Duality) など
・まず、ファッションでは格式よりは安らかで幼く見える服を好んで、食べることにお金と時間を使うに当たり、どの年齢層より寛大だった。また、家族との余暇を大切にして、家については所有の概念よりは実用的な居住の概念を持っていると見られる。消費では、二重性を現わした。計画消費指向が高い世代であり、衝動購買指向も高かった。デザインよりは機能を優先的に考慮するが、有名デザイナーの作品が反映された製品ならば購入すると答えた比率も20代の次に高かった。
・30代は、以前の世代とは違った価値観とライフスタイルの特徴を見せた。そして20代の価値観とライフスタイルに最も共感する世代だ。社会発展の中心軸であり消費市場の核心集団に浮上した30代の価値観とライフ スタイルに現れた特徴的な指向が、私たちの社会と企業にどんな影響で現れるのか関心を傾けなければならないだろう。
(本ブログ関連:"(資料)世代別投票分析:朝鮮日報"、"(資料)世代別投票分析:中央日報"、"(資料)397世代"、"(資料)486世代"、"(資料)40代の変化"、"(資料)40代の変化-2"、"(資料)ソウル市長選挙に見る世代別背景")
2012年12月29日土曜日
2012年12月28日金曜日
(資料)韓国の50代
朝鮮日報(日本語版)の記事「大統領選:韓国の50代とは」(12/27、参考図)は、50~60代で一括されがちの50代だけを取り出して、その世代の特性を次のように報じている。(甘恵琳(カム・ヘリム)記者)
ところで40代についての分析が、各紙相変わらず登場してこないのはなぜだろう。
・韓国の50代(1952~1962年生まれ)は778万人だ。全人口(5093万人)の15.2%を占めている。50代の人口は2002年の455万人から、ここ10年で実に70%も増えた。全有権者に占める割合も02年の12.9%から12年には19.2%と毎年増加した。【朝鮮戦争】終戦直後のベビーブーム世代(1954~1963年生まれ)とほぼ重なっている(統計庁・行政安全部)。
・平均5.2人(2010年、ソウル大の調査)の兄弟と共に育った50代は、経済開発が本格化した時代に青少年期を送った。小・中・高校時代はすし詰め状態の教室で苦労し、春窮期こそなかったものの、コメが足りず、混・粉食奨励運動を経験した。
・この世代は1971~1981年にかけて大学に入学し、暗黒の維新時代(故・朴正煕〈パク・チョンヒ〉元大統領による独裁政権時代)に大学生活を送った「維新世代」だ。1970年代後半から1980年代にかけて社会進出を果たし、1988年のソウル五輪を見守り、平均1.9人の子どもを出産した。統計庁によると、同世代は半数以上(64.2%)が経済的困難から望む段階の学校教育を受けることができなかったが、せめて子どもには正規教育以外にも学習の場を与えようと「学校外教育」を韓国中に広めた世代でもある。これら世代の90%以上が、大学の授業料と結婚のための資金を子どもに援助すべきだと回答している。通貨危機以降、青年失業が増え、50代家庭の子どもたちは大学に通う期間が4年を超えたり、卒業しても就職できないといったケースが増えている。50代は、子どもが失業している間、経済的支援をしなければならない負担までを抱くようになった。
・産業化世代の末っ子であると同時に「初の職場が一生の職場」といった公式がもろくも崩れ去るのを目の当たりにした。これら世代が、企業で課長や次長などの中間管理職に昇進した1990年代後半には、通貨危機が勃発した。解雇やリストラといった単語に初めて接するようになったほか、部長や役員クラスだった先輩世代が1人また1人と名誉退職に追い込まれるのを見守った。職場に残る代わりにアルバイトに変えられる痛みを経験した。定年に満たずに50代半ばで退職するのが一般的となり、「サオジョン【사오정】」(「45歳定年」を縮めた言葉)、「オリュクド【오륙도】」(「56歳まで職場に通うのは泥棒」を縮めた言葉)などの新造語が生じるきっかけを提供した。
・現在の50代は、月平均283万ウォン(約22万3000円)を出費しているが、大学の授業料を除いた子どもの養育費で60万ウォン(約4万7000円)、両親への支援に28万ウォン(約2万2000円)を使っている。これらの世代は年平均で4779万ウォン(約377万円)を稼ぎ、自宅を合わせて2億9633万ウォン(約2340万円)の資産を持っている(ソウル大の調査)。50代の3人に2人(68.5%)が親が今も生存しており、親への経済的支援も行っている。親と子どもに対する支援に責任を負っているため、老後の準備や自分の啓発にはほとんど投資できない。50代の5人に1人(20%)は家計が苦しく、老後の準備ができないと回答した。1年間に公演や展示会、スポーツ観戦などを1度でも行った経験のある50代は、半数(47.8%)にも満たなかった(統計庁)。
(本ブログ関連:"(資料)世代別投票分析:朝鮮日報"、"(資料)世代別投票分析:中央日報"、"(資料)397世代"、"(資料)486世代"、"(資料)40代の変化"、"(資料)40代の変化-2"、"(資料)ソウル市長選挙に見る世代別背景")
ところで40代についての分析が、各紙相変わらず登場してこないのはなぜだろう。
・韓国の50代(1952~1962年生まれ)は778万人だ。全人口(5093万人)の15.2%を占めている。50代の人口は2002年の455万人から、ここ10年で実に70%も増えた。全有権者に占める割合も02年の12.9%から12年には19.2%と毎年増加した。【朝鮮戦争】終戦直後のベビーブーム世代(1954~1963年生まれ)とほぼ重なっている(統計庁・行政安全部)。
・平均5.2人(2010年、ソウル大の調査)の兄弟と共に育った50代は、経済開発が本格化した時代に青少年期を送った。小・中・高校時代はすし詰め状態の教室で苦労し、春窮期こそなかったものの、コメが足りず、混・粉食奨励運動を経験した。
・この世代は1971~1981年にかけて大学に入学し、暗黒の維新時代(故・朴正煕〈パク・チョンヒ〉元大統領による独裁政権時代)に大学生活を送った「維新世代」だ。1970年代後半から1980年代にかけて社会進出を果たし、1988年のソウル五輪を見守り、平均1.9人の子どもを出産した。統計庁によると、同世代は半数以上(64.2%)が経済的困難から望む段階の学校教育を受けることができなかったが、せめて子どもには正規教育以外にも学習の場を与えようと「学校外教育」を韓国中に広めた世代でもある。これら世代の90%以上が、大学の授業料と結婚のための資金を子どもに援助すべきだと回答している。通貨危機以降、青年失業が増え、50代家庭の子どもたちは大学に通う期間が4年を超えたり、卒業しても就職できないといったケースが増えている。50代は、子どもが失業している間、経済的支援をしなければならない負担までを抱くようになった。
・産業化世代の末っ子であると同時に「初の職場が一生の職場」といった公式がもろくも崩れ去るのを目の当たりにした。これら世代が、企業で課長や次長などの中間管理職に昇進した1990年代後半には、通貨危機が勃発した。解雇やリストラといった単語に初めて接するようになったほか、部長や役員クラスだった先輩世代が1人また1人と名誉退職に追い込まれるのを見守った。職場に残る代わりにアルバイトに変えられる痛みを経験した。定年に満たずに50代半ばで退職するのが一般的となり、「サオジョン【사오정】」(「45歳定年」を縮めた言葉)、「オリュクド【오륙도】」(「56歳まで職場に通うのは泥棒」を縮めた言葉)などの新造語が生じるきっかけを提供した。
・現在の50代は、月平均283万ウォン(約22万3000円)を出費しているが、大学の授業料を除いた子どもの養育費で60万ウォン(約4万7000円)、両親への支援に28万ウォン(約2万2000円)を使っている。これらの世代は年平均で4779万ウォン(約377万円)を稼ぎ、自宅を合わせて2億9633万ウォン(約2340万円)の資産を持っている(ソウル大の調査)。50代の3人に2人(68.5%)が親が今も生存しており、親への経済的支援も行っている。親と子どもに対する支援に責任を負っているため、老後の準備や自分の啓発にはほとんど投資できない。50代の5人に1人(20%)は家計が苦しく、老後の準備ができないと回答した。1年間に公演や展示会、スポーツ観戦などを1度でも行った経験のある50代は、半数(47.8%)にも満たなかった(統計庁)。
(本ブログ関連:"(資料)世代別投票分析:朝鮮日報"、"(資料)世代別投票分析:中央日報"、"(資料)397世代"、"(資料)486世代"、"(資料)40代の変化"、"(資料)40代の変化-2"、"(資料)ソウル市長選挙に見る世代別背景")
2012年12月27日木曜日
キム・ヒジンの「永遠の私の愛」
キム・ヒジンは、Youtubeで巡り合ったフォークソング歌手で、清潔さと健康さをもって、ほんのりと柔らかく包むように歌う。アルバムを新大久保やソウルのCDショップで探したが見つからない。彼女のホームページで、インターネットを通じて求めることができるようだが・・・。時代は、CDの形がますます難しくなったようだ。
キム・ヒジンの第2集アルバムに「永遠の私の愛(영원한 나의사랑)」がある。まるで、夏の陽を受けて草いきれする草原に咲く花が、幸せに満ちながらも、一瞬の風に心を揺らすよう。それが若さというものでしょう・・・若いってのは、本当にいいものです。
彼女のホームページのヘッダーで、「済州島へ行きます」と合わせて聴くことができる。
(本ブログ関連;"キム・ヒジン")
(Youtubeに登録のrhythm7777777に感謝)
キム・ヒジンの第2集アルバムに「永遠の私の愛(영원한 나의사랑)」がある。まるで、夏の陽を受けて草いきれする草原に咲く花が、幸せに満ちながらも、一瞬の風に心を揺らすよう。それが若さというものでしょう・・・若いってのは、本当にいいものです。
彼女のホームページのヘッダーで、「済州島へ行きます」と合わせて聴くことができる。
(本ブログ関連;"キム・ヒジン")
(Youtubeに登録のrhythm7777777に感謝)
2012年12月26日水曜日
北風
軒下を通り抜ける風は、ときどき雨戸を揺らす。暖まった部屋からふすまを開けて廊下に出ると、足もとからヒンヤリして、家が冷えきっていることに気付く。12月だってのに、この先思いやられる。
今年の東京地方の「木枯らし1号」は、栃木県の小来川鉱山・久良沢鉱山に仲間たちと鉱物採集に行った11月18日(日)だった。久良沢鉱山のズリ跡で石を叩いていると、そばを何かが舞う気配がした。「あっ、雪だ」という声が聞こえた。自分なりの初雪だった。どうりで、ここ地元の「木枯らし1号」の実感がなかったはずだ。
※ これを記している丁度今、家の前を「火の用心」の拍子木を打ちながら通り過ぎる音がした。あらためて冬の夜を思い知らせる。
ところで、子供向けの歌「たきび」(作詞:巽聖歌、作曲:渡辺茂、1941年)は、北風が「ぴゅうぴゅう」吹いていると思っていたが、「ぴいぷう」だった。ちなみに「北風小僧の寒太郎」(作詞:井出隆夫、作編曲:福田和禾子、1974年)では、「ヒューン ヒューン/ヒュルルーン ルンルンルン」と吹く。
さて、今夜吹く北風の風音はないけれど、寒さはますます深まっている。
今年の東京地方の「木枯らし1号」は、栃木県の小来川鉱山・久良沢鉱山に仲間たちと鉱物採集に行った11月18日(日)だった。久良沢鉱山のズリ跡で石を叩いていると、そばを何かが舞う気配がした。「あっ、雪だ」という声が聞こえた。自分なりの初雪だった。どうりで、ここ地元の「木枯らし1号」の実感がなかったはずだ。
※ これを記している丁度今、家の前を「火の用心」の拍子木を打ちながら通り過ぎる音がした。あらためて冬の夜を思い知らせる。
ところで、子供向けの歌「たきび」(作詞:巽聖歌、作曲:渡辺茂、1941年)は、北風が「ぴゅうぴゅう」吹いていると思っていたが、「ぴいぷう」だった。ちなみに「北風小僧の寒太郎」(作詞:井出隆夫、作編曲:福田和禾子、1974年)では、「ヒューン ヒューン/ヒュルルーン ルンルンルン」と吹く。
さて、今夜吹く北風の風音はないけれど、寒さはますます深まっている。
2012年12月25日火曜日
KBS WORLD「国楽の世界へ」 国楽家族グループ「イラン」
KBS WORLD「国楽の世界へ」は、先週水曜日(12/19)に、人物シリーズ59回目として、国楽家親子であるムン・ジェスク(母)と二人の娘イ・スルギ、イ・ハニによる、国楽家族グループ「イラン」を紹介した。
・韓国のキリスト教伝来が1950年とはどういうことかと、韓国-Wikipediaを見ると、「1950~1953年韓国戦争(朝鮮戦争)以前に韓国クリスチャンの3分の2が北に住んでいたが、ほとんどが南に避難して来た。」との説明があるが、それ以前について触れていない。現代の韓国に焦点をあて、朝鮮戦争を基点にしているのだろうか。
・1500年前の新羅時代出土品に伝来を想像するのは、近代も古代も混沌とするようできつい。
・最後に1800年代末、朝鮮時代後期に伝わったとされたが、信頼性は別にしてWikipediaの「韓国のキリスト教」に記されたように、その歴史はもっと深いのではないだろうか。
・(母)ムン・ジェスク: カヤグムサンジョならびにビョンチャンの芸能保有者、民間風流音楽などの普及につとめ、梨花女子大学の教授として後輩たちの指導に当たっている。
・(娘)イ・スルギ(1981年生まれ): 国立国楽高等学校とソウル大学を卒業し、KBS国楽管弦楽団の団員として活動。
・(娘)イ・ハニ(1983年生まれ): 国立国楽高等学校とソウル大学でカヤグムを専攻。
国楽を土台としたキリスト教音楽というのは及びもつかない。とはいえ今様な音楽を楽しく聴かせていただいた。
・韓国のキリスト教伝来が1950年とはどういうことかと、韓国-Wikipediaを見ると、「1950~1953年韓国戦争(朝鮮戦争)以前に韓国クリスチャンの3分の2が北に住んでいたが、ほとんどが南に避難して来た。」との説明があるが、それ以前について触れていない。現代の韓国に焦点をあて、朝鮮戦争を基点にしているのだろうか。
・1500年前の新羅時代出土品に伝来を想像するのは、近代も古代も混沌とするようできつい。
・最後に1800年代末、朝鮮時代後期に伝わったとされたが、信頼性は別にしてWikipediaの「韓国のキリスト教」に記されたように、その歴史はもっと深いのではないだろうか。
・(母)ムン・ジェスク: カヤグムサンジョならびにビョンチャンの芸能保有者、民間風流音楽などの普及につとめ、梨花女子大学の教授として後輩たちの指導に当たっている。
・(娘)イ・スルギ(1981年生まれ): 国立国楽高等学校とソウル大学を卒業し、KBS国楽管弦楽団の団員として活動。
・(娘)イ・ハニ(1983年生まれ): 国立国楽高等学校とソウル大学でカヤグムを専攻。
国楽を土台としたキリスト教音楽というのは及びもつかない。とはいえ今様な音楽を楽しく聴かせていただいた。
ノロウィルス
いつも診てもらっている親しい医院に今月初行ったところ、普段この時間帯なら長話しができるよという土曜日の午後、幼児連れの親子が次々来院した。子どもたちは、熱が出てぐったりしたり、待合室で嘔吐したりとかで、いつもと違った雰囲気なわけで長話しどころではなかった。
ノロウィルスが2006年に次ぐ勢いで蔓延しているという。朝日新聞の記事「ノロウイルス、強い感染力で拡大 「変異」タイプが6割」(12/24、武田耕太、森本未紀)は、次のように報じている。(抜粋)
・ノロウイルスは今季、この10年間で最も流行した2006年に次ぐ勢いで拡大している。国立感染症研究所によると、患者数は10月中旬以降、8週連続で増え続けており、専門家は「今後も増えかねない」と警戒を呼びかける。
・感染は例年12月にピークを迎え、ノロなどによる感染性胃腸炎が原因で、毎年1500~2千人が亡くなっている。 ・・・患者の8割は10歳未満だが、免疫力の弱い高齢者は重症化しがちだ。
・抗ウイルス薬やワクチンはなく、予防の大原則は、手洗いの徹底で手についたウイルスを広げないことだ。主に嘔吐(おうと)物で広まるため・・・塩素系の消毒剤で素早く掃除する必要がある。アルコール消毒剤などは効果が薄いようだ。健康な人でも、二枚貝などは十分加熱して食べることが大切。
ということで、テレビなどでも繰り返し言われている通り、できるだけ人混みを避け、帰宅したら丁寧に手を洗い、生ものは十分加熱して食べるよう気をつけることにしよう。
考えて見れば、来週の今日は来年元旦なわけで・・・。
ノロウィルスが2006年に次ぐ勢いで蔓延しているという。朝日新聞の記事「ノロウイルス、強い感染力で拡大 「変異」タイプが6割」(12/24、武田耕太、森本未紀)は、次のように報じている。(抜粋)
・ノロウイルスは今季、この10年間で最も流行した2006年に次ぐ勢いで拡大している。国立感染症研究所によると、患者数は10月中旬以降、8週連続で増え続けており、専門家は「今後も増えかねない」と警戒を呼びかける。
・感染は例年12月にピークを迎え、ノロなどによる感染性胃腸炎が原因で、毎年1500~2千人が亡くなっている。 ・・・患者の8割は10歳未満だが、免疫力の弱い高齢者は重症化しがちだ。
・抗ウイルス薬やワクチンはなく、予防の大原則は、手洗いの徹底で手についたウイルスを広げないことだ。主に嘔吐(おうと)物で広まるため・・・塩素系の消毒剤で素早く掃除する必要がある。アルコール消毒剤などは効果が薄いようだ。健康な人でも、二枚貝などは十分加熱して食べることが大切。
ということで、テレビなどでも繰り返し言われている通り、できるだけ人混みを避け、帰宅したら丁寧に手を洗い、生ものは十分加熱して食べるよう気をつけることにしよう。
考えて見れば、来週の今日は来年元旦なわけで・・・。
2012年12月24日月曜日
イ・ソンヒの「暗闇は晴れて」
イ・ソンヒの「暗闇は晴れて(어둠은 걷히고)」は、アルバム3集(1986年)所収の初期のものであるが、といってそうだからというわけではないが、思いっきり歌謡風バラードである。悲しみに震える冷たい雨が両頬をぬらしても、いずれ闇は晴れて陽が昇るだろう・・・。
この曲のめずらしいステージ映像がYoutubeに登録されたので聴いてみよう。
そういえば、ここ数日の夜風は身にしみる。厚着しても、見透かすように頬を狙って吹きつけてくる。頬を削ぎ落とさんばかりだ。こんなに寒気の鋭さを感じたのは初めてのこと。子どものころには、とんと経験したこともない。
(Youtubeに登録のsoya iに感謝)
この曲のめずらしいステージ映像がYoutubeに登録されたので聴いてみよう。
そういえば、ここ数日の夜風は身にしみる。厚着しても、見透かすように頬を狙って吹きつけてくる。頬を削ぎ落とさんばかりだ。こんなに寒気の鋭さを感じたのは初めてのこと。子どものころには、とんと経験したこともない。
(Youtubeに登録のsoya iに感謝)
2012年12月23日日曜日
(資料)世代別投票分析:中央日報
中央日報(日本語版)の記事「<韓国大統領選>専門家が見る世代投票の原因」(12/22日)は、今回の投票について、世代別の傾向分析を次のように報じている。
朝鮮日報の記事同様、ここでも40歳代の傾向について、明確に語られていないのが気になる。
・ 専門家は、今回の韓国大統領選挙では「世代投票」現象が目立ったと話している。世代別に感じる期待感または剥奪感が投票に決定的な影響を与えたということだ。
・ イム・ソンハク・ソウル市立大教授(国際関係学)は「20・30歳代は基本的に大学授業料、就職、マイホーム問題などで社会への不満が強い。これが多数の若者が文在寅(ジェイン)民主統合党候補を選択しようとした理由」とし「北方限界線(NLL)論争と国家情報院女子職員事件、虚偽の流布などに失望して投票しなかったり、朴槿恵候補側から離脱した若者層がかなりあった」と分析した。また「50歳代は産業化と民主化ともに中間的な寄与をしたが、いかなる評価も受けられず疎外感を感じている“狭間の世代”。この世代が野党から旧態依然の世代として無視されるような印象を受け、50歳代の中道層も朴候補にかなり動いた」と述べた。
・ ノ・ドンイル慶煕大教授(法学)は「20・30歳代は改革的な性向が強く、現政権に対する不満も多い」とし「50歳代は文在寅候補側が『若者が投票場に出てきてこそ当選する』という形で20・30歳代中心のフレームを形成し、疎外感を感じたはず」と指摘した。
・ パク・ミョンホ東国大教授(政治学)は「現在の50歳代は、かつて40歳代の時、盧武鉉(ノ・ムヒョン)大統領に投票した世代。しかしその後の10年間、小中高生の子どもの学費、不動産費用、物価など多くの問題を経験し、盧武鉉政権に対するトラウマがどの世代よりも強い」と分析した。また「文候補は『投票率が上がり、候補一本化をすれば勝つ』という形のイベントだけを盲信し、中道層と20・30歳代にも失望感を与えたとみられる」と述べた。
・ シン・ユル明知大教授(政治外交学)は「50歳代の非常に高い投票率(89.9%)は単に安保・経済政策などの問題で達成された数値ではない」とし「職場を引退したり、または引退圧力を受けているところに、家庭でも待遇を受けられないなど疎外感を感じている50歳代以上の世代が、民主党のSNS選挙運動、若者中心の選挙運動にまたも疎外感を感じ、刺激されたとみられる」と述べた。続いて「若い層は反対に、こうした心情的な傷が50歳代以上に比べると少なく、これによって投票率が相対的に低かった」と話した。
・ “李正姫(イ・ジョンヒ)変数”と安保危機感が50歳代以上を結集させる原因になったという分析も出てきた。ユン・ジョンビン明知大教授(政治外交学)は「中壮年層は安保争点に対する懸念と理念的抵抗感がかなり強い世代」とし「統合進歩党への従北批判、李正姫候補がテレビ討論で見せた攻撃的な態度、NLL論争などが安保フレームと直結し、50歳代以上を団結させた」と分析した。
(本ブログ関連:"(資料)397世代"、"(資料)486世代"、"(資料)40代の変化"、"(資料)40代の変化-2"、"(資料)ソウル市長選挙に見る世代別背景")
朝鮮日報の記事同様、ここでも40歳代の傾向について、明確に語られていないのが気になる。
・ 専門家は、今回の韓国大統領選挙では「世代投票」現象が目立ったと話している。世代別に感じる期待感または剥奪感が投票に決定的な影響を与えたということだ。
・ イム・ソンハク・ソウル市立大教授(国際関係学)は「20・30歳代は基本的に大学授業料、就職、マイホーム問題などで社会への不満が強い。これが多数の若者が文在寅(ジェイン)民主統合党候補を選択しようとした理由」とし「北方限界線(NLL)論争と国家情報院女子職員事件、虚偽の流布などに失望して投票しなかったり、朴槿恵候補側から離脱した若者層がかなりあった」と分析した。また「50歳代は産業化と民主化ともに中間的な寄与をしたが、いかなる評価も受けられず疎外感を感じている“狭間の世代”。この世代が野党から旧態依然の世代として無視されるような印象を受け、50歳代の中道層も朴候補にかなり動いた」と述べた。
・ ノ・ドンイル慶煕大教授(法学)は「20・30歳代は改革的な性向が強く、現政権に対する不満も多い」とし「50歳代は文在寅候補側が『若者が投票場に出てきてこそ当選する』という形で20・30歳代中心のフレームを形成し、疎外感を感じたはず」と指摘した。
・ パク・ミョンホ東国大教授(政治学)は「現在の50歳代は、かつて40歳代の時、盧武鉉(ノ・ムヒョン)大統領に投票した世代。しかしその後の10年間、小中高生の子どもの学費、不動産費用、物価など多くの問題を経験し、盧武鉉政権に対するトラウマがどの世代よりも強い」と分析した。また「文候補は『投票率が上がり、候補一本化をすれば勝つ』という形のイベントだけを盲信し、中道層と20・30歳代にも失望感を与えたとみられる」と述べた。
・ シン・ユル明知大教授(政治外交学)は「50歳代の非常に高い投票率(89.9%)は単に安保・経済政策などの問題で達成された数値ではない」とし「職場を引退したり、または引退圧力を受けているところに、家庭でも待遇を受けられないなど疎外感を感じている50歳代以上の世代が、民主党のSNS選挙運動、若者中心の選挙運動にまたも疎外感を感じ、刺激されたとみられる」と述べた。続いて「若い層は反対に、こうした心情的な傷が50歳代以上に比べると少なく、これによって投票率が相対的に低かった」と話した。
・ “李正姫(イ・ジョンヒ)変数”と安保危機感が50歳代以上を結集させる原因になったという分析も出てきた。ユン・ジョンビン明知大教授(政治外交学)は「中壮年層は安保争点に対する懸念と理念的抵抗感がかなり強い世代」とし「統合進歩党への従北批判、李正姫候補がテレビ討論で見せた攻撃的な態度、NLL論争などが安保フレームと直結し、50歳代以上を団結させた」と分析した。
(本ブログ関連:"(資料)397世代"、"(資料)486世代"、"(資料)40代の変化"、"(資料)40代の変化-2"、"(資料)ソウル市長選挙に見る世代別背景")
(資料)世代別投票分析:朝鮮日報
朝鮮日報(日本語版)は、韓国大統領選挙の世代別投票動向について、次(①、②)のように、地上波3社の出口調査をもとに投票動向の分析を報じている。
50-60歳代と20-30歳代に世代を大きく分けているが、その中間に属する40歳代の分析がみられないのはなぜだろう・・・分析する大学教授、報じる記者たちは同じ世代なのだろうか。
① 「大統領選:選挙結果を左右した50、60代の不安感」(12/21)
崔賢黙(チェ・ヒョンムク)記者、李竜洙(イ・ヨンス)記者
#1
・今回の韓国大統領選で朴槿恵(パク・クンヘ)氏が当選した最大要因として、専門家は50、60代が進歩・左派陣営に感じた不安感を挙げた。自分たちの世代がつくり上げた時代が全否定されるような状況に怒りを感じた人が多かったようだ。地上波3社の出口調査*によれば、50代の投票率は89.9%、60代以上は78.8%で、20-40代に比べはるかに高かった。50代の投票者の62.5%が朴氏に投票し、今回の選挙の勝敗を左右した。50代以上の有権者は今回の選挙でちょうど40%を占めていた。
(*)地上波3社の出口調査グラフ。
■50、60代の高い投票率
・専門家は今回の選挙で「50、60代の不安」が勝敗を分けたと分析した。地上波3社の出口調査によると、50代の時間帯別投票率は午前6時から午後4時までの10時間、20-40代を一貫して上回った。
・慶熙大の林成浩(イム・ソンホ)教授は「50、60代も現実に不満はあるが、それよりも不安感が大きい世代だ。経済と北朝鮮問題などでどちらかと言えば不安を感じない方に投票したと言える」と述べた。
・50、60代は文在寅(ムン・ジェイン)候補陣営の親盧武鉉(ノ・ムヒョン)勢力に不安を感じたとの意見もある。檀国大のカ・サンジュン教授は「親盧勢力が政権を握っていた2003年のヨルリン・ウリ党の結党過程で国政が混乱したことを記憶している50、60代は『準備できた大統領』を掲げる朴氏に投票した」と指摘した。
・盧元大統領が西海(黄海)で北朝鮮との海上での軍事境界線である北方限界線(NLL)を放棄するとの発言を行ったとの疑惑が浮上し、50、60代の安全保障に対する不安感を刺激したとの指摘もあった。韓神大の尹平重(ユン・ピョンジュン)教授は「北朝鮮問題、特にNLL放棄発言論争が事実か否かに関係なく重要な議題になった。50、60代は北朝鮮による挑発の歴史に鮮明な記憶を持つ世代であり、安全保障に対する感じ方が20、30代とは異なる」と分析した。
#2
■李正姫氏への怒り
・統合進歩党から出馬した李正姫(イ・ジョンヒ)氏が候補者による第1回テレビ討論で「大活躍」したことが、保守層の50、60代を結集させたとの分析も多い。明知大の尹鍾彬(ユン・ジョンビン)教授は「1回目のテレビ討論で李氏が朴氏を責め立てる様子を見た高齢者の中には、『あれを見てから眠れなかった』と話す人が多かった」と語った。
・「朴正熙(パク・チョンヒ)対盧武鉉」という構図も50、60代の有権者を刺激した。ソウル大の韓圭燮(ハン・ギュソプ)教授は「50、60代は文在寅氏や李正姫氏が朴正熙元大統領を攻撃したことで、当時の朴元大統領には反対でも、産業化を成し遂げた自分たちの世代を全て旧態勢力と決め付けられたことに反感が大きかった」と分析した。慶熙大の権泳俊(クォン・ヨンジュン)教授は「50、60代は朴正熙元大統領に対する郷愁が残る最後の世代だ」と指摘した。
■国家情報院攻撃、民主党に逆風
・選挙戦終盤で民主党は国家情報院の女性職員による違法選挙運動疑惑を指摘した。これが結果的に50、60代の不安感を増幅させた。前出の尹平重教授は「民主党が確実な根拠もなく女性職員を監禁し、国家情報院や警察など国家機関を攻撃したことは、(民主党に対する)強い逆風を呼んだ」との見方を示した。
・高齢化が急速に進む中、今後の選挙では50、60代の有権者の心をつかめない政党は負けるとの指摘が多く聞かれる。慶熙大の尹聖理(ユン・ソンイ)教授は「先月の米大統領選では、共和党は増加する有色人種を掌握できない限り勝てないとの分析が支配的になった。韓国の進歩政党も若い層にだけ頼っていては政権獲得が難しいのではないか」と話した。
・高麗大の李来栄(イ・ネヨン)教授は「民主党も年間医療費上限制など50、60代を狙った公約に神経を使ったが、50、60代は長い人生を歩んできただけに簡単には信じない」と指摘した
② 「大統領選:20-30代が文在寅氏を支持したワケ」(12/21)
チョン・ヒョンソク記者
「不安、不満、不信の『3不』が大きな背景」
「理念的な傾向は強くない」
#1
・大統領選当日の今月19日にテレビ局3社が行った出口調査の結果、20代の有権者の65.8%、30代の66.5%が野党・民主統合党(民主党)の文在寅(ムン・ジェイン)候補に投票したことが分かった。50代の62.5%、60歳以上の有権者の72.3%が、当選した与党セヌリ党の朴槿恵(パク・クンヘ)候補を支持したのとは正反対の結果だ。20-30代の人たちが文候補を支持した理由について、専門家たちは「現実に対し大きな不満を持ち、変化を望んだためだ」との見方を示す一方、政治理念的な進歩派、左派と見るのは困難だ、と主張した。
■「3不世代」の爆発
・20-30代は一般的に「3不世代」と呼ばれる。「3不」とは「不安」「不満」「不信」を指す。現在の20-30代は、青少年期にアジア通貨危機を直接・間接的に経験した。激しい受験戦争を経験した後も、スペック(学校の単位や語学の成績などを指す)をめぐる競争に苦しみ、大学卒業後には就職難に直面した。就職できても、多くは非正規雇用者(パートタイマー、契約社員など)だったり、給料が安かったりし「(月給)88万ウォン(約6万9000円)世代」と呼ばれている。そして結婚しても、出産や育児、住宅の確保などで苦労を強いられる。このような社会的・経済的な背景の下、社会に対する大きな不満や不信感を抱き、将来について不安に感じているというわけだ。今回の大統領選を前に、20-30代の間で盛り上がった「安哲秀(アン・チョルス)現象」も、既成政治家が自分たちの直面する問題を解決できないということに対する不満の表れだとの見方が多い。檀国大のカ・サンジュン教授は「386世代(1990年代に30歳代で80年代に大学に通った60年代生まれの世代)は政治的に大きく揺れ動いたが、大学を卒業しさえすれば良い会社に就職できるほど、経済的に安定していた。しかし現在の20-30代は、政治不信や経済的なはく奪感が大きい」と指摘した。
#2
■「理念的な傾向が強い世代ではない」
・慶煕大の尹聖理(ユン・ソンイ)教授は「20-30代が文候補を支援したという理由で、彼らを「進歩派」に分類するのは、学生運動世代の錯視現象だ。今回の大統領選で、20-30代は進歩、保守といった価値観よりも、現実的な理由から投票行動に及んだと見るのが妥当だ」との見方を示した。
・高麗大の李来栄(イ・ネヨン)教授は「今回の大統領選では、大学の学費の半額化や兵役期間の短縮、非正規雇用者の問題など、20-30代の有権者に直接・間接的な影響を与える公約が多く打ち出された。20-30代にとって、文候補に投票したのは合理的な選択だったといえる」と指摘した。
・5年前の大統領選では、20-30代の有権者は盧武鉉(ノ・ムヒョン)政権の経済政策や雇用政策の失敗に対する批判から、ハンナラ党(現・セヌリ党)の李明博(イ・ミョンバク)候補を選んだ。大統領選当日に韓国ギャラップが行った出口調査の結果、李候補に対する20代の支持率は40.3%、30代では39.7%に達し、大統合民主新党(現・民主統合党)の鄭東泳(チョン・ドンヨン)候補(20代18.8%、30代27.7%)を上回った。
・カ・サンジュン教授は「当時、李明博候補は747公約(年7%の経済成長により、一人当たりの国民所得を10年以内に4万ドル〈約340万円〉に引き上げ、世界第7位の経済大国を目指す)などを打ち出し、若い世代に「経済的に今よりも良くなる」という希望を抱かせたが、結果は思わしくなかった」と指摘した。一方、ソウル大の韓圭燮(ハン・ギュソプ)教授は「20-30代の有権者が朴槿恵候補を支持しなかった理由は、朴正煕(パク・チョンヒ)元大統領の娘ということよりも、テレビ討論などで上手な答弁ができず、危機を解決する能力が不十分だと思われたためだ」との見方を示した。
■「李正姫候補は20-30代にとっても逆効果」
・尹聖理教授は「統合進歩党の李正姫(イ・ジョンヒ)候補が出馬したため、文候補の票がいくらか割れた側面もある。文候補が当選すれば、北朝鮮と無条件に全面的な対話を再開し、一方的な対北支援を行うという認識が、20-30代の間でも定着していた。これが李正姫候補のイメージと重なったため、いくらか票が割れる要因となった」との見方を示した。
・民主党の関係者は「現在の20代はもとより、今後有権者となる世代も、1980-90年代のように、むやみに野党を支持する世代ではないということを認識し、選挙戦略を練る必要がある」と指摘した。
(本ブログ関連:"(資料)397世代"、"(資料)486世代"、"(資料)40代の変化"、"(資料)40代の変化-2"、"(資料)ソウル市長選挙に見る世代別背景")
50-60歳代と20-30歳代に世代を大きく分けているが、その中間に属する40歳代の分析がみられないのはなぜだろう・・・分析する大学教授、報じる記者たちは同じ世代なのだろうか。
① 「大統領選:選挙結果を左右した50、60代の不安感」(12/21)
崔賢黙(チェ・ヒョンムク)記者、李竜洙(イ・ヨンス)記者
#1
・今回の韓国大統領選で朴槿恵(パク・クンヘ)氏が当選した最大要因として、専門家は50、60代が進歩・左派陣営に感じた不安感を挙げた。自分たちの世代がつくり上げた時代が全否定されるような状況に怒りを感じた人が多かったようだ。地上波3社の出口調査*によれば、50代の投票率は89.9%、60代以上は78.8%で、20-40代に比べはるかに高かった。50代の投票者の62.5%が朴氏に投票し、今回の選挙の勝敗を左右した。50代以上の有権者は今回の選挙でちょうど40%を占めていた。
(*)地上波3社の出口調査グラフ。
■50、60代の高い投票率
・専門家は今回の選挙で「50、60代の不安」が勝敗を分けたと分析した。地上波3社の出口調査によると、50代の時間帯別投票率は午前6時から午後4時までの10時間、20-40代を一貫して上回った。
・慶熙大の林成浩(イム・ソンホ)教授は「50、60代も現実に不満はあるが、それよりも不安感が大きい世代だ。経済と北朝鮮問題などでどちらかと言えば不安を感じない方に投票したと言える」と述べた。
・50、60代は文在寅(ムン・ジェイン)候補陣営の親盧武鉉(ノ・ムヒョン)勢力に不安を感じたとの意見もある。檀国大のカ・サンジュン教授は「親盧勢力が政権を握っていた2003年のヨルリン・ウリ党の結党過程で国政が混乱したことを記憶している50、60代は『準備できた大統領』を掲げる朴氏に投票した」と指摘した。
・盧元大統領が西海(黄海)で北朝鮮との海上での軍事境界線である北方限界線(NLL)を放棄するとの発言を行ったとの疑惑が浮上し、50、60代の安全保障に対する不安感を刺激したとの指摘もあった。韓神大の尹平重(ユン・ピョンジュン)教授は「北朝鮮問題、特にNLL放棄発言論争が事実か否かに関係なく重要な議題になった。50、60代は北朝鮮による挑発の歴史に鮮明な記憶を持つ世代であり、安全保障に対する感じ方が20、30代とは異なる」と分析した。
#2
■李正姫氏への怒り
・統合進歩党から出馬した李正姫(イ・ジョンヒ)氏が候補者による第1回テレビ討論で「大活躍」したことが、保守層の50、60代を結集させたとの分析も多い。明知大の尹鍾彬(ユン・ジョンビン)教授は「1回目のテレビ討論で李氏が朴氏を責め立てる様子を見た高齢者の中には、『あれを見てから眠れなかった』と話す人が多かった」と語った。
・「朴正熙(パク・チョンヒ)対盧武鉉」という構図も50、60代の有権者を刺激した。ソウル大の韓圭燮(ハン・ギュソプ)教授は「50、60代は文在寅氏や李正姫氏が朴正熙元大統領を攻撃したことで、当時の朴元大統領には反対でも、産業化を成し遂げた自分たちの世代を全て旧態勢力と決め付けられたことに反感が大きかった」と分析した。慶熙大の権泳俊(クォン・ヨンジュン)教授は「50、60代は朴正熙元大統領に対する郷愁が残る最後の世代だ」と指摘した。
■国家情報院攻撃、民主党に逆風
・選挙戦終盤で民主党は国家情報院の女性職員による違法選挙運動疑惑を指摘した。これが結果的に50、60代の不安感を増幅させた。前出の尹平重教授は「民主党が確実な根拠もなく女性職員を監禁し、国家情報院や警察など国家機関を攻撃したことは、(民主党に対する)強い逆風を呼んだ」との見方を示した。
・高齢化が急速に進む中、今後の選挙では50、60代の有権者の心をつかめない政党は負けるとの指摘が多く聞かれる。慶熙大の尹聖理(ユン・ソンイ)教授は「先月の米大統領選では、共和党は増加する有色人種を掌握できない限り勝てないとの分析が支配的になった。韓国の進歩政党も若い層にだけ頼っていては政権獲得が難しいのではないか」と話した。
・高麗大の李来栄(イ・ネヨン)教授は「民主党も年間医療費上限制など50、60代を狙った公約に神経を使ったが、50、60代は長い人生を歩んできただけに簡単には信じない」と指摘した
② 「大統領選:20-30代が文在寅氏を支持したワケ」(12/21)
チョン・ヒョンソク記者
「不安、不満、不信の『3不』が大きな背景」
「理念的な傾向は強くない」
#1
・大統領選当日の今月19日にテレビ局3社が行った出口調査の結果、20代の有権者の65.8%、30代の66.5%が野党・民主統合党(民主党)の文在寅(ムン・ジェイン)候補に投票したことが分かった。50代の62.5%、60歳以上の有権者の72.3%が、当選した与党セヌリ党の朴槿恵(パク・クンヘ)候補を支持したのとは正反対の結果だ。20-30代の人たちが文候補を支持した理由について、専門家たちは「現実に対し大きな不満を持ち、変化を望んだためだ」との見方を示す一方、政治理念的な進歩派、左派と見るのは困難だ、と主張した。
■「3不世代」の爆発
・20-30代は一般的に「3不世代」と呼ばれる。「3不」とは「不安」「不満」「不信」を指す。現在の20-30代は、青少年期にアジア通貨危機を直接・間接的に経験した。激しい受験戦争を経験した後も、スペック(学校の単位や語学の成績などを指す)をめぐる競争に苦しみ、大学卒業後には就職難に直面した。就職できても、多くは非正規雇用者(パートタイマー、契約社員など)だったり、給料が安かったりし「(月給)88万ウォン(約6万9000円)世代」と呼ばれている。そして結婚しても、出産や育児、住宅の確保などで苦労を強いられる。このような社会的・経済的な背景の下、社会に対する大きな不満や不信感を抱き、将来について不安に感じているというわけだ。今回の大統領選を前に、20-30代の間で盛り上がった「安哲秀(アン・チョルス)現象」も、既成政治家が自分たちの直面する問題を解決できないということに対する不満の表れだとの見方が多い。檀国大のカ・サンジュン教授は「386世代(1990年代に30歳代で80年代に大学に通った60年代生まれの世代)は政治的に大きく揺れ動いたが、大学を卒業しさえすれば良い会社に就職できるほど、経済的に安定していた。しかし現在の20-30代は、政治不信や経済的なはく奪感が大きい」と指摘した。
#2
■「理念的な傾向が強い世代ではない」
・慶煕大の尹聖理(ユン・ソンイ)教授は「20-30代が文候補を支援したという理由で、彼らを「進歩派」に分類するのは、学生運動世代の錯視現象だ。今回の大統領選で、20-30代は進歩、保守といった価値観よりも、現実的な理由から投票行動に及んだと見るのが妥当だ」との見方を示した。
・高麗大の李来栄(イ・ネヨン)教授は「今回の大統領選では、大学の学費の半額化や兵役期間の短縮、非正規雇用者の問題など、20-30代の有権者に直接・間接的な影響を与える公約が多く打ち出された。20-30代にとって、文候補に投票したのは合理的な選択だったといえる」と指摘した。
・5年前の大統領選では、20-30代の有権者は盧武鉉(ノ・ムヒョン)政権の経済政策や雇用政策の失敗に対する批判から、ハンナラ党(現・セヌリ党)の李明博(イ・ミョンバク)候補を選んだ。大統領選当日に韓国ギャラップが行った出口調査の結果、李候補に対する20代の支持率は40.3%、30代では39.7%に達し、大統合民主新党(現・民主統合党)の鄭東泳(チョン・ドンヨン)候補(20代18.8%、30代27.7%)を上回った。
・カ・サンジュン教授は「当時、李明博候補は747公約(年7%の経済成長により、一人当たりの国民所得を10年以内に4万ドル〈約340万円〉に引き上げ、世界第7位の経済大国を目指す)などを打ち出し、若い世代に「経済的に今よりも良くなる」という希望を抱かせたが、結果は思わしくなかった」と指摘した。一方、ソウル大の韓圭燮(ハン・ギュソプ)教授は「20-30代の有権者が朴槿恵候補を支持しなかった理由は、朴正煕(パク・チョンヒ)元大統領の娘ということよりも、テレビ討論などで上手な答弁ができず、危機を解決する能力が不十分だと思われたためだ」との見方を示した。
■「李正姫候補は20-30代にとっても逆効果」
・尹聖理教授は「統合進歩党の李正姫(イ・ジョンヒ)候補が出馬したため、文候補の票がいくらか割れた側面もある。文候補が当選すれば、北朝鮮と無条件に全面的な対話を再開し、一方的な対北支援を行うという認識が、20-30代の間でも定着していた。これが李正姫候補のイメージと重なったため、いくらか票が割れる要因となった」との見方を示した。
・民主党の関係者は「現在の20代はもとより、今後有権者となる世代も、1980-90年代のように、むやみに野党を支持する世代ではないということを認識し、選挙戦略を練る必要がある」と指摘した。
(本ブログ関連:"(資料)397世代"、"(資料)486世代"、"(資料)40代の変化"、"(資料)40代の変化-2"、"(資料)ソウル市長選挙に見る世代別背景")
2012年12月22日土曜日
やわらかバナナオ・レ
セブン11のドリンク冷蔵庫のガラス戸越に、こちらをちらりと見るものがある、プライベトー・ブランドのペットボトル入り「やわらかバナナオ・レ」(500ml、果汁1%)だ。それはバナナ味巡礼中の幸運な出会いだった。
バナナの香りと甘味がして、あっさりした飲み心地だが、甘さはしばらく残る。なにしろ、だいぶ容量があるので、この冬の寒い時期よりは、もう少し暖かい季節に飲むべきかな思ったりする。
・・・ああ、まだ甘~い余韻が残っている。
でも、ドリンク冷蔵庫に隠れるようにして私を呼んだことは忘れないよ。
バナナ味の巡礼はまだ続く。
(本ブログ関連:"バナナ味")")
バナナの香りと甘味がして、あっさりした飲み心地だが、甘さはしばらく残る。なにしろ、だいぶ容量があるので、この冬の寒い時期よりは、もう少し暖かい季節に飲むべきかな思ったりする。
・・・ああ、まだ甘~い余韻が残っている。
でも、ドリンク冷蔵庫に隠れるようにして私を呼んだことは忘れないよ。
バナナ味の巡礼はまだ続く。
(本ブログ関連:"バナナ味")")
2012年12月21日金曜日
冬至2012
このブログを始めて4年目の冬至、過去3年は共に12/22であったが、今年は12/21が当たる。
冬至に、夜時間が最も長く、従って昼時間が最も短い、その逆もしかり。そのため、日の出が最も遅く、日の入りが最も早くなると勘違いしがちだが、国立天文台の「よくある質問」は分かりやすく解説してくれている。「日の出が最も遅い日は冬至の半月ほど後、日の入が最も早い日は冬至の半月ほど前になります。」とのこと。これから黎明はまだ薄暗く、残照は次第に増すことが分かる。
(2010年6月21日"夏至"の項に記載)
ところで、子ども時代に他所で小豆ぜんざいにカボチャを入れたものを冬至の縁起ものとして食べたことがある。この風習はいつ頃からなのだろうか。Wikipediaやインターネット情報によるが、カボチャの伝来は南蛮貿易のようで、冬至に食するようになったのは、江戸期あるいは明治期という。カボチャについては、古来からの風習ではないのだろう。
古い慣わしや入れ物(建築物)に付随した行事に、古式の伝統と勘違いすることがある。クリスマス行事を間違えることはないが、初詣になると怪しくなる。
(本ブログ関連:"冬至")
冬至に、夜時間が最も長く、従って昼時間が最も短い、その逆もしかり。そのため、日の出が最も遅く、日の入りが最も早くなると勘違いしがちだが、国立天文台の「よくある質問」は分かりやすく解説してくれている。「日の出が最も遅い日は冬至の半月ほど後、日の入が最も早い日は冬至の半月ほど前になります。」とのこと。これから黎明はまだ薄暗く、残照は次第に増すことが分かる。
(2010年6月21日"夏至"の項に記載)
ところで、子ども時代に他所で小豆ぜんざいにカボチャを入れたものを冬至の縁起ものとして食べたことがある。この風習はいつ頃からなのだろうか。Wikipediaやインターネット情報によるが、カボチャの伝来は南蛮貿易のようで、冬至に食するようになったのは、江戸期あるいは明治期という。カボチャについては、古来からの風習ではないのだろう。
古い慣わしや入れ物(建築物)に付随した行事に、古式の伝統と勘違いすることがある。クリスマス行事を間違えることはないが、初詣になると怪しくなる。
(本ブログ関連:"冬至")
2012年12月20日木曜日
陶淵明-5
市民講座「陶淵明の描いた世界」は、今日が最終回(第5回目)である。陶淵明の親類・家族への思いや、晩年に際しての心情をうたった詩文について、田部井文雄先生から解説をいただいた。そのうえ、講義後に半時間ほど出席者との質疑応答の時間が設けられた。
陶淵明が五人の子どもの不出来に嘆く「子を責む」(責子)の詩は、むかし教科書で読んだことがあるけれど、子を持って初めて実感できるものだろう。講師が出席者に問えば、苦笑いするばかり。
詩中「阿舒(あじょ)は己(すで)に二八(にはち)なるに」(阿舒己二八)にある、「阿」の意は「~君、~ちゃん、~のやつ」といった呼びかけのようなもので、十六歳の舒君は、舒ちゃんは、舒のやつは・・・といったところだ。そして最後に、<それはそうとして酒を飲んで憂さ晴らしでもしよう>といったニュアンス、謙遜を口実に酒を飲む。
どうやら酒好きの陶淵明は、飲酒を詩のおちにしている。自分の弔いの詩(「挽歌の詩三首」其の一)を書いておきながら、それだけでも変なのに、死して後に悔やむのは「酒を飲むこと足るを得ざりしを」(飲酒不得足)と最後に付け加えるのだから。それって、酒が得意でない人間にとっては、なかなか難しい。
最後の質疑応答の時間で、「漢詩の理解を深めるにはどうすればよいか」という質問に対して、「師について学ぶしかないだろう」との回答があった。実は前々回の講義後に、イ・ソンヒの「分かりたいです」の漢詩<読み下し文>について相談したが、同様の回答を受けた。わたしも、いい師を探すしかないようだ。
(本ブログ関連:"陶淵明")
陶淵明が五人の子どもの不出来に嘆く「子を責む」(責子)の詩は、むかし教科書で読んだことがあるけれど、子を持って初めて実感できるものだろう。講師が出席者に問えば、苦笑いするばかり。
詩中「阿舒(あじょ)は己(すで)に二八(にはち)なるに」(阿舒己二八)にある、「阿」の意は「~君、~ちゃん、~のやつ」といった呼びかけのようなもので、十六歳の舒君は、舒ちゃんは、舒のやつは・・・といったところだ。そして最後に、<それはそうとして酒を飲んで憂さ晴らしでもしよう>といったニュアンス、謙遜を口実に酒を飲む。
どうやら酒好きの陶淵明は、飲酒を詩のおちにしている。自分の弔いの詩(「挽歌の詩三首」其の一)を書いておきながら、それだけでも変なのに、死して後に悔やむのは「酒を飲むこと足るを得ざりしを」(飲酒不得足)と最後に付け加えるのだから。それって、酒が得意でない人間にとっては、なかなか難しい。
最後の質疑応答の時間で、「漢詩の理解を深めるにはどうすればよいか」という質問に対して、「師について学ぶしかないだろう」との回答があった。実は前々回の講義後に、イ・ソンヒの「分かりたいです」の漢詩<読み下し文>について相談したが、同様の回答を受けた。わたしも、いい師を探すしかないようだ。
(本ブログ関連:"陶淵明")
イ・ソンヒの「My Life」
イ・ソンヒは、子どもに向けたミュージカルをいくつか手がけている。例えば、1990年にはミュージカル「オズの魔法使い」でドロシー役を、その翌年には「ピーターパン」でピーターパン役を演じている。さらに、1998年にはミュージカル(子供マダン劇)「御史 パク・ムンス」でパク・ムンス役を担っている。
(本ブログ関連:"ミュージカル")
ところで、イ・ソンヒのアルバム12集(2001年)のタイトル曲である「My Life」は、旋律といい歌詞といい、まるでミュージカルのよう。夢見てきたことはすべて果たされるのだと信じなければならないと、とても前向きなのだ。ステージいっぱいに歌い響く感じすらする。
何だか、ディズニーアニメ「ライオンキング」(1994年)のミュージカル版「ライオンキング」 (1997年)を髣髴させる。
(Youtubeに登録のKnightmareSMに感謝)
(本ブログ関連:"ミュージカル")
ところで、イ・ソンヒのアルバム12集(2001年)のタイトル曲である「My Life」は、旋律といい歌詞といい、まるでミュージカルのよう。夢見てきたことはすべて果たされるのだと信じなければならないと、とても前向きなのだ。ステージいっぱいに歌い響く感じすらする。
何だか、ディズニーアニメ「ライオンキング」(1994年)のミュージカル版「ライオンキング」 (1997年)を髣髴させる。
(Youtubeに登録のKnightmareSMに感謝)
2012年12月19日水曜日
(資料)第2次韓流および韓国イメージに対する実態調査
朝鮮日報の記事「"韓流、4年以内に終わる"…外国人66%」(12/17)は、韓国の文化体育観光部(省)などによる、世界での韓流ブームについて調査した結果を次のように報じている。(抜粋)
-調査名称:「第2次韓流および韓国イメージに対する実態調査」
-調査機関: 文化体育観光部と韓国文化産業交流財団
-調査時期: 2012年10~11月
-調査対象: 中国・日本・台湾・タイ・米国・ブラジル・フランス・英国・ロシアなど9ヶ国
-調査規模: 3,600人
・世界の人々が「韓国」といえば一番最初に思い出すイメージは、韓国料理・ドラマ・Kポップ・電子製品の順だった。アジアではドラマ・Kポップを、アメリカでは韓国料理・電子製品を、ヨーロッパでは朝鮮戦争・電子製品を挙げた。
・韓流の代表コンテンツでは、「Kポップ」を選択した。ドラマと韓国料理が後に従った。地域別では、アジアでドラマが強い勢いがあった。相対的に映画と伝統文化分野などは、非アジア地域で関心が高かった。韓流の人気要因は、コンテンツの「新しくてユニーク」(56.1%)と、「魅力的な容貌(ルックス)」(52.1%)を挙げた。地域別では、アジアが「魅力的な容貌(ルックス)」を、アメリカとヨーロッパが「新しくてユニーク」を選択した。
・文化部は、「アジアは、容貌が類似の韓流スターが自分たちが羨望する容貌を有していると考える傾向が反映されたもの」としながら、「文化と容貌が相対的に他のアメリカとヨーロッパは、コンテンツ品質評価に比重を置くことになった結果と見える」と分析した。
・反面、韓流の持続成長のために必要な「専門性」と「優秀な品質」の部門に対する回答は依然として下位圏だった。1次調査(2012年2月~:半期ごと調査)よりかえって(次のように)減少した。「専門性」は39.6%→35.3%、「優秀な品質」は47.0% → 42.2%であった。
・ドラマと映画、Kポップなど韓流の代表コンテンツに接した後の波及効果に対しては、「韓国製品購買」、「韓国料理体験」、「韓国訪問」が1~3位を占めた。4位からドラマは「衣類購買」、映画は「伝統文化学習」、Kポップは「韓国語学習」に対する誘引が高かった。
・韓流の持続可能性は、外国人約66%が<4年以内に終わる>と思った。これは、1次調査より6%ポイント上昇した数値だ。特に韓流コンテンツ最大消費国である日本では、「韓流は<すでに終わった>」という応答が、1次調査より26%ポイント上昇して41%となり、韓流の持続可能性に対する赤信号を見せた。
・韓流の持続可能性を低く見る理由では、「画一化されたコンテンツ」と、「行き過ぎた商業性」が1、2位に上がった。ヨーロッパ地域では、「韓国文化に対する共感が困難」が問題点と明らかにされた。
-調査名称:「第2次韓流および韓国イメージに対する実態調査」
-調査機関: 文化体育観光部と韓国文化産業交流財団
-調査時期: 2012年10~11月
-調査対象: 中国・日本・台湾・タイ・米国・ブラジル・フランス・英国・ロシアなど9ヶ国
-調査規模: 3,600人
・世界の人々が「韓国」といえば一番最初に思い出すイメージは、韓国料理・ドラマ・Kポップ・電子製品の順だった。アジアではドラマ・Kポップを、アメリカでは韓国料理・電子製品を、ヨーロッパでは朝鮮戦争・電子製品を挙げた。
・韓流の代表コンテンツでは、「Kポップ」を選択した。ドラマと韓国料理が後に従った。地域別では、アジアでドラマが強い勢いがあった。相対的に映画と伝統文化分野などは、非アジア地域で関心が高かった。韓流の人気要因は、コンテンツの「新しくてユニーク」(56.1%)と、「魅力的な容貌(ルックス)」(52.1%)を挙げた。地域別では、アジアが「魅力的な容貌(ルックス)」を、アメリカとヨーロッパが「新しくてユニーク」を選択した。
・文化部は、「アジアは、容貌が類似の韓流スターが自分たちが羨望する容貌を有していると考える傾向が反映されたもの」としながら、「文化と容貌が相対的に他のアメリカとヨーロッパは、コンテンツ品質評価に比重を置くことになった結果と見える」と分析した。
・反面、韓流の持続成長のために必要な「専門性」と「優秀な品質」の部門に対する回答は依然として下位圏だった。1次調査(2012年2月~:半期ごと調査)よりかえって(次のように)減少した。「専門性」は39.6%→35.3%、「優秀な品質」は47.0% → 42.2%であった。
・ドラマと映画、Kポップなど韓流の代表コンテンツに接した後の波及効果に対しては、「韓国製品購買」、「韓国料理体験」、「韓国訪問」が1~3位を占めた。4位からドラマは「衣類購買」、映画は「伝統文化学習」、Kポップは「韓国語学習」に対する誘引が高かった。
・韓流の持続可能性は、外国人約66%が<4年以内に終わる>と思った。これは、1次調査より6%ポイント上昇した数値だ。特に韓流コンテンツ最大消費国である日本では、「韓流は<すでに終わった>」という応答が、1次調査より26%ポイント上昇して41%となり、韓流の持続可能性に対する赤信号を見せた。
・韓流の持続可能性を低く見る理由では、「画一化されたコンテンツ」と、「行き過ぎた商業性」が1、2位に上がった。ヨーロッパ地域では、「韓国文化に対する共感が困難」が問題点と明らかにされた。
2012年12月18日火曜日
KBS WORLD「国楽の世界へ」 鄭大錫
KBS WORLD「国楽の世界へ」は、先週水曜日(12/12)に、人物シリーズ58回目として、弦楽器コムンゴ(弦琴、거문고)奏者であり作曲家の鄭大錫(チョン・デソク、정대석)(1950年~)を紹介した。
(本ブログ関連:"コムンゴ")
まず、弦楽器コムンゴの復習から始まった。
・ソンビ(선비、高尚博識な人士)たちが好んだといわれる弦楽器である。
・楽器の胴は、桐と栗の木を張り合わせた、長さ約1m50cmほどの琴に似た構造で、カヤグム(伽耶琴、가야금)に似る。ただし、正楽カヤグムは12本の弦を指で直接奏するのに対し、コムンゴは6本の弦を指とスルテ(술대、細く短い竹ばち)を使って奏する。そのためカヤグムより荒々しい音を出すことができる。
・胴上に取り付けた、16個の木の板のクェ(괘)というフレット(fret)の上に、絹糸をより合わせて作った6弦を張る。演奏時、弦を≪右手≫に持ったスルテで叩いたり、すくったりして音を出すのが特徴。また≪左手≫で弦をクェの上で押したり揺さぶったりしていろいろな表現をする。
▼鄭大錫の作曲、コムンゴ独奏による「無影塔(ムヨンタプ、무영탑)」第4楽章を聴く。夫を思い、妻を思った夫婦の悲劇と岩に託したその石仏師の純愛の伝説か・・・影をなくした塔。ともあれ、とても親和的で、風が通り抜けるようないい感じがする。
・ソンビたちの楽器として、世俗的な曲を奏することが避けられたため、新しく作曲しても、ソンビ風のゆっくりとした落ち着いた音楽にするようにと心がけられてきた。
ここに変革をもたらしたのが鄭大錫で、上記「無影塔」の演奏では、新しい技法を取り入れて、速いテンポで、カヤグムのように指で弦を弾(はじ)いたり、クェをスルテで叩いたり演奏している・・・とのこと。
・・・解説の岸さんの思い入れが伝わってきます。
次のように鄭大錫のプロフィールが紹介された
・1950年12月24日 ソウルに生まれる。
・国家による学費支援のある国楽高等学校でコムンゴを専攻。家庭の事情で大学進学を断念するも独学で作曲を勉強し、その後、壇国大学に進む。卒業後、KBS国楽管弦楽団に在籍し演奏活動をし、現在、ソウル大学校音楽大学国楽科 国楽器楽(琴)担当教授。
▼鄭大錫のコムンゴ独奏による「月暈(タルムリ、달무리)」第3楽章を聴く。周りをにじむようにして輪をつくる月の暈(かさ)の明かりが、滴になって地を照らす様か・・・これも新しい技法を駆使しているのだろう。
・・・楽器を身のそばに置けない音楽学生だったなんて・・・そんな時代を経たという克己の方のようだ。
▼鄭大錫のコムンゴ独奏による「水里斎(スリチェ、수리재)」第3楽章を聴く。漢江の畔、藁葺き家の趣を表現したもの・・・とのこと。流れに揺れて川面がきらめく様か。抑制が効いて涼し気さえ感じる。
(付記)
フュージョン、クロスオーバー、コラボレーション、ワールド何々・・・ではない、伝統を継承された本当の意味の新しい国楽なんでしょうね。とてもいい気分になれたのはどうしてでしょう。
(本ブログ関連:"コムンゴ")
まず、弦楽器コムンゴの復習から始まった。
・ソンビ(선비、高尚博識な人士)たちが好んだといわれる弦楽器である。
・楽器の胴は、桐と栗の木を張り合わせた、長さ約1m50cmほどの琴に似た構造で、カヤグム(伽耶琴、가야금)に似る。ただし、正楽カヤグムは12本の弦を指で直接奏するのに対し、コムンゴは6本の弦を指とスルテ(술대、細く短い竹ばち)を使って奏する。そのためカヤグムより荒々しい音を出すことができる。
・胴上に取り付けた、16個の木の板のクェ(괘)というフレット(fret)の上に、絹糸をより合わせて作った6弦を張る。演奏時、弦を≪右手≫に持ったスルテで叩いたり、すくったりして音を出すのが特徴。また≪左手≫で弦をクェの上で押したり揺さぶったりしていろいろな表現をする。
▼鄭大錫の作曲、コムンゴ独奏による「無影塔(ムヨンタプ、무영탑)」第4楽章を聴く。夫を思い、妻を思った夫婦の悲劇と岩に託したその石仏師の純愛の伝説か・・・影をなくした塔。ともあれ、とても親和的で、風が通り抜けるようないい感じがする。
・ソンビたちの楽器として、世俗的な曲を奏することが避けられたため、新しく作曲しても、ソンビ風のゆっくりとした落ち着いた音楽にするようにと心がけられてきた。
ここに変革をもたらしたのが鄭大錫で、上記「無影塔」の演奏では、新しい技法を取り入れて、速いテンポで、カヤグムのように指で弦を弾(はじ)いたり、クェをスルテで叩いたり演奏している・・・とのこと。
・・・解説の岸さんの思い入れが伝わってきます。
次のように鄭大錫のプロフィールが紹介された
・1950年12月24日 ソウルに生まれる。
・国家による学費支援のある国楽高等学校でコムンゴを専攻。家庭の事情で大学進学を断念するも独学で作曲を勉強し、その後、壇国大学に進む。卒業後、KBS国楽管弦楽団に在籍し演奏活動をし、現在、ソウル大学校音楽大学国楽科 国楽器楽(琴)担当教授。
▼鄭大錫のコムンゴ独奏による「月暈(タルムリ、달무리)」第3楽章を聴く。周りをにじむようにして輪をつくる月の暈(かさ)の明かりが、滴になって地を照らす様か・・・これも新しい技法を駆使しているのだろう。
・・・楽器を身のそばに置けない音楽学生だったなんて・・・そんな時代を経たという克己の方のようだ。
▼鄭大錫のコムンゴ独奏による「水里斎(スリチェ、수리재)」第3楽章を聴く。漢江の畔、藁葺き家の趣を表現したもの・・・とのこと。流れに揺れて川面がきらめく様か。抑制が効いて涼し気さえ感じる。
(付記)
フュージョン、クロスオーバー、コラボレーション、ワールド何々・・・ではない、伝統を継承された本当の意味の新しい国楽なんでしょうね。とてもいい気分になれたのはどうしてでしょう。
イ・ソンヒのカバー「ラスト・クリスマス」
そういえば、去年のクリスマスプレゼントは・・・。それよりずっと遠い記憶のものは、枕元にあった木製の機関車だった。プレゼントを包むサンタクロースの気持ちを察することができたのは、随分と時間が過ぎてからだったが。
イ・ソンヒのアルバム「冬の日のものがたり(겨울날의 이야기)」(1988年)に収録された、英国の音楽グループ「ワム!(Wham!)」が1984年*リリースした「ラスト・クリスマス(Last Christmas)」のカバーは、イ・ソンヒの声質に合って、天真爛漫さがあふれるようで楽しくなるといった方がいいかもしれない。子どもたちの歌声と共にを聴こう。
(*)1984年は、イ・ソンヒがデビューした年でもある。
(Youtubeに登録のKnightmareSMに感謝)
イ・ソンヒのアルバム「冬の日のものがたり(겨울날의 이야기)」(1988年)に収録された、英国の音楽グループ「ワム!(Wham!)」が1984年*リリースした「ラスト・クリスマス(Last Christmas)」のカバーは、イ・ソンヒの声質に合って、天真爛漫さがあふれるようで楽しくなるといった方がいいかもしれない。子どもたちの歌声と共にを聴こう。
(*)1984年は、イ・ソンヒがデビューした年でもある。
(Youtubeに登録のKnightmareSMに感謝)
2012年12月17日月曜日
ブルー・クリスマス
僕らにとってクリスマスは、赤い服のサンタクロースがお決まりで、歌はビング・クロスビーの「ホワイト・クリスマス」が定番だった。クリスマスでないときは、エルヴィス・プレスリーの歌に酔いしれた。
プレスリーには、熱いハワイの夜に、青い月に照らされて海風に涼みながら歌う「ブルーハワイ」がある。きっと、昼間の余韻が後押しするのだろう、とても前向きなのだ。だから同名の映画でも、困難をいともあっさり乗り切ってしまう。「夢のハワイ」というわけか。
(本ブログ関連:"ブルーハワイ")
それに比べると、冬の寒さは厳しくすさむ。発散する夏に比べると、うちに内にこもるのだ。
そうだから、景色を一新する雪が白いとは限らないらしい。青い雪も降るようだ。でも、クリスマスはやってくる。プレスリーの「ブルー・クリスマス(Blue Christmas)」には、緑色のクリスマスツリーに赤い飾りする一人ボッチの若者が、ブルーな気持ちに・・・なるのでしょう。いつの日か白い雪も降るだろうよ。
(Youtubeに登録のLaLerouxに感謝)
プレスリーには、熱いハワイの夜に、青い月に照らされて海風に涼みながら歌う「ブルーハワイ」がある。きっと、昼間の余韻が後押しするのだろう、とても前向きなのだ。だから同名の映画でも、困難をいともあっさり乗り切ってしまう。「夢のハワイ」というわけか。
(本ブログ関連:"ブルーハワイ")
それに比べると、冬の寒さは厳しくすさむ。発散する夏に比べると、うちに内にこもるのだ。
そうだから、景色を一新する雪が白いとは限らないらしい。青い雪も降るようだ。でも、クリスマスはやってくる。プレスリーの「ブルー・クリスマス(Blue Christmas)」には、緑色のクリスマスツリーに赤い飾りする一人ボッチの若者が、ブルーな気持ちに・・・なるのでしょう。いつの日か白い雪も降るだろうよ。
(Youtubeに登録のLaLerouxに感謝)
2012年12月16日日曜日
ハウツー本(続)
昨日、記憶力を上げるハウツーものはないかと思案したが、残念ながらその種の最高のものを聞いた記憶!がない。
ならば、記憶力の衰えともいうべき健忘症を防ぐ方法はないだろうか。本日、中央日報に寄稿の「健忘症には五味子がいい? "東医宝鑑の真実"」(12/16)があって、その出だしにタイトルの通り次のように記している。
・「健忘症がある人は、記憶力増進に効果的な五味子*を食べれば良い」、「肝が弱い人はオキシジミを食べれば役に立つ」、「睡眠が多い(過眠、寝坊介な)人はナツメの種を生で食べれば良くなる」等々。
・上に列挙された内容は、全部<東医宝鑑>に登場する内容だ。このように私たちの先祖はかなり以前から、食べ物を薬のように使ってきた。薬食同源だとして根本的に薬と食べ物を同じ範疇においてみた。
(*)「オミジャ(五味子)茶」は、Wikipediaによれば「チョウセンゴミシ(朝鮮五味子)の実を煎じたもの。お茶は赤い色でほのかな甘みとさわやかな酸味がある。甘味、酸味、苦味、辛味、塩味の5つの味を感じるというので五味子の名がついた。」とのこと。
物忘れを防ぐために、(読めるわけもないが)東医宝鑑を読むよりも簡便な、オミジャ(五味子)茶を飲むことにしよう。
ならば、記憶力の衰えともいうべき健忘症を防ぐ方法はないだろうか。本日、中央日報に寄稿の「健忘症には五味子がいい? "東医宝鑑の真実"」(12/16)があって、その出だしにタイトルの通り次のように記している。
・「健忘症がある人は、記憶力増進に効果的な五味子*を食べれば良い」、「肝が弱い人はオキシジミを食べれば役に立つ」、「睡眠が多い(過眠、寝坊介な)人はナツメの種を生で食べれば良くなる」等々。
・上に列挙された内容は、全部<東医宝鑑>に登場する内容だ。このように私たちの先祖はかなり以前から、食べ物を薬のように使ってきた。薬食同源だとして根本的に薬と食べ物を同じ範疇においてみた。
(*)「オミジャ(五味子)茶」は、Wikipediaによれば「チョウセンゴミシ(朝鮮五味子)の実を煎じたもの。お茶は赤い色でほのかな甘みとさわやかな酸味がある。甘味、酸味、苦味、辛味、塩味の5つの味を感じるというので五味子の名がついた。」とのこと。
物忘れを防ぐために、(読めるわけもないが)東医宝鑑を読むよりも簡便な、オミジャ(五味子)茶を飲むことにしよう。
2012年12月15日土曜日
ハウツー本
身近で悩ましい問題に、率直に応えてくれるのがハウツー本である。私の手元にあるのは、どうしたら部屋が片付き整理できるかというものだ。2冊も買ったよ・・・で、回答は明快だ。
・いらないものは棄てなさい。
・散らばったものはもとに戻しなさい。
・無駄にものを増やさない。
部屋の片付け・整理について、読んで理解して頭に入れても、どれもこれもいまだに実行に移せないでいる。ならば、行動に移すハウツー本を探すしかないのだろうか、あれば探してみたいと思っている。
ところで、記憶力を上げるハウツー本はどうかといえば、本屋の棚に並んでいるが、どれもこれも「記憶術」の類ばかり。普通に記憶力をあげるうまい方法なんてない。要は、一生懸命覚える努力を繰り返し繰り返しするしかない・・・今更、わかっちゃいるけど。
というのも、よその韓国語教室を見学したら、自分の非力さを痛切に感じた次第・・・これも、わかっちゃいるけど。
・いらないものは棄てなさい。
・散らばったものはもとに戻しなさい。
・無駄にものを増やさない。
部屋の片付け・整理について、読んで理解して頭に入れても、どれもこれもいまだに実行に移せないでいる。ならば、行動に移すハウツー本を探すしかないのだろうか、あれば探してみたいと思っている。
ところで、記憶力を上げるハウツー本はどうかといえば、本屋の棚に並んでいるが、どれもこれも「記憶術」の類ばかり。普通に記憶力をあげるうまい方法なんてない。要は、一生懸命覚える努力を繰り返し繰り返しするしかない・・・今更、わかっちゃいるけど。
というのも、よその韓国語教室を見学したら、自分の非力さを痛切に感じた次第・・・これも、わかっちゃいるけど。
2012年12月14日金曜日
イ・ソンヒのカバー「ハル(いちにち)」
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