(本ブログ関連”アリラン”)
始めに、西道(半島北部地域の黄海道と平安道地方)民謡の「キンアリ(긴아리)」について次のように紹介された。
・アリランは遊びにも、仕事にも歌う。疲れた時、楽しい時、気持ちを込めてリズムに合わせて歌う。西道に伝わるアリランに、「キンアリ」、「チャジンアリ(자진아리)」がある。種をまき、畑を耕す時、海で貝を採る時も歌う。主に女性が歌い。「キンアリ」の歌詞は、採った貝は塩辛にして、去った人の心はつかもうという「男女相悅之詞」だ。短い歌詞に「やあぁ」という表現が何度も出る。嘆きのようにも、ため息にも聞こえる。どこか悲しい感もするが、(土着固有のリズムが生み出した)命に対する想いがする。
▼ 歌「キンアリ」を聴く。長閑で物静かな歌だ。(参考「韓国民俗文学事典」、「カン・グクスの音楽物語」)
・伝統音楽に、いくつかの曲を繋いだものが多い。ゆっくりから速いテンポに移り変わる。①上層のソンビが楽しんだ音楽「霊山会相」もそのひとつ。「上霊山(상령산)」というゆっくりのテンポから始まり、7~8曲ほど続けて演奏し、最後は大変早いテンポで締めくくる。②「散調」の形式も緩やかなテンポから速いテンポに移る。「チュンモリ(중모리)」に始まり、「チュンチュンモリ(중중모리)」、「チャジンモリ(자진모리)」、「フィモリ(휘모리)」に至る。③民謡も同様、最後の場面が一番楽しく、「チャジンアリ」まで歌いきってこそ、すっきりする。歌詞に面白いものがある。ある女が嫁入りの日、女を愛した男が大騒ぎした。すると女は、ここで騒がないでうちに作男で入ってきなと言った。
▼ 「チャジンアリ」の歌を聴く。何となく滑稽で素朴な曲調に編曲した今様である。
最後に、管楽器「太平簫(テピョンソ、태평소)」とその改良した「チャンセナプ(장새납)」について次のように紹介された。
・民謡の歌詞は、率直ながらもユーモアに溢れる。言葉に表しづらい本音を歌で伝える。どんな状況でも楽観的であった昔の人々の性格が表れている。
・管楽器「太平簫」は、ラッパのような形をしている。別名「セナプ(새납)」とも呼ばれる。北側には伝統楽器に手を加えた改良楽器が多くあり、セナプを改良した長尺の「チャンセナプ」がある。セナプは明るい音色が迫力あり、行進曲の演奏によく使われる。反面、改良したチャンセナプはもう少し柔らかい音色が特徴。
・管楽器「太平簫」は、ラッパのような形をしている。別名「セナプ(새납)」とも呼ばれる。北側には伝統楽器に手を加えた改良楽器が多くあり、セナプを改良した長尺の「チャンセナプ」がある。セナプは明るい音色が迫力あり、行進曲の演奏によく使われる。反面、改良したチャンセナプはもう少し柔らかい音色が特徴。
▼ 民謡「龍岡キナリ(룡강기나리)」を楽器チャンセナプの演奏で聴く。いろいろな味付けをしている。