子どものころの台風といえば、木製の雨戸が吹き飛ばされないようつなぎとめるため、父が木板をそえて釘を打ち込んでいた記憶がある。部屋の中は当然暗くなり不安が増す。深夜ともなれば、雨戸の揺れる音に恐ろしさが深まる。そんなとき、箪笥の上に置かれた緑色に光るマジックランプのラジオから流れるお笑い番組「お父さんはお人好し」などを聞きながら、台風が過ぎていくのを待った。
その後、東京に来て身近に理解できた最大のものは、転校生から聞いた「伊勢湾台風」のことだ。小学生だったとはいえ、その子に興味本位な質問を誰もが発するのが苦しいほどだった。未だに台風の恐れを忘れていない。
(本ブログ関連:”台風”)
今年初めての、関東地方直撃が予想された台風「第8号」が、あっけない終わり方をした。昨晩いっとき激しい通り雨があったが、今朝は陽射しがまぶしくまさに盛夏の気配。伊豆半島の付け根、三浦半島、東京湾、千葉県北部、そして茨城県南部を通り抜けて太平洋に去った。なんともないえぬ、あっけなさだった。
ところで、先日(8/11)のNHK深夜ラジオ番組「ラジオ深夜便」*のなかで、超低山登山家(加藤浩二氏)のインタビューがあって、国内の標高50m以下の山々を <踏破> する話題が紹介された。(芸能タレントの加藤浩次氏ではない!)
(*)https://www.nhk.or.jp/radio/player/ondemand.html?p=0324_03_3802317
今の私の膝の調子なら、何とかクリヤできそう・・・なんて想いたち、きょうの昼すぎに都立武蔵野公園にある芝に覆われた「くじら山」をチャレンジしてみた。
くじら山について、ネット**に近隣の「小学校のプールを建設したときの残土」で造営されたという由来が紹介されている。
(**)マロン通信: https://koganei-kanko.jp/maron/archives/18957
また、私の聞き間違いかもしれないが、公園を東西に横断する「野川」の河川改修した際に出た泥を積んだという話もある・・・が。どちらにしろ、くじら山は写真の通り、山の名を冠しているものの小丘というか古墳跡というか、苦も無くて<登攀>できた。
さらに、「くじら」の標高、名付けについて、ちょっと探ってみたい。
(追記)
「くじら山」の高さ、造成について
① 武蔵野公園管理事務所に電話して、ご担当者から丁寧に教えていただいた。(8/16)
高さ: 正式にはわからないが、10m以上、20mにはならない程度だろう。
造成: 事務所内で伝わっているのは、近隣の「小学校造成時の残土」というところまで。
② 図書館で、「くじら山」に関するガイド本・絵本を確認した。(8/16)
・「東京まちなか超低山」(中村みつお、ぺりかん社)
高さ: 「見ため5、6メートル」、「山名を示すプレート(に)・・・(標高)53メートル」とある。
造成: (造成について未記述)
特徴: 都内全域の標高100メートル以下、高さ50メートル未満の超低山(23以上の山々)
・「はらっぱらっぱくじら山」(ちむら ひろこ、新聞編集センター)
高さ: (高さについて未記述)
造成: 近くの「小学校をたてるとき あまった土を集めておいたら山の形になりました」
特徴: 絵本。他にも絵手紙のような月ごとの風物を描いた絵本もある。