■ 植物と鉱物
金(山金、砂金、地質探査=ユーカリ、ヤブムラサキ)
① 山金:地中の金鉱石(石英)2~10g/t(t=1000kg)→ 隆起 → 砕けて川に流れる。
- 鹿児島県菱刈鉱山(住友金属鉱山): 20~40g(産総研「地質標本館」標本: 3,600g)
ー 「金鉱石」 > 「ギングロ(黒色の脈)」> 金・銀(元素鉱物)が存在
ー 武田氏:甲州金(隠し金山)、佐竹氏:常陸→秋田転封(金山潰して美女引き連れる?)
ー 大久保長安:武田氏出身、江戸幕府・家康に従え金銀山開発→死後、不正蓄財一族処罰
② 砂金:水際の雑草を根付きのまま引き抜き(草根引き)、パンニングする(0.05g/粒)。
ー 鉱物採集に見向きもしない奥さん方が、唯一関心を持ってくれる鉱物採集イベント。
ー 大きな/高純度の砂金の粒を「ナゲット(天然の金塊 )」という。
ー 米CA州ゴールドラッシュ(1848年~1855年)、最初5年間で約 1,200万oz=373t 採掘。
ー 北海道・枝幸(えさし)町のナイ川支流(769g/粒)、
ー 世界最大級 豪ビクトリア州 約72kg(約158ポンド)/粒、金の含有率は98%以上
ー 金雲母(水中でフラフラ動く)に騙されない。(「愚者[馬鹿]の金」:金雲母、黄鉄鉱)
③ ユーカリ:根が金鉱脈に届き、葉に微量の金を含む(ChatGPT)。
ー 地質探査(植物を使った鉱脈の探索):金は植物に毒のため末端の葉に送られる。
ー ナショナルジオグラフィック「ユーカリの木で金鉱探査」(2013.10.23)
https://natgeo.nikkeibp.co.jp/nng/article/news/14/8475/
④ ヤブムラサキ:「ムラサキシキブ」の仲間。金鉱床の「植物地化学探査」で利用される。
ー 金鉱床にある植物の中で、葉に金の含有が見られる。
ー ニッセイ緑の財団「《森の植物の歳時記》 [234]【ヤブムラサキ(藪紫)】」(2023.12.05)
https://nissay-midori.jp/news/details/1757
■ 植物に滲み込む鉱物(科博物質)
① 珪化木(化石)
・古代の倒木に珪酸(H2SiO3)の珪酸イオンが浸み込んで化石になったもの。
ー 地球組成:酸素(50%)、珪素(20%)、アルミニウム(約8%)⇒ 元素鉱物にない。
ー 珪素と酸素で石英(SiO2)→ 三方晶系のとき水晶という。
ー 珪酸イオン: SiO4−
4
4
ー 米国AZ州北東部の「化石の森国立公園(Petrified Forest National Park)」が有名
(毎年約12〜14トンの木の化石が盗まれていること)
ー ナショナルジオグラフィック「地球で最多量の鉱物、ようやく命名」(2014.06.19)
地球で一番最多な鉱物、珪酸塩鉱物「ブリッジマナイト」(Mg,Fe)SiO3
https://natgeo.nikkeibp.co.jp/nng/article/news/14/9371/
ー Youtube「Unravel a Mysterious Outcrop of Rock with a Geologist.」
https://www.youtube.com/watch?v=K_ssKHAPvlo
② アジサイ
・アジサイの花の色は、酸性の土壌では青色に、アルカリ性の土壌では赤色に変化する。
ー アジサイに含まれるアントシアニン色素(デルフィニジン系)は、化学変化がない(中性の条件下)場合、本来の青紫・ピンク色をしている。
ー 酸性の土壌で、アジサイの根は土壌からアルミニウム を吸収(アルミイオン(Al3+)は酸性の土壌でよく溶け出す)し、アントシアニン色素と結合することで青色に発色する。
ー アルカリ性の土壌では、アルミニウムが溶けにくい(アントシアニン色素と結合しない)ので、赤色・ピンク色を発色する。
ー あじさい寺(明月院):第五代執権北条時頼が出家時建立最明寺が起源(「鉢の木」伝説)
(研究者が古文書を返却しないこと)
■ Gemini Q&A
Q-1.特定の鉱物と相性がいい植物がありますか?
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A-1.特定の鉱物と相性の良い植物は確かに存在します。これらの植物は、特定のミネラルを効率的に吸収したり、高濃度のミネラルが存在する土壌でも生育できる特殊な能力を持っています。
特定のミネラルを集積する植物(ハイパーアキュムレーター):
一部の植物は、通常の植物よりもはるかに高い濃度で特定のミネラルを体内に蓄積する能力を持っています。これらの植物は、汚染された土壌の浄化(ファイトレメディエーション)や、鉱物資源の回収(ファイトマイニング)への応用が研究されています。
・ニッケル: アリッサム属(Alyssum)の一部の種
・亜鉛: ジンバイオレット(Viola calaminaria)、タラスピ・カエルレスケンス(Thlaspi caerulescens)
・カドミウム: インドマスタード(Brassica juncea)、タラスピ・カエルレスケンス(Thlaspi caerulescens)
・セレン: シダの一種(Pteris vittata)
・ヒ素: シダの一種(Pteris vittata)
・銅: 一部のサクラソウ属(Primula)
・ウラン: 一部のキク科(Asteraceae)、イネ科(Oryzopsis)、マメ科(Astragalus)
特定の土壌条件に適応した植物:
特定のミネラルが豊富、あるいは欠乏している土壌で生育するために適応した植物もいます。
・石灰岩土壌(カルシウムが豊富): 一部の高山植物、ワイルドフラワー
・酸性土壌(アルミニウムが多い): 一部のツツジ属(Rhododendron)、アジサイ属(Hydrangea)
・蛇紋岩土壌(マグネシウム、ニッケル、クロムが豊富、カルシウムが少ない): 蛇紋岩地帯特有の植物
ミネラルと植物の相互作用:
植物の生育には、窒素、リン、カリウムなどの主要な栄養素だけでなく、カルシウム、マグネシウム、硫黄などの二次的な栄養素、そして鉄、マンガン、亜鉛、銅、ホウ素、モリブデンなどの微量栄養素も必要です。これらのミネラルは、植物の様々な生理機能に関わっています。
土壌中のミネラルのバランスは植物の生育に大きな影響を与え、特定のミネラルの過不足は植物の生育不良や病気の原因となることがあります。
もし特定の植物や土壌条件についてもっと詳しく知りたい場合は、その植物の名前や土壌の種類などを教えていただければ、より詳細な情報を提供できるかもしれません。
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Q-2.昔、山師が鉱物の場所を特定するとき、指標になった野草や樹木があったら教えてください。
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A-2.山師が鉱物の場所を特定する際に、特定の野草や樹木を目安にしていたという話は興味深いですね。実際に、特定の植物が特定の金属を含む土壌に生育しやすい、あるいはその金属の存在を示す手がかりとなるケースは知られています。これらの植物は「指標植物」と呼ばれることがあります。
ただし、昔の山師がどのようにこれらの植物を利用していたかについての具体的な記録は、現代の科学的な知見ほど体系化されていないかもしれません。それでも、経験に基づいた知識として、特定の植物の生育と鉱物の存在を結びつけていた可能性は十分に考えられます。
以下に、いくつかの例と、関連する現代の科学的な知見を合わせてご紹介します。
特定の金属の存在を示唆する可能性のある植物:
・ニッケル:
ー アリッサム属 (Alyssum) の一部の種:これらの植物はニッケルを蓄積する能力が高く、ニッケル鉱床の近くに生育することがあります。特に、蛇紋岩地帯のようなニッケルを多く含む土壌に見られることがあります。
・銅:
ー ジンチョウゲ科 (Thymelaeaceae) の一部の種:銅鉱床の周辺で見られることがあります。
ー 特定のコケ類や地衣類:銅汚染された土壌に特有の種が存在することが知られています。
・亜鉛・カドミウム:
ー ジンバイオレット (Viola calaminaria) や タラスピ・カエルレスケンス (Thlaspi caerulescens):これらの植物は亜鉛やカドミウムを高い濃度で蓄積し、これらの金属を含む土壌に生育することがあります。
・ウラン:
ー 特定のキク科 (Asteraceae) や マメ科 (Astragalus) の植物:ウラン鉱床の周辺で見られることがあると報告されています。
・ヒ素:
ー 特定のシダ類 (Pteridaceae):ヒ素汚染された土壌に生育する種が知られています。
特定の土壌条件を示唆する植物:
鉱物の存在は、土壌の化学的性質(pH、特定の元素の濃度など)を変化させることがあります。そのため、特定の土壌条件に適応した植物も、間接的に鉱物の存在を示唆する可能性があります。
・石灰岩地帯: 石灰岩(炭酸カルシウムが主成分)の多い場所には、アルカリ性の土壌を好む植物が生育します。これらの植物は、特定の金属鉱床と直接的な関連はないかもしれませんが、地質的な特徴を示す手がかりとなります。
・蛇紋岩地帯: マグネシウムや鉄、ニッケルを多く含む蛇紋岩質の土壌には、特有の植物が生育します。これらの植物は、特定の金属鉱物の存在を示唆する可能性があります。
注意点:
・指標植物の存在は、必ずしもその場所に高濃度の鉱物が存在することを保証するものではありません。
・土壌の条件は複雑であり、植物の生育には様々な要因が影響します。
・昔の山師がどのようにこれらの知識を得て、活用していたかについての詳細は不明な点が多いです。伝承や経験則に基づいていたと考えられます。
もし、特定の地域や鉱物に関連する伝承などをご存知でしたら、教えていただけるとさらに興味深い議論ができるかもしれません。
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