KBS WORLD「国楽の世界へ」は、先週水曜日(8/8)に文化的なキーワードに基づく韓国文化シリーズとして、朝鮮時代中期の政治家・文人(ソンビ)「尹善道(ユン・ソンド、윤선도、1587年~1671年、号は孤山)」にまつわる話を紹介した。
始めに、流刑中に撥弦楽器「玄琴(コムンゴ、거문고)」に没頭した「尹善道」について次のように紹介された。
・定型詩「時調(시조)」といえば、文人「尹善道」が浮かぶが、実は、4度25年間、流刑を経験して、その苦しみの中、詩作と音楽を慰めにした。北の咸鏡道に流刑されたとき、楽器「玄琴」に没頭したとの噂に困ったようだ。当地に地方官カンソル(강설)の従婢が使った玄琴が一つあった。地方官が帰任すると、尹善道と交遊のペクカン(백강)の妾が玄琴を受けるがペクカンも帰り、関係者も世を去り、結果、尹善道がもらい受ける。その玄琴は、カンソルが海南地域の地方官のころ、尹善道から借りたものだった。< その玄琴を見ると故郷を思い出し、心温かくなり、自分が流刑になることを予め知っていた神が、玄琴を通して心慰めてくれた > と思ったようだ。
▼ 時調を歌にした「五友歌(오우가)」から「我が友は何人だろう(내 벗이 몇이냐)」の歌と演奏を聴く。静かに詠う。
・「五友」とは、水、石、松、竹、そして月を指し、それだけを自分の友とした。この時調は、尹善道が流刑後、しばらく故郷で過ごしたころの作。複雑な政治や人間関係に失望し、世間を去って自然と暮らす願望があったようだ。
次に、尹善道が撥弦楽器「伽耶琴(カヤグム、가야금)」演奏したことについて次のように紹介された。
・尹善道は、玄琴だけでなく撥弦楽器「伽耶琴」も演奏した。伽耶琴演奏の感想を、時調で表した作品もある。
▼ 宮中音楽の「步虛子(보허자)」から分離して編曲を繰り返した「ドドゥリ(도드리)」をオクターブを高くした「ウッドドゥリ(웃도드리)」の伽耶琴演奏を聴く。素朴に。
最後に、尹善道が「甫吉島(보길도)」で作った「漁父四時詞(어부사시사)」について次のように紹介された。
・尹善道は、生涯、政治の荒波の中で音楽と文学を慰めにした。晩年、世間を離れ、済州島に隠居しようと船に乗り向かったが、台風に会い、しばらく「甫吉島」に留まった。そこが美しかったのか、済州島行きを止めて、甫吉島に定着した。尹善道が、甫吉島で作った「漁父四時詞」は、漁師の春夏秋冬を表現した時調で、彼の代表作とされる。
▼ 現代風のリズムで歌った「漁父四時詞」を聴く。今様に描写的に。
2018年8月15日水曜日
2018年8月1日水曜日
KBS WORLD「国楽の世界へ」暑い夏を乗りきる
KBS WORLD「国楽の世界へ」は、先週水曜日(7/25)に文化的なキーワードに基づく韓国文化シリーズとして、「上霊山」ほかまつわる話を紹介した。
始めに、「洪大容(홍대용)」(1731年~1783年)の小音楽会を記録した「朴趾源(박지원)」(1737年~1805年)の描写について次のように紹介された。
・朝鮮後期の哲学者で実学者の「洪大容」は、音楽を好み、コムンゴをよく奏し、中国伝来の楽器「揚琴」の奏法を開発した。小説「許生伝(허생전)」で知られる「朴趾源」は、ある夏の夜、親しくした洪大容の家の小音楽会を記録した。< 洪大容が楽器「瑟(슬)」を奏すると、金檍(김억)は琴を奏し、麯翁(국옹)が歌った。深夜、暑さが和らぐと、楽の音色はさらに清まる。左右の人々はみな静かに黙々と、まるで修練をする人が神を見たかのような姿だ > と、風流を楽しんだソンビがうかがえる。
▼ 風流音楽の代表「霊山会相(영산회상)」の「上霊山(상령산)」をコムンゴとセンファンの演奏で聴く。ゆるりと始まる。
次に、南道地域の女性たちが歌った「ドゥンドンギ打令(둥덩(당?)기타령)」について次のように紹介された。
・学者ソンビは、部屋で読書し友と政治や学問を語るのが常だったが、暑い日には板の間に座って小音楽会を開いた。彼らが風流を楽しむ間、庶民は暑さを乗り越えるにも、一日中仕事をして余裕はなかった。とはいえ、真夏にしばし仕事を忘れ、一息つく生活の知恵があった。南道地域の女性は、水入れの甕(カメ)に瓢箪(ヒサゴ)を置き、太鼓を叩くように奏して歌を楽しんだ。一人ずつ歌を歌い、心一新して労働の意欲を再び湧かせた。
▼ 「ドゥンドンギ打令」の歌を聴く。ずいぶんとソフィスティケートされて、舞台演奏だろうか。
最後に、「フィモリ雑歌(휘모리잡가)」にある、男と作男とのやりとりを歌うについて次のように紹介された。
・雨が降りそうなとき、魚の汁物や粥を食べるのも夏の楽しみのひとつ。ソウルと京畿道地方に伝わるテンポの速いフィモリ雑歌に、魚釣りに行った男の話が登場する。釣った魚を早く家に届けたいが他に誰もいない。そんなとき、近所の家の作男が通りかかる。この魚をわが家に届けて料理しておくよう頼んだが・・・。作男は色々と理屈を並べ、獲った魚を分けてくれるなら考ると、そんな使いまではやりきれないと答える、面白い内容の歌だ。
▼ フィモリ雑歌の「六・七月の曇りの日(육칠월 흐린 날)」の歌を聴く。今様ににぎやかに楽しく・・・。
始めに、「洪大容(홍대용)」(1731年~1783年)の小音楽会を記録した「朴趾源(박지원)」(1737年~1805年)の描写について次のように紹介された。
・朝鮮後期の哲学者で実学者の「洪大容」は、音楽を好み、コムンゴをよく奏し、中国伝来の楽器「揚琴」の奏法を開発した。小説「許生伝(허생전)」で知られる「朴趾源」は、ある夏の夜、親しくした洪大容の家の小音楽会を記録した。< 洪大容が楽器「瑟(슬)」を奏すると、金檍(김억)は琴を奏し、麯翁(국옹)が歌った。深夜、暑さが和らぐと、楽の音色はさらに清まる。左右の人々はみな静かに黙々と、まるで修練をする人が神を見たかのような姿だ > と、風流を楽しんだソンビがうかがえる。
▼ 風流音楽の代表「霊山会相(영산회상)」の「上霊山(상령산)」をコムンゴとセンファンの演奏で聴く。ゆるりと始まる。
次に、南道地域の女性たちが歌った「ドゥンドンギ打令(둥덩(당?)기타령)」について次のように紹介された。
・学者ソンビは、部屋で読書し友と政治や学問を語るのが常だったが、暑い日には板の間に座って小音楽会を開いた。彼らが風流を楽しむ間、庶民は暑さを乗り越えるにも、一日中仕事をして余裕はなかった。とはいえ、真夏にしばし仕事を忘れ、一息つく生活の知恵があった。南道地域の女性は、水入れの甕(カメ)に瓢箪(ヒサゴ)を置き、太鼓を叩くように奏して歌を楽しんだ。一人ずつ歌を歌い、心一新して労働の意欲を再び湧かせた。
▼ 「ドゥンドンギ打令」の歌を聴く。ずいぶんとソフィスティケートされて、舞台演奏だろうか。
最後に、「フィモリ雑歌(휘모리잡가)」にある、男と作男とのやりとりを歌うについて次のように紹介された。
・雨が降りそうなとき、魚の汁物や粥を食べるのも夏の楽しみのひとつ。ソウルと京畿道地方に伝わるテンポの速いフィモリ雑歌に、魚釣りに行った男の話が登場する。釣った魚を早く家に届けたいが他に誰もいない。そんなとき、近所の家の作男が通りかかる。この魚をわが家に届けて料理しておくよう頼んだが・・・。作男は色々と理屈を並べ、獲った魚を分けてくれるなら考ると、そんな使いまではやりきれないと答える、面白い内容の歌だ。
▼ フィモリ雑歌の「六・七月の曇りの日(육칠월 흐린 날)」の歌を聴く。今様ににぎやかに楽しく・・・。
2018年7月11日水曜日
KBS WORLD「国楽の世界へ」 「羅針盤」ほか
KBS WORLD「国楽の世界へ」は、先週水曜日(7/4)に文化的なキーワードに基づく韓国文化シリーズとして、「羅針盤」ほかを通して旅についての話を紹介した。
始めに、夏への期待と旅の楽しみについて次のように紹介された。
・長い夏休みは、期待が高まる時期であり、それに向けて色々な計画を立てる楽しみがある。いつ、どこへ、誰と行くか、行って何をするかなど考えると幸せな気分になる。チケット予約の準備も楽しい。車や電車、船や飛行機などと、その手段も多々ある。旅立つイメージに、磁石の針が方向を教えてくれる「羅針盤(나침반)」もある。
▼ 「羅針盤」の演奏を聴く。軽快に回転するように・・・今様に。
次に、短歌「竹杖芒鞋(죽장 망혜)」のソンビの理想と現実について次のように紹介された。
・短歌「竹杖芒鞋」は、身軽な旅支度の意で、ソンビは、竹の杖と、わらじ、水を飲むためのヒョウタンの格好で、騒がしい世を離れて旅に出るとはいえ、清貧を唱え、富や名誉を追わず自然に隠居する暮らしを理想としたものの、それはただの理想。ほとんどの人は、科挙に合格し、高官になって富と名誉を手にするのが望みだった。
▼ <「竹杖芒鞋」を唱えながらも、正直な気持ちを表した>「八道遊覧歌(팔도유람가)」の歌とコムンゴ演奏を聞く。なるほど豪華旅行。
最後に、朝鮮中期の文人「鄭澈(정철、号松江)」の「関東別曲(관동별곡)」について次のように紹介された。
・ソンビは、竹の杖とわらじ姿で出かけたり、歌い手と一緒に出かけることもあった。いずれにしろ、戻ると感想を詩や絵などで作品にした。代表的な朝鮮中期の文人に「鄭澈」がいる。彼が地方官のトップ「観察使」として赴任したときに作った「関東別曲」は、江原道地方の景色を漢字とハングルで表した詩歌で、金剛山と沿岸の八名勝地をうたっている。昔、江原道地方の妓生は、この曲をよく歌った。今はそのリズムは伝わっていない。
▼ 新たに作曲された「新しい関東別曲(신관동별곡)」を聴く。重厚に今様に。
始めに、夏への期待と旅の楽しみについて次のように紹介された。
・長い夏休みは、期待が高まる時期であり、それに向けて色々な計画を立てる楽しみがある。いつ、どこへ、誰と行くか、行って何をするかなど考えると幸せな気分になる。チケット予約の準備も楽しい。車や電車、船や飛行機などと、その手段も多々ある。旅立つイメージに、磁石の針が方向を教えてくれる「羅針盤(나침반)」もある。
▼ 「羅針盤」の演奏を聴く。軽快に回転するように・・・今様に。
次に、短歌「竹杖芒鞋(죽장 망혜)」のソンビの理想と現実について次のように紹介された。
・短歌「竹杖芒鞋」は、身軽な旅支度の意で、ソンビは、竹の杖と、わらじ、水を飲むためのヒョウタンの格好で、騒がしい世を離れて旅に出るとはいえ、清貧を唱え、富や名誉を追わず自然に隠居する暮らしを理想としたものの、それはただの理想。ほとんどの人は、科挙に合格し、高官になって富と名誉を手にするのが望みだった。
▼ <「竹杖芒鞋」を唱えながらも、正直な気持ちを表した>「八道遊覧歌(팔도유람가)」の歌とコムンゴ演奏を聞く。なるほど豪華旅行。
最後に、朝鮮中期の文人「鄭澈(정철、号松江)」の「関東別曲(관동별곡)」について次のように紹介された。
・ソンビは、竹の杖とわらじ姿で出かけたり、歌い手と一緒に出かけることもあった。いずれにしろ、戻ると感想を詩や絵などで作品にした。代表的な朝鮮中期の文人に「鄭澈」がいる。彼が地方官のトップ「観察使」として赴任したときに作った「関東別曲」は、江原道地方の景色を漢字とハングルで表した詩歌で、金剛山と沿岸の八名勝地をうたっている。昔、江原道地方の妓生は、この曲をよく歌った。今はそのリズムは伝わっていない。
▼ 新たに作曲された「新しい関東別曲(신관동별곡)」を聴く。重厚に今様に。
2018年5月30日水曜日
KBS WORLD「国楽の世界へ」 楽器ヘグムと国楽室内楽団スルギドゥン
KBS WORLD「国楽の世界へ」は、先週水曜日(5/23)に文化的なキーワードに基づく韓国文化シリーズとして、擦弦楽器「ヘグム(奚琴、해금)」と国楽室内楽団「スルギドゥン(슬기둥)」の話を紹介した。
始めに、擦弦楽器「奚琴(ヘグム)」の特徴と、親しまれるきっかけとなった曲「その夜から明け方が来るまで(그 저녁 무렵부터 새벽이 오기까지)」について次のように紹介された。
・弓で二弦を擦って奏する擦弦楽器「奚琴(ヘグム)」は、最近、音色が楽しまれるようになった。昔はそれほどでなく、弦を弾いて音を出す撥弦楽器「カヤグム(伽耶琴、가야금)」や「コムンゴ(玄琴、거문고)」の方が人気だった。奚琴は、主に笛と演奏することが多く、特定の楽器扱いされなかった。奚琴は、指で弦を引く圧で音程をとるため、どんな曲も演奏できる長所があるが、小さく軽い構造のため、物乞いが演奏することも多く、物乞いの奚琴ともいわれた。そんな奚琴が親しまれるようになった曲に「その夜から明け方が来るまで」がある。冬の日、雪で覆われた山で夜を過ごし、太陽が昇る早朝を迎えたときの感動を表わしたもので、テレビドラマの音楽で知られる。
▼ <奚琴の趣きを世に知らせるきっかけになった>「その夜から明け方が来るまで」を聴く。何度聴いても心地よい、今様に。
次に、国楽の室内楽団「スルギドゥン」(指使いの名称由来か)について次のように紹介された。
・「その夜から明け方が来るまで」は、1997年、国楽の演奏団「スルギドゥン」のレコードにもある。スルギドゥンは、もともとは青少年の公開放送のためにできたチームだった。20代のミュージシャンが集まり、若者向けに音楽を披露し人気を博し、いろいろな音楽を作った。
▼ 「花の香り(꽃분네야)」と「塩売り(소금장수)」を聴く。東洋的に優しく、楽しく今様に。
最後に、伝統音楽普及に活躍した「テグム(大笒:대금)」奏者・作曲家キム・ヨンドンについて次のように紹介された。
・1980年代後半から90年代初、演奏団の「スルギドゥン」は、多くの国楽をドラマや映画音楽に作り、人々に親しまれた。奚琴の魅力再発見のため、今の時代に合わせる努力をした。当時、スルギドゥンと共に、活躍した作曲家キム・ヨンドンがいる。彼は元々、横笛「テグム」奏者だった。スルギドゥンと共に伝統音楽普及に活躍し、同グループの一員と記憶されることもある。
▼ キム・ヨンドン作曲の親しみやすい国楽曲「小舟(조각배)」を、イ・ソンヒの歌で聴く。(彼女の8集に収録です)
(音量にご注意!・・・音質には歪があるけれど)
(Youtubeに登録のlys2187に感謝)
始めに、擦弦楽器「奚琴(ヘグム)」の特徴と、親しまれるきっかけとなった曲「その夜から明け方が来るまで(그 저녁 무렵부터 새벽이 오기까지)」について次のように紹介された。
・弓で二弦を擦って奏する擦弦楽器「奚琴(ヘグム)」は、最近、音色が楽しまれるようになった。昔はそれほどでなく、弦を弾いて音を出す撥弦楽器「カヤグム(伽耶琴、가야금)」や「コムンゴ(玄琴、거문고)」の方が人気だった。奚琴は、主に笛と演奏することが多く、特定の楽器扱いされなかった。奚琴は、指で弦を引く圧で音程をとるため、どんな曲も演奏できる長所があるが、小さく軽い構造のため、物乞いが演奏することも多く、物乞いの奚琴ともいわれた。そんな奚琴が親しまれるようになった曲に「その夜から明け方が来るまで」がある。冬の日、雪で覆われた山で夜を過ごし、太陽が昇る早朝を迎えたときの感動を表わしたもので、テレビドラマの音楽で知られる。
▼ <奚琴の趣きを世に知らせるきっかけになった>「その夜から明け方が来るまで」を聴く。何度聴いても心地よい、今様に。
次に、国楽の室内楽団「スルギドゥン」(指使いの名称由来か)について次のように紹介された。
・「その夜から明け方が来るまで」は、1997年、国楽の演奏団「スルギドゥン」のレコードにもある。スルギドゥンは、もともとは青少年の公開放送のためにできたチームだった。20代のミュージシャンが集まり、若者向けに音楽を披露し人気を博し、いろいろな音楽を作った。
▼ 「花の香り(꽃분네야)」と「塩売り(소금장수)」を聴く。東洋的に優しく、楽しく今様に。
最後に、伝統音楽普及に活躍した「テグム(大笒:대금)」奏者・作曲家キム・ヨンドンについて次のように紹介された。
・1980年代後半から90年代初、演奏団の「スルギドゥン」は、多くの国楽をドラマや映画音楽に作り、人々に親しまれた。奚琴の魅力再発見のため、今の時代に合わせる努力をした。当時、スルギドゥンと共に、活躍した作曲家キム・ヨンドンがいる。彼は元々、横笛「テグム」奏者だった。スルギドゥンと共に伝統音楽普及に活躍し、同グループの一員と記憶されることもある。
▼ キム・ヨンドン作曲の親しみやすい国楽曲「小舟(조각배)」を、イ・ソンヒの歌で聴く。(彼女の8集に収録です)
(音量にご注意!・・・音質には歪があるけれど)
(Youtubeに登録のlys2187に感謝)
2018年4月18日水曜日
KBS WORLD「国楽の世界へ」「テーブルはテーブル」ほか
KBS WORLD「国楽の世界へ」は、先週水曜日(4/11)に文化的なキーワードに基づく韓国文化シリーズとして、弦楽器「玄琴(コムンゴ、거문고)」演奏で、名を正すこと、記すことについての話を紹介した。
始めに、ペーター・ビクセルの小説「テーブルはテーブル」と同名の韓国曲について次のように紹介された。
・変化のない毎日の生活に疲れた男が、今日こそは違うと期待するが、平凡な日が続く。部屋にはいつものテーブル、椅子、ベット、写真がある。なぜテーブルをテーブルと呼ぶのか、ベットをベットと呼ぶのか。ベットを写真と名付けたらどうかと考えると、何か変わった気がして、あらゆるものに新しい名を付けてみた。テーブルをじゅうたん、椅子を時計という風に。初めは面白かったが、次第に元の名を忘れ、時が経つと他人の言葉も理解できなくなり、次第に何も話さなくなった。スイスの作家「ペーター・ビクセル(Peter Bichsel)」の童話「テーブルはテーブル(原題:Kindergeschichten)」で、物事から名を失うことで、世界を失う話だ。
▼ 童話と同名の韓国曲「テーブルはテーブル(책상은 책상이다)」を玄琴演奏で聴く。今様に。
次に、論語から孔子の「名正しからざれば則ち言順わず」について次のように紹介された。
・論語にも同様の話がある。弟子が孔子に尋ねた、「衛の君主が先生を迎えたら、一番最初に何からなさいますか」と。すると、孔子は、「必ずや名を正さんか(必也正名乎)」と答えた。名が正しくなければ言従わず、言従わざれば事成らず、事成らざれば礼楽(れいがく)興らず、礼楽興らざれば刑罰あたらず、刑罰あたらざれば民はどのようにすれば良いか分からない、それだけ名は重要と。昔、学者ソンビは、大事なものに好きな言葉を刻んで、それを見て心を落ち着かせた。高麗の文人「李奎報(이규보)」は、小さい硯石に、無限な気持ちを書き込めるといった内容を記録した
▼ 「墨の香り(묵향)」を玄琴ほか演奏で聴く。気取らず、今様に。
最後に、学者ソンビが、硯や楽器に文を刻んだことについて次のように紹介された。
・学者ソンビの部屋には、常に墨やすずり石、筆、紙などがあった。学問に疲れると、玄琴を奏した。ソンビにとって、玄琴は単なる楽器でなく、心を表現する友のような存在だった。また、ソンビは、玄琴にも立派な文句を刻んだ。朝鮮時代の思想家「李珥(이이)」も、険しい世の中で自分の気持ちを理解してくれる玄琴に、ありがたく切ない気持ちを残した。
▼ < 友と風流を楽しむ楽しさを表現した曲 >創作国楽「水里齋(수리재)」(1996年)を聴く。古趣、今様に。
始めに、ペーター・ビクセルの小説「テーブルはテーブル」と同名の韓国曲について次のように紹介された。
・変化のない毎日の生活に疲れた男が、今日こそは違うと期待するが、平凡な日が続く。部屋にはいつものテーブル、椅子、ベット、写真がある。なぜテーブルをテーブルと呼ぶのか、ベットをベットと呼ぶのか。ベットを写真と名付けたらどうかと考えると、何か変わった気がして、あらゆるものに新しい名を付けてみた。テーブルをじゅうたん、椅子を時計という風に。初めは面白かったが、次第に元の名を忘れ、時が経つと他人の言葉も理解できなくなり、次第に何も話さなくなった。スイスの作家「ペーター・ビクセル(Peter Bichsel)」の童話「テーブルはテーブル(原題:Kindergeschichten)」で、物事から名を失うことで、世界を失う話だ。
▼ 童話と同名の韓国曲「テーブルはテーブル(책상은 책상이다)」を玄琴演奏で聴く。今様に。
次に、論語から孔子の「名正しからざれば則ち言順わず」について次のように紹介された。
・論語にも同様の話がある。弟子が孔子に尋ねた、「衛の君主が先生を迎えたら、一番最初に何からなさいますか」と。すると、孔子は、「必ずや名を正さんか(必也正名乎)」と答えた。名が正しくなければ言従わず、言従わざれば事成らず、事成らざれば礼楽(れいがく)興らず、礼楽興らざれば刑罰あたらず、刑罰あたらざれば民はどのようにすれば良いか分からない、それだけ名は重要と。昔、学者ソンビは、大事なものに好きな言葉を刻んで、それを見て心を落ち着かせた。高麗の文人「李奎報(이규보)」は、小さい硯石に、無限な気持ちを書き込めるといった内容を記録した
▼ 「墨の香り(묵향)」を玄琴ほか演奏で聴く。気取らず、今様に。
最後に、学者ソンビが、硯や楽器に文を刻んだことについて次のように紹介された。
・学者ソンビの部屋には、常に墨やすずり石、筆、紙などがあった。学問に疲れると、玄琴を奏した。ソンビにとって、玄琴は単なる楽器でなく、心を表現する友のような存在だった。また、ソンビは、玄琴にも立派な文句を刻んだ。朝鮮時代の思想家「李珥(이이)」も、険しい世の中で自分の気持ちを理解してくれる玄琴に、ありがたく切ない気持ちを残した。
▼ < 友と風流を楽しむ楽しさを表現した曲 >創作国楽「水里齋(수리재)」(1996年)を聴く。古趣、今様に。
2018年4月11日水曜日
KBS WORLD「国楽の世界へ」「つぼみの歌」ほか
KBS WORLD「国楽の世界へ」は、先週水曜日(4/4)に文化的なキーワードに基づく韓国文化シリーズとして、済州島の民謡「つぼみの歌(봉지가)」他についての話を紹介した。
始めに、「清明(청명)」と「寒食(한식)」の歳時について次のように紹介された。
・二十四節気の「清明」は、空が明るくなる日で、毎年4月4日、5日頃にあたる。一方、「旧正月(설날)」、「秋夕(추석)」、「端午」と並ぶ四大節句の一つ「寒食」には、火を使わず冷たい物を食べる。寒食は冬至から105日が過ぎた日で、清明と同じ時期になる。ことわざに、「清明に死んでも、寒食に死んでも(청명에 죽으나 한식에 죽으나)」があり、どちらにしろ大差ないの意だ。暖春になぜ死を例えるか、それは寒食に先祖の墓参や祭祀を捧げる風習があったからだろう。
▼ 済州島方言(花のつぼみ:봉지)に由来する済州民謡「つぼみの歌」を聴く。レコードジャケットがいい。
・この民謡は、「ツツジが咲くとカッコウが鳴き、ナズナと春を摘み取る」で始まるが、済州島では「春の木からつぼみが落ちる」と始まったそうで、美しい花がしおれると実になると、春の美しい自然を歌い、一方で秋の収穫の期待をこめた。
次に、1910年頃始まった木を植える日「植木日(식목일)」について次のように紹介された。
・寒食は、木を植える日「植木日」でもある。国土の7割を山地は占めるが、(古来)木を多用して山肌が多く露出したため、1910年頃から植樹が始まった。だが、朝鮮戦争などで避難民が伐採して山林を大きく減じたが、その後の植樹の努力が実り、造林に成功した。ちなみに、韓国の山で最もよく見かける樹木は松で、国歌にソウルの中心にある南山の松が登場する。
▼ コムンゴ演奏による <南山に松が多いが、その数が減るを残念に思い、豊かな山への想いを込めた>「青い松の茂みを夢見る(푸른 솔 숲을 꿈꾸다)」を聴く。今様に。
最後に、王が直に畑を耕す宮中行事について次のように紹介された。
・植木日は、朝鮮時代の宮中行事と関連がある。春になると、王が直接農作して、農事を重視する姿を見せた。
・キム・ボエさんのことば: 草木が育つ清明(4/5)、先祖の恵みを思いながら墓参や祭祀を捧げる寒食(4/6)とつづく。いつも自然と共に感謝する気持ちで生きた、昔の人々の暮らしを想像してみたいと思う・・・とのこと。
▼ <寒食の日に珍しい食べ物を準備して、夫の祭祀を捧げる> 女性の歌「祭奠(さいてん、제전)」を聴く。次々と並ぶ。
始めに、「清明(청명)」と「寒食(한식)」の歳時について次のように紹介された。
・二十四節気の「清明」は、空が明るくなる日で、毎年4月4日、5日頃にあたる。一方、「旧正月(설날)」、「秋夕(추석)」、「端午」と並ぶ四大節句の一つ「寒食」には、火を使わず冷たい物を食べる。寒食は冬至から105日が過ぎた日で、清明と同じ時期になる。ことわざに、「清明に死んでも、寒食に死んでも(청명에 죽으나 한식에 죽으나)」があり、どちらにしろ大差ないの意だ。暖春になぜ死を例えるか、それは寒食に先祖の墓参や祭祀を捧げる風習があったからだろう。
▼ 済州島方言(花のつぼみ:봉지)に由来する済州民謡「つぼみの歌」を聴く。レコードジャケットがいい。
・この民謡は、「ツツジが咲くとカッコウが鳴き、ナズナと春を摘み取る」で始まるが、済州島では「春の木からつぼみが落ちる」と始まったそうで、美しい花がしおれると実になると、春の美しい自然を歌い、一方で秋の収穫の期待をこめた。
次に、1910年頃始まった木を植える日「植木日(식목일)」について次のように紹介された。
・寒食は、木を植える日「植木日」でもある。国土の7割を山地は占めるが、(古来)木を多用して山肌が多く露出したため、1910年頃から植樹が始まった。だが、朝鮮戦争などで避難民が伐採して山林を大きく減じたが、その後の植樹の努力が実り、造林に成功した。ちなみに、韓国の山で最もよく見かける樹木は松で、国歌にソウルの中心にある南山の松が登場する。
▼ コムンゴ演奏による <南山に松が多いが、その数が減るを残念に思い、豊かな山への想いを込めた>「青い松の茂みを夢見る(푸른 솔 숲을 꿈꾸다)」を聴く。今様に。
最後に、王が直に畑を耕す宮中行事について次のように紹介された。
・植木日は、朝鮮時代の宮中行事と関連がある。春になると、王が直接農作して、農事を重視する姿を見せた。
・キム・ボエさんのことば: 草木が育つ清明(4/5)、先祖の恵みを思いながら墓参や祭祀を捧げる寒食(4/6)とつづく。いつも自然と共に感謝する気持ちで生きた、昔の人々の暮らしを想像してみたいと思う・・・とのこと。
▼ <寒食の日に珍しい食べ物を準備して、夫の祭祀を捧げる> 女性の歌「祭奠(さいてん、제전)」を聴く。次々と並ぶ。
2018年3月7日水曜日
KBS WORLD「国楽の世界へ」 牙筝
KBS WORLD「国楽の世界へ」は、先週水曜日(2/28)に文化的なキーワードに基づく韓国文化シリーズとして、擦弦楽器の「牙筝(アジェン、아쟁)」にまつわる話を紹介した。(前回にあたる 2/21放送については未聴です)
最初に、牙筝の名手「金雲鸞(または金雲蘭、김운란)」について次のように紹介された。
・「金雲鸞」は、朝鮮時代最高の教育機関「成均館」に学んだ優秀な人材だったが視力を失い、牙筝を習い名人になった。朝鮮中期の儒学者「李珥(이이)」は、その音に惚れて、<楼閣から牙筝の音が聞こえると、あまりにも驚いて声も出なくなった> と、牙筝を深い悲しみの音と表した。ある日、金雲鸞が古い位牌堂の傍で牙筝を奏でると、堂中から泣き声がした。死者の霊にも響いたのだ。彼は恐怖に牙筝を持って逃げだしたという。
▼ Bruch作曲の「Kol Nidrei(신의 날)」という曲を、牙筝とピアノ演奏で聴く。
(参考)
(Youtubeに登録のCPR Classicalに感謝)
次に、「牙筝」、「奚琴(ヘグム、해금)」、「伽耶琴(カヤグム、가야금)」や「玄琴(コムンゴ、거문고)」の弦楽器の違いについて次のように紹介された。
・牙筝は、伝統楽器中、最も低い音を出して心の深いところに届く。時に牙筝と、二弦擦弦楽器「奚琴」を混乱することがある。牙筝と奚琴は、両方とも擦弦楽器だが形状が異なり、奚琴は牙筝と比べて小さく、弦も細いため高音が出る。
牙筝は、<桐>の胴にいくつかの弦をのせた楽器で、撥弦楽器の「伽耶琴」や「玄琴」と似た形だが、奚琴は、小さい筒に竹を刺して弦を繋げたハンマーに似ている。伽耶琴と玄琴は弦を弾くのに対し、牙筝と奚琴は弦を擦って音を出す。
▲ 奚琴の演奏で「記憶の中のワルツ(기억 속의 왈츠)」を聴く。セピア色に今様に。
最後に、牙筝の奏法、改良について次のように紹介された。
・牙筝は、高麗時代に中国伝来の楽器で、<桐>の胴体で、人の身より大きく、弦も太いのが特徴。伽耶琴や玄琴は膝の上で演奏するが、牙筝は大きく重たい楽器のため、台上で演奏する。レンギョウの木製の棒を擦って音を出す。鈍音なので、変化の激しい演奏に相応しくないが、20世紀初頭、半分に縮小したものが作られた。弦も細く、弦と弦の間の距離も短くなり、馬の尻尾製の棒で、よりなめらかな音色で演奏するようになった。伝統的な牙筝は、主に宮中音楽を演奏し、新しい牙筝は舞踊の伴奏音楽や祭祀音楽の演奏に使う。
▼ <雨や雪が降る日に似合う、哀切な音色が楽しめる曲>という「牙筝の散調中のチンヤンジョ(=リズム)」を聴く。緩く現代風に。
最初に、牙筝の名手「金雲鸞(または金雲蘭、김운란)」について次のように紹介された。
・「金雲鸞」は、朝鮮時代最高の教育機関「成均館」に学んだ優秀な人材だったが視力を失い、牙筝を習い名人になった。朝鮮中期の儒学者「李珥(이이)」は、その音に惚れて、<楼閣から牙筝の音が聞こえると、あまりにも驚いて声も出なくなった> と、牙筝を深い悲しみの音と表した。ある日、金雲鸞が古い位牌堂の傍で牙筝を奏でると、堂中から泣き声がした。死者の霊にも響いたのだ。彼は恐怖に牙筝を持って逃げだしたという。
▼ Bruch作曲の「Kol Nidrei(신의 날)」という曲を、牙筝とピアノ演奏で聴く。
(参考)
(Youtubeに登録のCPR Classicalに感謝)
次に、「牙筝」、「奚琴(ヘグム、해금)」、「伽耶琴(カヤグム、가야금)」や「玄琴(コムンゴ、거문고)」の弦楽器の違いについて次のように紹介された。
・牙筝は、伝統楽器中、最も低い音を出して心の深いところに届く。時に牙筝と、二弦擦弦楽器「奚琴」を混乱することがある。牙筝と奚琴は、両方とも擦弦楽器だが形状が異なり、奚琴は牙筝と比べて小さく、弦も細いため高音が出る。
牙筝は、<桐>の胴にいくつかの弦をのせた楽器で、撥弦楽器の「伽耶琴」や「玄琴」と似た形だが、奚琴は、小さい筒に竹を刺して弦を繋げたハンマーに似ている。伽耶琴と玄琴は弦を弾くのに対し、牙筝と奚琴は弦を擦って音を出す。
▲ 奚琴の演奏で「記憶の中のワルツ(기억 속의 왈츠)」を聴く。セピア色に今様に。
最後に、牙筝の奏法、改良について次のように紹介された。
・牙筝は、高麗時代に中国伝来の楽器で、<桐>の胴体で、人の身より大きく、弦も太いのが特徴。伽耶琴や玄琴は膝の上で演奏するが、牙筝は大きく重たい楽器のため、台上で演奏する。レンギョウの木製の棒を擦って音を出す。鈍音なので、変化の激しい演奏に相応しくないが、20世紀初頭、半分に縮小したものが作られた。弦も細く、弦と弦の間の距離も短くなり、馬の尻尾製の棒で、よりなめらかな音色で演奏するようになった。伝統的な牙筝は、主に宮中音楽を演奏し、新しい牙筝は舞踊の伴奏音楽や祭祀音楽の演奏に使う。
▼ <雨や雪が降る日に似合う、哀切な音色が楽しめる曲>という「牙筝の散調中のチンヤンジョ(=リズム)」を聴く。緩く現代風に。
2018年2月7日水曜日
KBS WORLD「国楽の世界へ」 並唱
KBS WORLD「国楽の世界へ」は、先週水曜日(1/31)に文化的なキーワードに基づく韓国文化シリーズとして、「並唱(병창)」にまつわる話を紹介した。(ネットで未聴のため韓国語版を参照しました)
始めに、伽耶琴(カヤグム)の弾き語りによる並唱「燕路程記(제비노정기)」について次のように紹介された。
・楽器の伴奏で歌う「並唱」がある。 伽椰琴(가야금)並唱は、以前、パンソリ唱者が、喉が傷つきこれ以上声を出しにくい時、次善に選択するジャンルとされた。パンソリ「興甫歌(흥보가)」中の「燕路程記」は、(弟の)興甫が手当てした燕が江南との往来旅程を盛り込んだ歌だ。
▼ 「燕路程記」: 伽耶琴との並唱
次に、玄琴(コムンゴ)演奏による「鳥打令(새타령)」について次のように紹介された。
・玄琴(거문고)は「百楽之丈(백악지장)」、「ソンビが修養のため演奏した楽器」と見なされたため、民俗楽器の演奏をタブー視したが、朝鮮末期に玄琴散調が作られて以来、さまざまな音楽を演奏している。パンソリ「赤壁歌(적벽가 )」中の「鳥打令」は、<赤壁の戦い>で大敗した曹操が兵士たちと共に逃げて、森の中から聞こえてくる鳥の声を聞き、戦闘で死んだ兵士たちを悼む心を込めた内容だ。
▼ 「赤壁歌」中の「鳥打令」: 玄琴との並唱
最後に、最近の創作の伽椰琴並唱について次のように紹介された。
・伽椰琴は、朝鮮時代までは正楽を演奏する正楽伽椰琴を使用し、朝鮮末期に達しては、もう少し速く変化の多い音楽を演奏できるように、幅の狭い散調伽椰琴が作られた。以後、多様な改良伽椰琴が作られたが、最近の創作音楽に主に使用するものは25弦の伽椰琴だ。
▼ 「冬(겨울)」:(25弦の伽椰琴を演奏して歌えるように作られた音楽)
始めに、伽耶琴(カヤグム)の弾き語りによる並唱「燕路程記(제비노정기)」について次のように紹介された。
・楽器の伴奏で歌う「並唱」がある。 伽椰琴(가야금)並唱は、以前、パンソリ唱者が、喉が傷つきこれ以上声を出しにくい時、次善に選択するジャンルとされた。パンソリ「興甫歌(흥보가)」中の「燕路程記」は、(弟の)興甫が手当てした燕が江南との往来旅程を盛り込んだ歌だ。
▼ 「燕路程記」: 伽耶琴との並唱
次に、玄琴(コムンゴ)演奏による「鳥打令(새타령)」について次のように紹介された。
・玄琴(거문고)は「百楽之丈(백악지장)」、「ソンビが修養のため演奏した楽器」と見なされたため、民俗楽器の演奏をタブー視したが、朝鮮末期に玄琴散調が作られて以来、さまざまな音楽を演奏している。パンソリ「赤壁歌(적벽가 )」中の「鳥打令」は、<赤壁の戦い>で大敗した曹操が兵士たちと共に逃げて、森の中から聞こえてくる鳥の声を聞き、戦闘で死んだ兵士たちを悼む心を込めた内容だ。
▼ 「赤壁歌」中の「鳥打令」: 玄琴との並唱
最後に、最近の創作の伽椰琴並唱について次のように紹介された。
・伽椰琴は、朝鮮時代までは正楽を演奏する正楽伽椰琴を使用し、朝鮮末期に達しては、もう少し速く変化の多い音楽を演奏できるように、幅の狭い散調伽椰琴が作られた。以後、多様な改良伽椰琴が作られたが、最近の創作音楽に主に使用するものは25弦の伽椰琴だ。
▼ 「冬(겨울)」:(25弦の伽椰琴を演奏して歌えるように作られた音楽)
2018年1月24日水曜日
KBS WORLD「国楽の世界へ」玄琴(コムンゴ)、奚琴(ヘグム)
KBS WORLD「国楽の世界へ」は、先週水曜日(1/17)に文化的なキーワードに基づく韓国文化シリーズとして、撥弦楽器「玄琴(コムンゴ、거문고)」、擦弦楽器「奚琴(ヘグム:해금)」にまつわる話を紹介した。
始めに、高句麗の官吏「王山岳(왕산악)」と「黒鶴(검은학)」による「玄琴」の起源について次のように紹介された。
・高句麗の官吏「王山岳」が「玄琴」を初めて作ったといわれる。当時、中国から来た七弦琴を、楽器だが演奏法を知らなかった。王山岳がそれを改造して玄琴を作ったという。彼が作った曲を演奏すると、黒い鶴が飛来して踊った。黒い鶴を「黒鶴(검은학)」ということから、玄琴(거문고)が名付けられた。黒は、死や悪を象徴する否定的イメージがある反面、権力を意味し、また、鶴は縁起良い鳥と言われたことから、玄琴に音楽を楽しむだけでなく、神秘的力を持つ意があった。
▼ 玄琴演奏で、<王の長寿を祝う曲>「寿延長之曲(수연장지곡)」を聴く。鶴が自然なまま舞い続けるよう。
次に、朝鮮時代後期のソンビ「吳熙常(오희상)」(1763~1833)の、玄琴演奏の原則について次のように紹介された。
・王山岳が玄琴を作って以来、学者ソンビのものとして、読書に飽きたとき、来訪の友と風流を楽しむとき演奏した。朝鮮時代後期のソンビ「吳熙常」は、次の五つの状況では玄琴を演奏しないと記した(五不彈)。第一、風が強く雨多く降るとき。第二、野卑な人前。第三、市場の道端。第四、座姿が適切でないとき。第五、服をきちんと整わぬとき。大げさかも知れぬが、ソンビの姿勢といえる。中国古楽器に「古琴」がある。形や奏法は玄琴と全く違うが、修養のため演奏したという点で似ている。
▼ 「古琴」演奏と歌で <恋人との別離の悲しみを、木も岩もない山中で、鷹に追われる雉(きじ)に例えた> 韓国曲「男唱歌曲、編楽(남창가곡 편락)」を聴く。風雅な響きして・・・。
最後に、中国の擦弦楽器「胡弓」に似た「奚琴」について次のように紹介された。
・玄琴は、楽器本体にくっつけた木の上に六弦を乗せ、指で押さえながら音を出す。古琴は七弦で、本体に印をつけて弦を抑える場所を分かるようにしている。昔のソンビの記録に、琴がよく登場するが、玄琴でなく中国の古琴を指すことが多い。他に、韓国でよく演奏する中国楽器に、擦弦楽器「胡弓」があり、韓国の「奚琴」に似て親しまれている。
▼ 奚琴の演奏で、「密陽アリラン(밀양아리랑)」を聴く。こちらは、思いっきり今様で・・・。
始めに、高句麗の官吏「王山岳(왕산악)」と「黒鶴(검은학)」による「玄琴」の起源について次のように紹介された。
・高句麗の官吏「王山岳」が「玄琴」を初めて作ったといわれる。当時、中国から来た七弦琴を、楽器だが演奏法を知らなかった。王山岳がそれを改造して玄琴を作ったという。彼が作った曲を演奏すると、黒い鶴が飛来して踊った。黒い鶴を「黒鶴(검은학)」ということから、玄琴(거문고)が名付けられた。黒は、死や悪を象徴する否定的イメージがある反面、権力を意味し、また、鶴は縁起良い鳥と言われたことから、玄琴に音楽を楽しむだけでなく、神秘的力を持つ意があった。
▼ 玄琴演奏で、<王の長寿を祝う曲>「寿延長之曲(수연장지곡)」を聴く。鶴が自然なまま舞い続けるよう。
次に、朝鮮時代後期のソンビ「吳熙常(오희상)」(1763~1833)の、玄琴演奏の原則について次のように紹介された。
・王山岳が玄琴を作って以来、学者ソンビのものとして、読書に飽きたとき、来訪の友と風流を楽しむとき演奏した。朝鮮時代後期のソンビ「吳熙常」は、次の五つの状況では玄琴を演奏しないと記した(五不彈)。第一、風が強く雨多く降るとき。第二、野卑な人前。第三、市場の道端。第四、座姿が適切でないとき。第五、服をきちんと整わぬとき。大げさかも知れぬが、ソンビの姿勢といえる。中国古楽器に「古琴」がある。形や奏法は玄琴と全く違うが、修養のため演奏したという点で似ている。
▼ 「古琴」演奏と歌で <恋人との別離の悲しみを、木も岩もない山中で、鷹に追われる雉(きじ)に例えた> 韓国曲「男唱歌曲、編楽(남창가곡 편락)」を聴く。風雅な響きして・・・。
最後に、中国の擦弦楽器「胡弓」に似た「奚琴」について次のように紹介された。
・玄琴は、楽器本体にくっつけた木の上に六弦を乗せ、指で押さえながら音を出す。古琴は七弦で、本体に印をつけて弦を抑える場所を分かるようにしている。昔のソンビの記録に、琴がよく登場するが、玄琴でなく中国の古琴を指すことが多い。他に、韓国でよく演奏する中国楽器に、擦弦楽器「胡弓」があり、韓国の「奚琴」に似て親しまれている。
▼ 奚琴の演奏で、「密陽アリラン(밀양아리랑)」を聴く。こちらは、思いっきり今様で・・・。
2017年11月22日水曜日
KBS WORLD「国楽の世界へ」 步虛子
KBS WORLD「国楽の世界へ」は、先週水曜日(11/15)に文化的なキーワードに基づく韓国文化シリーズとして、「步虛子(보허자)」ほか関連する曲を紹介した。
始めに、中国伝来の「唐楽(당악)」曲、「步虛子」と「洛陽春(낙양춘)」について次のよう紹介された。
・韓国伝統文化も、他文化との交流を通じて発展してきた。伝統音楽も同様、古来の「太平簫(태평소)」は中央アジアの、「奚琴(해금)は遊牧民の楽器だ。「仮面劇(탈춤)」に「獅子舞(사자춤)」があるが、韓国に獅子はなく、他地域の影響が推測される。現在ある宮廷楽には、統一新羅~高麗時代に中国伝来の唐楽曲の、「步虛子」と「洛陽春」がある。一千年以上経たものの、他の宮廷楽と少し違う。「步虛子」は、元々、漢詩歌詞があったが、吹奏楽だけが伝わる。
▼ <空中を歩く> 意の「步虛子」の演奏を聴く。そう思って聞けば浮遊感あふれるよう。
次に、歌詞を(復元という名で)盛り込んだ「步虛子」について次のよう紹介された。
・現「步虛子」は、道教との関連を推測して、国家太平を祈る歌詞が盛り込まれる。<天の美を仰ぎ、天の楽を奏でると、金色の鳳凰、銀色の鵞鳥が並ぶ>と平和な様を表わし、<王の長寿、民の平安、天の楽があまねく広がるよう、この杯を捧げる> という。ゆたりとしたテンポ、平和なリズムだ。
▼ フュージョングループ演奏によるモダンに編曲された「步虛子」を聴く。こちらは近距離で露に聞くよう。
最後に、中国宋代の政治家で文人「欧陽脩」(1007年~1072年)作「洛陽春」について次のように紹介された。
・もう一つの曲、中国宋代の政治家で文人「欧陽脩」作と知られる「洛陽春」は、<夕日の春> の意を持つ、(1960年代に付した)歌詞も幻想的だ。<まだ日は昇らないのに、鶯の鳴き声が響き> で始まる、幻想的な様を表わす。<渡り鳥にむかって、夫の便りはないかと尋ねる> 歌詞。愛する人を待つ想いを表わす歌だ。
▼ コムンゴとフルート二重奏に編曲した「洛陽春」の演奏を聴く。掌に聴くような小品、印象深い。今様に。
始めに、中国伝来の「唐楽(당악)」曲、「步虛子」と「洛陽春(낙양춘)」について次のよう紹介された。
・韓国伝統文化も、他文化との交流を通じて発展してきた。伝統音楽も同様、古来の「太平簫(태평소)」は中央アジアの、「奚琴(해금)は遊牧民の楽器だ。「仮面劇(탈춤)」に「獅子舞(사자춤)」があるが、韓国に獅子はなく、他地域の影響が推測される。現在ある宮廷楽には、統一新羅~高麗時代に中国伝来の唐楽曲の、「步虛子」と「洛陽春」がある。一千年以上経たものの、他の宮廷楽と少し違う。「步虛子」は、元々、漢詩歌詞があったが、吹奏楽だけが伝わる。
▼ <空中を歩く> 意の「步虛子」の演奏を聴く。そう思って聞けば浮遊感あふれるよう。
次に、歌詞を(復元という名で)盛り込んだ「步虛子」について次のよう紹介された。
・現「步虛子」は、道教との関連を推測して、国家太平を祈る歌詞が盛り込まれる。<天の美を仰ぎ、天の楽を奏でると、金色の鳳凰、銀色の鵞鳥が並ぶ>と平和な様を表わし、<王の長寿、民の平安、天の楽があまねく広がるよう、この杯を捧げる> という。ゆたりとしたテンポ、平和なリズムだ。
▼ フュージョングループ演奏によるモダンに編曲された「步虛子」を聴く。こちらは近距離で露に聞くよう。
最後に、中国宋代の政治家で文人「欧陽脩」(1007年~1072年)作「洛陽春」について次のように紹介された。
・もう一つの曲、中国宋代の政治家で文人「欧陽脩」作と知られる「洛陽春」は、<夕日の春> の意を持つ、(1960年代に付した)歌詞も幻想的だ。<まだ日は昇らないのに、鶯の鳴き声が響き> で始まる、幻想的な様を表わす。<渡り鳥にむかって、夫の便りはないかと尋ねる> 歌詞。愛する人を待つ想いを表わす歌だ。
▼ コムンゴとフルート二重奏に編曲した「洛陽春」の演奏を聴く。掌に聴くような小品、印象深い。今様に。
2017年11月8日水曜日
KBS WORLD「国楽の世界へ」 愛の舞踊
KBS WORLD「国楽の世界へ」は、先週水曜日(11/1)に文化的なキーワードに基づく韓国文化シリーズとして、「愛の舞踊」ほか関連する曲を紹介した。
始めに、「都彌夫婦説話(도미부부설화)」に登場する「都彌(도미)」と婦人(아랑)について次のように紹介された。
・百済時代に、仲睦まじい都彌と美しい婦人がいた。王は、二人を試し、都彌を宮廷に閉じ込め、婦人を奪おうとしたが、婦人は王の言いなりにならなかった。怒った王は、都彌の目を抜く刑を下し、遠く船に乗せて流した。再び我が物にしようとしたが、婦人は、猶予を求めてひそかに逃れた。川辺にたどり着くも渡る船がなく、泣き崩れる婦人の所へ、どこからか現れた船に乗り逃げ延びた先に、離れていた夫の都彌がいた。二人は高句麗へ逃れ、最後まで伴に暮らした。
▼ カヤグムとフルート演奏で <悲しいが美しい愛の物語>「愛の舞踊(사랑의 춤)」を聴く。動と色彩、今様に。
次に、妓生の「黄真伊(ファンジニ、황진이)」と学者ソンビの「蘇世讓(소세양)」について次のように紹介された
・朝鮮時代、妓生の「黄真伊」は、美貌だけでなく漢詩や音楽の才があり、妓生ながら男たちに振り回されない強い意志の女性で知られる。学者ソンビの「蘇世讓」は、黄真伊に心を奪われぬ自信がある、彼女とひと月過ごして戻らねば自分は人でないと言った。黄真伊と出会い、夢のような時を過ごした後、約束通り黄真伊に別れを告げた。黄真伊は普通の女性でなく、楼閣上で酒を交わして別れの詩を歌った。それを聴いた蘇世讓は、自分は人でない、黄真伊の処に留まると言った。二人の別れを歌った詩を歌にしたものがある。
▼ 詩を元にした「送別蘇陽谷(송별 소 양곡)」の歌を聴く。月明かりの下、霜降る楼閣での別れを叙情的に、今様に。
最後に、妓生の「梅窓(매창)」と「洪吉童(홍길동)」の著者「許筠(허균)」について次のように紹介された。
・朝鮮時代、妓生の「梅窓」は、最下層出身ながら、両斑で「洪吉童」の著者「許筠」と親しくしたが、身分を越えた男女の友情は受け入れがたく誤解される。ある日、梅窓は、自分を去った地方官の石碑の前で、コムンゴを奏でた。人びとの、彼女が許筠を想っているとの噂が、彼のいる首都漢陽まで伝わった。彼は梅窓に手紙を送り、<月明かりの下でコムンゴを奏でたと聞いたが、人気のないところであれば良かったのに、自分が笑いものになってしまった> と、責めた訳でもない。噂のせいで悔しいと言い、<最近も参禅をしているのか> と尋ね、<梅窓がとても懐かしい> と言っている。
▼ 話を元にした「山うずら(산자고새)」をコムンゴ演奏で聴く。山霞するような叙情的に、今様に。
始めに、「都彌夫婦説話(도미부부설화)」に登場する「都彌(도미)」と婦人(아랑)について次のように紹介された。
・百済時代に、仲睦まじい都彌と美しい婦人がいた。王は、二人を試し、都彌を宮廷に閉じ込め、婦人を奪おうとしたが、婦人は王の言いなりにならなかった。怒った王は、都彌の目を抜く刑を下し、遠く船に乗せて流した。再び我が物にしようとしたが、婦人は、猶予を求めてひそかに逃れた。川辺にたどり着くも渡る船がなく、泣き崩れる婦人の所へ、どこからか現れた船に乗り逃げ延びた先に、離れていた夫の都彌がいた。二人は高句麗へ逃れ、最後まで伴に暮らした。
▼ カヤグムとフルート演奏で <悲しいが美しい愛の物語>「愛の舞踊(사랑의 춤)」を聴く。動と色彩、今様に。
次に、妓生の「黄真伊(ファンジニ、황진이)」と学者ソンビの「蘇世讓(소세양)」について次のように紹介された
・朝鮮時代、妓生の「黄真伊」は、美貌だけでなく漢詩や音楽の才があり、妓生ながら男たちに振り回されない強い意志の女性で知られる。学者ソンビの「蘇世讓」は、黄真伊に心を奪われぬ自信がある、彼女とひと月過ごして戻らねば自分は人でないと言った。黄真伊と出会い、夢のような時を過ごした後、約束通り黄真伊に別れを告げた。黄真伊は普通の女性でなく、楼閣上で酒を交わして別れの詩を歌った。それを聴いた蘇世讓は、自分は人でない、黄真伊の処に留まると言った。二人の別れを歌った詩を歌にしたものがある。
▼ 詩を元にした「送別蘇陽谷(송별 소 양곡)」の歌を聴く。月明かりの下、霜降る楼閣での別れを叙情的に、今様に。
最後に、妓生の「梅窓(매창)」と「洪吉童(홍길동)」の著者「許筠(허균)」について次のように紹介された。
・朝鮮時代、妓生の「梅窓」は、最下層出身ながら、両斑で「洪吉童」の著者「許筠」と親しくしたが、身分を越えた男女の友情は受け入れがたく誤解される。ある日、梅窓は、自分を去った地方官の石碑の前で、コムンゴを奏でた。人びとの、彼女が許筠を想っているとの噂が、彼のいる首都漢陽まで伝わった。彼は梅窓に手紙を送り、<月明かりの下でコムンゴを奏でたと聞いたが、人気のないところであれば良かったのに、自分が笑いものになってしまった> と、責めた訳でもない。噂のせいで悔しいと言い、<最近も参禅をしているのか> と尋ね、<梅窓がとても懐かしい> と言っている。
▼ 話を元にした「山うずら(산자고새)」をコムンゴ演奏で聴く。山霞するような叙情的に、今様に。
2017年11月1日水曜日
KBS WORLD「国楽の世界へ」 上院寺の朝
KBS WORLD「国楽の世界へ」は、先週水曜日(10/25)に文化的なキーワードに基づく韓国文化シリーズとして、弦楽器の系譜を通して、「上院寺の朝」ほか関連する曲を紹介した。
始めに、伝古朝鮮の代、船頭の「霍里子高(곽리자고)」が語ったことを妻の「麗玉(여옥)」が、(アッシリア起源とされる)楽器「箜篌(くご、공후)」で歌った「公無渡河歌(공무도하가)」について次のように紹介された。
・昔、「霍里子高」が川辺で舟を手入れしたとき、白髪の男が入水するのを止めようと、その妻が追ったが、結局男は水に陥る。男の妻は、楽器「箜篌」で悲しみを表し、<川を渡らないで> との内容を歌い終わると、同じ川に身を投じた。霍里子高は家に戻って妻「麗玉」にそれを語った。麗玉は家の箜篌で、その歌を奏して歌い、人々は悲しみ涙して聴いた。古朝鮮の歌「公無渡河歌」にまつわる話だ。箜篌は、古代東アジアで使われ、ハープに似て指で弦を奏でた。
(今年の第69回「正倉院展」にて、現有唯一の「箜篌」が展示される:NHK「日曜美術館」)
▼ 箜篌とセンファンの演奏で「上院寺の朝(상원사의 아침)」を聴く。以前聴く、朝明けの光景を、今様に。
次に、箜篌と楽器「琵琶」の構造や歴史的関係について次のように紹介された。
・箜篌に幾つか種類があり、昔の絵によく登場して親しまれた。今は演奏者があまりなく、楽器だけ伝わる。その範疇に、西洋ギターに似た「琵琶」がある。琵琶の名は奏法に由来し、「琵」は外側に、「琶」は内側に奏でる意を持つ。琵琶に似た韓国琵琶は、しゃもじ様のものと指ぬきをはめて弦を奏でる。竹製撥で音を出すこともあった。1930年代まで、コムンゴ奏者が琵琶を奏でたりしたが、今はあまりいない。他国の琵琶奏法を参考に、独自の奏法を作り出す動きもある。
▼ カヤグム演奏曲である「沈香舞(침향무)」を琵琶の演奏で聴く。以前聴く、緩やかなときの流れを感じる。
最後に、1940年代の新しい楽器「鉄弦琴(철현금)」について次のように紹介された。
・楽器「鉄弦琴」は、1940年代に(ナムサダンペ綱渡り名人の)金永哲(김영철)が、西洋ギターを真似て作った。四角いギターの形状をして、床の上で演奏する。コムンゴのように撥で弦を奏でる。コムンゴやカヤグムが弦を奏でて音を出した後に弦を揺らして音程に変化を与えるのに対し、鉄弦琴は弦をこすりつけるのが特徴。鉄弦琴の歴史は短いが、伝統音楽の特徴を生かし、不思議な音色で親しまれている。
▼ 鉄弦琴演奏による「夕焼け(노을)」を聴く。夕暮の霞たなびく静けさを詩情豊に、今様に。チターを思い起こす。
始めに、伝古朝鮮の代、船頭の「霍里子高(곽리자고)」が語ったことを妻の「麗玉(여옥)」が、(アッシリア起源とされる)楽器「箜篌(くご、공후)」で歌った「公無渡河歌(공무도하가)」について次のように紹介された。
・昔、「霍里子高」が川辺で舟を手入れしたとき、白髪の男が入水するのを止めようと、その妻が追ったが、結局男は水に陥る。男の妻は、楽器「箜篌」で悲しみを表し、<川を渡らないで> との内容を歌い終わると、同じ川に身を投じた。霍里子高は家に戻って妻「麗玉」にそれを語った。麗玉は家の箜篌で、その歌を奏して歌い、人々は悲しみ涙して聴いた。古朝鮮の歌「公無渡河歌」にまつわる話だ。箜篌は、古代東アジアで使われ、ハープに似て指で弦を奏でた。
(今年の第69回「正倉院展」にて、現有唯一の「箜篌」が展示される:NHK「日曜美術館」)
▼ 箜篌とセンファンの演奏で「上院寺の朝(상원사의 아침)」を聴く。以前聴く、朝明けの光景を、今様に。
次に、箜篌と楽器「琵琶」の構造や歴史的関係について次のように紹介された。
・箜篌に幾つか種類があり、昔の絵によく登場して親しまれた。今は演奏者があまりなく、楽器だけ伝わる。その範疇に、西洋ギターに似た「琵琶」がある。琵琶の名は奏法に由来し、「琵」は外側に、「琶」は内側に奏でる意を持つ。琵琶に似た韓国琵琶は、しゃもじ様のものと指ぬきをはめて弦を奏でる。竹製撥で音を出すこともあった。1930年代まで、コムンゴ奏者が琵琶を奏でたりしたが、今はあまりいない。他国の琵琶奏法を参考に、独自の奏法を作り出す動きもある。
▼ カヤグム演奏曲である「沈香舞(침향무)」を琵琶の演奏で聴く。以前聴く、緩やかなときの流れを感じる。
最後に、1940年代の新しい楽器「鉄弦琴(철현금)」について次のように紹介された。
・楽器「鉄弦琴」は、1940年代に(ナムサダンペ綱渡り名人の)金永哲(김영철)が、西洋ギターを真似て作った。四角いギターの形状をして、床の上で演奏する。コムンゴのように撥で弦を奏でる。コムンゴやカヤグムが弦を奏でて音を出した後に弦を揺らして音程に変化を与えるのに対し、鉄弦琴は弦をこすりつけるのが特徴。鉄弦琴の歴史は短いが、伝統音楽の特徴を生かし、不思議な音色で親しまれている。
▼ 鉄弦琴演奏による「夕焼け(노을)」を聴く。夕暮の霞たなびく静けさを詩情豊に、今様に。チターを思い起こす。
2017年10月18日水曜日
KBS WORLD「国楽の世界へ」 友
KBS WORLD「国楽の世界へ」は、先週水曜日(10/11)に文化的なキーワードに基づく韓国文化シリーズとして、友について、中国北宋時代の詩人蘇軾(蘇東坡)の詩「赤壁賦」ほか関連する曲を紹介した。
始めに、蘇軾の詩「赤壁賦」をもとに、短歌(단가)「赤壁賦(적벽부)」について次のように紹介された。
・中国の詩人「蘇軾」は、若くして科挙に合格、官職につく。民を大事にするも、周りから疎まれたようで、生涯を閑職や島流しの生活を送った。辛いなか、作品の時間もあった。不朽の名作「赤壁賦」も、島流しのときの作品。韓国伝統の短歌「赤壁賦」は、蘇軾の詩にリズムをつけたもので、多様な形の歌で伝わる。
▼ 「短歌、赤壁賦」を聴く。風景に在ってか、淡々と聞こえる。
・ある秋、島流しの辺鄙な地に訪ねてきた友と共に、赤壁川に船を浮かべ、馳走を用意して夜景を楽しんだ。<元豊五年(1082年)陰暦7月、既望の日> に始まる。「既望」は陰暦16日、満月は過ぎても、依然と月明るい夜をさす。<船を浮かべ、赤壁川の秋の趣きを楽しむ。涼しい風、穏やかな川面はひっそりとしている。酒を交わしながら詩を謳うと、月が昇って、こんな美しい世に悲しいことがあろうか>という内容。友を得ての感慨、大事な存在だ。
▼ 平時調(평시조)で、<友の大切さを歌った>「友人(친구가)」を聴く。淡々と聞こえる。
次に、孔子の「論語」から友とのかかわりについて次のように紹介された。
・孔子の「論語」、君子が喜ぶ三つの話から始まる。① まずは、学んで身に着けることは、なんと楽しいことか。② 次は、遠来の友と学問の話しをすること。③ 最後は、他人が自分を理解してくれなくとも憤(いきどう)らないこと。そういう人ことが真の君子であると言う。孔子のことばから、ときに辛いとき、心細く寂しいときに、自分を理解してくれる友こそ、どれほど大きな慰めになるか分かる。
▼ <全羅道地方の音楽的特徴を最も濃く感じる>という「興打令(흥타령)」を聴く。抑揚をきかせて歌う。
・「興打令」は、<窓の外に菊の花を植えて、お酒を醸しておき、花が咲いて酒も出来上がると、友と夜通しで遊んでみよう> と歌う。月明かり、コムンゴ演奏など、楽しい様子を表す。
始めに、蘇軾の詩「赤壁賦」をもとに、短歌(단가)「赤壁賦(적벽부)」について次のように紹介された。
・中国の詩人「蘇軾」は、若くして科挙に合格、官職につく。民を大事にするも、周りから疎まれたようで、生涯を閑職や島流しの生活を送った。辛いなか、作品の時間もあった。不朽の名作「赤壁賦」も、島流しのときの作品。韓国伝統の短歌「赤壁賦」は、蘇軾の詩にリズムをつけたもので、多様な形の歌で伝わる。
▼ 「短歌、赤壁賦」を聴く。風景に在ってか、淡々と聞こえる。
・ある秋、島流しの辺鄙な地に訪ねてきた友と共に、赤壁川に船を浮かべ、馳走を用意して夜景を楽しんだ。<元豊五年(1082年)陰暦7月、既望の日> に始まる。「既望」は陰暦16日、満月は過ぎても、依然と月明るい夜をさす。<船を浮かべ、赤壁川の秋の趣きを楽しむ。涼しい風、穏やかな川面はひっそりとしている。酒を交わしながら詩を謳うと、月が昇って、こんな美しい世に悲しいことがあろうか>という内容。友を得ての感慨、大事な存在だ。
▼ 平時調(평시조)で、<友の大切さを歌った>「友人(친구가)」を聴く。淡々と聞こえる。
次に、孔子の「論語」から友とのかかわりについて次のように紹介された。
・孔子の「論語」、君子が喜ぶ三つの話から始まる。① まずは、学んで身に着けることは、なんと楽しいことか。② 次は、遠来の友と学問の話しをすること。③ 最後は、他人が自分を理解してくれなくとも憤(いきどう)らないこと。そういう人ことが真の君子であると言う。孔子のことばから、ときに辛いとき、心細く寂しいときに、自分を理解してくれる友こそ、どれほど大きな慰めになるか分かる。
▼ <全羅道地方の音楽的特徴を最も濃く感じる>という「興打令(흥타령)」を聴く。抑揚をきかせて歌う。
・「興打令」は、<窓の外に菊の花を植えて、お酒を醸しておき、花が咲いて酒も出来上がると、友と夜通しで遊んでみよう> と歌う。月明かり、コムンゴ演奏など、楽しい様子を表す。
2017年10月11日水曜日
KBS WORLD「国楽の世界へ」 秋夕の食事
KBS WORLD「国楽の世界へ」は、先週水曜日(10/4)に文化的なキーワードに基づく韓国文化シリーズとして、「秋夕(추석)」の家族の食事に関連する曲を紹介した。
始めに、朝鮮後期の実学者、丁若鏞(정약용、1762年~1836年)の農民への思いについて次のように紹介された。
・朝鮮後期の実学者「丁若鏞」は、春のある日、働く民の姿を見て詩作した。農夫にとって春の田植えは重要な時期だが、この端境期に耐えるのは簡単でなく、十分実ってない稲を脱穀し、粥にして食べた。彼は詩に、高位者もその粥を食べねばならぬと歌う。秋の穀物の収穫は、民の唯一の希望。秋夕に先祖を墓参し、伝統を守って奉祀する。一方、秋夕は、端境期を乗り越えた喜びの日でもある。
▼ 月が明るく「丸い月が浩浩と(둥근 달 휘영청)」のカヤグム演奏を聴く。ジャジーに月明かりを楽しむ、今様に。
次に、パンソリ「興甫歌(흥보가)」の「貧打令(가난타령)」から幸運について次のように紹介された。
・秋夕が近づき、村中で馳走の準備で忙しい時期、嘆く人物が登場する話しがある。パンソリ「興甫歌」の「貧打令」の場面だ。興甫は脚を怪我をしたツバメを治すほどの善人だが、とても貧しく、家には食べものがない。妻は嘆くばかり。だが、その後に面白いことが起こる。興甫が助けたツバメが、恩返しに「ふくべ(ヒョウタン)」を運んでくる。それを割ってみると、中から米と金が詰まった箱が出てきたのだ。人生は、予測できぬもの、どう変わるか分からない。
▼ パンソリ「興甫歌」から「貧打令」を聴く。声を絞って貧困を嘆くよう。
最後に、新羅時代の玄琴(コムンゴ)の名手、「百結(백결)」の貧困の逸話について次のように紹介された。
・新羅時代の「百結」はとても貧しく、その名は、服を百回も縫い直して着たことから呼ばれた。玄琴の名手だったが、家族の食事を担う妻の立場にすれば気がかりなこと。秋夕を前に涙を流したという。彼は、妻をなだめるため、玄琴で穀物を搗(つ)く音を演奏したという。果たして妻は、どんな気持ちだったろう。あきれ果てたか、あるいは、慰める夫の姿に感動をしたか。
▼ 穀物を搗く臼(방아)から、珍島の「穀物打令(방아타령)」を聴く。何だかいいなあ、楽しくなる。
始めに、朝鮮後期の実学者、丁若鏞(정약용、1762年~1836年)の農民への思いについて次のように紹介された。
・朝鮮後期の実学者「丁若鏞」は、春のある日、働く民の姿を見て詩作した。農夫にとって春の田植えは重要な時期だが、この端境期に耐えるのは簡単でなく、十分実ってない稲を脱穀し、粥にして食べた。彼は詩に、高位者もその粥を食べねばならぬと歌う。秋の穀物の収穫は、民の唯一の希望。秋夕に先祖を墓参し、伝統を守って奉祀する。一方、秋夕は、端境期を乗り越えた喜びの日でもある。
▼ 月が明るく「丸い月が浩浩と(둥근 달 휘영청)」のカヤグム演奏を聴く。ジャジーに月明かりを楽しむ、今様に。
次に、パンソリ「興甫歌(흥보가)」の「貧打令(가난타령)」から幸運について次のように紹介された。
・秋夕が近づき、村中で馳走の準備で忙しい時期、嘆く人物が登場する話しがある。パンソリ「興甫歌」の「貧打令」の場面だ。興甫は脚を怪我をしたツバメを治すほどの善人だが、とても貧しく、家には食べものがない。妻は嘆くばかり。だが、その後に面白いことが起こる。興甫が助けたツバメが、恩返しに「ふくべ(ヒョウタン)」を運んでくる。それを割ってみると、中から米と金が詰まった箱が出てきたのだ。人生は、予測できぬもの、どう変わるか分からない。
▼ パンソリ「興甫歌」から「貧打令」を聴く。声を絞って貧困を嘆くよう。
最後に、新羅時代の玄琴(コムンゴ)の名手、「百結(백결)」の貧困の逸話について次のように紹介された。
・新羅時代の「百結」はとても貧しく、その名は、服を百回も縫い直して着たことから呼ばれた。玄琴の名手だったが、家族の食事を担う妻の立場にすれば気がかりなこと。秋夕を前に涙を流したという。彼は、妻をなだめるため、玄琴で穀物を搗(つ)く音を演奏したという。果たして妻は、どんな気持ちだったろう。あきれ果てたか、あるいは、慰める夫の姿に感動をしたか。
▼ 穀物を搗く臼(방아)から、珍島の「穀物打令(방아타령)」を聴く。何だかいいなあ、楽しくなる。
2017年8月30日水曜日
KBS WORLD「国楽の世界へ」桐
KBS WORLD「国楽の世界へ」は、先週水曜日(8/23)に文化的なキーワードに基づく韓国文化シリーズとして、「桐の木」に関連する曲を紹介した。
始めに、「男唱歌曲、言楽(남창가곡 언락)」の歌詞から学者ソンビと鳳凰について次のように紹介された。
・「男唱歌曲、言楽」に、恋人を待つ学者ソンビが登場する。<紗張の窓から、月明が満ちる庭に影が映つるのを見て、きたかと飛び出せば、鳳凰が梧桐(アオギリ)の枝に座っていた。夜が幸い、昼であれば笑いものになったろう>という歌詞。昔のソンビは、部屋近くに梧桐をよく植えた。太平を意味する鳳凰は、唯一竹の実を食べ、梧桐にだけ留まる。鳳凰が休むよう、太平を祈る気持ちを梧桐に込めている。
▼ <鳳凰の影に慌てるソンビの姿を想像して>、「男唱歌曲、言楽」を聴く。のんびりとして・・・。
次に、歌「バンムルカ(小間物歌、방물가)」のゆわれと桐について次のように紹介された。
・桐の葉は大きい。夏に日陰を作り、雨に濡れる音が大きい。普段、涼しい音だが、落着かぬ夜に寝そびれることもあるだろう。昔、息子を産めば松を植え、娘のときは桐を植えた。松の木は、子が亡くなる時に棺を作り、桐の木は、娘が嫁に行くときに家具を作った。桐は木目が美しく、軽く、湿気や火に強い良材だ。「バンムルカ」の曲がある。「バンムル」は、女性の部屋の家具や飾り物の意で、別れを告げた男が女性に、あらゆる豪華なものを買うとなだめるが・・・。家具や飾り物、桐製と思われる品などたくさん登場する。
▼ 京畿雜歌「バンムルカ」の歌を聴く。(物で心が納まるわけもなく・・・)
最後に、詩才があった妓生の「梅窓(매창)」と玄琴(コムンゴ、거문고)について次のように紹介された。
・桐は、よく響く特徴もあり、楽器の材料として使われた。撥弦楽器の伽耶琴(カヤグム、가야금)は、丸太の中身を削って作り、弦楽器の玄琴という琴は、裏側は栗、表は桐材で作る。中身を空けて音を反射させ響かす。妓生の梅窓は、詩才があり、普段玄琴をよく奏した。恋人の官吏が村を去ると、彼のために立てられた石碑の前で毎日玄琴を奏でた。そして、亡くなるとき、玄琴と一緒に埋葬して欲しいと遺言した。
▼ 「玄琴を奏でて(거문고를 타면서)」を聴く。奏法は今様に・・・。
始めに、「男唱歌曲、言楽(남창가곡 언락)」の歌詞から学者ソンビと鳳凰について次のように紹介された。
・「男唱歌曲、言楽」に、恋人を待つ学者ソンビが登場する。<紗張の窓から、月明が満ちる庭に影が映つるのを見て、きたかと飛び出せば、鳳凰が梧桐(アオギリ)の枝に座っていた。夜が幸い、昼であれば笑いものになったろう>という歌詞。昔のソンビは、部屋近くに梧桐をよく植えた。太平を意味する鳳凰は、唯一竹の実を食べ、梧桐にだけ留まる。鳳凰が休むよう、太平を祈る気持ちを梧桐に込めている。
▼ <鳳凰の影に慌てるソンビの姿を想像して>、「男唱歌曲、言楽」を聴く。のんびりとして・・・。
次に、歌「バンムルカ(小間物歌、방물가)」のゆわれと桐について次のように紹介された。
・桐の葉は大きい。夏に日陰を作り、雨に濡れる音が大きい。普段、涼しい音だが、落着かぬ夜に寝そびれることもあるだろう。昔、息子を産めば松を植え、娘のときは桐を植えた。松の木は、子が亡くなる時に棺を作り、桐の木は、娘が嫁に行くときに家具を作った。桐は木目が美しく、軽く、湿気や火に強い良材だ。「バンムルカ」の曲がある。「バンムル」は、女性の部屋の家具や飾り物の意で、別れを告げた男が女性に、あらゆる豪華なものを買うとなだめるが・・・。家具や飾り物、桐製と思われる品などたくさん登場する。
▼ 京畿雜歌「バンムルカ」の歌を聴く。(物で心が納まるわけもなく・・・)
最後に、詩才があった妓生の「梅窓(매창)」と玄琴(コムンゴ、거문고)について次のように紹介された。
・桐は、よく響く特徴もあり、楽器の材料として使われた。撥弦楽器の伽耶琴(カヤグム、가야금)は、丸太の中身を削って作り、弦楽器の玄琴という琴は、裏側は栗、表は桐材で作る。中身を空けて音を反射させ響かす。妓生の梅窓は、詩才があり、普段玄琴をよく奏した。恋人の官吏が村を去ると、彼のために立てられた石碑の前で毎日玄琴を奏でた。そして、亡くなるとき、玄琴と一緒に埋葬して欲しいと遺言した。
▼ 「玄琴を奏でて(거문고를 타면서)」を聴く。奏法は今様に・・・。
2017年8月23日水曜日
KBS WORLD「国楽の世界へ」瀟灑園
KBS WORLD「国楽の世界へ」は、先週水曜日(8/16)に文化的なキーワードに基づく韓国文化シリーズとして、庭園「瀟灑園(소쇄원)」に関連する曲を紹介した。
始めに、朝鮮前期の隠棲者、梁山甫(양산보、1503年~1557年)の庭園「瀟灑園」について次のように紹介された。
・約500年前、学者ソンビの梁山甫がいた。若い頃、国家のため勉学に励んだが、彼の師が政騒に巻き込まれ毒殺刑に処されると、故郷に隠遁を始めた。全羅南道潭陽の蒼巖村(창암촌)に居を建てた。自然美を生かした「瀟灑園」の敷地に小川が流れ滝となり、その一部は竹のかけひを通り池となる。池に魚が泳ぎ、近くに小さな東屋がある。
▼ 横笛テグム演奏による「瀟灑園」聴く。景色が浮かぶように、今様に。
次に、「息影亭(식영정)」の美を表した鄭澈(정철、1536年~1594年)の「星山別曲(성산별곡)」について次のように紹介された。
・瀟灑園入り口に小さな東屋「待鳳台(대봉대)」(待鳳:大事な方の訪れを待つ意)がある。園の中に幾つか小さな建物があり、こじんまりしている。梁山甫は、瀟灑園を大層気に入り、子孫に<建て替えるな>と言ったほど。後の学者ソンビも、瀟灑園を見て詩作し、作品を残した。歳月が流れ、建物は小さく、或いは消えたりしたが、代表的園林としていまだに知られる。潭陽は、瀟灑園以外に自然美を楽しむ東屋がある。主なものに「息影亭」、「環碧堂(환벽당)」がある。ソンビはこれらの場に交流した。朝鮮時代の文人「鄭澈」も、作品「星山別曲」に息影亭の美しさを表現している。
▼ テグムとコムンゴ演奏で、<息影亭の美しさをモチーフ>にした「山韻(산운)」を聴く。緑深く、今様に。
最後に、江陵地域の「寒松亭(한송정)」の景色の美しさについて次のように紹介された。
・東屋は、柱はあるが壁のない、内外区分ない建物で、自然の一部に溶け込む。地域ごと有名な東屋があり、江原道江陵地域に「寒松亭」があった。今は消え去ったが、朝鮮時代に風流を楽しむ代表的な一つだった。寒松亭に、五つの月が浮く話がある。空の月、海の中の月、杯の中の月、瞳の中の月、そして、心の中の月。風流を楽しむに相応しい景色だったろう。
▼ <寒松亭の傍にある松で小舟を作り、舟に乗り美しい景色を楽しみたい>という「寒松亭(한송정 자진솔)」の歌を聴く。ゆるり巡り歩く・・・。
始めに、朝鮮前期の隠棲者、梁山甫(양산보、1503年~1557年)の庭園「瀟灑園」について次のように紹介された。
・約500年前、学者ソンビの梁山甫がいた。若い頃、国家のため勉学に励んだが、彼の師が政騒に巻き込まれ毒殺刑に処されると、故郷に隠遁を始めた。全羅南道潭陽の蒼巖村(창암촌)に居を建てた。自然美を生かした「瀟灑園」の敷地に小川が流れ滝となり、その一部は竹のかけひを通り池となる。池に魚が泳ぎ、近くに小さな東屋がある。
▼ 横笛テグム演奏による「瀟灑園」聴く。景色が浮かぶように、今様に。
次に、「息影亭(식영정)」の美を表した鄭澈(정철、1536年~1594年)の「星山別曲(성산별곡)」について次のように紹介された。
・瀟灑園入り口に小さな東屋「待鳳台(대봉대)」(待鳳:大事な方の訪れを待つ意)がある。園の中に幾つか小さな建物があり、こじんまりしている。梁山甫は、瀟灑園を大層気に入り、子孫に<建て替えるな>と言ったほど。後の学者ソンビも、瀟灑園を見て詩作し、作品を残した。歳月が流れ、建物は小さく、或いは消えたりしたが、代表的園林としていまだに知られる。潭陽は、瀟灑園以外に自然美を楽しむ東屋がある。主なものに「息影亭」、「環碧堂(환벽당)」がある。ソンビはこれらの場に交流した。朝鮮時代の文人「鄭澈」も、作品「星山別曲」に息影亭の美しさを表現している。
▼ テグムとコムンゴ演奏で、<息影亭の美しさをモチーフ>にした「山韻(산운)」を聴く。緑深く、今様に。
最後に、江陵地域の「寒松亭(한송정)」の景色の美しさについて次のように紹介された。
・東屋は、柱はあるが壁のない、内外区分ない建物で、自然の一部に溶け込む。地域ごと有名な東屋があり、江原道江陵地域に「寒松亭」があった。今は消え去ったが、朝鮮時代に風流を楽しむ代表的な一つだった。寒松亭に、五つの月が浮く話がある。空の月、海の中の月、杯の中の月、瞳の中の月、そして、心の中の月。風流を楽しむに相応しい景色だったろう。
▼ <寒松亭の傍にある松で小舟を作り、舟に乗り美しい景色を楽しみたい>という「寒松亭(한송정 자진솔)」の歌を聴く。ゆるり巡り歩く・・・。
2017年6月21日水曜日
KBS WORLD「国楽の世界へ」楽器「太平簫」
KBS WORLD「国楽の世界へ」は、先週水曜日(6/14)に文化的なキーワードに基づく韓国文化シリーズとして、管楽器「太平簫(태평소)」に関する曲を紹介した。
始めに、王や軍隊の移動時に演奏する曲「大吹打(대취타)」について次のように紹介された。
・王のお越しや、軍隊が行進する時に演奏した曲に「大吹打」がある。曲名にある「吹打」は、吹く・叩くの意があり、口で吹く管楽器と、細長いもので叩く打楽器の演奏を指す。行進に、弦楽器のカヤグムやコムンゴを演奏するのは難しく、移動に便利な管楽器と打楽器が主に使われた。「吹打」をそのまま曲名にしたものがある中で、「大吹打」は代表曲を意味する。
▼ 「法螺貝製の楽器『螺角(나각)』と、リズム主体の楽器『太平簫』」で曲「大吹打」を聴く。睥睨するよう響く。
次に、楽器「太平簫」の構造と、農村での演奏曲「ヌンゲ(능게)」について次のように紹介された。
・韓国伝統の管楽器は、ほとんど竹製であるが、「太平簫」は固いナツメやヤナギの木で胴を作り、多年草の葦を薄く削ったダブルリードを吹口にはさんで音を出す。先端に金属ラッパを持ち音が遠く広がるようにする。音量が最も大きい管楽器のため、主に屋外で演奏する。宮廷の演奏曲で、強大な感じを与える。楽器名にある「太平」は、「天下太平」から取っている。農村で演奏するときも、重要な役割を果たす。中でも、「ヌンゲ(능게)」は、代表的な太平簫の演奏曲だ。
▼ (曲名の意が明らかでないが)「ヌンゲ」の演奏を聴く。明るく楽しく騒がしく・・・。
最後に、太平簫の起源と、その響きに安寧の祈りに通じるものがあるのではと次のように紹介された。
・西域(ササン朝ペルシア)で作られ、シルクロードを通じて、高麗時代末にモンゴルから伝来したという太平簫は、日本で「嗩吶(チャルメラ)」、中国で「嗩吶(Suǒnà)」と呼ぶ。(トルコの管楽器「ズルナ」が思い浮かぶ)
・インドの葬儀に、太平簫に似た楽器を演奏することがあるという。いずこも楽器の役割は似ているようで、この世の暮らしを終えてあの世に行く人に、その旅立ちが平和であるように祈る心が込められているのだろう、とのこと。
▼ 太平簫の演奏「あなたが踊るので私も踊る(너가 춤을 추니 나도 춤을 춘다)」を聴く。愉快に楽しく今様に・・・。
始めに、王や軍隊の移動時に演奏する曲「大吹打(대취타)」について次のように紹介された。
・王のお越しや、軍隊が行進する時に演奏した曲に「大吹打」がある。曲名にある「吹打」は、吹く・叩くの意があり、口で吹く管楽器と、細長いもので叩く打楽器の演奏を指す。行進に、弦楽器のカヤグムやコムンゴを演奏するのは難しく、移動に便利な管楽器と打楽器が主に使われた。「吹打」をそのまま曲名にしたものがある中で、「大吹打」は代表曲を意味する。
▼ 「法螺貝製の楽器『螺角(나각)』と、リズム主体の楽器『太平簫』」で曲「大吹打」を聴く。睥睨するよう響く。
次に、楽器「太平簫」の構造と、農村での演奏曲「ヌンゲ(능게)」について次のように紹介された。
・韓国伝統の管楽器は、ほとんど竹製であるが、「太平簫」は固いナツメやヤナギの木で胴を作り、多年草の葦を薄く削ったダブルリードを吹口にはさんで音を出す。先端に金属ラッパを持ち音が遠く広がるようにする。音量が最も大きい管楽器のため、主に屋外で演奏する。宮廷の演奏曲で、強大な感じを与える。楽器名にある「太平」は、「天下太平」から取っている。農村で演奏するときも、重要な役割を果たす。中でも、「ヌンゲ(능게)」は、代表的な太平簫の演奏曲だ。
▼ (曲名の意が明らかでないが)「ヌンゲ」の演奏を聴く。明るく楽しく騒がしく・・・。
最後に、太平簫の起源と、その響きに安寧の祈りに通じるものがあるのではと次のように紹介された。
・西域(ササン朝ペルシア)で作られ、シルクロードを通じて、高麗時代末にモンゴルから伝来したという太平簫は、日本で「嗩吶(チャルメラ)」、中国で「嗩吶(Suǒnà)」と呼ぶ。(トルコの管楽器「ズルナ」が思い浮かぶ)
・インドの葬儀に、太平簫に似た楽器を演奏することがあるという。いずこも楽器の役割は似ているようで、この世の暮らしを終えてあの世に行く人に、その旅立ちが平和であるように祈る心が込められているのだろう、とのこと。
▼ 太平簫の演奏「あなたが踊るので私も踊る(너가 춤을 추니 나도 춤을 춘다)」を聴く。愉快に楽しく今様に・・・。
2017年3月23日木曜日
KBS WORLD「国楽の世界へ」 広大(辻芸人)の歌
KBS WORLD「国楽の世界へ」は、先週水曜日(3/15)に文化的なキーワードに基づく韓国文化シリーズとして、綱渡りなどした辻芸人(広大)の「広大歌(광대가)」に関連した曲を紹介した。(未聴のためYoutube参照した)
始めに、最高の歌い手と評された宋萬甲(ソン・マンカブ、1866年〜1939年)について次のように紹介された。
・宋萬甲は、曽祖父宋興祿(송흥록)、父宋雨龍(송우룡)に続く、朝鮮末から活動した当代最高の歌い手だった。有名な家柄に生まれ、大きな祝福と共に、一方で受け継がれた伝統を守る負担もあったろうが、それに拘束されず、多様な歌を学び、より大衆的な歌を歌った。父は、そんな息子を恥として、毒殺まで考えた。宋萬甲は、歌い手は商人と同じで、客が絹を求めたら絹を、綿を求めたら綿を出さねばならないように、人のために歌が存在するのだから、聴きたがる歌でなければならないと主張した。
▼ 「広代歌」の歌と演奏を聴く。賑やかに力いっぱい歌いまくる、今様に(⇒ Youtube)
次に、今年1月に亡くなったパンソリ指導者、成昌順(ソン・チャンスン、성창순)について次のように語った。
・成昌順は、光州出身で、父成元睦(성원목)は、太鼓と歌に優れ、弟子も多くいた。そんな家柄で自然と歌を学んだ彼女は、また、母と一緒に観覧した演劇にも心奪われ、16歳のとき、内緒で劇団に入り歌い手となる。そこから、有名な指導者の下で歌と、カヤグムやコムンゴなどの演奏も学んだ。また、書道に通じて、音の意味を深く理解し、心を穏やかに保とうと努力した。80の歳になっても舞台に上がり、新しい音楽に挑戦した。
▼ 「沈淸歌」から、父の目を治すため沈淸が海に向かう「泛彼中流(범피중류)」を聴く。(⇒ 国立国楽院版)
最後に、今年2月に亡くなったパンソリ指導者、朴松熙(パク・ソンヒ、박송희)について次のように語った。
・朴松熙は、いつも笑顔で小柄な、まるで母親のようなイメージの歌い手だった。1927年に生まれ、今年、数え年でちょうど90歳となる。10代から始めた歌と、70年以上一緒に歳月を過ごした。幼い頃から学んだパンソリ、歌曲、踊りなどで活動し、結婚後、田舎で農作業の生活をした時期もある。そんな中、歌が恋しくなると、ソウルでこっそり公演したこともある。夫と姑が世を去ってから、本格的に歌の活動を始めた。
▼ 善人な弟興甫と意地悪な兄ノルボの話「興甫歌」から「ツバメ路程記(제비노정기)」を聴く。(⇒ Youtube)
・「興甫歌」は、ツバメが運んだふくべに、興甫には宝物が、ノルボには災害が入っていたという教訓を語る。
始めに、最高の歌い手と評された宋萬甲(ソン・マンカブ、1866年〜1939年)について次のように紹介された。
・宋萬甲は、曽祖父宋興祿(송흥록)、父宋雨龍(송우룡)に続く、朝鮮末から活動した当代最高の歌い手だった。有名な家柄に生まれ、大きな祝福と共に、一方で受け継がれた伝統を守る負担もあったろうが、それに拘束されず、多様な歌を学び、より大衆的な歌を歌った。父は、そんな息子を恥として、毒殺まで考えた。宋萬甲は、歌い手は商人と同じで、客が絹を求めたら絹を、綿を求めたら綿を出さねばならないように、人のために歌が存在するのだから、聴きたがる歌でなければならないと主張した。
▼ 「広代歌」の歌と演奏を聴く。賑やかに力いっぱい歌いまくる、今様に(⇒ Youtube)
次に、今年1月に亡くなったパンソリ指導者、成昌順(ソン・チャンスン、성창순)について次のように語った。
・成昌順は、光州出身で、父成元睦(성원목)は、太鼓と歌に優れ、弟子も多くいた。そんな家柄で自然と歌を学んだ彼女は、また、母と一緒に観覧した演劇にも心奪われ、16歳のとき、内緒で劇団に入り歌い手となる。そこから、有名な指導者の下で歌と、カヤグムやコムンゴなどの演奏も学んだ。また、書道に通じて、音の意味を深く理解し、心を穏やかに保とうと努力した。80の歳になっても舞台に上がり、新しい音楽に挑戦した。
▼ 「沈淸歌」から、父の目を治すため沈淸が海に向かう「泛彼中流(범피중류)」を聴く。(⇒ 国立国楽院版)
最後に、今年2月に亡くなったパンソリ指導者、朴松熙(パク・ソンヒ、박송희)について次のように語った。
・朴松熙は、いつも笑顔で小柄な、まるで母親のようなイメージの歌い手だった。1927年に生まれ、今年、数え年でちょうど90歳となる。10代から始めた歌と、70年以上一緒に歳月を過ごした。幼い頃から学んだパンソリ、歌曲、踊りなどで活動し、結婚後、田舎で農作業の生活をした時期もある。そんな中、歌が恋しくなると、ソウルでこっそり公演したこともある。夫と姑が世を去ってから、本格的に歌の活動を始めた。
▼ 善人な弟興甫と意地悪な兄ノルボの話「興甫歌」から「ツバメ路程記(제비노정기)」を聴く。(⇒ Youtube)
・「興甫歌」は、ツバメが運んだふくべに、興甫には宝物が、ノルボには災害が入っていたという教訓を語る。
2017年1月25日水曜日
KBS WORLD「国楽の世界へ」 林芳蔚
KBS WORLD「国楽の世界へ」は、先週水曜日(1/18)に文化的なキーワードに基づく韓国文化シリーズとして、西便制のパンソリ名唱/作詞・作曲家であった林芳蔚(임방울、1904年~1961年)に関連した3曲を紹介した。
(参考) ブログ「キム・ミョンゴンの世界の話」に、林芳蔚について詳細な話題がある。感謝。
始めに、1925年9月、毎日新報社主催の「朝鮮名唱コンサート」でデビューした 「林芳蔚」について次のように紹介された。
・1925年、新聞社主催の演奏会が開かれ、当時、最高の歌い手が出演した。そんな中、一人の見知らぬ男が舞台に上がった。背は低く、デコボコな皮膚の若い男で、服装も田舎風だった。そんな姿を見てあざ笑ったり、休み時間と思って立ち上がる観客もいた。しかし、その青年が歌いだすと、雰囲気は一変する。罪なくて投獄された女性の悔しさを歌に表現した「春香歌(춘향가)」が終わると人々は熱狂した。青年は、この日以来、最高の歌い手となる 「林芳蔚」だ。彼の歌を録音したレコードは、コロンビアレコードやビクターレコードなどから100万枚以上売れたという。
▼ 獄中の春香が恋人を恋しく想う「スクテモリ(쑥대머리、髪が乱れた様子を指す)」(歌林芳蔚)を聴く。悲しみに暮れる・・・。
次に、林芳蔚と妓生の「金珊瑚珠(김산호주)」とのラブストーリーについて次のように紹介された。
・春香の絶望感を鋭く歌った林芳蔚は、パンソリ界で最高のロマンチストでもあった。林芳蔚と妓生の金珊瑚珠にはラブストーリーがある。二人は出会った瞬間から恋に落ち、林芳蔚は歌うことを止めて、彼女の家で過ごした。毎日練習せねばならぬのに、何年間も無為に過ごした結果、彼は喉を傷め、きれいな声を出せなくなる。彼はふと気を取り戻し、山中に入った。彼女に何も言わず、山中で歌にまい進した。その間、彼女は彼を捜し歩いて病になり、亡くなってしまう。その知らせを聞き山を下りた林芳蔚は、彼女の亡骸を抱いて歌を歌った。それは、時間を取り戻すことのできない、残念な気持ちが表れた曲 「思い出(추억)」だった。
▼ 短歌 「思い出」(歌林芳蔚)を聴く。己が空しさを嘆くが、珊瑚珠への直接の言葉は・・・。
最後に、林芳蔚が庶民の友として長く記憶されることについて次のように紹介された。
・林芳蔚は、当時最高の歌い手と言われたが、貧しく力のない人々のそばにいつもいた。後に、彼がこの世を去ると、葬儀に本当にたくさんの人々が参列したという。長蛇の列の最後には、100人以上の乞食もいて注目を浴びた。林芳蔚が、公演を無料で観覧できるようにしたという。そこで彼らは、その心に報いる気持ちで、葬列に加わった。林芳蔚は、歌で人々の悲しい心を慰めた。今も庶民の友として記憶されている。
▼ 林芳蔚作曲 「八道遊覽歌(팔도유람가)」を、コムンゴ演奏と歌で聴く。朝鮮八道、全国遊覧・・・
(参考) ブログ「キム・ミョンゴンの世界の話」に、林芳蔚について詳細な話題がある。感謝。
始めに、1925年9月、毎日新報社主催の「朝鮮名唱コンサート」でデビューした 「林芳蔚」について次のように紹介された。
・1925年、新聞社主催の演奏会が開かれ、当時、最高の歌い手が出演した。そんな中、一人の見知らぬ男が舞台に上がった。背は低く、デコボコな皮膚の若い男で、服装も田舎風だった。そんな姿を見てあざ笑ったり、休み時間と思って立ち上がる観客もいた。しかし、その青年が歌いだすと、雰囲気は一変する。罪なくて投獄された女性の悔しさを歌に表現した「春香歌(춘향가)」が終わると人々は熱狂した。青年は、この日以来、最高の歌い手となる 「林芳蔚」だ。彼の歌を録音したレコードは、コロンビアレコードやビクターレコードなどから100万枚以上売れたという。
▼ 獄中の春香が恋人を恋しく想う「スクテモリ(쑥대머리、髪が乱れた様子を指す)」(歌林芳蔚)を聴く。悲しみに暮れる・・・。
次に、林芳蔚と妓生の「金珊瑚珠(김산호주)」とのラブストーリーについて次のように紹介された。
・春香の絶望感を鋭く歌った林芳蔚は、パンソリ界で最高のロマンチストでもあった。林芳蔚と妓生の金珊瑚珠にはラブストーリーがある。二人は出会った瞬間から恋に落ち、林芳蔚は歌うことを止めて、彼女の家で過ごした。毎日練習せねばならぬのに、何年間も無為に過ごした結果、彼は喉を傷め、きれいな声を出せなくなる。彼はふと気を取り戻し、山中に入った。彼女に何も言わず、山中で歌にまい進した。その間、彼女は彼を捜し歩いて病になり、亡くなってしまう。その知らせを聞き山を下りた林芳蔚は、彼女の亡骸を抱いて歌を歌った。それは、時間を取り戻すことのできない、残念な気持ちが表れた曲 「思い出(추억)」だった。
▼ 短歌 「思い出」(歌林芳蔚)を聴く。己が空しさを嘆くが、珊瑚珠への直接の言葉は・・・。
最後に、林芳蔚が庶民の友として長く記憶されることについて次のように紹介された。
・林芳蔚は、当時最高の歌い手と言われたが、貧しく力のない人々のそばにいつもいた。後に、彼がこの世を去ると、葬儀に本当にたくさんの人々が参列したという。長蛇の列の最後には、100人以上の乞食もいて注目を浴びた。林芳蔚が、公演を無料で観覧できるようにしたという。そこで彼らは、その心に報いる気持ちで、葬列に加わった。林芳蔚は、歌で人々の悲しい心を慰めた。今も庶民の友として記憶されている。
▼ 林芳蔚作曲 「八道遊覽歌(팔도유람가)」を、コムンゴ演奏と歌で聴く。朝鮮八道、全国遊覧・・・
2016年12月7日水曜日
KBS WORLD「国楽の世界へ」 伝統音楽と新しい音楽の融合
KBS WORLD「国楽の世界へ」は、先週水曜日(11/30)に文化的なキーワードに基づく韓国文化シリーズとして、<伝統音楽と新しい音楽とを融合したジャンルの曲>に関連した3曲を紹介した。
始めに、「国楽」とは何か、伝統と現代の狭間で、若手によるさまざまな取り組みについて次のように紹介された。
・「国楽」には、重々しい<宮中音楽>や、大衆的な<民謡・パンソリ>などが浮かぶ。国楽とはどんな音楽か、明確に答えられる人はあまりない。「昔から伝わる音楽」とすると、比較的最近の音楽は国楽ではなくなる。最近、新形式の国楽が目立つが、ジャンルも形式も様々で、歓迎する人もいれば、嘆く人もいる。一方、国楽や西洋音楽、更に大衆音楽など区分せず、ただ「音楽」という人もいる。彼らは、音楽は現代を生きる人々のストーリーを多様な方式で表現したものという。
▼ 若者の歌 「私の歌(이 내 노래)」(パク・インヘ、박인혜)を聴く。フォーク風に、今様の歌と
・パク・インヘは、12歳からパンソリを習い、韓国芸術総合学校でパンソリを専攻、修士号を取得し、全国パンソリ・コンクールで大賞受賞した。最近、伝統的パンソリより、独特な公演やミュージカルでより知られる。彼女がミュージカルと初めて出会ったのは、その中で、俳優に歌を教えるため指揮する役割だった。そこで、歌に注視してパンソリ公演に訪れた観客を見て、ミュージカルの影響力に関心を持った。より広い国楽の普及のため、ミュージカルを活用したりする。
次に、パク・インヘ以外にも新しい試みをするグループ/バンド 「コレヤ(Coreyah、고래야)」について次のように紹介された。
・バンド 「コレヤ」は、KBS国楽大賞受賞グループだが、国楽の枠にとらわれるのを拒絶する。彼らの音楽に国楽らしく思えない、果たして国楽といえるかと疑問に思う人々が多いのも理解できるが、伝統音楽が、歌謡曲のように親しまれて欲しい気持も感じられる。
▼ 「コレヤ」の「あらん限り遊んでみよう(전폭적으로 놀아보세)」を聴く。今様ながら思いの他、伝統・歌謡の香りが混在する。
最後に、面白いグループ、「ジャンビナイ(Jambinai、잠비나이)」について次のように紹介された。
・「ジャンビナイ」は、コムンゴとヘグム、ギターで構成される小規模集団だ。海外で活発に活動。リーダーは、国楽バンド、またはメタル・バンドと思われても構わない、他ジャンルと結合した新たな国楽を表現をしたいという。メタルバンドは荒っぽいイメージがあるが、伝統的楽器を用いる演奏は、美しいと評価される。彼らがどんな方向へと導いていくのか、もう少し見守る必要がありそう。
▼ ジャンビナイの演奏、「消滅の時間(소멸의 시간)」を聴く。ムムム・・・ちょっと・・・。超今様だ。ふうっと、ため息。
始めに、「国楽」とは何か、伝統と現代の狭間で、若手によるさまざまな取り組みについて次のように紹介された。
・「国楽」には、重々しい<宮中音楽>や、大衆的な<民謡・パンソリ>などが浮かぶ。国楽とはどんな音楽か、明確に答えられる人はあまりない。「昔から伝わる音楽」とすると、比較的最近の音楽は国楽ではなくなる。最近、新形式の国楽が目立つが、ジャンルも形式も様々で、歓迎する人もいれば、嘆く人もいる。一方、国楽や西洋音楽、更に大衆音楽など区分せず、ただ「音楽」という人もいる。彼らは、音楽は現代を生きる人々のストーリーを多様な方式で表現したものという。
▼ 若者の歌 「私の歌(이 내 노래)」(パク・インヘ、박인혜)を聴く。フォーク風に、今様の歌と
・パク・インヘは、12歳からパンソリを習い、韓国芸術総合学校でパンソリを専攻、修士号を取得し、全国パンソリ・コンクールで大賞受賞した。最近、伝統的パンソリより、独特な公演やミュージカルでより知られる。彼女がミュージカルと初めて出会ったのは、その中で、俳優に歌を教えるため指揮する役割だった。そこで、歌に注視してパンソリ公演に訪れた観客を見て、ミュージカルの影響力に関心を持った。より広い国楽の普及のため、ミュージカルを活用したりする。
次に、パク・インヘ以外にも新しい試みをするグループ/バンド 「コレヤ(Coreyah、고래야)」について次のように紹介された。
・バンド 「コレヤ」は、KBS国楽大賞受賞グループだが、国楽の枠にとらわれるのを拒絶する。彼らの音楽に国楽らしく思えない、果たして国楽といえるかと疑問に思う人々が多いのも理解できるが、伝統音楽が、歌謡曲のように親しまれて欲しい気持も感じられる。
▼ 「コレヤ」の「あらん限り遊んでみよう(전폭적으로 놀아보세)」を聴く。今様ながら思いの他、伝統・歌謡の香りが混在する。
最後に、面白いグループ、「ジャンビナイ(Jambinai、잠비나이)」について次のように紹介された。
・「ジャンビナイ」は、コムンゴとヘグム、ギターで構成される小規模集団だ。海外で活発に活動。リーダーは、国楽バンド、またはメタル・バンドと思われても構わない、他ジャンルと結合した新たな国楽を表現をしたいという。メタルバンドは荒っぽいイメージがあるが、伝統的楽器を用いる演奏は、美しいと評価される。彼らがどんな方向へと導いていくのか、もう少し見守る必要がありそう。
▼ ジャンビナイの演奏、「消滅の時間(소멸의 시간)」を聴く。ムムム・・・ちょっと・・・。超今様だ。ふうっと、ため息。
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