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2025年2月14日金曜日

「人間の絆」の映画断片

大学に入って早々、学部の語学クラスで仲間たちととりとめない会話をしていたとき、他学科の学生に「それは本質的でない」といわれたことがある。えっという驚きだった。高校生のころ部活にあけくれていた私には、日常こむつかしい会話を交わすことなく過ごしていたのだから。
「本質的」といわれても、何?という感じだった。高級な語彙の気がして、大学では「本質的」に値する話題を日常するものなんだと錯覚した。賢いやつに「本質的」という言葉のジャブを食らったのだった。

そのときは、自分に足りないものがあるのかもしれないと思い、大学の帰り道、駅のそばにあった本屋に寄って、何気なくイギリスの作家ウィリアム・サマセット・モームの「人間の絆」(1915年)を選んだのだった。正直、読み進めるうちに、だらだら続く流れに付いて行けず、すぐに積ん読に終わってしまった。そして、いつの間にか行方不明になってしまった。

Youtubeを巡っていたとき、邦題「痴人の愛」というタイトルの映画紹介が目についた。その補足に「Of Human bondage」とある・・・小説「人間の絆」の原題と同じなので、映画についてWikipediaを見れば、モームの小説の映画化という。そんな程度の情報でしかないが覗いてみた。

映画のヒロインが、画家マネの作品「フォリー・ベルジェールのバー(A Bar at the Folies-Bergere)」(1882年)の絵の中央に立つバーメイドを彷彿(勝手な想像だが)させる、そんな印象的な女性との恋の物語・・・映画の邦題を「痴人の愛」*にしたのは、小説の原題(Of Human bondage:「人間の絆」)のままでは、ヒロインの持つ魔性を訴求するに不十分と考えたからなのだろう。
(*)痴人の愛:日本語Wikipediaでストーリー展開の記述に一部誤りがある。

ヒロイン役(ある意味汚れ役、自分勝手でひとり破滅へと追い込んでいく・・・)を演じた「ベティ・デイヴィス(Bette Davis)」が、演技派女優としてどのような転機を経てものにしたのか、Wikipediaでドラマチックに知ることができる。役作りだったのか、あるいは地だったのか、とても興味深い人物(俳優人生)だったようだ。・・・ それにしても、Wikipediaの文章は分かりやすく読みやすい。

■ フルムービー
① Youtube(登録: Cult Cinema Classics) ← カラー化
「ベティ・デイビス | 痴人の愛(1934)ドラマ | by ジョン クロムウェル フルムービー」
    ー https://www.youtube.com/watch?v=XQPfpHvR-wk

② 合衆国「公共放送サービス」(PBS)
「Lakeshore Classic Movies | Of Human Bondage (1934)」
    ー https://www.pbs.org/video/of-human-bondage-1934-pxiar7/


 ■ Youtube(登録:the1920sand30s)
映画「痴人の愛」(1934)の映像に重ねて、アル・ボウリー(Al Bowlly)の「君を思いてThe Very Thought Of You)」(1934)を聴くことができる。「I see your face in every flower」というか恋は盲目。
    ー https://www.youtube.com/watch?v=B2yike6Zs9k


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