日本の医療関係の映画でいえば、田宮二郎主演の「白い巨塔」(1966年)が筆頭だろう。テレビ番組となると、ヒューマンドラマがいろいろあって迷う・・・だから、(荒唐無稽で)痛快な米倉涼子主演の「ドクターX」を挙げたい。
昔のテレビ番組で、アメリカの医療ドラマで人気を博したのは「ベン・ケーシー」(米1961年/日本1962年5月~)だった。巨大病院を舞台にしたヒューマンドラマの典型で、大きな影響を与えたと思う*。番組の最初に登場する、<「♂ ♀ ✳ † ∞」(「男、女、誕生、死亡、そして無限」> の記号を覚えたりしたものだ。
(*)映画「赤ひげ」(1965年)、「白い巨塔」(1966年)
日本では、少し遅れて似た設定のドラマ「ドクター・キルディア(Dr. Kildare)」(米1961年/日本1962年10月~)があった。こちらは、ベン・ケーシー役のヴィンセント・エドワーズががっつりしたイタリア系だったのに対して、キルディア役のリチャード・チェンバレンは、アングロサクソン系の若くて繊細な医師といった感じだった。
ちなみに、生成AI Gemini による対比(あえて「白い巨塔」を含めて・・・こんな表になるなんて!)
| キャラクター要素 | アメリカの2大ドラマ | 白い巨塔(日本) |
| 技術は抜群だが、野心的・無骨 | ベン・ケーシー (粗暴だが正義感にあふれる脳外科医) | 財前五郎 (技術は天才的だが、権力欲に憑りつかれた外科医) |
| 学究肌、生真面目・理想主義 | ドクター・キルディア (純粋で、苦悩しながら成長する内科インターン) | 里見脩二 (出世に興味がなく、患者と医学に誠実な内科助教授) |
その後リチャード・チェンバレンをスクリーンで見たのは、パニック映画「タワーリング・インフェルノ」**に出演して、火災・炎上する高層ビルの建設責任者で、失火原因をもたらす冷酷な役だった。
(**)今は懐かしい、駅裏にあった2番館映画館で見た。
最近といっても、少し前のこと、テレビで大ヒットした「ER緊急救命室」は随分長く視聴した。現在の主義主張は別にして、ジョージ・クルーニーが演じるダグラス・ロスは、実に渋く存在感があった。今も、いろいろな設定(立場や精神)をした医療スタッフドラマがあるが、これを超えるのは難しいだろう(群像劇・多重展開・リアルな装置なども含めて)。