一昨日の水曜日(6/8)放送の、KBS WORLD「国楽の世界へ」では、(ちゃるめらのような管楽器の)「太平簫(テピョンソ:태평소)」が紹介された。毎回楽しみに聞かせていただいている。感謝。
昔、地方官が赴任するときに、その隊列に취타대(チュイタデ)という(管楽器と打楽器を中心とした演奏集団の)鼓笛隊のような音楽を演奏する人々がついた、とのこと。「吹打隊」となるのだろう。
▼国立国楽院による「テチュイタ」を聴く。辺りを睥睨するかのような厳かな演奏がつづき、耳に残る。
楽器は一見金管のようだが、リードと、木管の胴と、先端がじょうご型の銅製になっている。響きは金管そのものといった感じがする。考えてみれば珍しい構造だ。
▼チョ・ガビョンによる「テピョンソとサムル」を聴く。農学のメロディの編曲とのこと。軽快なリズムに体が揺さぶられる。
現代には、太平簫(別名:セナプ(새납))を長尺に変化させた楽器のチャンセナプが登場することになった、とのこと。
▼チェ・ヨンドクによる「熱風」を聴く。音域を広げたチャンセナプは、木管楽器の音色そのものだ。限りなくオーボエに近づいているようだが、どこか哀愁がある。
(付記)
先日記した、奉元寺の霊山斎にある「法鼓舞」に使われる金属音の楽器を「吹打」(=旋律)としたが、喇叭(ナパル)の誤りだったので訂正した。
ところで、今回の太平簫と喇叭はどのような関係があるのだろうか知りたいところである。
(参考)
ブログ「あるびん・いむのピリ日記」に、吹打と喇叭の紹介がある。感謝。
(本ブログ関連:”KBS WORLD「国楽の世界へ」”)