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2015年2月25日水曜日

KBS WORLD「国楽の世界へ」旧正月3曲

KBS WORLD「国楽の世界へ」は、先週水曜日(2/18)に文化的なキーワードに基づく韓国文化シリーズの第93回として、旧暦の正月「元旦(ソルナル、설날)」にまつわる3曲について話を紹介した。

(本ブログ関連:”旧正月”)

始めに、旧暦元旦、ソルナルの呼称について次のように紹介された。
・元旦、ソルナルの呼称に様々な由来がある。新年を迎えてまだ慣れぬ意の「ナッソルダ(낯설다)」の発音と似るという説。歳をとる悲しさの意の「ソロタ(서럽다)」という説もある。グレゴリオ歴を1896年から採用し、正月を1980年代末まで新暦で採用してきた。旧暦1月1日を正月とする伝統から1985年に「民俗の日(민속의 날)」と名付けたこともあるが、1989年になって旧暦のソルナルと呼ぶようになった。

(参考)平沢市民新聞の記事「(「ソルナル」に)移行する過程の表現」(2013年2月8日、パク・チュンソ氏)

▼ 宮廷音楽である唐楽「歩虚子(보허자)」の演奏を聴く。ゆたりとした古式ゆかしい響きがする。

次に、「茶礼(차례)」の儀式や墓参りについて次のように紹介された。
・今、節句は久々に家族が集まる日でもある。これに加え、元旦と「盆(秋夕、추석)」に先祖へ「茶礼」の儀式を行う風習が伝わる。茶礼は、料理や酒など用意して「茶礼床(차례 상)」の膳を供えるなど決まりがある。魚は東方に、肉は西方に置く。干し肉は左側、「甘酒(シッケ、식혜)」は右側に、そして左から、なつめ、栗、梨、干し柿を順に置く。茶礼の後、先祖を墓参する。この時も簡単に食べ物を供える。亡夫を墓参しながら歌う「祭典(祭奠:チェジョン、제전)」があり、食べ物を用意し並べるまでの過程を詳しく表す。

▼ 「チェジョン」の歌を聴く。どことなく淡々としている、残った女性は強い・・・独り言。

最後に、正月祝いで人々の幸福を祈る曲「祈禮詞(ビナリ、비나리)」について次のように紹介された。
・茶礼の儀式と墓参の後、村では祝いをする。昔は一生涯、生家で生活したので、村人は家族でもあった。喧嘩もすれば、すぐに仲直りする。農作業や村の仕事を一緒にせねばならない。村が平和で人々が幸せであってこそ、自分も安らかと生活の中で学ぶ。元旦と盆になると、「農楽隊(プンムルペ、풍물패)」が登場する。彼らは、楽器を演奏しながら村中を訪ねて幸福を祈る。米を集めて祝い、村のために使うこともあった。農楽隊の歌「祈禮詞」には「祈る」意がある。国の平和を祈り、災いを退け、最後に幸福を祈る。

▼ 「祈禮詞」の歌を聴く。きっと皆が家の前に出て聞いただろう。(Youtube「第6回小正月名人戦2_祈禮詞」)

・2月19日は旧暦元旦、ソルナルだ。この日の挨拶は、「新年にたくさんの祝福がありますように」の意で、「새해 복 많이 받으세요」と言う。この言葉の通り、2015年、みなさんの祝福をお祈りいたします。・・・とのこと。今年もよろしくお願いします。