KBS WORLD放送の「国楽の世界へ」は先週水曜日(1/25)に、人物シリーズ12回目として伽耶琴(가야금)散調(산조)、並唱〔竝唱(병창)]を得意とする、朴貴姫(박귀희)(1921年-1993年)を紹介した。
まず、並唱の復習から始まった。
・一人で歌と楽器演奏を掛け持ち、弾き語りのように歌と楽器が互いに話をやりとりする音楽。
・主にパンソリの一部や演奏の前に発声練習を兼ねて歌う「短い歌(단가)」、また各地民謡を歌うときに、並唱形式が使われる。
並唱の確立について次のように紹介された。
並唱は、パンソリなどの歌い手を補うために楽器を弾くことが多かったため、以前は国楽の中で低い評価を受けた。朴貴姫は、そのマイナスイメージを払拭し、国楽のひとつのジャンルとしての基盤を確立した。
▼朴貴姫(伽耶琴(가야금)演奏と歌)による「湖南歌(호남가)」を聴く。以前にも耳にして小気味よさにリズムをとった。
次のように朴貴姫のプロフィールが紹介された。
・1921年 慶尚北道 漆谷郡に生まれる。(cf.パンソリ名唱には全羅道出身が多いとのこと)
・金素姫とともに女性国劇団の設立に関わる。
・1968年 伽耶琴散調および並唱が、重要無形文化財第23号に指定され、その初代芸能保有者に認定される。
・1993年 没す。
▼朴貴姫(伽耶琴(가야금)演奏と歌)による、パンソリ「興甫歌(흥보가)」(興夫歌(흥부가))の中から「燕路程記(제비노정기)」を聴く。燕を助けた興夫との昔物語・・・子どもも聞くのだろうか。
▼安淑善(안숙선)と金星女(김성녀)による「夜月三更(야월삼경)」を聴く。随分と歌謡風な歌い方と演奏の印象がする。
後に続くものたちへの偉業は素晴らしく、女性はやっぱり腹がすわっているのでしょうね・・・。