上方の端唄「京の四季」には、春は花(梅)、夏は夕涼み*、秋は山や寺の紅葉、そして冬は雪見(酒)が歌われている。(「江戸端唄集(端唄百番 六二)」倉田喜弘編、岩波文庫)
(*)夏の夕辺に「みそぎ(御祓)ぞ 夏はうちつれて かはらにつどふ 夕涼み よい よい よい よい よいやさ」(みそぎ: 水で清める)
(本ブログ関連:”端唄”)
「京の四季」の夏に、二本の串で(まるで武士の <二本差し> のように)刺した豆腐田楽を食う楽しみもあったが、上記のごとく夕涼みを加えている。ひねりと賑やかさが夏にふさわしいのかもしれない。
ところで、夏の夜、清しく浴衣を着た若い女性たちがボーイフレンドとの待ち合わせ場所へ向かおうと駅に集まってくるのを見るのはよい光景だ。花火観覧だろうか、それとも盆踊りを楽しむのだろうか。浴衣姿は、辺りをパッと照らす。
せっかく端唄なので、色っぽさも欲しいところ。
■ Youtube(登録: 根岸悦子 - トピック)
「夏の暑さ」
ー https://www.youtube.com/watch?v=d0gg2UyoQ8U
ー 歌詞: 藤本英統「端唄俗曲選集(5)」: https://hidetofujimoto.info/custom5.html
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夏の暑さに すだれかがげて 縁(えん)のはし
そして 派手な浴衣に 薄化粧
ほんのりと 桜色 引き寄せて ン(あれ)さ
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